JPH0413730A - 繊維強化有機高分子化合物複合材料 - Google Patents

繊維強化有機高分子化合物複合材料

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JPH0413730A
JPH0413730A JP11683090A JP11683090A JPH0413730A JP H0413730 A JPH0413730 A JP H0413730A JP 11683090 A JP11683090 A JP 11683090A JP 11683090 A JP11683090 A JP 11683090A JP H0413730 A JPH0413730 A JP H0413730A
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JP
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fiber
fibers
composite material
atoms
ratio
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JP11683090A
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Toru Funayama
舟山 徹
Sunao Suzuki
直 鈴木
Takeshi Isoda
礒田 武志
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は無機繊維強化有機高分子化合物複合材料に関し
、更に詳しくは高強度、高弾性及び高絶縁性を示す無機
繊維強化複合材料に関する。
〔従来の技術〕
従来、繊維強化複合材料はその優れた物理的特性を有す
ることから各種構造材料として広く使用されている。強
化材である繊維としては、不連続状のウィスカーや気相
析出繊維、又連続状の多相繊維、前駆体法セラミックス
繊維、ガラス繊維あるいはアラミド繊維が用いられてい
る。
前記不連続状のウィスカーや気相析出繊維は気相反応に
よる化学蒸着(CVD)法、溶融塩析出法や水熱反応で
製造され、高密度で高強度、高弾性のものが得られる。
しかしながら繊維長が通常数百−以下で長くとも数十間
以下と非常に短かく、その上繊維長、繊維径ともに不規
則に成長しているため、繊維を均質にマトリックス中に
分散させ、繊維を所定の方向に揃えてならべることが困
難であるため、これらを使用して作られた複合材料の強
度が弱いという問題点がある。
一方、連続状の繊維は不連続状のものと異なり、マトリ
ックス内での配列が容易で繊維の持つ特性を複合材料に
有効に供与することが可能である。
しかし多相繊維はタングステン線や炭素繊維を芯線にし
て耐熱性化合物を化学蒸着して製造されるので、製造コ
ストが高価な上に繊維径が約100a以上と太くなるた
め、曲率の小さいところで加工性が悪く複合材料の形状
を自由に選ぶことができないという欠点がある。
これらの欠点を克服するため、連続状の強化繊維として
、1940年代にはまずガラス繊維が、1960年代以
降には、炭素繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化
珪素繊維が開発されてきたが、未だ満足すべきものが得
られていないのが実状である。
たとえば、ガラス繊維は安価で従来量も多量に使用され
ているが、強度、弾性率ともに低く、より高性能の複合
材料を作成することは困難であり、またこの場合高強度
ガラス繊維を用いても複合材料の弾性を向上することが
でき′ない。炭素繊維は強度、弾性率ともに高く高性能
であるが、母材との濡れ性が悪く、しかも濡れ性改善の
ための表面処理を施した繊維を用いても、作成された複
合材料の層関せん断強度が低いのでマトリックスと繊維
の剥離を起し易いという欠点がある上に良導電性である
ため、電気絶縁性が要求される部材には使用できない。
アラミド繊維は、有機系強化繊維として比強度、靭性に
優れているが無機繊維にくらべて比剛性が小さく、耐酸
化性に劣る。
アルミナ繊維は電気絶縁性・電波透過性ならびに高弾性
という特色があるが、高密度である上に、他の繊維より
低強度であるという欠点がある。
炭化珪素繊維は汎用の炭素繊維程度の比強度、比弾性率
を持ち、また半導体であるという特色があるが、必ずし
も汎用性のあるものとは言えない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記従来の無機繊維強化複合材料とは異なり
、層関せん断強度、衝撃強度等の機械的強度に優れると
ともに優れた電気絶縁性を示し、かつ加工性の良好な窒
化珪素質繊維強化複合材料を提供することを目的とする
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するために、有機高分子化合
物含有マトリックスを無機繊維で強化して成る繊維強化
複合材料であり、該無機繊維が珪素、窒素及びホウ素を
必須成分とし、酸素、炭素及び水素を任意成分とし、各
元素の比率が原子数比で表わしてN / S i 0.
05〜2.5 、 B/Si 0.01〜3.0/Si
2.O以下、C/Si1.5以下、H/Si0.1以下
であることを特徴とする繊維強化有機高分子化合物複合
材料を提供する。このホウ素含有窒化珪素質強化繊維は
、非晶質又は結晶子の大きさが2000λ以下の微結晶
相を含有する非晶質からなることが好ましく、さらにX
is小角散乱強度が1°及び0.5°において空気のそ
れに対して各々1倍〜20倍であることが好ましい。
本発明者らは、前記特定のホウ素含有窒化珪素質繊維は
ポリアミド、不飽和ポリエステル等の高分子化合物材料
との相溶性に優れるうえ、密着性も良好であり、しかも
電気絶縁性に優れることを知見し、かかる繊維を強化材
料とするならば層間せん断強度や衝撃強度等の機械的特
性に優れるとともに、電気絶縁性にも優れた繊維強化複
合材料が得られることを知得し、本発明を完成するに到
った。
本発明の無機繊維強化プラスチックス複合材料の強化用
材料として用いる無機繊維は、珪素、窒素及びホウ素を
必須成分とし、酸素、炭素及び水素を任意の成分とする
無機繊維であり、結晶性については、結晶又は非晶質の
如何を問わないが、実質的に非晶質であるものが好まし
い。
即ち、X線回折分析による非晶質のものまたは結晶子の
大きさ(X線回折半値巾法(JONES法)を用いて測
定)がすべての方位で2000Å以下の微結晶相を含有
するものが好ましい。特に好ましい結晶子の大きさは1
000Å以下であり、更に好ましい結晶子の大きさは5
00Å以下である。
また、微結晶相の割合はX線小角散乱強度が空気のそれ
の20倍を越えないように設定される。
本発明で用いる無機繊維を構成する各元素の比率は原子
比で表わして、 N/Si  0.05〜2.5 B/Si  0.01〜3 0 / S i  2. O以下 C/Si  1.5以下 H/ S i  0.1以下 であり、好ましい原子比は、 N / S i  0.1〜2.3 B / S i  0.05〜2 0/Si  1.7以下 C/Si   1.2以下 N/Si  0.05以下 である。更に好ましい原子比は、 N / S i   0.5〜2.0 B / S i   0.1〜1 0 / S i  1.5以下 C/ S i  0.5以下 H/ S i  0.01以下 である。
元素比が上記の範囲に包含されない場合、セラミックス
複合材料の強化用繊維としての引張強度、弾性率及び耐
熱性を充足しうる性能を発揮することができない。なお
、酸素成分、炭素成分が含有されている場合は、繊維の
マトリックスに対する濡れが改善され、−特に、酸素成
分は伸度の向上にも寄与する。
更に、本発明者らの検討によれば、複合材料の強化用繊
維としての無機繊維が、特定の小角散乱強度を有するこ
とが極めて効果的であることが判明した。
複合材料の強化用、繊維として要求される性質は、小角
散乱強度が1°及び0.5°において各々空気の散乱強
度の1倍〜20倍の範囲にあることである。
好ましい小角散乱強度比は、1〜10倍であり、更に好
ましい強度は、1°及び0.5°のいずれもが1倍〜5
倍の範囲である。
小角散乱強度は、無機繊維の内部の微細孔、即ちボイド
(voicl)又は空孔の存在を検知するものであり、
繊維中の微細孔が存在すれば、系内の電子密度の偏在に
より小角散乱が観測される。
小角散乱強度の測定は、一般に日本化学会編「実験化学
講座4固体物理学J  (1956年)に記載される方
法で行われるが、本発明に係る無機繊維の測定において
は、以下に示される方法が採用される。
理学電機株式会社製RJ −200B型にPSPC(位
置検出比例計数装置)−5を接続し、管電圧45にν、
管電流95mA、第1及び第2スリツトを各々0.2m
mφ、0、15m+φのものを使用し、0.02°毎に
1000秒積算して散乱強度を測定した。試料として長
さ15mの繊維を18■切り出し、10m+長さX4m
巾のスリット内に均一に張りつけ、1°及び0.5°に
おける。
空気散乱強度と比較して強度比〔1(窒化珪素質繊維)
/I’  (空気)〕を算出した。
本発明で用いる強化用無機繊維は、ポリシラザンに下記
−数式(i)または(ii)または(iii)または(
iv)で表わされる架橋結合を有し、B/Si原子比が
0.01〜3の範囲内かつ数平均分子量が約200〜s
oo、oooのポリボロシラザン(特願平1−6916
9号)を紡糸し、その紡糸した繊維を焼成して得ること
ができる。
Rb         R’r R6R’r(i)−B
〜;    (ii) −N−B−N−;(ii)−0
〜B−0−。
上記式中、Bhは水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数
1〜20個を有するアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルアミ
ノ基、水酸基、又はアミノ基であり、R7はR6のうち
窒素原子を有する基の窒素原子に結合している残基であ
り、式(iv)では各3個の窒素原子及びホウ素原子か
らなる合計6個の原子のうち少なくとも2個が・架橋に
使われ、残りの原子にはR6が結合することができる。
このポリボロシラザンは、主として一般式(1)(式中
、p、、1.R1,R2はそれぞれ独立に水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
基、またはこれらの基以外でケイ素に直結する基が炭素
である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アル
コキシ基を表わす。但L、R1,R1,R3の少なくと
も1個は水素原子である。)で表わされる単位からなる
主骨格を有する数平均分子量が約100〜5万のポリシ
ラザンと、−数式%式%(): (これらの式中、R4は同一でも異なっていてもよく、
水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20個を有す
るアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、水酸基又は
アミノ基であり、LはB(R’):lと錯体を形成する
化合物である。)で表わされるホウ素化合物を反応させ
て得られる。
このようなポリシラザンとホウ素化合物との反応及びそ
の反応によって得られるポリマー化合物の構造は、ホウ
素化合物の種類に依存する。
例えば、ホウ素化合物としてホウ素アルコキシドを用い
る場合、得られるポリボロシラザンは、ポリシラザンの
主骨格中の少なくとも一部のケイ素原子に結合した水素
原子および/または窒素原子に結合した水素原子とホウ
素アルコキシドとが反応して、そのケイ素原子および/
または窒素原子がホウ素アルコキシドと縮合した側鎖基
あるいは、環状、架橋構造を有することを特徴とする化
合物である。詳しくは、特願平1−69169号明細書
を参照されたいが、要するに、このポリボロシラザンは
ポリシラザンに式(1)〜(V)で表わされるホウ素化
合物を反応させて、ホウ素を含む高分子量のポロシラザ
ン構造を含む化合物である。
本発明においてポリボロシラザンを生成する原料として
用いるポリシラザンは、分子内に少なくとも5t−H結
合、あるいはN−H結合を有するポリシラザンであるが
、ポリシラザン単独は勿論のこと、ポリシラザンと他の
ポリマーとの共重合体やポリシラザンと他の化合物との
混合物でも利用できる。
用いるポリシラザンには、鎖状、環状、あるいは架橋構
造を有するもの、あるいは分子内にこれら複数の構造を
同時に有するものがあり、これら単独でもあるいは混合
物でも利用できる。
代表的なポリシラザンを簡単に挙げると次の如くである
一般式(1)でRI、R2、及びR3に水素原子を有す
るものは、ベルヒドロポリシラザンであり、その製造法
は例えば特開昭60−145903号公報、D。
5eyferthらCommunication of
 A+++、Cer、Soc、、 C−13、Janu
ary 1983.に報告されている。
−数式(1)でR’及びR2に水素原子、R3にメチル
基を有するポリシラザンの製造法は、D。
5eyferthらPolym、Prepr、+ Am
、Chem、Soc、、 Djv。
Po1ya+、Chem、、25.10 (1984)
に報告されている。
−数式(1)でR’及びR3に水素原子、R2に有機基
を有するポリオルガノ(ヒドロ)シラザンの製造法は、
D、5eyferthらPolym、Prepr、 +
5m。
Ches、Soc、、  Div、Po1ys+、Ch
es、、  25. 10  (1984)  、特開
昭61−89230号公報に報告されている。
−数式(1)以外のポリシラザンも用いることができ、
例えばり、5eyferthらがCom+nunica
tion ofAm、Cer、Soc、、 C−132
,July 1984に報告しているポリオルガノ (
ヒドロ)シラザンなどがある。
用いるポリシラザンは特に制約はなく、入手可能なもの
を用いることができるが、ホウ素化合物との反応性の点
で、式(1)おけるR’、R” 、及びR3は立体障害
の小さい基が好ましい。即ち、RI、R1及びR3とし
ては水素原子及びC8〜5のアルキル基が好ましく、水
素原子及びC8−2のアルキル基がさらに好ましい。
用いるホウ素化合物は、特に制約はないが、反応性の点
で、式(II)〜(V)におけるR4は水素原子及びハ
ロゲン原子及びC0〜!0のアルキル基及びアルコキシ
基が好ましく、水素原子及びハロゲン原子及び01〜1
゜のアルキル基及びアルコキシ基がさらに好ましく、水
素原子及びハロゲン原子及び01〜4のアルキル基及び
アルコキシ基が最も好ましい。
ポリシラザンとホウ素化合物との混合比は、M/ S 
i原子比が0.001から60になるように、好ましく
は0.01から5になるように、さらに好ましくは0.
05から2.5になる様に加える。
反応は、無溶媒で行なうこともできるが、有機溶媒を使
用する時に比べて反応制御が難しく、ゲル状物質が生成
する場合もあるので、一般に有機溶媒を用いた方が良い
。溶媒としては、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂
環式炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素、脂
肪族エーテル、脂環式エーテル類が使用できる。高分子
量ポリボロシラザンを得るためには、塩基性条件下でポ
リシラザンとホウ素化合物との反応を行なうのが好まし
い。
反応温度は反応系が液体系である範囲にするのが好まし
い。ポリボロシラザンの高分子量化をさらに進めるには
溶媒の沸点以上で反応させることもできるが、ポリボロ
シラザンの熱分解によるゲル化を防ぐため、一般に40
0℃以下、好ましくは一78°C〜300°Cにするの
が好ましい。
圧力は常圧が好ましい。加圧にすることには特に制約は
ないが、減圧下では、低沸点成分が留去され、収率が低
下するので好ましくない。
反応時間は、一般に30分間から1日程度であるが、ポ
リボロシラザンの高分子量化をさらに進めるには、反応
時間を延長することが好ましい。
また、反応雰囲気としては原料のホウ素化合物及びポリ
シラザンあるいは生成物のポリボロシラザンの酸化や加
水分解を防ぐため、乾燥させた不活性雰囲気、例えば乾
燥窒素、乾燥アルゴン等が好ましい。
この反応は貴金属等の高価な触媒を必要としない点で有
利である。
生成物のポリボロシラザンと出発原料のホウ素化合物と
は、ホウ素化合物の減圧留去あるいはゲルパーミェーシ
ョンクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー
によって分離することができる。
この方法で得られるポリボロシラザンは、ポリシラザン
の一部のケイ素−水素結合がホウ素化合物の水素原子ま
たはハロゲン原子または有機基と縮合し、新たにケイ素
−(酸素)−ホウ素結合またはケイ素−窒素−ホウ素結
合を形成し、かつ/または、ポリシラザンの一部の窒素
−水素結合もホウ素化合物と縮合した構造を有する重合
体である。
つぎに、前記で得たポリボロシラザンを紡糸溶液となし
た後、紡糸及び焼成して、無機繊維を製造する。
具体的に説明すると、紡糸溶液の溶媒としては、前記ポ
リボロシラザンに対して反応性を示さないものが用いら
れ、このような非反応性溶媒としては、炭化水素、ハロ
ゲン化炭化水素、エーテル、硫黄化合物等が使用できる
ポリボロシラザンを含む紡糸溶液は、有機高分子を添加
しなくても、それ自体で乾式紡糸に通した十分な曳糸性
を示す。しかし、必ずしも有機高分子の添加を排除する
ものではなく、場合によっては、有機高分子を微量添加
する場合もある。
紡糸溶液は、紡糸に先立ち、脱泡、濾過等の処理を施す
ことによって、溶液中に含まれているゲル、夾雑物等の
紡糸に対して有害な作用を与える物質を除去する。
乾式紡糸が好都合であるが、遠心紡糸、吹き出し紡糸等
も用いることができる。乾式紡糸においては、紡糸溶液
を紡糸口金より紡糸筒内に吐出し−cm維化し、巻取る
ことによって連続的に繊維を得ることができる。この場
合、紡糸口金の孔径、吐出速度及び巻取速度は、複合材
料の用途によって異なるが、一般的には、口金孔径(直
径)〜0.035〜0.5 wm、好ましくは0.05
〜0.3 wm、巻取速度:30〜5000m/分、好
ましくは60〜2500m/分である。紡糸筒内の雰囲
気としては、乾燥空気、アンモニア及び不活性ガスの中
から選ばれる少なくとも1種の気体を用いたり、あるい
は水蒸気や前記非反応性溶媒の少なくとも1種を雰囲気
中に共存させたり雰囲気を加熱することにより紡糸筒内
の繊維の不融化や乾燥による固化を制御する。
紡糸溶液の温度は通常20〜300″C1好ましくは3
0〜200°Cであり、紡糸筒内の雰囲気温度は、通常
20〜300°C1好ましくは40〜250℃である。
乾式紡糸して巻取った繊維中には紡糸溶液が残存してい
るので、通常の大気、真空条件下、乾燥空気、アンモニ
ア、不活性気体を使用して繊維を乾燥、加熱することに
より除去する。加熱温度は、通常20°〜500°Cの
範囲内である。また、この乾燥において、繊維を緊張さ
せると、固化に際して繊維に起る、そり、よじれ、屈曲
を防止することができる。張力は通常、Ig/鵬2〜5
0kg/mm”の範囲内である。
前記のようにして得られるポリボロシラザン紡糸繊維は
、白色であるが、焼成前でも高い強度を有するので、最
初に、繊維をヤーン、織布等の形態に加工し、その後焼
成することもできる。
前記無機繊維の製法は、連続繊維を製造する方法として
好適なものであるが、短繊維の製造にも適用できるもの
である。このような短繊維は、焼成して得られた最終の
連続繊維を切断したり、プリカーサすなわちポリボロシ
ラザンの連続繊維を切断して短繊維とし、それを焼成し
て無機短繊維としたり、さらには、ポリボロシラザン(
プリカーサ)を直接短繊維に紡糸し、それを焼成して短
繊維にすることによって製造することができる。
ポリボロシラザンは、雰囲気ガス下、あるいは真空中で
焼成する。雰囲気ガスとしては窒素が好都合であるが、
アルゴン、アンモニアを用いることもできる。また、窒
素を、アンモニア、アルゴン、水素等の混合ガスを利用
することもできる。
焼成温度は、一般には、700〜1900°Cの範囲内
とする。焼成時間は0.2時間以上であればよい。
この焼成工程において、繊維中の揮散成分は300〜6
00℃の温度範囲でその殆どが気化するため、繊維が収
縮して、一般に、よしれや屈曲を生じるが、このような
ことは、焼成中に繊維に張力を作用させることによって
防止することができる。
この場合、張力としては、通常、1g/m2〜50kg
 / wh ”の範囲のものが用いられる。
ポリボロシラザンの原料として用いたポリシラザン、特
に本出願人が先に開示したポリシラザンの繊維を焼成し
て得られる窒化珪素質繊維は、般に非晶質であり、弾性
率等の高温強度に優れるという特徴を有する。例えば、
1200℃〜1300°Cで1時間程度保持しても非晶
質を保つ。しかしながら、ポリボロシラザン繊維を焼成
して得られるホウ素含有窒化珪素質繊維はさらに耐熱性
に優れ、1500°C以上で、好ましいものは1700
°C以上で加熱してもまだ非晶質を保つという著しい性
質を示す。
一般的に多結晶物質は粒界が破壊源となるため、非晶質
物質に比べ機械的強度が劣る。ポリボロシラザンを焼成
して得られる無機繊維は、1700°Cにおいても非晶
質を保つため、優れた高温機械的強度を有する。170
0°Cで非晶質ということはSiN系では理論的にほぼ
最高値と考えられるものであり、また結晶質のSi −
N系でも1700°Cはその耐熱性の上限に近いことを
考えると、この効果は極めて優れたものである。
前記で得た無機繊維は、(1)繊維そのものを単軸方向
あるいは多軸方向によって配列する方法(2)繊維を手
織、朱子織、綾織、模紗織、交織からの織等の三次元織
物やそれ以上の多次元織物とする方法(3)チョップフ
ァイバーとして用いる方法等の手段を採用してその好ま
しい特性を発揮させることが好ましい。
また、有機高分子化合物含有マトリックス類との濡れ性
は炭素繊維等に比し大巾に向上しているが、更に接着性
を向上させるために、繊維の表面をカップリング剤等を
用いて表面処理してもよい。
本発明において、有機高分子化合物としては、この種の
複合材料において通常使用されている樹脂又はゴムが挙
げられ、以下にその具体例を示す。
問l皇l生班 ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸
共重合体、アイオノマー樹脂、ポリプロピレン、ポリブ
テン−1、ポリ−4−メチルペンテン、ブタジェン樹脂
、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体
、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体、
メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、メタクリル酸
メチル−ブタジェン−スチレン共重合体、スチレン−無
水マレイン酸共重合体、ポリ−p−メチルスチレン共重
合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−エチレン共重合体、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリク
ロロトリフルオロエチレン、エチレン−クロロトリフル
オロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリフ
ッ化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、
ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド(ナイロン6、
ナイロン11、ナイロン66、ナイロン610、)ポリ
オキシメチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボ
ネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、不飽和ポリエステル共重合体、ジアリル
フタレート樹脂、ポリウレタン共重合体、フェノール樹
脂、クレゾール樹脂、キシレノール樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、ペンゾクアナミン樹脂、エポキシ樹脂、硝
酸セルロース、酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セル
ロース、酢vtamセルロース、エチルセルロース、シ
リコーン樹脂、ポリピロメリットイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリエーテルイミド、ポリアミノビスマレイミド
、ポリビスマレイミドトリアジン、ポリサルホン、ポリ
エーテルサルホン、ボリアリレート、ボリアリレート、
ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリーP−ビニルフェノール等。
1ム■1体班 天然ゴム、合成インプレンゴム、ブタジェンゴム、スチ
レン−ブタジェンゴム、アクリロニトリル−ブタジェン
ゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブチルゴム、クロロ
プレンゴム、多酸化ゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、
ケイ素ゴム、ウレタンゴム、クロロスルホン化ポリエチ
レン、塩素化ポリエチレン、エビクロロヒドリンゴム、
エチレン−アクリルゴム、エチレン酢酸ビニルエラスト
マー、ボスファゼンゴム等。
本発明によれば、好ましく用いられる有機高分子化合物
はエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂であ
る。
本発明の無機繊維強化複合材料は前記したように、強化
材料である特定のホウ素含有窒化珪素繊維を用いたこと
を特徴とするものであるが、無機繊維強化複合材料の目
的や用途に応じて、他の公知の無機繊維や有機繊維を併
用することもできる。
こうした併用可能な無機繊維としては、ガラス繊維、炭
素繊維、ボロン繊維、炭化珪素繊維、アルミナ繊維、シ
リカ−アルミナ繊維、窒化ホウ素繊維、炭化ホウ素繊維
、炭化ケイ素−炭化チタン繊維等をあげることができ、
また有機繊維としてアラミド繊維、液晶繊維、ポリエチ
レン繊維等があげられる。
強化材料である無機繊維の使用割合は用いる繊・維の形
態たとえば配列構造や織物構造や使用する高分子化合物
マトリックスの種類等によって異なるが、通常、全複合
材料に対して10容量%〜90容量%、好ましくは25
容量%〜70容量%とするのが適当である。
また、本発明においては前記成分の他に従来よりこの種
の複合材料において慣用されている補助成分、たとえば
安定剤、充てん剤、着色材等を添加することも可能であ
る。
本発明の無機繊維強化複合材料を得るには、従来公知の
繊維強化複合材料の製造法たとえばノ1ンドレイアンプ
成形法、真空バック法、加圧パ・ンク法、オートクレー
ブ成形法、スプレーアップ成形法、コールドプレス、連
続積層成形法、連続積層成形法、フィラメントワインデ
ィング成形法、マツチドメタルダイ成形法(プリフォー
ムプレス成形、マットプレス成形、プリプレグクロスプ
レス成形、SMC成形、8MC成形、スタンピング成形
)、トランスファ成形法、射出成形法、遠心成形法、回
転成形法、回転積層成形法、注型法等を採用すればよい
〔発明の効果〕
本発明によって得られる無機繊維強化有機高分子化合物
複合材料は層関せん断強度、衝撃強度等の機械的特性に
優れるとともに優れた電気絶縁性を示し、かつ加工性も
良好であることから、航空機、宇宙開発用材料、船舶、
海洋構築物材料、陸上輸送機器材料、建築土木用材料、
機械工作材料、電気、電子材料、医療、介護材料、化学
工業、石油精製用耐食機器材料、音響機器材料等に用い
ることができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
皇1■41 内容積1!の四つロフラスコにガス吹きこみ管、メカニ
カルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置した。反
応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四つロフ
ラスコに脱気した乾燥ピリジン490mを入れ、これを
氷冷した。次にジクロロシラン51.6 gを加え葛と
白色固体状のアダクト(SiHzCfz・2C6H6N
)が生成した。反応混合物を氷冷し、撹拌しながら、水
酸化ナトリウム管及び活性炭管を通して精製したアンモ
ニア51.0 gを吹き込んだ。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ピリジンを
用いて洗浄した後、更に窒素雰囲気下でろ過して、ろ液
850ydを得た。濾液5Ml1から溶媒を減圧留去す
ると樹脂固体ベルヒドロポリシラザン0.102gが得
られた。
得られたポリマーの数平均分子量はGPCにより測定し
たところ、980であった。また、このポリマーのIR
(赤外吸収)スペクトル(溶媒:乾燥0−キシレン;ベ
ルヒドロポリシラザンの濃度:10.2 g / i!
 )を検討すると、波数(C1l−’) 3350(見
かけの吸光係数t = 0.557f g−’cm−’
)及び1175のNHに基づく吸収;2170(ε=3
.14)の5il(に基づく吸収; 1020〜820
のSin及び5iNSiに基づく吸収を示すことが確認
された。またこのポリマーの’ HNMR(プロトン核
磁気共鳴)スペクトル(601ハ溶媒cocfs/基準
物質TMS)を検討すると、いずれも幅広い吸収を示し
ていることが確認された。即ち64.8及び4.4 (
br、 5in) ;1、5 (br、 NH)の吸収
が確認された。
参(炎I 内容積11の四つロフラスコにガス吹きこみ管、メカニ
カルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置した。反
応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四つロフ
ラスコに乾燥ジクロロメタン300戚およびメチルジク
ロロシラン24.3 g (0,211111ol)を
入れ、氷冷した。撹拌しながら水酸化ナトリウム管およ
び活性炭管を通して精製したアンモニア18.1g (
1,06mof! )を吹き込んだ。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ジクロロメ
タンを用いて洗浄後、窒素雰囲気下でろ過した。ろ液か
ら溶媒を減圧留去すると、無色透明のメチル(ヒドロ)
シラザンを8.81g得た。この生成物の数平均分子量
はGPCにより測定したところ、380であった。
参考貫主 参考例1で得られたベルヒドロポリシラザンのピリジン
溶液(ベルヒドロポリシラザンの濃度;5.50重量%
)と80011f!トリメチルボレー)34.0cc(
0,301mo j! )を内容積11のオートクレー
ブに入れ、160℃で4時間撹拌しながら反応を行なっ
た。
室温に冷却後、乾燥0−キシレン500Jdを加え、圧
力3〜5mHg、温度50〜70℃で溶媒を除いたとこ
ろ、白色固体状の数平均分子量が2200のポリボロシ
ラザン43gを得た。
このポリボロシラザンを0−キシレンに溶解した後、ロ
ータリーエバポレーターで溶媒を除去した。溶液が十分
に曳糸性を示すようになったとき減圧留去を中止した。
この溶液を乾式紡糸装置の脱泡容器に移送して紡糸溶液
とした。約4時間、60°Cで静置脱泡後、40°Cで
口径0.1 mのノズルより、120℃の空気雰囲気下
の紡糸筒内に吐出し、100m/分の速度で巻き取り、
平均繊維径約108の繊維を得た。
この繊維に500 g / m ”の引力を作用させな
がら、アンモニア雰囲気下で室温から600℃まで18
0℃/時間で昇温し、さらに雰囲気を窒素に変え、17
00”Cまで3時間で昇温し、1700℃で1時間保持
して、焼成し、黒色の繊維を得た。この繊維の直径は約
7.aで引張強度は200kg/閣2、弾性率は33t
on/m”であった。得られた繊維のX線回折測定より
非晶質であることが確認された。得られた繊維の元素分
析結果は、重量基準で、Si  :43.1%、 N 
: 34.8%、 C: 0.6%、 O: 11.8
%、 B : 7.80%であった。
さらに、1800°Cに焼成して得られた繊維では、そ
のxwA回折図形l:#I’c、21) =20°、 
23゜26.5”  、31@、34.5° 、35″
’  、396.42″’  、43.5@付近にα−
5iJ、に関係すると思われるブロードなピークが、2
θ−23,5’  、27’  、33.5° 、36
’41.5@、付近にβ−5i3N、に関係すると思わ
れるブロードなピークが現われており、α−5iJL及
びβ−5i3N、の微結晶が生成していることが判った
また、得られた繊維のX線散乱強度比は1°及び065
゛のいずれの場合にも20以下であった。
炙支糎土 51の四つロフラスコに乾燥0−キシレン600戚と三
塩化ホウ素50 g (0,427w+o l )とを
入れ、窒素ガス気流下で氷冷し、参考例1で得られたベ
ルヒドロポリシラザンの0−キシレン溶液(ベルヒドロ
ポリシラザンの濃度:8.10重量%)  600dを
1時間で滴下した。滴下終了後30°Cで5時間撹拌し
て反応を行なった。この溶液に4507 (2,13I
Ilol)の1.1.1−3.3.3へキサメチルジシ
ラザンを1時間で滴下した。滴下終了後、4時間加熱還
流し沈澱物を生成させた。この沈澱を濾過し、濾液の溶
媒を減圧留去したところ、淡黄色固体状の数平均分子量
が3200のポリボロシラザン52gを得た。
このポリボロシラザンを0−キシレンに溶解した後、ロ
ータリーエバポレーターで溶媒を除去した。溶液が十分
に曳糸性を示すようになった時減圧留去を中止した。こ
の溶液を乾式紡糸装置の脱泡容器に移送して紡糸溶液と
した。約4時間、60℃で静置脱泡後60℃で口径0.
1 mのノズルより80℃の窒素雰囲気下の紡糸筒内に
吐出し、100m/分の速度で巻き取り、平均繊維径約
12μの繊維を得た。
この繊維に500 g / mm ”の張力を作用させ
ながら、窒素雰囲気下で室温から1700℃まで300
℃/時間で昇温し、1700℃で1時間保持して、焼成
し、黒色の繊維を得た。この繊維の直径は約98で引張
強度180kg /wn ” 、弾性率30 ton 
/am 2であった。得られた繊維のX線回折測定より
、非晶質であることが確認された。得られた繊維の元素
分析結果は、重量基準で、 S i  : 46.8%、 N : 40.3%、 
C: 1.80%、 O: 2.2%、 B : 7.
75%であった。
さらに、1800°Cに焼成して得られた繊維では、そ
のX線回折図形において、2θ=20”  、23゜2
6.5’  、31° 、34.5’  、35”  
、39’  、42″’、43.5゜付近にα−5iJ
aに関係すると思われるブロードなピークが、2θ=2
3.5’  、27’  、33.5° 、36゜41
.5°付近にβ−5iJaに関係すると思われるブロー
ドなピークが現われてお5す、α−5;3N4およびβ
−5jsNaの微結晶が生成していることが判った。
また、得られた繊維のX線散乱強度比は1°及び0.5
°のいずれの場合にも20以下であった。
参考炎l 参考例2で得られたメチルヒドロシラザンのピリジン溶
液(メチルヒドロシラザンの濃度; 6.40重量%)
と600dとデカボラン15 g (0,123mo 
l )を内容積1!のオートクレーブに入れ、80°C
で3時間撹拌しながら反応を行なった。室温に冷却後、
実施例1と同様に溶媒を減圧留去したところ、淡褐色固
体状の数平均分子量が2400のポリボロシラザン39
gを得た。
このポリボロシラザンをO−キシレンに溶解した後、ロ
ータリーエバボレー外−で溶媒を除去した。溶液が十分
に曳糸性を示すようになったとき減圧留去を中止した。
この溶液を乾式紡糸装置の脱泡容器に移送して紡糸溶液
とした。約4時間、60°Cで静置脱泡後、40°Cで
口径0.1+mのノズルより、100°Cの空気雰囲気
下の紡糸筒内に吐出し、200m/分の速度で巻き取り
、平均繊維径約10mの繊維を得た。
この繊維に300 g / wn ”の張力を作用させ
ながら、アンモニア雰囲気下で室温から600℃まで6
0℃/時間で昇温し、さらに雰囲気を窒素に変え、17
00°Cまで3時間昇温し、1700″Cで1時間保持
して、焼成し、黒色の繊維を得た。この繊維の直径は約
8μで引張強度は280kg/m”、弾性率は40to
n 7m”であった。得られた繊維のX線回折測定より
、非晶質であることが確認された。得られた繊維の元素
分析結果は、重量基準で、Si  :40.2%、 N
 : 41.5%、 C: 0.S%、 O: 3.2
%、 B : 14.3%であった。
さらに、1800°Cに焼成して得られた繊維では、そ
のX線回折図形において、2θ=20° 、23゜26
.5”  、31’  、34.5’  、35@、3
9@、42° 、 43.5’付近にα−5iJaに関
係すると思われるブロードなピークが、2θ=23.5
’  、27”  、33.5’  、36’41.5
°付近にβ−5iJ4に関係すると思われるブロードな
ピークが現われており、α−5iJ、およびβ−5i3
Nイの微結晶が生成していることが判った。
また、得られた繊維のX線散乱強度比は1°及び0.5
°のいずれの場合にも20以下であった。
止校医1 下記の製造方法で得られ、次の特性値を有する窒化珪素
質繊維を単軸方向にそろえ、これにエポキシ樹脂(市販
品;ビスフェノールA型)を含triさせ、約40°C
で充分に脱気を行った後、約95°Cで予備硬化を行い
プリプレグシートを調製した。このシートを積層した後
、ホットプレスにて30kg/dの圧力を加えて過剰な
樹脂を排出した後、170°Cで4時間保持して硬化さ
せた。この複合材料中の繊維含量は60容量%であった
。得られた複合材料の引張強度は158kg/m” 、
引張弾性率は16.3ton 7m” 、層間セん断強
度は13.5kg/++an” 、比抵抗は101SΩ
・lであった。
工I上」JJD− N/Si1.27 C/ S i   0.058 0/Si0.043 H/Si0.15 X ハ  L   注2) 1’      1.2 0、5 ”     1.8 姑−」[二法 微結晶結晶子サイズ 480人 (注1)元素分析法による。
(注2)理学電機株式会社製RJ −200B型にps
pc(位置検出比例計数装置)−5を持続し、管電圧4
5kV、管電流95IIl^、第1及び第2スリツトを
各々0.2mnφ、0.15mmφのものを使用し、0
.02°毎に1000秒積算して散乱強度を測定した。
試料量は18aI1gとし、1″′及び0.5 ’にお
ける空気散乱強度と比較して強度比〔I(窒化珪素質繊
維)/I’  (空気)]を算出した。
なお、以下の実施例及び比較例においても上記と同様な
分析法及び測定方法を用いた。
〔窒化珪素質繊維の製造〕
内容積101の四つロフラスコに、ガス吹きこみ管、メ
カニカルスターラー、ジュワーコンデンサ−を装置した
。反応器内部を脱酸素した乾燥空気で置換した後、四つ
ロフラスコに脱気した乾燥ピリジン4900dを入れ、
これを氷冷した。次にジクロロシラン744gを加える
と白色固体状のアダクト(SiHzCf z・2CsH
sN)が生成した。反応混合物を氷冷し、撹拌しながら
、水酸化ナトリウム管及び活性炭管を通して精製したア
ンモニア735gを吹き込んだ後、100°Cに加熱し
た。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ピリジンを
用いて洗浄した後、更に窒素雰囲気下で濾過して濾液5
100dを得た。濾液5II11から溶媒を減圧留去す
ると樹脂状固体ベルヒドロポリシラザン0.249gが
得られた。
得られたポリマーの数平均分子量はGPCにより測定し
たところ980であった。
次に、得られた5%ベルヒドロポリシラザン−ピリジン
溶液5000dを10!ステンレス製オートクレーブに
取り、100gのアンモニアを加えた後、80℃で3時
間撹拌して重縮合反応させた。室温まで静置放冷後、窒
素で気体を放出置換した。この改!されたベルヒドロポ
リシラザンは数平均分子量: 2400、重量平均分子
量: 20000(ゲル透過クロマトグラフィ法、ポリ
スチレン標1りになった。
この溶液に5000mMのキシレンを加えてロータリー
エバポレーターで60°Cで溶液の体積が1000mに
なるまで減圧留去した。この操作をさらに2回繰り返す
と、溶液に含まれるピリジン量は0.03重量%(ガス
クロマトグラフィ法)となった。
さらにロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。溶
液が十分に曳糸性を示すようになった時減圧除去を中止
した。この溶液を乾式紡糸装置の脱泡容器に移送して紡
糸溶液とした。約2時間、60℃で静置脱泡後、30℃
で口径011厘のノズルより、130℃の空気雰囲気下
の紡糸筒内に吐出し、300m/分の速度で巻き取り、
平均繊維径7岸の繊維を得た。
次いで前記紡糸繊維に500g/wn”の張力を作用さ
せながら、窒素雰囲気下で室温から1400°Cまで、
180°C/時間で昇温して窒化珪素質繊維とした。
二の窒化珪素質繊維の引張強度は290〜450kg/
m”(平均350kg/m”)、引張弾性率は30〜8
5ton/ tab ” (平均45ton/m”)で
あった。
ル較貫1 下記の製造法で得られ、次のような特性値を有する窒化
珪素質繊維を用いて平織クロスを製造した。
元−見−ル N/Si    1.02 C/ S i    0.64 0/Si    0.35 H/Si    0.07 AN/Si0.09 Xハ L 1 @7.5 0、5 ”     6.2 慧−益一牲 非晶質 この平織クロスに実施例1で用いたエポキシ樹脂を含浸
させ、約40°Cで充分に脱気を行った後、約95℃で
予備硬化を行いプリプレグシートを調製した。このシー
トを積層した後、ホットプレスにて30kg/ciil
の圧力を加えて過剰な樹脂を排出した後、170’Cで
4時間保持して硬化させた。この複合材料中の繊維含量
は60容量%であった。得られた複合材料の引張強度は
、90kg / ttm ” 、引張弾性率は11.0
ton/m” 、層関せん断強度は12.9kg/!l
llI2、比抵抗は10′4Ω・1であった。
(Si−A 1−N−C−0−11繊維の製造〕内容積
2000afの四つロフラスコにコンデンサーシーラム
キャップ、及びマグネチックスターシーを装置した。反
応器内部の乾燥アルゴンで置換した後、四つロフラスコ
にアルミニウムトリイソプロポキシド50 g (72
,0mmo l )を入れ、実施例1で用いたシラザン
と同様なベルヒドロポリシラザンの乾燥0−キシレン溶
液(ベルヒドロポリシラザンの濃度=5重量%) 10
00dを注射器を用いて撹拌しながら加え、均一相から
なる混合溶液とした。
この溶液をアルゴン雰囲気下で80°Cで撹拌しながら
反応を行った。反応溶液は無色から淡黄色へと炭化した
。生成したポリアルミノシラザンは数平均分子量: 1
750、重量平均分子量: 14500(ゲル透過クロ
マトグラフィ法、ポリスチレン標準)になった。
このポリアルミノシラザンの乾燥キシレン溶液にポリエ
チルメタクリレート(分子量34万)をポリアルミノシ
ラザンに対し、5.0重量%加え、1時間撹拌した後、
ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。
溶液が十分に曳糸性を示すようになった時、減圧除去を
中止した。この溶液を乾式紡糸装置の脱泡容器に移送し
て紡糸溶液とした。約2時間、60°Cで静置脱泡後、
30″Cで口径0.1mのノズルより、130°Cの空
気雰囲気下の紡糸筒内に吐出し、300m/分の速度で
巻き取り、平均繊維径10−の繊維を得た。
次いで前記紡糸繊維に500g/m”の張力を作用させ
ながら、窒素雰囲気下で室温から1100°Cまで、3
00″C/時間で昇温して5i−A 1−N−C−0−
H繊維とした。この5i−A 1−N−C−0−H繊維
の引張強度器よ200〜350kg/m”(平均280
kg/m”)、引張弾性率は20〜65ton/閣2(
平均25ton/■2)であった。
この繊維の元素分析結果(重量%)はSi :46.1
. /l : 2.1 、 N :23.6. C:1
2.7. O:9.1であった(元素比: N/ Si
 = 1.02 、 O/ 5i=0.35. C/S
i =0.64. Al/ Si =0.09)。
さらにこの5i−A 1−N−C−0−H繊維をX線小
角散乱法で散乱強度を測定した。試料量は18■とし、
これを空気散乱強度と比較したところ1°および0.5
°における強度比は各々7.5,6.2であった。
北較廻盈 強化繊維として下記の方法で製造した次の特性を有する
5i−Ti−N−C−0−H繊維を用いた。
元−見一ル N/Si    0.96 C/Si    0.31 0/Si0.22 H/ S i    0.07 Ti/Si0.02 Xハ 1 ”   9.3 0.5 ”  7.0 ついで、この繊維を6III11の長さに切断し、得ら
れる複合材料中の繊維含量が50容量%となるようにナ
イロン6.6粉末を前記窒化珪素質短繊維を均一に混合
し、この混合物を290℃に設定したホットプレスに入
れ150kg/c−dの圧力をかけて成形した。得られ
た複合材料の引張強度は12.4kg、10n”、引張
弾性率は2.5ton/■2、比抵抗は1015Ω・1
であった。
[5i−Ti−N−C−0−H繊維の製造〕内容積20
00−の四つロフラスコにコンデンサーシーラムキャッ
プ、温度計、及びマグネティックスターシーを装置した
。反応器内部を乾燥窒素で置換した後、四つロフラスコ
に参考例1と同様の方法で得られたベルヒドロポリシラ
ザンの溶液(ベルヒドロポリシラザンの濃度=5.0重
量%)1000 gを入れ、撹拌しながらチタンテトラ
イソプロポキシド7、0 g (24,6mmof )
を乾燥キシレン6.5dに溶解させたものを注射器を用
いて加えた。
反応溶液は無色から淡褐色、紫色、黒色へと変化した。
反応終了後、溶媒を減圧留去すると、ポリヒドロチタノ
シラザンが暗褐色固体として得られた。収率は84.0
%であった。生成したポリヒドロチタノシラザンは数平
均分子量: 1800、重量平均分子量: 15000
(ゲル透過クロマトグラフィ法、ポリスチレン標準)に
なった。
このポリチタノシラザンの乾燥キシレン溶液にポリエチ
ルメタクリレート(分子量34万)をポリチタノシラザ
ンに対し5.0重量%加え1時間撹拌した後、ロータリ
ーエバポレーターで溶媒を除去した。
溶液が十分に曳糸性を示すようになった時、減圧除去を
中止した。この溶液を乾式紡糸装置の脱泡容器に移送し
て紡糸溶液とした。約2時間、60°Cで静置脱泡後、
30℃で口径0.1mのノズルより、130°Cの空気
雰囲気下で紡糸筒内に吐出し、300m/分の速度で巻
き取り、平均繊維径10μの繊維を得た。
次いで、前記紡糸繊維に500 g / m ”の張力
を作用させながら、窒素雰囲気下で室温から1100”
Cまで、300℃/時間で昇温して5t−Ti−N−C
−0−H繊維とした。
この5i−Ti−N−C−0−H繊維の引張強度は21
0〜350kg/m”(平均285kg/m+t)、弾
性率は20〜65ton/m”(平均29ton/m”
)であった。
この繊維の元素分析結果(重量%)は、sj :53.
4.Ti  :2.0.N:25.7.Cニア、2.0
:6.7であった(元素比: N/ Si =0.96
 、 O/ 5i=0.22 、 C/Si =0.3
1 、 Ti / Si =0.02) 。
さらにこの5i−Ti−N−C−0−H繊維をX線小角
散乱法で散乱強度を測定した。試料量は18■とし、空
気散乱強度と比較したところ1″および0.5°におけ
る強度比は各々9.3,7.0であった。
21史上 参考例3で得られた、ホウ素含有窒化珪素質無機繊維を
単軸方向にそろえ、これにエポキシ樹脂(市販品;ビス
フェノールA型)を含浸させ、約40℃で充分に脱気を
行った後、約95°Cで予備硬化を行いプリプレグシー
トを調製した。このシートを積層した後、ホットプレス
にて30kg/cdの圧力を加えて過剰な樹脂を排出し
た後、170°Cで4時間保持して硬化させた。この複
合材料中の繊維含量は60容量%であった。得られた複
合材料の引張強度は160kg/an” 、引張弾性率
は16.5ton/Wm”、層関せん断強度は13 、
7 kg / an ” 、比抵抗は10′5Ω・1以
上であった。
叉隻五I 参考例4で得られた、ホウ素含有窒化珪素質無機繊維を
用いて平織クロスを製造した。この平織クロスに実施例
1で用いたエポキシ樹脂を含浸させ、約40°Cで充分
に脱気を行った後、約95℃で予備硬化を行い、プリプ
レグシートを調製した。このシートを積層した後、ホッ
トプレスにて30kg/iの圧力を加えて過剰な樹脂を
排出した後、170°Cで4時間保持して硬化させた。
この複合材料中の繊維含量は60容量%であった。得ら
れた複合材料の引張強度は95kg/m+” 、引張弾
性率は11.5ton/閣2、層間せん断強度は13 
、0 kg / wn ” 、比抵抗は1QlsΩ・1
以上であった。
2隻■工 参考例5で得られた、ホウ素含有窒化珪素質無機繊維を
6閣の長さに切断し、得られる複合材料中の繊維含量が
50容量%となるようにナイロン6゜6粉末を前記ホウ
素含有窒化珪素質無機短繊維と均一に混合し、この混合
物を290’Cに設定したポットプレスに入れ150k
g/dの圧力をかけて成形した。得られた複合材料の引
張強度は12 、5 kg / exa ”、弾性率は
2.7ton/m” 、比抵抗ハ10”O・ci以上で
あった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、有機高分子化合物含有マトリックスを無機繊維で強
    化して成る繊維強化複合材料であり、該無機繊維が珪素
    、窒素及びホウ素を必須成分とし、酸素、炭素及び水素
    を任意成分とし、各元素の比率が原子数比で表わしてN
    /Si0.05〜2.5、B/Si0.01〜3.0/
    Si2.0以下、C/Si1.5以下、H/Si0.1
    以下であることを特徴とする繊維強化有機高分子化合物
    複合材料。 2、前記無機繊維が非晶質又は結晶子の大きさが200
    0Å以下の微結晶相を含有する非晶質である請求項1記
    載の複合材料。 3、前記無機繊維がX線小角散乱強度が1°及び0.5
    °において空気のそれに対して各々1倍〜20倍である
    請求項1又は2記載の複合材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6924240B2 (en) * 2001-10-09 2005-08-02 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Low dielectric constant material, insulating film comprising the low dielectric constant material, and semiconductor device
US8674046B2 (en) 2001-10-09 2014-03-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Source material for preparing low dielectric constant material

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