JPH04136093A - 微粉固体原料ガス化方法 - Google Patents

微粉固体原料ガス化方法

Info

Publication number
JPH04136093A
JPH04136093A JP25671190A JP25671190A JPH04136093A JP H04136093 A JPH04136093 A JP H04136093A JP 25671190 A JP25671190 A JP 25671190A JP 25671190 A JP25671190 A JP 25671190A JP H04136093 A JPH04136093 A JP H04136093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
solid raw
gasification
ash
slag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25671190A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Ueda
昭雄 植田
Hiroshi Ishizaka
浩 石坂
Naruhito Takamoto
成仁 高本
Eiji Kida
木田 栄次
Shinji Tanaka
真二 田中
Isao Koyama
勲 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP25671190A priority Critical patent/JPH04136093A/ja
Publication of JPH04136093A publication Critical patent/JPH04136093A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は微粉固体原料のガス化法に係わり、特に反応性
の劣る微粉状の固体炭素質原料を、高いガス化効率と高
いスラグ化率でガス化する方法に関する。
[従来の技術] 従来、石炭等の固体炭素質原料をガス化する炉には、固
定層、流動層、気流層等の各方式が種々提案されている
。これらの方式の中で、気流層方式は原料を微粉にして
酸素、空気等の酸化剤とともに原料圧の溶融温度(通常
1300〜1600℃)以上の温度の炉内に供給してガ
ス化させるため、他の方式に比較し、ガス化効率が高く
、適用炭種が広くまた公害性の副産物が少ない等の特徴
を有している。また、前記気流層方式は合成ガス、複合
発電、燃料電池等の燃料製造に適しているので、国内外
で開発が進められている。
気流層方式のガス化炉では、微粉炭またはチャー(ガス
とともに飛散するカーボン粒子)と酸化剤(酸素、空気
、スチーム等)とを吹き込み、主として以下の反応を行
わせるものである。
石炭→チャー、H2,Co、CO,、CH,(i)チャ
ー (C) +CO2→2CO<2)チャー (C) 
十H2−CO+H2(3)石炭+02−CO2,H2O
(4) (1)式は熱分解反応であり、微粉炭だけを単独に吹き
込むバーナによって起こりやすい。(2)式と(3)式
がチャーによるガス化反応で、(4)式が燃焼反応であ
る。ガス化法では原料中の炭素分がすべてCOに、水素
分がすべてH2に変換すれば最もガス化効率が高くなる
。実際にはガス平衡により、若干のH2Oおよ゛びCO
2が生成されるので、原料の組成と運転条件(圧力と温
度)に対して酸化剤供給量の最適値が存在するにれは原
料の元素分析(炭素、水素、酸素等)に対して求められ
る値であり、生成ガス中の水素および一酸化炭素の収率
を最大とする酸化剤供給量を理論酸化剤量と定義する。
したがって、この理論酸化剤量以上に酸化剤を供給する
と、生成ガス中に発熱量を有しないC02やH,Oが増
加するなめ、ガス化効率は低下してしまう。一方、原料
中の灰分をスラグとして排出するため、炉内を高温にし
なければならない。そこで、高いガス化効率が得られる
気流層ガス化法として、酸化剤供給量を必要以上に、増
加せずに、原料の灰分を溶融させてスラグ化する温度に
炉内温度を高めるガス化方法が種々提案されている。
例えば、特開昭59−192482号および特開昭59
−176391号等に開示されている方法は、炉内に複
数段の反応域を作成させ、灰分をスラグ化させるガス化
炉の下部には酸化剤を多く配分し、特に(4)式の燃焼
反応を行わせ、ガス化炉の上部には酸化剤を少なく配分
し、特に(1)式の反応によって原料を活性に富むチャ
ーに変換し、そのチャーとガス化炉下部反応域で生成し
たC OxおよびH20とを(2)式および(3)式の
ガス化反応を行わせるものである。これらの方法では、
(2)式および(3)式の反応を高温の領域で行わせて
、反応速度を高め、さらにその反応時間を長くしてガス
化効率を高めようとしたものである。なお、特開昭59
−176391号に示すガス化方法を第5図に示す。こ
の方式では、微粉炭のごとく炭素質含有固体原料1と酸
化剤41.41′とを供給するバーナ40.40°を、
ガス化室3の上段および下段に配置し、また、バーナ4
0.40゛は炉本体2内に旋回流が発生するように配置
している。酸化剤41.41°に関しては、上段バーナ
40には少なく、下段バーナ40には多く投入するもの
である。そして、下段バーナ40°の下部にあるスラグ
5を流下させる孔(スラグタラ1)4の付近を高温にせ
しめ、かつ上段バーナ40では活性なチャーを生成させ
、そのチャーを強い旋回流に乗せて、炉の下方に移動さ
せ、(2)式および(3)式のガス化反応を長時間行わ
せようとしたものである。なお、図中、5は流下スラグ
、6は冷却水、7はタップバーナ、10は送風機、20
は固体原料粉砕機、24は加圧ポツパー、27は固体原
料微粉供給機、29はエゼクタ、31は分配器、41.
41°、41”は酸化剤、42はチャーバーナ、43は
生成ガス、49はチャー供給機である。なお、ガス化炉
本体2より排出される未燃のチャーをサイクロン等の捕
集器44で捕集し、再びガス化炉本体2に戻せば、さら
にガス化効率の向上が期待できるものである。
次に従来法のガス化試験結果について述べる。
原料中の炭素(C)が−酸化炭素(Co)、二酸化炭素
(CO2>等、炭素を含むガスに、どの程度変換したか
を表す炭素ガス化率と、原料中の灰分がどの程度スラグ
へ変換したがを表す炭素スラグ化率との関係については
、池田の研究(燃料協会誌 第60巻 第645号 p
12.1981)によれば、炭素ガス化率が高いほど、
スラグ化率が高いことが述べられている。一般には、原
料中の固定炭素分が少なく、揮発分が多い原料はど反応
性は良好であり、ガス化効率も高く、スラグ化率も高い
ことが知られている。また、小山等の研究(Inter
national Conference of Co
al 5ciencep393.1985)によれば、
チャーとスラグとの濡れ性、なじみ易さについては、炭
素分が多いチャーではスラグとは馴染まず、炭素分が少
ないチャーとなって初めてスラグに取り込まれることが
述べられている。
[発明が解決しようとする課題] 従来のガス化法において、とくに、工業分析値の固定炭
素分を揮発分で除算した値で定義される燃料比が高い、
すなわち、固定炭素分が多く、揮発分が少ない反応性が
劣る原料では、炭素分が多いため炭素分がある程度まで
ガス化しなければスラグ中に捕集されないので、ガス化
効率およびスラグ化効率も悪い。そのため、反応性の悪
い原料をガス化する際には、必要以上に酸化剤を多く投
入し、ガス化炉の温度を高めたり、あるいは、滞留時間
を長くするために炉の寸法を大きくしたり、ガス化炉の
圧力を必要以上に高める必要があった。
なお、炉内の温度を高めすぎると、チャーが炉壁を流下
するスラグに捕集されずに溶融した飛散スラグになるの
で、ガス化炉よりも下流の炉壁あるいはラインに付着し
、閉塞トラブルの発生原因となり長時間の安定運転がで
きなかった。また、炉壁の保護のためにも、あまり高温
にできなかった。
このように、従来の方法では、反応性の悪い原料を効率
よくガス化することはできなかった。
そこで、本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、反応性の劣る原料を特に必要以上に酸化剤を供給
することなく、理論酸化剤量に近い条件で酸化して、高
いガス化効率と高いスラグ化率が得られるコンパクトで
高効率なガス化方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記した目的は、次の構成によって達成される
すなわち、微粉炭のごとき微粉固体原料をガス化炉内で
、酸素、空気等の酸化剤と反応させ、該微粉固体原料の
可燃分をガスに、灰分をスラグに変換する微粉固体原料
ガス化炉において、該微粉固体原料の灰を構成する金属
元素の内、少なくとも一種類の金属元素を含む有機金属
化合物を該微粉固体原料とともに微粉固体原料を灰の溶
融温度以上の温度に保持されたガス化炉に供給する微粉
固体原料ガス化方法、である。
[作用] 微粉固体原料の灰よりも溶融温度が低く、該原料の灰を
構成する金属元素の内、少なくとも一種類の金属元素を
含む有機金属化合物を該原料とともに、バーナから高温
のガス化炉内に噴出すると、該原料の表面で該金属化合
物は瞬時に溶融する。
溶融した該金属化合物は、微粉固体原料の灰を構成する
成分の一つであるので、微粉固体原料を炉壁を流下する
スラグに該原料を捕集させ易くなる。
従って、炉壁に到達した該原料粒子は、溶融した該化合
物が結合剤となって、スラグに取り込まれるのである。
なお、前述したように、スラグとチャーは馴染マナイが
、本発明者らはカルシウム、ナトリウム、アルミニウム
等微粉固体原料の灰を構成する金属元素を含む有機金属
化合物を該原料中に添加すれば、該化合物がバインダー
となり、チャーはスラグと馴染むことを発見したのであ
る。また、鉛、モリブデン、クロム等原料の灰を構成し
ない金属元素を含む有機金属化合物ではチャーはスラグ
と馴染まないことを発見したのである。従って、微粉固
体原料の灰を構成する金属元素を含む有機金属化合物を
該原料中に添加すれば、スラグは該原料の灰の溶融物で
あり、温度が高いので、原料およびチャーを高温のスラ
グがスラグタップがら落下するまで長い時間に亙ってガ
ス化できる。その結果、高いスラグ化率と高いガス化効
率とが同時に達成できるのである。
すなわち、従来のガス化法では、炉内に旋回流を形成さ
せ、その旋回流にチャーを乗せて、炉内を旋回させてチ
ャー粒子の滞留時間を長くとる方法であったが、本発明
では微粉固体原料粒子を炉壁および炉壁を流下するスラ
グに捕集させて、スラグタップから落下するまでの長い
時間でガス化させるものである。従って、従来では微粉
固体原料粒子の炉内における滞留時間は数秒程度であっ
たが、本発明では少なくとも数十秒程度の滞留時間が確
保できるのである。その結果、長111ガス化時間がと
れるので高いガス化効率が得られるのである。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
実施例1 第1図に、本発明の石炭ガス化装置の概略構成図を示す
。第1図は、第5図に示す従来のガス化装置の原料搬送
ライン30に、微粉固体原料1の灰を構成する金属元素
の内、少なくとも一種類の金属元素を含む微粉の有機金
属化合物を供給する加圧ホッパ類60と供給ホッパ62
、微粉供給機63等を追加したものである。微粉固体原
料1と該有機金属化合物は供給ライン30、分配器31
および分配ライン32の中で混合し、該原料1の表面に
該化合物が付着する。バーナ40.40から炉内に噴出
した微粉固体原料1の表面で該化合物は溶融する。該化
合物は該原料1の灰成分である金属元素を含み、スラグ
5と馴染みが良好なため、該原料1の灰の溶融物である
スラグ5に取り込まれる。該化合物が付着した微粉固体
原料1は、バーナ40.40゛から噴出されると、その
慣性力によって、該原料1の粒子はスラグ5に衝突し、
その中に取り込まれる。そして、スラグ5の表面で、ス
ラグタップ4から落下するまでの長い時間、該原料1は
ガス化されるのである。その結果、例え、燃料比が高く
、反応性の劣る微粉固体原料1でも、酸化剤41の供給
量を増加させることなく、高いガス化率と高いスラグ化
率が得られるのである。 第2図に、本発明による試験
結果を示す、微粉固体原料は、燃料比が2.5、灰ノ溶
融温度が1590℃、200メツシュ通過率90%粒度
の微粉炭を50kg/hなる一定の供給量の状態で供給
した。また、添加する有機金属化合物として脂肪族モノ
カルボン酸塩に属するステアリン酸カルシウム(溶融温
度は150℃)およびステアリン酸アルミニウム(溶融
温度200℃)を用い、該化合物の添加量を変化させて
、炭素ガス化率とスラグ化率を求めた。なお、酸化剤に
は酸素を用い、40kg/hの割合で供給した6実験結
果によれば、有機金属化合物を添加しない従来の方法で
は、炭素ガス化率が70%、スラグ化率が50%であっ
たのに対し、これらの化合物を添加することによって、
炭素ガス化率、スラグ化率共に増加しており、ステアリ
ン酸加しシウムの方がステアリン酸アルミニウムよりも
若干効率が高いことが分かる。なお、有機金属化合物を
10wt%添加しても、炭素ガス化率が増加しないのは
、ある程度の量の微粉固体原料粒子がガスの流れに乗っ
て炉本体2(第1図)より排出するためと推定される。
本実験結果より、ガス化効率は90%が限界であり、添
加する有機金属化合物の量としては微粉固体原料の約8
%以内が好ましいと考えられる。
なお、カルシウム化合物の炭酸カルシウム(融点: 2
200℃)を微粉固体原料中に添加すると、灰の組成の
内、酸性成分である酸化ケイ素(Si02) 、 酸化
アルミニウム(Al□0.)の割合が低下し、塩基性成
分である酸化鉄(Fe203)および酸化カルシウム(
Cab)の割合が増加して灰の溶融温度が低下すること
が知られている(平戸等 燃料協会誌第65巻第8号、
1989、p670)。この場合、灰の溶融温度が低下
し、炭素分の少なくなったチャーがスラグ中に取り込ま
れやすくなるので、スラグ化率が増加し、ガス化効率が
増加する。そこで、上記平戸らの方法と本発明との相違
を明確にするため、炭酸カルシウムを微粉固体原料中に
添加したときの実験結果を第2図中に併記する。
第2図に示すとおり、炭酸カルシウムを5%程度添加し
てもガス化効率は約5%程度増加するだけであり、本発
明のように、20%もガス化効率は増加していない。上
記平戸らの方法には、炭酸カルシウムを添加し、灰の溶
融温度を最も低下させるには、炭種、すなわち灰の組成
によっても異なるが、微粉固体原料の約15から20%
添加する必要があることが述べられている。なお、本発
明において、ステアリン酸カルシウムは塩基性のカルシ
ウム化合物であるので灰の溶融温度を低下させるが、塩
基性でないステアリン酸アルミニウムでも高いガス化効
率が得られている。従って、本発明では溶融温度を低下
することによるガス化効率向上の効果よりも高いガス化
効率が得られており、本発明の効果は明白である。
また、特開昭55−120690号には微粉固体原料中
にアルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物を添加し
、ガス化反応温度を300°Cがら1000℃の範囲で
行う該原料のガス化方法が述べられているが、本発明で
はガス化温度は灰が溶融する温度以上であり、少なくと
も1300”C以上である必要がある。また、特開昭5
5−120690号の発明では添加する化合物が苛性ソ
ーダ、炭酸カルシウム等すべて無機化合物で、さらに。
微粉固体原料に対し、10から1000重量%添加しな
ければガス化を促進させることができないことが記載さ
れている。これに対して、本発明では有機金属化合物は
10重量%以下の添加量でガス化効率が増加できるので
添加量も異なる。また、特開昭55−120690号の
発明では、灰を溶融させない温度条件下での反応である
ため、特に低温下での触媒作用によってガス化効率を高
めようとするものである。すなわち、特開昭55−12
0690号の発明のアルカリ添加剤は前記(1)式の燃
料の熱分解反応を促進させる触媒として作用することが
述べられているが、本−発明では灰が溶融する高温下で
の(2)式および(3)式のガス化反応であるなめ、触
媒作用はない。このように、特開昭55−120690
号の発明は本発明とは金属化合物の添加量も異なり、ま
た作用も異なる。
第3図にはステアリン酸鉛とパルミチン酸ナトリウムを
微粉固体原料に添加したガス化実験の結果を示す、ステ
アリン酸鉛は微粉固体原料の灰の成分でない金属元素を
含む有機金属化合物であり、一方パルミチン酸ナトリウ
ムは微粉固体原料の灰の成分の金属元素を含む有機金属
化合物である。
パルミチン酸ナトリウムを添加した場合、第2図に示す
ステアリン酸カルシウムと同様、炭素ガス化率およびス
ラグ化率が増加していることが分かる。一方ステアリン
酸鉛を添加した場合は炭素カス化率およびスラグ化率が
若干増加しているが。
ステアリン酸カルシウムおよびパルミチン酸ナトリウム
のように大幅な効率向上の効果はない。すなわち、カル
シウム、ナトリウム、アルミニウム等微粉固体原料の灰
を構成する金属元素を含む有機金属化合物を該原料中に
添加すれば、該化合物がバインダーとなり、チャーはス
ラグに容易に取りこまれ、長時間ガス化できるのでガス
化効率を向上させることができる6しかし、鉛、モリブ
デン、クロム等微粉固体原料の灰を構成しない金属元素
を含む有機金属化合物ではチャーはスラグにとりこまれ
ないのでガス化効率を向上させることができない。
本実施例では有機金属化合物の中でモノカルボン酸のス
テアリン酸およびバルミチン酸の金属化合物を示したが
、アクリル酸の金属化合物、シュウ酸、コハク酸等の脂
肪族ジカルボン酸金属化合物、フタル酸、トルイル酸等
の芳香族カルボン酸金属化合物でもよい。これらの化合
物中の金属についてはカルシウム、ナトリウム、カリウ
ム、アルミニウム、亜鉛、鉄等の灰を構成している金属
元素であればよい。なお、上述したように、カルシウム
、ナトリウム、カリウム等アルカリ金属およびアルカリ
土類金属化合物の有機金属化合物であれば、原料灰の溶
融温度を下げることができるのでアルミニウム、鉄等の
有機金属化合物を添加するよりもガス化効率を高くでき
る。
実施例2 第4図は、本発明の他の実施例のガス化装置の概略構成
図である。本実施例では第4図に示す従来のガス化装置
の微粉固体原料lの粉砕機2oに、微粉固体原料1の灰
を構成する金属元素の内、少なくとも一種類の金属元素
の有機金属化合物を添加するラインを追設したものであ
る。
このように、粉砕機20に直接有機金属化合物を添加す
る、あるいは粉砕機20に送るガス中に該化合物を添加
すれば、微粉固体原料1の粉砕途中に混合できるので、
該原料1と有機金属化合物を均一に混合することができ
る。ガス化炉本体2は一般に数MPaの加圧装置である
ので、本実施例では先の実施例1に比較し、有機金属化
合物と原料とを均一に混合できる特徴の他に、該化合物
を常圧で添加できるので、加圧ホッパが不要となる。
また、微粉固体原料1をガス化炉本体2に搬送するガス
11は該原料1の発火、爆発等を防止するため、一般に
は窒素ガス等の不活性ガスが使用されている。したがっ
て、実施例1では該化合物を搬送ライン30に供給する
場合にも不活性ガスを用いざるを得なかったが、本実施
例では該化合物を搬送するガス11に空気を用いること
ができるので不活性カスの使用量を低減できる等の特徴
もある。
本実施例においても、実施例1で述べたように、微粉固
体原料1の表面に灰の溶融温度よりも低く、灰を構成す
る金属元素を含む有機金属化合物を微粉固体原料1に付
着させることができるので、バーナ40.40°から炉
内に噴出した微粉固体原料1は容易にスラグ5の中に取
り込まれる。その結果、該原料1の高いガス化効率と高
いスラグ化率を達成できるのである。
なお、ステアリン酸カルシウムのような有機金属化合物
は微粉固体原料1の分散剤としても作用する。そこで付
着水分の多い石炭、石油コークスあるいは石炭液化残渣
のように、粉体の付着性が強い微粉固体原料1のガス化
に、該有機金属化合物を用いる場合、微粉固体原料1を
粉砕する箇所に該原料1と一緒に該有機金属化合物を入
れて粉砕すれば、微粉固体原料1の付着性が強いことに
起因するホッパ内でのブリッジ、配管での付着等も防止
できる。
したがって、本実施例では実施例1のように微粉固体原
料搬送ライン30中に化合物を添加する方法に比較し、
上記のような効果も期待できる。
本発明では、微粉固体原料lの灰の溶融温度よりも低く
、該灰を構成する金属元素の少なくとも一種類の金属元
素を持つ有機金属化合物を該原料l中に添加し、ガス化
効率およびスラグ化率を高めるものである。したがって
、サイクロン44等で捕集したチャーにも、この化合物
を添加して、ガス化炉本体2に戻せば、さらにこれらの
効率を増加させることができる。また、本発明は気流層
方式のガス化法について示したが溶融した鉄浴の中に微
粉固体原料1を搬送ガスを用いて吹き込み、ガス化する
いわゆる溶融層ガス化法(図示せず。)についても、本
発明を適用すれば、微粉固体原料1が溶融炉に捕集され
易くなるのでガス化効率およびスラグ化率を高めること
ができる。
「発明の効果コ 本発明によれば、反応性が劣る微粉固体原料を炉壁およ
び炉壁を流下するスラグ中に捕集され、長い時間ガス化
できるので、高いガス化効率と高いスラグ化率が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のガス化装置の概略構成図、第2図およ
び第3図は本発明の詳細な説明するに用いた実験結果を
示す図、第4図は本発明の他の実施例のガス化装置の概
略構成図、第5図は従来のガス化装置の概略構成図を示
す。 1・・微粉固体原料、5・・・流下スラグ、20・固体
原料粉砕機、27・・・微粉固体原料供給機、40.4
0°42・・・バーナ、43・・・生成ガスライン、6
3・・・有機金属化合物供給機出願人 バブコック日立
株式会社 代理人 弁理士 松永孝義 はが1名 第 斎 図 第 図 ステアリン酸鉛添加量(wt%) バルミチン酸ナトリウム添加量(vt%)第 図 第 図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)微粉炭のごとき微粉固体原料をガス化炉内で、酸
    素、空気等の酸化剤と反応させ、該微粉固体原料の可燃
    分をガスに、灰分をスラグに変換する微粉固体原料ガス
    化炉において、 該微粉固体原料の灰を構成する金属元素の内、少なくと
    も一種類の金属元素を含む有機金属化合物を該微粉固体
    原料とともに微粉固体原料を灰の溶融温度以上の温度に
    保持されたガス化炉に供給することを特徴とする微粉固
    体原料ガス化方法。
  2. (2)固体原料を微粉砕する粉砕機の中に、該固体原料
    の灰を構成する金属元素の内、少なくとも一種類の金属
    元素を含む有機金属化合物を添加した後に、該固体原料
    とともにガス化炉に供給することを特徴とする請求項1
    記載の微粉固体原料ガス化方法。
  3. (3)有機金属化合物は脂肪族金属化合物であることを
    特徴とする請求項1記載の微粉固体原料ガス化方法。
  4. (4)ガス化炉が気流層ガス化炉であることを特徴とす
    る請求項1記載の微粉固体原料ガス化方法。
  5. (5)ガス化炉が溶融層ガス化炉であることを特徴とす
    る請求項1記載の微粉固体原料ガス化方法。
JP25671190A 1990-09-26 1990-09-26 微粉固体原料ガス化方法 Pending JPH04136093A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25671190A JPH04136093A (ja) 1990-09-26 1990-09-26 微粉固体原料ガス化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25671190A JPH04136093A (ja) 1990-09-26 1990-09-26 微粉固体原料ガス化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04136093A true JPH04136093A (ja) 1992-05-11

Family

ID=17296404

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25671190A Pending JPH04136093A (ja) 1990-09-26 1990-09-26 微粉固体原料ガス化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04136093A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2003220733B2 (en) * 1998-11-05 2004-09-02 Ebara Corporation Power generation system based on gasification of combustible material
WO2010109798A1 (ja) * 2009-03-25 2010-09-30 財団法人電力中央研究所 ガス化システム及びガス化方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2003220733B2 (en) * 1998-11-05 2004-09-02 Ebara Corporation Power generation system based on gasification of combustible material
WO2010109798A1 (ja) * 2009-03-25 2010-09-30 財団法人電力中央研究所 ガス化システム及びガス化方法
JP2010222517A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Central Res Inst Of Electric Power Ind ガス化システム及びガス化方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2430127B1 (en) Two stage dry feed gasification system and process
US6676716B2 (en) Method and apparatus for treating wastes by gasification
JP2000351979A (ja) 廃棄物のガス化処理方法
JP3916179B2 (ja) 廃棄物の高温ガス化方法及び装置
JP2018538502A (ja) バイオマスガス化システムと統合された工業炉
JPH0649874B2 (ja) 石炭の噴流層ガス化方法
Gupta et al. An experimental investigation of high-ash coal gasification in a pilot-scale bubbling fluidized bed reactor
AU2016334756A1 (en) Carbonaceous fuel gasification method, steel mill operation method, and gasified gas production method
KR20180061323A (ko) 탄소질 연료의 가스화 방법, 제철소의 조업 방법 및 가스화 가스의 제조 방법
CA1163443A (en) Method of operating a two-stage coal gasifier
TW304982B (ja)
AU5036099A (en) Method for producing liquid pig iron
JP4731988B2 (ja) 炭素質資源のガス化方法及びその装置
CN102361961A (zh) 附加生产有用材料的煤气化方法
JPH04136093A (ja) 微粉固体原料ガス化方法
CN107880940B (zh) 预热式气化方法及装置
JP4029223B2 (ja) 石炭ガス化装置及び該装置の制御方法
JP2002155289A (ja) 石炭の気流床型ガス化方法
WO2021125289A1 (ja) ガス化炉の操業方法及びガス化炉
JP3156093B2 (ja) 気流層ガス化装置
JPH086098B2 (ja) 微粉原料ガス化装置及びその運転方法
Kumar et al. Advances in gasification technology a basic review
JPH08188781A (ja) 石炭ガス化炉の運転方法及び石炭ガス化炉
JPH0741776A (ja) 石炭ガス化方法
JP3293430B2 (ja) スクラップ溶解法