JPH04136120U - カード型硬貨入れ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬貨、特に一円硬貨、五円硬貨等の少額硬貨
を収容するものである。薄型のカード状をなしているの
で定期入れ等にもテレホンカード等と一緒に収納してお
くことができ携帯性に優れている。硬貨は硬貨収容穴部
内に押し込むだけで保持でき、操作が簡単である。 【構成】 ポリプロピレン製のカード本体１には、上面
１Ａ側から複数の一円硬貨収容穴部２と五円硬貨収容穴
部３が凹設してある。カード本体１の下面側から各硬貨
収容穴部２、３に連通する小径の硬貨押出し穴部４が設
けてあり、硬貨収容穴部２、３と硬貨押出し穴部４との
間は硬貨受面５になっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、硬貨特に一円硬貨、五円硬貨等の少額硬貨を収容するのに用いて好 適なカード型硬貨入れに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、少額硬貨特に一円硬貨は支払う際に数えるのが面倒であるため、財布 の中に自然と貯るようになり財布が膨れる原因になると共に、他の硬貨を取り出 す際に邪魔になっている。

【０００３】 そこで、従来種々の硬貨入れが提供されている。例えば、皮或は合成樹脂製ケ ース内に一対のレールからなる硬貨収容枠を複数形成し、該収容内に硬貨を斜め に寝かせた状態で収容するようにしたもの、或は、上端側に硬貨出入れ口を有す る円筒内にばね力によって上方に付勢した昇降板を設けたもの等がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述した従来技術のうち、硬貨収容枠を設けたものは財布と同じ大き さで厚みもあるために携帯に不便であるという欠点があるし、硬貨の収容枚数は 多いが出し入れを円滑に行えないという欠点や、重量が嵩むという欠点がある。 また、筒状のものは、硬貨の出し入れは比較的容易であるが、ポケット等が膨ら んでしまうために見映えが悪いし、携帯性に欠けるという欠点がある。

【０００５】 本考案は上述した従来技術の欠点に鑑み、また現在はカード社会であることに 着目してなされたもので、所謂テレホンカード、キャシュカード等と同様に名刺 入れ等に入れて携帯することができる薄型のカード型硬貨入れを提供するもので ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上述した課題を解決するために構成された本考案の手段は、少なくとも一面側 が合成樹脂板で形成されたカード本体と、該カード本体の一面側から厚さ方向に 形成された複数の硬貨収容穴部と、該硬貨収容穴部よりも小径の穴からなり、前 記カード本体に他面側から該硬貨収容穴部と連通するように設けられ、該硬貨収 容穴部との間に硬貨受面を形成する硬貨押出し穴部とからなる。

【０００７】 また、本考案は合成樹脂材によって平板状に形成されたカード本体と、該カー ド本体の一面側から他面側に貫通して形成された複数の硬貨収容穴部と、前記カ ード本体の一面寄りに位置して該硬貨収容穴部の内周面に周方向に離間して突設 された複数の一側係止突起と、前記カード本体の他面寄りに位置して前記硬貨収 容穴部の内周面に周方向に離間して突設された複数の他側係止突起とから構成さ れる。

【０００８】 そして、前記硬貨収容穴部は少なくとも４個の一円硬貨収容穴部と、少なくと も１個の五円硬貨収容穴部とから構成するとよい。

【０００９】

【作用】

カード本体の一面側から硬貨収容穴部内に硬貨を圧入し、硬貨受面に当接させ る。これにより、硬貨はカード本体の弾性によって密に保持される。硬貨を取り 出すときは、カード本体の他面側から硬貨押出し穴部に指先を入れて硬貨を軽く 押す。

【００１０】 また、他の考案によれば、カード本体の一面側及び他面側のいずれからも硬貨 収容穴部内に硬貨を押し込むことができる。硬貨が押し込まれると一側又は他側 係止突起が変形して硬貨を収容穴部内に保持する。

【００１１】 そして、硬貨収容穴部は少なくとも４個の一円硬貨収容穴部と少なくとも１個 の五円硬貨収容穴部とから構成することにより、一円硬貨、五円硬貨を整理よく 収容することができ、また９円以下の支払いを速やかにできる。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき詳述する。 図１及び図２は第１の実施例を示す。図において、１は例えばポリプロピレン 等の合成樹脂からなるカード本体を示し、該カード本体１は上面１Ａ及び下面１ Ｂが平坦になったテレホンカード状の大きさで、厚さが約３ｍｍの平板体からな っている。

【００１３】 ２、２、２、２、２は前記カード本体の上面１Ａ側から厚さ方向の途中、約１ ，５ｍｍの深さまで凹設された５個の一円硬貨収容穴部を示し、該各一円硬貨収 容穴部２は一円硬貨Ａが容易に脱落しないように密に嵌合する穴径Ｌ１に設定し てある。

【００１４】 また、３は前記一円硬貨収容穴部２と同様にしてカード本体１の上面１Ａ側か ら厚さ方向に凹設された１個の五円硬貨収容穴部を示し、該五円硬貨収容穴部３ も五円硬貨Ｂが容易に脱落しない穴径Ｌ２（図示せず）に設定してある。

【００１５】 一方、４、４、・・・は前記一円硬貨収容穴部２、２、・・・及び五円硬貨収 容穴部３と連通するようにカード本体１の下面１Ｂ側に凹設された硬貨押出し穴 部を示す。該各硬貨押出し穴部４は各硬貨収容穴部２、３の穴径Ｌ１及びＬ２よ りも小さい穴径Ｌ３に設定した丸穴からなっており、硬貨押出し穴部４と硬貨収 容穴部２、３との中間、即ちカード本体１の厚さ方向約１，５ｍｍの位置には硬 貨受面５、５、・・・が形成されている。

【００１６】 本実施例は上述の如くであって、例えば釣銭として受け取った一円硬貨Ａ、五 円硬貨Ｂはカード本体１の上面１Ａ側から各硬貨収容穴部２又は３内に軽く押し 込む。カード本体１を形成しているポリプロピレンは弾性があるから、硬貨Ａ（ Ｂ）が押し込まれると硬貨収容穴部２（３）が拡径し、硬貨Ａ（Ｂ）は密な状態 で嵌合し、硬貨受面５に当接した状態で拘持される。

【００１７】 このようにして硬貨Ａ（Ｂ）を収容したカード型硬貨入れは、テレホンカード 等のカードとほぼ同じ大きさにしてあるから、定期入れ、名刺入れ等に他のカー ドと一緒に収容することができる。勿論、服の胸ポケット等に直接入れておいて もよく、こうすることによって、硬貨Ａ（Ｂ）がポケットの底で踊ったりするこ ともないし、指先でポケットの底の硬貨Ａ（Ｂ）を探るといった面倒も解消でき る。

【００１８】 一方、硬貨Ａ（Ｂ）が必要なときには、カード本体１の下面１Ｂ側から必要な 硬貨Ａ（Ｂ）の硬貨押出し穴部４内に指先を差込み、硬貨Ａ（Ｂ）を硬貨収容穴 部２（３）から上面１Ａ側に軽く押し出すことにより、簡単に取出すことができ る。

【００１９】 そして、本実施例によれば５個の一円硬貨収容穴部２、２、・・・と１個の五 円硬貨収容穴部３を設けたから一円から総額１０円までの金額を収容することが できる。

【００２０】 次に、図３は本考案の第２の実施例を示す。なお、本実施例及び後に述べる他 の実施例において第１実施例の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し 、その説明を省略する。

【００２１】 さて、本実施例の特徴とするところはカード本体１１を上面１１Ａ側はポリプ ロピレン等からなる厚さ約１，５ｍｍの合成樹脂製薄板１２で形成し、下面１１ Ｂ側は厚さ約１ｍｍのアルミニウム製薄板１３で形成して両者を接着することに より一体的に構成すると共に、合成樹脂製薄板１２には一円及び五円硬貨収容穴 部２、３を設け、アルミニウム製薄板１３には硬貨押出し穴部４を設けたことに ある。

【００２２】 叙上の構成からなる本実施例によれば、アルミニウム材の強度性を利用するこ とにより、第１実施例のものより更に約０，５ｍｍ薄いカード型硬貨入れにする ことができ、しかも第１実施例のものと同様の使い方ができる。

【００２３】 更に、図４及び図５には本考案の第４の実施例を示す。図において、２１はカ ード本体を示し、該カード本体２１は第１実施例のものと同様にポリプロピレン によって一面２１Ａ及び他面２１Ｂが平坦面になったカード形に形成されている 。

【００２４】 ２２は前記カード本体２１に一面２１Ａから他面２１Ｂに貫通して形成された 一円硬貨収容穴部を示し、該一円硬貨収容穴部２２は一面２１Ａ側も他面２１Ｂ 側も同じ穴径に設定してある。なお、この一円硬貨収容穴部２２と共に五円硬貨 収容穴部をカード本体２１に設けてもよいことは勿論である。

【００２５】 ２３、２３、・・・は一円硬貨Ａを前記一円硬貨収容穴部２２内に保持するた めの一側係止突起を示す。該一側係止突起２３、２３、・・・はカード本体２１ の一面２１Ａ寄りに位置して一円硬貨収容穴部２２の内周面２２Ａに周方向に９ ０度ずつ離間して４個突出形成されている。また、該各突起２３の突起幅は、硬 貨Ａの脱落を防止できる程度、約０，５ｍｍに設定してある。

【００２６】 一方、２４、２４、・・・は前記一側係止突起２３、２３、・・・と協働して 硬貨Ａを保持するための他側係止突起を示す。該他側係止突起２４、２４、・・ ・はカード本体２１の他面２１Ｂ寄りに位置して一側係止突起２３と同様に４個 形成されており、その突起幅も約０，５ｍｍに設定してある。

【００２７】 叙上の如く構成される本実施例によれば、一側（他側）係止突起２３（２４） の弾性を利用することにより、カード本体２１の一面２１Ａ側及び他面２１Ｂ側 のいずれからでも一円硬貨収容穴部２２内に硬貨Ａを押圧して嵌合保持させるこ とができ、また押圧して取り出すことができる。

【００２８】 なお、前述した各実施例におけるカード本体１、１１、２１の１の角隅を例え ば定期入れ、札入れ等の角隅に鳩目等を用いて回動自在に連結させるようにして もよい。こうすることによって、硬貨入れの紛失防止を図ることができるし、札 入れ等に差し戻す操作を簡単に行うことができる。

【００２９】 また、第１、第２実施例において硬貨押出し穴部４は丸穴として述べたが、硬 貨収容穴部２、３の穴径Ｌ１、Ｌ２よりも小さい開口であればその形状に限定は なく、楕円形でも三角形でもよい。

【００３０】

【考案の効果】

本考案は以上詳述した如くであって、合成樹脂材からなる薄板状のカード本体 に硬貨が密に嵌合する硬貨収容穴部と硬貨押出し穴部とを設ける構成にしたから 、硬貨の出し入れが極めて簡単であるし、硬貨の整理もし易く、また、テレホン カード等と一緒に定期入等に収納することができるから携帯性に優れている。 また、カード本体の両面に開口する硬貨収容穴部を設け、該硬貨収容穴部の内 周面には硬貨を保持する一側及び他側係止突起を設ける構成にしたから、カード 本体のいずれの面からも硬貨を硬貨収容穴部に嵌合することができ、極めて使い 易い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例に係るカード型硬貨入れ
の外観斜視図である。

【図２】図１中のＩＩ−ＩＩ矢示方向拡大断面図であ
る。

【図３】第２の実施例に係るカード型硬貨入れの要部拡
大断面図である。

【図４】第３の実施例に係るカード型硬貨入れの部分外
観斜視図である。

【図５】図４中のＶ−Ｖ矢示方向拡大断面図である。

【符号の説明】

１、１１、２１ カード本体 ２、３、２２ 硬貨収容穴部 ４ 硬貨押出し穴部 ５ 硬貨受面 ２３ 一側係止突起 ２４ 他側係止突起

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも一面側が合成樹脂板で形成さ
   れたカード本体と、該カード本体の一面側から厚さ方向
   に形成された複数の硬貨収容穴部と、該硬貨収容穴部よ
   りも小径の穴からなり、前記カード本体に他面側から該
   硬貨収容穴部と連通するように設けられ、該硬貨収容穴
   部との間に硬貨受面を形成する硬貨押出し穴部とから構
   成してなるカード型硬貨入れ。
2. 【請求項２】 合成樹脂材によって平板状に形成された
   カード本体と、該カード本体の一面側から他面側に貫通
   して形成された複数の硬貨収容穴部と、前記カード本体
   の一面寄りに位置して該硬貨収容穴部の内周面に周方向
   に離間して突設された複数の一側係止突起と、前記カー
   ド本体の他面寄りに位置して前記硬貨収容穴部の内周面
   に周方向に離間して突設された複数の他側係止突起とか
   ら構成してなるカード型硬貨入れ。
3. 【請求項３】 前記硬貨収容穴部は少なくとも４個の一
   円硬貨収容穴部と、少なくとも１個の五円硬貨収容穴部
   とから構成してなる請求項１又は請求項２記載のカード
   型硬貨入れ。