JPH0413038B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は整水器における水質変換フイルター部
に関するものである。カルシウム、カリウム、ナ
トリウム、マグネシウム等のアルカリミネラルイ
オンを出し、水を弱アルカリ性にし残留塩素を除
去する水質変換フイルター部を内蔵する整水器に
ついて、本件出願人は実願昭57−166595号、同58
−70343号により先行出願しているが、その水質
変換フイルター部の内部構造に於けるCa、Mg、
Ｋ、Na、Si、Al、Fe、Ni、Mn等多数の酸化物
をバインダーで複合合成し、焼成したセラミツク
片を多数枚積層し、浮遊物と鉄気を除去出来る通
水性多孔質外皮体で密封被覆する基本構成の先行
技術をその儘踏襲し、当該基本技術の利用発明と
して、前記セラミツクに活性炭を組合せることに
よつて、水の脱臭及びトリハロメタンや浮遊物を
減少させること、前記セラミツクに銀を含浸させ
ることによつて殺菌効果を向上させること、前記
セラミツクに上記の活性炭及び銀の含浸を夫々組
合わせること、を本発明の要旨とするものであ
る。 本発明の実施例を添附図面に従つて説明する。
先づ第１図は先行技術に示す整水器１の縦断面図
であつて、その構成を概説する。 水路切換バルブの側方導入口（図示せず）に、
側方螺合部２を螺合連結して、中央導入水路３及
び縦水路５を連通し、容器部側壁４上面の放出口
６から内空に放水可能に成し、中央凹部８の口縁
に形成した切欠段部９に水質変換フイルター部１
０の胴部に嵌着せるパツキン１１を嵌合し、容器
部側壁外周面に透明蓋部１２の螺合部１３を形成
して排水口７から排出すべく構成して成るもので
ある。１４は套管である。 １５は自動水抜き弁であつて、前記透明蓋部１
２の天井穿孔部に嵌挿固設した弁本体１６に、上
段孔部１７に続く下段小径孔部１８を形成し、該
小径孔部の底部に底孔１９を穿設すると共に下端
に切込み溝２１を形成せる釣鐘状水圧作動弁２０
を遊嵌収納せしめ、前記上段孔部１７内壁面に螺
着せる外気導入孔２３を穿つキヤツプ２２の下端
内側角部に装設せるパツキン２４との間に空隙を
保持せしめて成り、水圧により上昇移動せる前記
水圧作動弁２０が前記空隙を遮断し、水圧解放時
に降下動すべく構成している。上記整水器１に於
いて取換可能に内蔵せしめた水質変換フイルター
部１０は、Ca、Mg、Ｋ、Na、Si、Al、Fe、
Ni、Mn等多数の酸化物をバインダーで複合合成
し、焼成した各セラミツクス片２５を多数枚積層
し、浮遊物と鉄気を除去出来る通水性多孔質外皮
体２６で密封被覆する基本的内部構成に於いて更
に前記各セラミツクス片２５に銀を含浸せしめて
殺菌効果を向上せしめる。即ち、バインダー発泡
剤を混入させたパラフイン系のものに金属酸化物
を混入攪拌しプレス成型機で成型し、これを焼成
する。 上記に説明した各セラミツク片の組成は、以下
の通りである。 このセラミツク片の主原料はユーラルリースロ
ツクであつて、その化学成分例は、下記の２種類
有る。

【表】 上記の第１又は第２成分例を使用する。これを
粉砕、成型、焼成し、セラミツク片を作る。その
セラミツク片の定量分析は以下の通り。

【表】 そして、Ｘ線分析は、以下の通り。 品 名 検出物質 ソフトセラミツク 長石・α−石英・α−クリストバライト アルミネ 長石・α−石英・カルワイト（方解石）・水酸
化カルシウム 前記した浮遊物と鉄気を除去出来る通水性多孔
質外皮体とは、どの様な物か説明する。 メタアクリルレート樹脂パウダーを必要寸法に
応じた金型を100度Ｃ〜120度Ｃに加熱して、その
金型に順次流し込む連続多孔質体を焼成する。そ
の寸法は、例えばセラミツク片40mm径、高さ15mm
のもの10枚を入れる円柱及び蓋とする。この際、
空孔径20〜50ミクロン、空孔率40％程度になる様
に焼成する。この連続多孔外皮体の中にセラミツ
ク片を入れ蓋を熱シールしたものである。 次に、セラミツク片にどの様にして銀を含浸さ
せるのかを説明すると、セラミツク片を予め発泡
剤を混入し焼成時にポーラスなセラミツク片にす
る。そのセラミツク片に塩化銀の形で含浸吸着担
持させる。 次に、第３〜５図の如く前記セラミツクス片２
５と活性炭２８を内蔵した活性炭カートリツジ２
７とを組合わせて通水性多孔質外皮体２６で密封
被覆する構成とする。 該活性炭カートリツジ２７はセラミツクス片２
５との相関関係に於いて、上下各れの配置又は中
間配置であつても差し支えないと共に、該カート
リツジの形状も不問とする。つまり第４図はドー
ナツツ形状の中芯部穿孔形態とする活性炭２８ａ
を薄い不織布生地２９で外周面全体を被覆した
後、上下面を夫々緩衝用の多孔質弾性物質３０で
保護する実施例であつて、第５図は別の実施例と
して、プラスチツク容器に活性炭２８ｂを充填
し、上下面にスポンジ等多孔質通水性物質３１を
介在せしめて多数の通水孔３３を穿設せる上下蓋
板３２にて密封被覆している。 更に前記銀を含浸せしめたセラミツクス片２５
と上記活性炭カートリツジ２７とを組合わせて、
通水性多孔質外皮体２６に密封収納して構成す
る。 前記したトリハロメタンとは、水道局で塩素消
毒するに際して加える塩素によつて化学反応の結
果発生する物質のことである。 前記各セラミツクス片２５と外皮体２６との間
には、必要によりペレツトを約1300度Ｃで焼成し
たもの等粒体を充填せしめてもよい。 本発明は上記の如く、Ca、Mg、Ｋ、Na、Si、
Al、Fe、Ni、Mn等多数の酸化物をバインダー
で複合合成し、焼成した各セラミツクス片２５を
多数枚積層し、浮遊物と鉄気を除去出来る通水性
多孔質外皮体２６で密封被覆するに際し、前記各
セラミツクス片２５に夫々銀を含浸せしめた構成
とすること、前記各セラミツクス片２５と活性炭
カートリツジ２７とを組合わせて構成すること、
前記銀を含浸せしめた各セラミツクス片２５と活
性炭カートリツジ２７とを組都せて水質変換フイ
ルター部１０を構成することを特徴とする発明で
あるから、各セラミツクス片２５と接触しながら
流下する水は各セラミツクス片２５と接触するこ
とにより活性化し、アルカリミネラルイオン水に
水質変換され、浮遊物と鉄気を通水性多孔質外皮
体２６との組合せにより残留塩素が除去される基
本的効果に対して、各セラミツクス片２５に銀を
含浸せしめたこにより強力な殺菌効果をもたら
し、活性炭カートリツジ２７の作用により水の臭
いをよく取り、トリハロメタンや浮遊物の除去機
能をもたらし、更に銀含浸セラミツクス片２５と
上記活性炭カートリツジ２７との組合わせにより
上記各効能が極めて強力に付加作用することにな
つて、水質を飲料用水として最良の状態に変換す
る極めて優れた効果を発揮する優れた発明であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は整水器の一部切欠側面図、第２図は自
動水抜き弁の縦断面図、第３図は水質変換フイル
ター部の一部切欠斜視図、第４図は活性炭カート
リツジの縦断側面図、第５図は同一部切欠斜視図
である。 １……整水器、２……側方螺合部、３……中央
導入水路、４……側壁、５……縦水路、６……放
水口、７……排水口、８……中央凹部、９……切
欠段部、１０……水質変換フイルター部、１１…
…パツキン、１２……透明蓋部、１３……螺合
部、１４……套管、１５……自動水抜き弁、１６
……弁本体、１７……上段孔部、１８……小径孔
部、１９……底孔、２０……水圧作動弁、２１…
…切込み溝、２２……キヤツプ、２３……外気導
入孔、２４……パツキン、２５……セラミツクス
片、２６……外孔質外皮体、２７……活性炭カー
トリツジ、２８……活性炭、２９……不織布生
地、３０……弾性物質、３１……通水性質質、３
２……上下蓋板、３３……通水孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ Ca、Mg、Ｋ、Na、Si、Al、Fe、Ni、Mn
   等多数の酸化物をバインダーで複合合成して焼成
   した各セラミツク片を、多数枚積重したのち通水
   性多孔質外皮体で密封被覆した整水器に於ける水
   質変換フイルター部において、 上記各セラミツク片に夫々銀を含浸したことを
   特徴とする整水器に於ける水質変換フイルター
   部。 ２ Ca、Mg、Ｋ、Na、Si、Al、Fe、Ni、Mn
   等多数の酸化物をバインダーで複合合成して焼成
   した各セラミツク片を、多数枚積重したのち通水
   性多孔質外皮体で密封被覆した整水器に於ける水
   質変換フイルター部において、 上記各セラミツク片を活性炭カートリツジと組
   み合わせたことを特徴とする整水器に於ける水質
   変換フイルター部。 ３ Ca、Mg、Ｋ、Na、Si、Al、Fe、Ni、Mn
   等多数の酸化物をバインダーで複合合成して焼成
   した各セラミツク片を、多数枚積重したのち通水
   性多孔質外皮体で密封被覆した整水器に於ける水
   質変換フイルター部において、 上記各セラミツク片に夫々銀を含浸すると共に
   上記各セラミツク片を活性炭カートリツジと組み
   合わせたことを特徴とする整水器に於ける水質変
   換フイルター部。