JPH0413723Y2 - - Google Patents

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JPH0413723Y2
JPH0413723Y2 JP1986023866U JP2386686U JPH0413723Y2 JP H0413723 Y2 JPH0413723 Y2 JP H0413723Y2 JP 1986023866 U JP1986023866 U JP 1986023866U JP 2386686 U JP2386686 U JP 2386686U JP H0413723 Y2 JPH0413723 Y2 JP H0413723Y2
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input device
sphere
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rotated sphere
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はX−Y方向入力装置に係り、例えばグ
ラフイツク・デイスプレイ装置の図形入力装置な
どに好適なX−Y方向入力装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
グラフイツク・デイスプレイ装置は、基本的に
はデイスプレイ・スクリーン、デイスプレイ・コ
ントローラ、データ・チヤンネルならびに各種入
力装置などから構成されている。
この入力装置としては従来より種々の形態のも
のが知られているが、その中の一つに、ケーシン
グをベース上で任意の方向に移動することによ
り、その移動方向と移動量を検出する「マウス」
(商品名)と呼称されるX−Y方向入力装置が開
発されている。
かかるX−Y方向入力装置は、回転自在に配置
された例えば鋼球などからなる被回転球体(以下
球体と呼称する)と、その球体と接して球体の回
転力によつて回転する第1の従動ローラと、球体
と接して球体の回転力によつて回転するとともに
軸方向が前記第1の従動ローラの軸方向とほぼ直
交する第2の従動ローラと、前記第1および第2
の従動ローラの回転量をそれぞれ個別に検出する
可変抵抗器やエンコーダなどの回転型電気部品か
らなる第1および第2の回転量検出手段と、これ
ら球体、第1および第2の従動ローラならび第1
および第2の回転量検出手段などを収容するケー
シングとから基本的に構成されている。
さらに通常は、デイスプレイ装置上の表示パタ
ーンの一部を削除したり、これを他の表示位置に
移動させたり、あるいは、その他の切換え、制御
などの各種信号処理を行うためのプツシユスイツ
チがケーシングの内部に配設され、そのプツシユ
スイツチを押圧操作するためのスイツチ操作体が
ケーシングに露出するように設けられている。
そして前記ケーシングの下面に開口が設けら
れ、その開口を通して球体の一部が下方へ突出し
ており、ケーシングを持つて球体を所定のベース
上で任意の方向に転動することにより、第1およ
び第2の従動ローラがそれぞれ所定方向に回転す
る。これら従動ローラの回転方向と回転量を第1
および第2の回転量検出手段でそれぞれX軸方向
とY軸方向の各成分の電圧あるいはデイジタル信
号として取り出し、それら信号をデイスプレイ装
置に入力するシステムになつている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところでこのように構成されたX−Y方向入力
装置にあつては、ケーシングに対する第1および
第2の従動ローラの取付け位置によつて入力装置
の座標軸が決定され、例えばX軸方向の成分を検
出するための第1の従動ローラがケーシングの長
手方向と平行に取付けられ、Y軸方向の成分を検
出するための第2の従動ローラが該第1の従動ロ
ーラに直交して取付けられると、入力装置の座標
軸はケーシングの短手方向がX軸、ケーシングの
長手方向がY軸に設定される。従つて、オペレー
タが当該入力装置をその長手方向が上下を向くよ
うに、すなわちオペレータの意図する座標軸と入
力装置装置の座標軸とが一致するように持ちこれ
を移動すると、オペレータの意図した入力操作が
可能となる。
しかしながら、入力装置の最適な持ち方はオペ
レータによつて様々であり、またケーシングに付
設されたスイツチ操作体に対する最適な指の位置
にも個人差があり、入力装置をオペレータに対し
て幾分斜目の状態で持つた方が使い易いという場
合もある。このような場合、例えば入力装置をオ
ペレータから見て上下方向すなわちオペレータの
意図するY軸方向へ移動したとしても、この移動
方向に対してケーシングの長手方向すなわち入力
装置のY軸方向が傾いているため、オペレータが
カーソルをY軸方向へ移動しようとしているにも
拘らずカーソルが斜目に移動してしまうという不
具合を生じる。
このようなことは、ケーシングを机上等に載置
くし、該ケーシングの上面から突出する球体を指
等で回転することにより、その移動方向と移動量
を検出する「トラツクボール」と呼称されるX−
Y方向入力装置についても同様であり、入力装置
の座標軸がオペレータの意図する座標軸に対して
ずれた状態で当該入力装置を机上等に載置する
と、上記のような不具合を生じる。
従つて、本考案の目的は、オペレータの要求に
応じて座標軸を簡単なに変更できるとともに、組
立作業性の良好なX−Y方向入力装置を提供する
にある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案は、回転自
在に配置された被回転球体と、その被回転球体と
接して被回転球体の回転力によつて回転する第1
の従動ローラと、被回転球体と接して被回転球体
の回転力によつて回転するとともに軸方向が前記
第1の従動ローラの軸方向とほぼ直交する第2の
従動ローラと、前記第1の従動ローラの回転量を
検出する第1の回転量検出手段と、前記第2の従
動ローラの回転量を検出する第2の回転量検出手
段と、これら回転量検出手段の信号処理を行うた
めのプツシユスイツチを搭載したスイツチ基板
と、そのプツシユスイツチを操作するための操作
体と、少なくとも前記被回転球体、スイツチ基
板、第1および第2の従動ローラならびに第1お
よび第2の回転量検出手段を収容するケーシング
とを備えたX−Y方向入力装置において、前記ケ
ーシングを互いに回転可能に連結された第1のケ
ーシングと第2のケーシングとで構成し、該第1
のケーシングには少なくとも前記スイツチ基板と
操作体を設け、該第2のケーシングには少なくと
も前記被回転球体、第1および第2の従動ローラ
ならびに第1および第2の回転量検出手段を設け
たことを特徴とする。
〔作用〕
すなわち、上記手段によれば、スイツチ操作体
を設けた第1のケーシングに対し回転検出部を設
けた第2のケーシングを回転するという簡単な操
作により、第1のケーシングに対する第1および
第2の従動ローラをそれぞれの軸線方向で変更す
ることができ、常にオペレータの意図する座標軸
とX−Y方向入力装置の座標軸とを一致させた状
態で使用することが可能となる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面とともに説明す
る。
第1図は本考案の一実施例に係る入力装置の構
成部品を示す分解斜視図、第2図〜第24図はそ
の入力装置の説明図である。本実施例に係る入力
装置は、外殻を形成する第1のケーシング1と、
該第1のケーシング1に回転可能に保持された第
2のケーシング2と、該第2のケーシング2内に
設けられた回転量検出部と、第2のケーシング2
の上部に着脱自在に設けられたカバー3とにより
概略構成されている。
第1のケーシング1は、ABS樹脂などの合成
樹脂で成形された上ケース4と下ケース5とから
なり、これらは上ケース5の下面から2本のネジ
6(第1図では1本のみ図示)によつて接合・一
体化されるようになつている。以下、これらケー
ス4,5について詳しく説明する。
第2図〜第5図は上ケース4の説明図であり、
第2図は平面図、第3図は側面図、第4図は底面
図、第5図は第2図のA−A線断面図である。こ
れらの図に示すように、上ケース4の図中右方に
は大径の開口部7が形成されており、また上ケー
ス4の上壁には該開口部7方向に延びるスリツト
8が、上ケース4の両側壁にはくさび形のスリツ
ト9,9がそれぞれ形成されている。さらに、上
ケース4の上壁裏面には両スリツト8,9間にそ
れぞれ跨るように薄肉部10が形成されており、
これらスリツト8,9および薄肉部10によつて
画成された2つの部分が操作レバー11,12と
なつている。従つて、両操作レバー11,12は
薄肉部10を介して上ケース4にヒンジ結合され
ている。
これら操作レバー11,12の裏面中央部には
後述するプツシユスイツチを押圧するための押圧
ピン13,14が垂設されており、これら押圧ピ
ン13,14の近傍には操作レバー11,12の
押圧ストローク量を規制するための規制壁15,
16が垂設されている。また、上ケース4の両側
壁には半トラツク形状の切欠部17,17が形成
され、さらに上記開口部7を画成する周壁18の
一部には約90度の範囲で段落ち部19が形成され
ている。
第6図〜第9図は下ケース5の説明図であり、
第6図は平面図、第7図は側面図、第8図は底面
図、第9図は第6図のB−B線断面図である。こ
れらの図に示すように、下ケース5の図中右方に
は上記ケース4の開口部7と同径の開口部20が
形成されており、該開口部20を画成する周壁2
1の一部には約90度の範囲で段落ち部22が形成
されると共に、その一部に所定の間隔をおいて複
数のクリツク溝23が形成され、さらに該段落ち
部22の両端には第1および第2のストツパ2
4,25が突設されている。一方、下ケース5の
図中左方の底壁には1本のボス26と複数のリブ
27とが突設されており、これらは後述する回路
基板を下ケース5に所定の高さで支持固定するた
めのものである。さらに、下ケース5の底壁には
側壁と所定の〓間を保つて複数の保持リブ28が
突設され、また下ケース5の両側壁には上記上ケ
ース5の切欠部17に対応して半トラツク形状の
切欠部29,29が形成されている。
上記第2のケーシング2は、ABS樹脂などの
合成樹脂で形成された上回転体30と下回転体3
1とからなり、これらは下回転体31の下面から
4本のネジ32(第1図では1本のみ図示)によ
つて接合・一体化されるようになつている。以
下、これら両回転体30,31を詳細に説明す
る。
第10図〜第13図は上回転体30の説明図で
あり、第10図は平面図、第11図は側面図、第
12図は底面図、第13図は第10図のC−C線
断面図である。これらの図に示すように、上回転
体30の中央には後述する被回転球体の径より幾
分小径な開口33が形成され、また裏面には4本
のネジ止め用ボス34と4本の支持ピン35およ
び複数の支持壁36がそれぞれ垂設されている。
上回転体30の周壁の外径寸法は上記両ケース
4,5の開口部7,20と略同一寸法に設定され
ており、該周壁にはこれら開口部7,20よりも
大径のフランジ37が周面に沿つて突設されると
共に、該フランジ37の上方には後述するカバー
を係止する凹部38が180度の対向位置に形成さ
れ、さらに周壁の一部には約120度の範囲にわた
つて切欠部39が形成されている。
第14図〜第17図は下回転体31の説明図で
あり、第14図は平面図、第15図は側面図、第
16図は底面図、第17図は第14図のD−D線
断面図である。これらの図に示すように、下回転
体31の中央には後述する被回転球体より僅かに
大径の開口40が形成され、該開口40の周囲に
は2個の軸受保持体41,42と両軸保持体4
1,42より大き目なポルダ保持体43,44と
が立設されている。これら保持体41,42,4
3,44は後述する従動ローラと回転量検出装置
とを保持位置決めするためのもので、そのうち一
方の軸受保持体41とホルド保持体43ならびに
他方の軸受保持体42とホルダ保持体44とはそ
れぞれ対をなし、これら各対のそれぞれの中心線
は互いに直交するように配設されている。また、
上記開口40の周囲には空室45を有する収納体
46が立設されている。この収納体46は、後述
する摩擦力付与手段を収納保持するためのもの
で、その両側壁には一対のストツパ47が突設さ
れ、またその底部には下回転体31を貫通する長
方形の操作窓48が穿設されている。
また、下回転体31には4本のネジ止め用ボス
49が上記上回転体30の各ボス34に対応して
立設されている。さらに、下回転体31の周壁の
外径は上回転体30の周壁と同一寸法に設定され
ており、該周壁の下部周縁には上記開口部7,2
0よりも大径のフランジ50が、その一部には後
述するクリツクばね収納用の凹部51が形成され
ると共に、約180度の範囲にわたつて切欠部52
が形成されている。
以上のように構成された第1および第2のケー
ス1,2は、回転両検出手段の各構成部品が収納
された状態で入力装置として組立てられる。以下
これを第18図〜第20図を主に用いて説明す
る。第18図は上記ケース4と上回転体30なら
びに後述するカバーを取り除いた状態を示す入力
装置の平面図、第19図は入力装置の底面図、第
20図は入力装置の縦断面図である。
これらの図に示すように、上記下ケース5のボ
ス26と各リブ27上にはフユノール樹脂などの
比較的硬質な絶縁材料からなる回路基板53が載
置され、該回路基板53は上方からネジ54をボ
ス26に螺入することにより下ケース5上に固定
される。この回路基板53上には4個のプツシユ
スイツチ55,56,57,58やインターフエ
イス回路素子(図示せず)などが半田固定され、
各プツシユスイツチのうちプツシユスイツチ5
5,57は操作部を上方に向けた横形に、残りの
プツシユスイツチ56,58は操作部を側方に向
けた縦形にそれぞれ配置されている。これらプツ
シユスイツチ55〜58は、入力装置自体の電源
スイツチの他に、例えば図示せぬデイスプレイ装
置においてカーソルに対応する表示パターンを削
除したり、あるいはカーソルを他の表示装置に移
動させたり、その他の切換えや制御などの各種信
号処理に用いられ、両プツシユスイツチ55,5
6が同一の信号処理を行うように、また両プツシ
ユスイツチ57,58も同一の信号処理を行うよ
うに結線されている。
前述の如く、上ケース4と下ケース5は組立完
了時にネジ6(第1図参照)により接合・一体化
されるが、この状態において上ケース4の両操作
レバー11,12に垂設した押圧ピン13,14
は横形に配設されたプツシユスイツチ55,57
の操作部と当接する。また、下ケース5の側壁と
保持リブ28との間には、一対のスイツチアーム
59,60にそれぞれ一体形成されたL字状の弾
性脚部61,62が嵌挿保持され、これらスイツ
チアーム59,60は縦形に配設された上記プツ
シユスイツチ56,58の操作部と当接すると共
に、両ケース4,5の切欠部17,29によつて
画成される空間内にその一部を露出している。な
お、入力装置と図示せぬデイスプレイ装置とは、
図示せぬコードによつて接続されている。
一方、上記下回転体31のホルダ保持体43,
44内には回転量検出手段である第1のエンコー
ダ63と第2のエンコード64とが保持され、こ
れらはリード線65,66(あるいは所望のパタ
ーン配線を形成したフレキシブル基板)を介して
上記回路基板53に接続されている。第1および
第2のエンコーダ63,64は、所望のパターン
を有するコード板と該コード板上を回転摺動する
摺動子片と該摺動子片を支持する摺動子受(いず
れも図示せず)とを備えた公知のもので、それぞ
れの外殻を形成するホルダが各ホルダ保持体4
3,44に位置決め保持されている。また、第1
および第2のエンコーダ63,64の上記摺動子
受には第1および第2の従動ローラ67,68の
一端が固着されており、これら第1,第2の従動
ローラ67,68の他端は軸受け69,70を介
して上記軸受保持体43,44に位置決め保持さ
れている。
さらに、上記下回転体31の収納体46内には
摩擦力付与手段の構成部品が収納保持される。こ
の摩擦力保持手段は、転接ローラ71と、該転接
ローラ71を回転自在に支承するローラ支持部材
72と、該ローラ支持部材72を後述する被回転
球体方向へ付勢するコイルバネ73とによつて構
成されており、ローラ支持部材72の両側壁には
上記収納体46の両ストツパ47と係合可能な突
部74が一体に設けてある。上記ローラ支持部材
72は、その後端に形成したばね受け凹部75に
コイルバネ73の一端を係止した状態で転接ロー
ラ71と共に収納体46の空室45内に挿入さ
れ、コイルばね73の弾性力により転接ローラ7
1はその一部を収納体46より若干突出すると共
に、ローラ支持部材72の突部74が収納体46
のストツパ47に当接し、これによりローラ支持
部材72ならびに転接ローラ71の抜け止めがな
される。
上記収納体46はその後方に突出部76を有す
る平面L字状をなし、該収納体46の後方にはロ
ツク部材77が挿入される。このロツク部材77
は上記コイルばね73と対向する面に開放部78
を有すると共に、下回転体31の操作窓48内に
その下面を臨ませてあり、該操作窓48に沿つて
摺動できるようになつている。すなわち、ロツク
部材77が第18図に示すように突出部76内に
ある時、上記ローラ支持部材72はコイルばね7
3の弾性力により空室45内を摺動可能である
が、ロツク部材77がローラ支持部材72の後端
と当接する位置まで移動すると、該ローラ支持部
材 72はロツク部材77によつてその動きが規
制されるようになつている。
組立順序としては、まず回路基板53やスイツ
チアーム59,60を組込んだ下ケース5とエン
コーダや従動ローラなどの回転量検出手段と転接
ローラなどの摩擦力付与手段とを組み込んだ下回
転体31とをそれぞれ準備し、下回転体31の凹
部51内に弾性板からなるクリツクばね79(第
1図参照)を挿入した状態で、該下回転体31を
下ケース5の下方からそのフランジ50が開口部
20と当接するまで嵌挿する。第18図はこの時
の状態を示すものであつて、かかる状態で第1お
よび第2のエンコーダ63,64と回路基板53
とはリード線65,66(またはフレキシブル基
板)を介して電気的に接続される。
次に、下ケース5の上に上ケース4を被せ、下
ケース5の下方からネジ6を螺入して両ケース
4,5を接合・一体化する。この作業により、上
ケース4に一体形成した操作レバー11,12の
押圧ピン13,14はプツシユスイツチ55,5
7の上面に位置し、また下ケース5に組み込んだ
スイツチアーム59,60は両ケース4,5の切
欠部17,29に挾まれて抜け止めがなされる。
しかる後、上ケース4の上方からその開口部7
内に上回転体30のフランジ37が当接するまで
挿入し、両回転体30,31のそれぞれのネジ止
め用ボス34,49を合致させた状態で、下回転
体31の下方からネジ32をボス34,49内に
螺入し、両回転体30,31を接合・一体化す
る。この作業により、上回転体30に垂設した各
支持ピン35は第1,第2のエンコーダ63,6
4のホルダ上面ならびに軸受69,70の上面に
それぞれ当接すると共に、同じく上回転体30に
垂設した各支持壁36はローラ支持部材72およ
びロツク部材77の上面と僅かなクリアランスを
もつて対向し、回転量検出手段と摩擦力付与手段
の各保持体41〜44および収納体46からの抜
け止めながされる。
以上のようにして両ケース4,5の開口部7,
20内に両回転体30,31を組み込んだ後、下
回転体31の開口41から例えば鋼球に合成樹脂
を被着した被回転球体80を挿入し、その後、該
被回転球体80より小径な開口81を有する蓋体
82を下回転体31の開口40周壁に係止する。
最後に、必要に応じてAB樹脂などの合成樹脂に
て成形されたカバー3を自身の弾性力を利用して
上回転体30に被着し、カバー3の内周壁に対向
して設けられた一対の係止突部83を上回転体3
0の両凹部38と係合させることにより、上回転
30の所定位置にカバー3を取付ける(第20図
参照)。
次に、上記実施例の作動について説明する。
まず、マウスタイプとして使用する場合につい
て説明すると、この場合は、ロツク部材77を突
出部76内に退去させて、被回転球体80が第2
0図の実線で示す下降位置にある状態で使用す
る。第21図はこの時の動作原理を示す説明図で
あり、同図に示すように、第1の従動ローラ67
と第2の従動ローラ68のそれぞれの周面には、
転接ローラ71によつて被回転球体80が圧接さ
れている。第1の従動ローラ67と第2の従動ロ
ーラ68の軸方向に直交し、これらは被回転球体
80に対しては互いに直角な方向から接触する。
被回転球体80が下降した状態において、転接ロ
ーラ71は、第1および第2の従動ローラ67,
68の軸線が交わる点Qと、被回転球体80の中
心Oとを結ぶ直線上に配置され、コイルばね73
の弾発力を受けて被回転球体80を第1および第
2の従動ローラ67,68に対し均等な力で押圧
する。さらに、これら第1,第2の従動ローラ6
7,68の一端にはこれらを回転軸として第1,
第2のエンコーダ63,64が連結されている。
これら第1,第2のエンコーダ63,64は、第
1,第2の従動ローラ67,68の回転量を検出
するもので、被回転球体80の回転量をX方向、
Y方向の各々の成分に分けて検出することによ
り、被回転球体80の回転状態を知ることができ
る。
従つて、オペレータが上記入力装置を片手で持
ちこれを机上などのベース上で移動すると、蓋体
82の開口81から若干量突出している被回転球
体80がそれに連動して所定方向に回転し、それ
により該被回転球体80の回転量すなわち入力装
置の移動量をX方向、Y方向の成分に分けて検出
できる。また、入力装置を持つた側の指で、上ケ
ース4上面の側面に臨むスイツチアーム59,6
0を適宜押圧操作することにより、プツシユスイ
ツチ55〜58を作動させ、所望の信号処理を行
うことができる。この場合、上記ケース4のスリ
ツト8を境にしてその一方側に位置する操作レバ
ー11とスイツチアーム59、並びにその他方側
に位置する操作レバー12とスイツチアーム60
とはそれぞれ同一機能を有するため、オペレータ
は入力装置の上面および側面のいずれの側からも
スイツチ操作を行うことができる。しかしなが
ら、マウスタイプとして使用する場合、通常は数
本の指で入力装置の側面を挾持し残余の指でスイ
ツチ操作を行う関係上、入力装置の上方からのス
イツチ操作すなわち操作レバー11,12を用い
てのスイツチ操作の方が、入力装置の側方からの
スイツチ操作すなわちスイツチアーム59,60
を用いてのスイツチ操作に比べて操作性は良い。
なお、このように入力操作をマウスタイプとして
使用する場合、下降位置にある被回転球体80と
上回転体30の開口33との間に間隙ができるた
め、上回転体30にカバー3を被着し、上記間隙
からゴミやほこりなどの異物が内部に侵入しない
ようにして使用することが望ましい。
次に、上記入力装置をトラツクボールタイプと
して使用する場合について説明すると、この場合
は、まず入力装置を逆すなわち下ケース5および
下回転体31を上向きにし、被回転球体80をそ
の自重あるいは指などで押圧することにより上回
転体30の開口33側へ移動させる。すると、マ
ウスタイプの使用時に被回転球体80の最大径部
分(被回転球体80の中心Oを通る面の周縁)に
接触していた転接ローラ71は、当該被回転球体
80の移動に伴つて上記最大径部分よりも小径部
分に接触し、これによりローラ支持部材72はそ
の突部74が収納体46のストツパ47と当接す
る位置までコイルばね73の弾発力によつて前進
する。かかる状態で下回転体31の操作窓48内
に臨むロツク部材77を操作窓48に沿つてスラ
イドすると、該ロツク部材71は、その開放部7
8内にコイルばね73が入ることにより、コイル
ばね73と当接することなくローラ支持部材72
の後端と当接する。
しかる後、入力装置を元の状態に戻し、すなわ
ち上ケース4および上回転体30を上向きにする
と、被回転球体80は第20図の破線で示すよう
に、その一部が上回転体30の開口33より突出
した状態となる。第22図はこの時の動作原理を
示す説明図であり、同図に示すようにローラ支持
部材72はロツク部材77によつてその動きが規
制されており、被回転球体80は該ローラ支持部
材72に軸支された転接ローラ71および両従動
ローラ67,68とにより、被回転球体80の中
心を通る面の下方部分が3点支持されている。
従つて、カバー3を外した入力装置を机上など
に載置し、上回転体30の開口33より突出する
被回転球体80を指などで回転すると、それに連
動して回転する従動ローラ67,68やエンコー
ダ63,64などにより、被回転球体80の回転
量をX方向、Y方向に分けて検出できる。この
時、被回転球体80の自重や回転時の押圧力など
のより、転接ローラ71には外方への力が作用す
るが、ロツク部材77によつてローラ支持部材7
2の動きが規制されているため、被回転球体80
は入力装置を載置した机などに接触することなく
上方位置に支持される。
このようにトラツクボールとして使用する場合
も、操作レバー11,12やスイツチアーム5
9,60を押圧操作することにより、所望の信号
処理を行うことができるが、この場合、通常は一
方の手で入力装置を支持してスイツチ操作を行
い、他方の手で被回転球体80を回動させる関係
上、入力装置の側方からスイツチアーム59,6
0を用いて操作する方が、入力装置の上方から操
作レバー11,12を用いて操作する場合に比べ
て、その操作性は良好である。
上述したように、本実施例によれば、入力装置
をマウスタイプとトラツクボールタイプのいずれ
としても使用することができるが、特にマウスタ
イプとして使用する場合には、オペレータが入力
装置を持つてベース上で移動させる関係上、その
持ち方如何によつては、オペレータが意図するX
方向、Y方向と入力装置が検出するX方向、Y方
向とにかなりの差を生じる場合がある。そこで、
本実施例では、入力装置の外殻を形成する第1の
ケーシング1と回転量検出手段を内包する第2の
ケーシング2との相対位置を変えることにより、
入力装置における座標軸を変えられるようにして
ある。
すなわち、例えば第18図に示すように、下ケ
ース5の第1のストツパ24と下回転体31の切
欠部52の一端部84とが係合状態にある時、第
1の従動ローラ67の軸方向と第1のケーシング
1の長手方向とが一致し、第2の従動ローラ68
の軸方向と第1のケーシング1の長手方向とが直
交するため、この場合は、第23図の実線で示す
ように、オペレータが意図する座標軸のY軸に対
して入力装置の長手方向が一致した状態に設定さ
れる。かかる状態から、第1のケーシング1に対
して第2のケーシング2を第18図の時計回り方
向に例えば約45度回転すると、第24図に示すよ
うに、下回転体31の切欠部52の一端部84が
下ケース5の第1のストツパ24から離反し、代
わつて切欠部52の他端部85が下ケース5の第
2のストツパ25に近づき、下ケース5に載置さ
れた第1および第2の従動ローラ67,68の軸
方向が第1のケーシング1の長手方向に対して約
45度傾く。従つて、この場合は、第23図の2点
鎖線で示すように、オペレータの意図するX−Y
軸に対して入力装置の長手方向が約45度傾いた状
態に設定される。
以上説明した第1のケーシング1と第2のケー
シング2との相対角度の調整に際し、上回転体3
0とカバー3にそれぞれ位置確認用のマーク8
6,87を設けておくと、両者の相対的な回転角
度を目視により確認できる。また、かかる動作中
に下回転体31の凹部51内に配設したクリツク
ばね79が下ケースの内周壁に刻設したクリツク
溝23と係脱を繰り返すため、目視ばかりでなく
クリツク感(節度感)を伴つて両者の相対的な回
転角度を認識できる。
また、第1のケーシング1と第2のケーシング
2との相対的角度範囲は、第1ケーシング1側に
設けた第1および第2のストツパ24,25と第
2のケーシング2側に設けた切欠部52の両端部
84,85との係合位置により任意に設定でき、
本実施例の場合、下ケース5の周壁に約90度間隔
で形成した両ストツパ24,25と、下回転体3
1の開口40に約半周にわたつて形成した切欠部
52とにより、約90度の範囲内で両者を回転でき
る。なお、かかる回転中、第1および第2のエン
コーダ63,64と回路基板53とを接続するリ
ード線65,66(あるいはフレキシブル基板)
は、両者がいずれの回転角度にあつても両ストツ
パ24,25間に位置するため、回転操作による
損傷や断線等のおそれはない。
以上説明した一実施例にあつては、上回転体30
とカバー3にそれぞれ設けた位置認定用のマーク
86,87により第1のケーシング1と第2のケ
ーシング2との相対的な回転角度を目視により確
認できるため、入力装置の座標軸を外部から容易
に確認できるという利点があるが、このような必
要がない場合はマーク86,87を省いても良
い。また上記マーク86,87の形状に代え、例
えば回転角度を刻んだ目盛りを用いることも可能
である。
なお、上記一実施例では、マウスタイプとトラ
ツクボールタイプの両機能を備えた入力装置に本
考案を適用した場合について説明したが、いずれ
か一方の機能を持つ通常の入力装置にも本考案を
適用できるのは当然である。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案によれば、スイツ
チの操作体を組込んだ第1のケーシングと従動ロ
ーラを含む回転検出部品を組込んだ第2のケーシ
ングとを回転可能に一体化し、これら第1および
第2のケーシングの相対的な回転角度を変えるこ
とにより、オペレータの意図する座標軸と入力装
置の座標軸とを一致させることができるため、使
い易くかつ組立性の良いX−Y方向入力装置を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
図は全て本考案の一実施例に係り、第1図は入
力装置全体の分解斜視図、第2図は上ケースの平
面図、第3図はその側面図、第4図はその底面
図、第5図は第2図のA−A線断面図、第6図は
下ケースの平面図、第7図はその側面図、第8図
はその底面図、第9図は第6図のB−B線断面
図、第10図は上回転体の平面図、第11図はそ
の側面図、第12図はその底面図、第13図は第
10図のC−C線断面図、第14図は下回転体の
平面図、第15図はその側面図、第16図はその
底面図、第17図は第14図のD−D線断面図、
第18図は上ケース、上回転体およびカバーを取
り除いた状態を示す入力装置の平面図、第19図
は入力装置の底面図、第20図は入力装置の縦断
面図、第21図および第22図は入力装置の動作
原理を示す説明図、第23図は入力装置の座標軸
変更動作を示す説明図、第24図は座標軸変更動
作を説明するための入力装置の平面図である。 1……第1のケーシング、2……第2のケーシ
ング、4……上ケース、5……下ケース、7……
開口部、11,12……操作レバー、20……開
口部、24,25……ストツパ、30……上回転
体、31……下回転体、33……開口、40……
開口、52……切欠部、53……回路基板、5
5,56,57,58……プツシユスイツチ、5
9,60……スイツチアーム、63……第1のエ
ンコーダ、64……第2のエンコーダ、67……
第1の従動ローラ、68……第2の従動ローラ、
71……転接ローラ、72……ローラ支持部材、
73……コイルばね、77……ロツク部材、80
……被回転球体、81……開口、82……蓋体、
84,85……端部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 回転自在に配置された被回転球体と、その被
    回転球体と接して被回転球体の回転力によつて
    回転する第1の従動ローラと、被回転球体と接
    して被回転球体の回転力によつて回転するとと
    もに軸方向が前記第1の従動ローラの軸方向と
    ほぼ直交する第2の従動ローラと、前記第1の
    従動ローラの回転量を検出する第1の回転量検
    出手段と、前記第2の従動ローラの回転量を検
    出する第2の回転量検出手段と、これら回転量
    検出手段の信号処理を行うためのプツシユスイ
    ツチを搭載したスイツチ基板と、そのプツシユ
    スイツチを操作するための操作体と、少なくと
    も前記被回転球体、スイツチ基板、第1および
    第2の従動ローラならびに第1および第2の回
    転量検出手段を収容するケーシングとを備えた
    X−Y方向入力装置において、前記ケーシング
    を互いに回転可能に連結された第1のケーシン
    グと第2のケーシングとで構成し、該第1のケ
    ーシングには少なくとも前記スイツチ基板と操
    作体を設け、該第2のケーシングには少なくと
    も前記被回転球体、第1および第2の従動ロー
    ラならびに第1および第2の回転量検出手段を
    設けたことを特徴とするX−Y方向入力装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲第(1)項において、前
    記第1のケーシングが前記第2のケーシングに
    外嵌されていることを特徴とするX−Y方向入
    力装置。
JP1986023866U 1986-02-22 1986-02-22 Expired JPH0413723Y2 (ja)

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JP1986023866U JPH0413723Y2 (ja) 1986-02-22 1986-02-22
US07/000,728 US4786892A (en) 1986-02-22 1987-01-06 X-Y direction input device having changeable orientation of input axes and switch activation
DE19873705492 DE3705492A1 (de) 1986-02-22 1987-02-20 X-y-richtungseingabevorrichtung

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