JPH04135483A - 二層性ゼラチンシート及びその製造方法 - Google Patents

二層性ゼラチンシート及びその製造方法

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JPH04135483A
JPH04135483A JP2260082A JP26008290A JPH04135483A JP H04135483 A JPH04135483 A JP H04135483A JP 2260082 A JP2260082 A JP 2260082A JP 26008290 A JP26008290 A JP 26008290A JP H04135483 A JPH04135483 A JP H04135483A
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gelatin
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Umeji Murakami
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は二層性ゼラチンシート及びその製造方法に係り
、特に動物細胞に親和性を有し、培養基材やバイオマテ
リアルとして好適な二層性ゼラチンシート及びその製造
方法に関する。
(従来の技術) 動物細胞の培養は発生生物研究、生理活性物質と細胞の
応答研究といった基礎研究からインターフェロン、TP
Aなど生理活性物質の工業的生産、ハイブリッド型人工
臓器の開発といった応用研究まで近年活発に研究が行な
われている。
動物細胞は多くが接着依存性であるため培養にあたって
は細胞に親和性が高く、かつ培養細胞が増殖分化機能を
維持できる基材が必要である。
従来、動物細胞を培養する膜状の基材としてセルロース
系ないしポリカーボネート系の多孔性メンブランフィル
タ−やこれら多孔性メンブランフィルタ−にコラーゲン
をコーティングしたもの又はコラーゲンフィルムが用い
られてきた。
しかし、メンブランフィルタ−を用いたものは不透明で
あるため細胞の顕微鏡観察が不可能であったり、ハイブ
リット型人工臓器への応用において、例えば基材上で皮
膚細胞を培養し人工皮膚として生体に移植しようとする
場合、生体適合性や生体内分解性の点から使用できない
という欠点を有している。
一方、コラーゲン膜においては前記の欠点をある程度解
消するものを製造することが可能であり、例えば特開昭
62’−266064号公報において製造方法が提案さ
れている。しがしながら、まだ満足すべき性能とはいい
難い。他にコラーゲン系では、近年ハイブリッド型人工
皮膚用基材としてコラーゲンとコンドロイチン−6−硫
酸よりなる薄膜と多孔層を有する材料(Steven 
T、Boyce、Deborah  J、Christ
ianson、and  John  F、lIans
brough。
J、 Biomed、Mater、Res、、Vol、
22,939−957(198B))やコラーゲンより
なる同様の構造を有する材料(黒柳能光他、第18回医
用高分子シンポジウム要旨集P、31.特開平2−71
749)が研究ないしは提案されている。これらは、比
較的良好な性能を有するもののいずれも製造工程が複雑
であり、架橋剤としてゲルタールアルデヒドの様な毒性
の強い薬品が用いられているものもある。さらに、コラ
ーゲンは変成し易いため取り扱いがむずかしく、また、
非常に高価である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、接着した細胞の形態、増殖性コラゲナー
ゼの発現の抑制度の点でコラーゲンよりずくれた特性を
有しかつ安価なセ゛ラチンに着目し鋭意研究した結果、
ゼラチン本来の細胞親和性を損なわずに細胞培養基材と
して適切な構造体となし得ることを見い出し本発明を完
成したものである。
本発明の目的は、細胞親和性及び生体適合性にすぐれ、
特に動物細胞の培養基材やバイオマテリアルとしてすく
・れた基材を安価に提供するにある。
(課題を解決するための手段) 上述の目的は、架橋されたゼラチンよりなる層性シート
であって、一方の面が緻密な薄膜により形成され、他の
面が開放孔を有する壁面により形成されていることを特
徴とする二層性ゼラチンシート並びに、架橋剤を含むゼ
ラチン水溶液のシート状冷却ゲル化物の一方の面を凍結
温度以下、他の面を凍結温度以上に保持し、一方の面か
ら他の面に向って漸次増大するよう温度勾配を設けなが
ら該シート状冷却ゲル化物を凍結せしめた後、引き続い
て凍結乾燥することを特徴とする二層性ゼラチンシート
の製造方法により達成される。
本発明の二層性ゼラチンシー1−を図面に基づいて説明
する。第1図は本発明の二層性ゼラチンシートの断面構
造を示す説明図、第2図は本発明の二層性ゼラチンシー
トの開放孔を有する面から見た平面の説明図である。同
図において(1)は緻密な薄膜、(2)は開放孔面、(
3)は壁面、(4)は開放孔を表わす。
本発明の二層性ゼラチンシートは第1図及び第2図に示
すように一方の面が緻密な薄膜(1)、他の面が開放孔
(4)を有する開放孔面(2)により構成されている。
そして、これら緻密な薄膜(1)及び壁面(3)は後述
するように架橋されたゼラチンにより形成されている。
緻密な薄膜(1)は実質的に気孔を含まないか気孔の数
又は大きさが多孔部分に比べて圧倒的に小さい膜状体で
あり、本発明のゼラチンシートの両面に別々の細胞を培
養するような場合を考えると、緻密な薄膜は無孔性であ
るか、1μm以下の気孔であることが好ましい。
緻密な薄膜の厚みはシートの取り扱い性の点からは厚い
方が好ましいが、物質の透過性の点からは薄い方が好ま
しい。通常200μm以下であることが好ましく、より
好ましくは0.1〜50μmである。
本発明の二層性ゼラチンシートの一面、緻密な薄膜(1
)と一体化し他の面を構成する壁面(3)は開放孔(4
)を形成する。開放孔とは二層性ゼラチンシートを形成
する壁面(3)の端面が開口したものである。この開放
孔は細胞培養のためには大きい方が好ましく平均50μ
m以上であることが好ましい。ここで、開放孔の大きさ
は、開放口を有する面を走査型電子顕微鏡(SEM)に
て写真撮影し、得られた写真から次の様にして求めた。
即ち、写真の縦方向と横方向について一定の長さの長線
上にある開孔口の数を求め、この値で直線の長さを割っ
たものを平均孔径とした。本発明においては、どちらの
方向についても50μm以上であることが好ましい。
なお、本発明の二層性ゼラチンシートは、上述の開気孔
の他閉気孔を含んでいてもよい。
この閉気孔の数は特に規定されるものではないが、細胞
侵入やメディウムの透過を考慮すると少ない方が好まし
い。また、気孔形状としては壁面(3)が垂直方向に立
っているものが好ましく、理想的には薄膜(1)まで1
つの気孔が連続している即ち、閉気孔を含まないことが
好ましい。
本発明において二層性シートを構成するゼラチンは主と
して牛骨、牛皮または豚皮よりアルカリ法又は酸性法に
よって工業的に得られるもので良いが、これらのゼラチ
ンをさらに精製し、例えば日本薬局方のゼラチンまたは
精製ゼラチンの規格を満たすようにしたものが好ましい
。また、市販のコラーゲンを熱変成させてゼラチンとし
たものも使用可能である。
本発明の二層性ゼラチンシートは水不溶性とするためゼ
ラチンが架橋剤によって架橋されている必要がある。こ
の架橋に用いる架橋剤としては例えばグリセロールポリ
グリシジルエーテル、ソルビI・−ルボリグリシジルエ
ーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ジ
グリセロールボリグリシジルエーテル、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテルなどの水溶性エポキシ化合物グルタルアルデヒド
、ホルムアルデヒド、グリオキザール等のアルデヒド類
、p、p’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネートなどのジイソシアネート、
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カ
ルボジイミド塩酸塩等のカルボジイミドが挙げられる。
これらのうちでは水溶性架橋剤、水溶性エポキシ化合物
、アルデヒド類、カルボジイミドが好適であり、就中、
水溶性エポキシ化合物が取り扱い易く低毒性であるため
好ましく、特にグリセロールポリグリシジルエーテルで
架橋されているものが最も好ましい。
次に、本発明の製造方法について説明する。
本発明の方法においては先ず架橋剤を含むゼラチン水溶
液のシート状冷却ゲル化物を製造するが、ゼラチンと架
橋剤の混合水溶液を例えば板状の型枠に流延し冷却ゲル
化する等適宜の方法でシート状冷却ゲル化物を製造する
。この場合、ゼラチンと架橋剤との混合水溶液はいかな
る方法によって製造しても良い。例えば先ずゼラチンを
水溶液とし、これに所定量の架橋剤又はその水溶液を添
加混合溶解する方法が挙げられる。ゼラチンの濃度は適
用するゼラチンの種類、シートの用途等によって異なり
一概に規定をできないが、通常10%以下が好ましい。
架橋剤の添加量も用いる架橋剤によって異なり一概に言
えないが、前記水溶性エポキシ化合物の場合、ゼラチン
に対し、1〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは
3〜IO重量%である。
本発明においては、前記の様にして調製したゼラチンと
架橋剤の混合水溶液を例えば型枠に流延する等の方法に
よりシート状に冷却ゲル化させる。
この際型枠法による場合には片面が開放されている板状
のものが好ましい。この様な型枠の例としては適当な板
状体に粘着テープ等で所定の厚さとなるように縁どりを
したものが挙げられる。使用する板状体の材質は乾燥後
にゼラチンと架橋剤混合物が接着しないものであること
が必要である。
この様な板状体の例としては接液面がポリ−4フツ化エ
チレンを始めとするフッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン2アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ンである板状体が挙げられる。しかし、これらに限定さ
れるものではなく前記条件を満たすものであれば、これ
以外の材料も使用できる。
シート状冷却ゲル化物は厚さが均一であることが好まし
い。
冷却する方法としては種々の方法が採用され得るが、厚
さの均一なシートを得るにはゼラチンと架橋剤を含む混
合水溶液を水平に保った状態でゲル化させる必要がある
。ゲル化温度は0〜20°Cの範囲であることが好まし
い。ゲル化時間は適宜設定できるが、長時間ゲル化状態
を保つと開放孔の形成が低下するので通常2時間以下が
好ましい。
本発明の方法においては、前記の如くシート状冷却ゲル
化物の一方の面を凍結温度以下、他の面を凍結温度以上
に保持し、一方の面から他の面に向って漸次増大するよ
う温度勾配を設けながら該シート状冷却ゲル化物を凍結
させる。この様にして凍結させる方法の一例としては例
えばゼラチンと架橋剤の混合水溶液を型枠に流延し型枠
中でシート状冷却ゲル化物にした後、型枠を凍結温度以
下の台上に乗せ周囲を凍結温度以上に保持しながら冷却
する。冷却能力を有する台とは、例えば内部に冷媒を循
環させたプレートやドライアイス又は他の寒剤を利用し
た冷却プレートが挙げられる。
冷蔵庫のような周囲より冷却される環境中に置いて凍結
させるとシート状冷却ゲル化物の両面が略等温に冷却さ
れるため開気孔の形成量が低下する。冷却温度はシート
状冷却ゲル化物の一方の面を凍結する温度であることが
必要である。この冷却温度と冷却速度が気孔の寸法を支
配する重要な因子である。冷却温度が低い程また冷却速
度が速い程小さな気孔が生成する。逆に言えば、冷却温
度と速度を適宜選択することにより気孔の寸法を調節で
きる。
次に凍結後のゲルを真空凍結乾燥する。真空凍結乾燥は
一般的方法及び条件が適用できるが、本発明の方法にお
いては乾燥中の架橋剤の損失を防ぐためできるだけ低温
に保つ必要がある。乾燥期間中30°C以下であること
が好ましい。
本発明の方法においては凍結乾燥後、熱処理により架橋
反応を促進することができる。熱処理温度は高い方が反
応は促進されるが、余り高温になると空気中で熱処理し
た場合シートが着色する。
空気中処理の場合ば150°C以下が好ましい。
熱処理時間は処理温度との関係で決まり温度が高い程短
時間で架橋が進み水に不溶となるが低温の場合は長時間
を要する。架橋剤としてグリセロールポリグリシジルエ
ーテルを用いた場合、処理温度80〜150°Cで10
時間以内の処理で十分である。
以上の様にして製造したゼラチン多孔体シートは必要に
応じて、水、水/アルコール混合物その他適当な溶剤を
用いて未架橋のゼラチンや残存する架橋剤を洗浄除去す
ることができる。
(発明の効果) 本発明の二層性ゼラチンシートは、ゼラチンを基材とし
ているため細胞親和性及び生体適合性にすぐれている。
またシートの片面が緻密な薄膜を形成しているため、薄
膜が非常に薄いものであっても取り扱い易く、かつ他面
が開放孔を有するためメディウムの浸透の阻害が少なく
透明度が高い。
従って、細胞培養後は細胞の付着したシートを染色する
ことにより容易に細胞を顕微鏡観察することができる。
また、薄膜上、開放孔面いずれにおいても細胞培養が可
能であることは言うまでもなく、多孔体の内部において
も細胞培養が可能である。また、2種の細胞を両面に分
けて培養し、細胞間の相互作用を研究することができる
本発明の二層性ゼラチンシー1−は細胞培養材料として
のみならず、人工皮膚や人工血管の基材として利用でき
る、また創傷被覆材としての応用も可能であり、極めて
有用である。
本発明の製造方法は薄膜と多孔体の2段階に分けること
なく一つのプロセスで片面が薄膜を形成し、他面は開放
孔を有する二層性ゼラチンシートを製造できる非常にす
ぐれた方法である。また、ゼラチンと架橋剤を一定の比
率で予め混合しておくため余分な架橋剤を使用する必要
がない。従って、未反応架橋剤の残留がないか、あって
も極めて少量であるので容易に精製除去できる。このた
め、残留架橋剤による毒性という問題がない極めてすぐ
れた製造方法である。
次に、実施例により本発明を更に、詳細に説明する。
実施例1 市販のゼラチン(粘度28mp、ゼリー強度96(6,
66%)、■ニッピ製〕の5%水溶液に架橋剤としてグ
リセロールポリグリシジルエーテル(ナガセ化成工業■
製)を10%添加し溶解させた。
この混合液をポリ−4−フッ化エチレンでコーティング
した厚さ2mm及び5mmのステンレス板に2g/64
cm”の量でキャストした後5〜10°Cに保った水平
台上で20分間冷却ゲル化させた。この後、トライアイ
スを用いて一70°Cに保持した根土に乗せ下面より冷
却して凍結させた後25°C以下で凍結乾燥した。乾燥
終了後形成されたシートを110°Cで3時間処理した
。処理後のシートを50 ’Cの水に5時間浸漬洗浄し
た後、再び凍結乾燥した。このシートを32M観察した
ところ、全体として多孔体のシートであって、片面がほ
とんど無孔性の薄膜、他面は多数の開放孔を有する構造
であった。薄膜の厚さはいずれも1μm前後であった。
SEM写真より測定した開放孔の平均孔径はステンレス
板の厚さ2mmの場合72μm×69μm1厚さ5mm
の場合89μm×84μmであった。気孔壁は主として
シート面に垂直に配向していた。
実施例2 型枠として厚さ2mmのポリメチルメタクリレト板(P
MMAIポリ塩化ビニル板(pvc)ポリエチレン板(
PE)を用いる以外は実施例1と同様の方法でゼラチン
シートを作成した。
32M観察の結果、これらはいずれも全体として多孔体
のシートであって、片面がほとんど無孔性の薄膜、他面
は多数の開放孔を有する構造であった。薄膜の厚さはい
ずれも1μm程度であった。
また、気孔壁はシート面に垂直に配向していた。
SEM写真より測定した開口の平均孔径はPMMA53
 μmX51 pm、PVC67μmX65μm、PE
748mX66μmであった。
実施例3 型枠として厚さ5mm及び10mmのポリ4フツ化エチ
レン板を用いて実施例1と同様の方法でゼラチンシート
を作成した。32M観察により実施例1.2と類似の構
造であることを確認した。開放孔の平均孔径は厚さ5m
mの場合、105×103μm、10mmの場合173
×153μmであった。気孔壁は主としてシート面に垂
直に配向していた。
実施例4 厚さ2’mmと5mmのPMMA板を用い、凍結温度を
−70“C又は−39°Cとした以外は実施例1と同様
の方法でゼラチンシートを作成した。いずれも片面が薄
膜、他面が開放孔を有する構造で、平均孔径は次表の如
くであった。
比較例1 凍結を一20°Cの冷凍庫中で実施した以外は実施例1
と同様の方法でゼラチンシートを作成した。
32M観察の結果、全体としては多孔体であるが両面共
に開放孔が少ない連続膜が形成されていた。
実施例5 実施例1、と同様の方法でゼラチンシーl〜を作成した
。但し、ゲル化時間を20分、2時間、5時間、24時
間と変化させた。2時間以上の場合は乾燥を防ぐためポ
リエチレン製の袋に入れて封をして保存した。32M観
察によるといずれも全体としては多孔体であるが、ゲル
化時間の延長と共に両面が薄膜化し、5時間以上では完
全に両面が連続膜となった。
実施例6 厚さ2mmのPMMA板を用いて実施例1と同様にして
、二層性のゼラチンシートを作成した。
このシートの平均孔径は112μmX101μmであっ
た。このシートを直径30 rn mの円形に切り抜き
、高さ5mmの足のついた円筒型カップの下面に接着し
培養カップとした。培養カップは、多孔体シートの薄膜
面が上になるものと開放孔面が上になるものの二種を作
成した。このカップを用いてヒ1へ線維芽細胞の培養を
行った。カップを直径35mmのデイツシュに入れ、4
XIO5個のヒト線維芽細胞を1mffの培養液に懸濁
したものをカップに注入した。さらに2rr+/2の培
養液を足し、37°Cで1.4.8日間培養した。所定
期間後、メタノール固定し、ギムザ染色を施し、風乾後
、光学顕微鏡にて細胞の形態を観察した。培養液はダル
ベッコズモディファイドイーグルズメディウムを用いた
薄膜面でも開放孔面でも多数の細胞が接着・進展し最長
8日間に渡って良好な状態を維持した。
開放孔面で培養したものは壁面にも細胞が接着し三次元
的に培養された。
実施例7 実施例6と同様にして作った培養カップを用いてヒト表
皮細胞(Epip、ack、クロネテックス社製)を培
養して観察した。1.5X105個の細胞を1mj2の
培養液(ダルベッコズモディファイドイーグルズメディ
ウム)に懸濁し、カップに注入し、さらに3mff1の
培養液を足し、37゛Cで6日間培養した。メタノール
固定、ギムザ染色後、光学顕微鏡観察を行った。薄膜面
でも開放孔面でも多数の細胞が接着・進展し、さらにコ
ロニー形成を示すごとがわかった。また、連続膜面には
単層として、開放孔を含む壁面には三次元的に培養され
ていた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の二層性ゼラチンシートの断面構造を示
す説明図、第2図は本発明の二層性ゼラチンシートの開
放孔を有する面から見た平面の説明図である。 ■・・・緻密な薄膜、   2・・・開放孔面、3・・
・壁面、      4・・・開放孔。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)架橋されたゼラチンよりなる二層性シートであっ
    て、一方の面が緻密な薄膜により形成され、他の面が開
    放孔を有する壁面により形成されていることを特徴とす
    る二層性ゼラチンシート。
  2. (2)架橋剤を含むゼラチン水溶液のシート状冷却ゲル
    化物の一方の面を凍結温度以下、他の面を凍結温度以上
    に保持し、一方の面から他の面に向って漸次増大するよ
    う温度勾配を設けながら該シート状冷却ゲル化物を凍結
    せしめた後、引き続いて凍結乾燥することを特徴とする
    二層性ゼラチンシートの製造方法。
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