JPH04125137U - 調湿器 - Google Patents

調湿器

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JPH04125137U
JPH04125137U JP40208190U JP40208190U JPH04125137U JP H04125137 U JPH04125137 U JP H04125137U JP 40208190 U JP40208190 U JP 40208190U JP 40208190 U JP40208190 U JP 40208190U JP H04125137 U JPH04125137 U JP H04125137U
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tank
water
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air
humidity
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JP40208190U
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Inventor
好美 篠原
Original Assignee
篠原精機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人体にとって最適と言われる湿度40〜60
%に保つことができ、室内車内を問わず如何なるところ
でも使用が可能な調湿器を得る。 【構成】 水を保持するタンクと、該タンクの水上空間
と外部とを連通した吸気通路と、前記タンクの水上空間
と外部とを連通した排気通路と、前記吸気口からタンク
水上空間を経て排気通路に至る気流を発生する送風機
と、一部を前記タンク内の水に浸し前記吸気通路又は排
気通路を覆った通気性含浸材とを備えたことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば室内や自動車の車内等の湿度を調製するための調湿器に関す るものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のボディ内暖房装置の殆どは、エンジンの冷却水を熱交換器に導入して 、該熱交換器に送風して、冷却水が保有していた熱をボディ内に導入することに よって、ボディ内の室温を上昇させるようになっている。また、冬期の暖房とし てコンプレッサを使用したエアーコンディショナー等の炎を使わない暖房器具が 市場に出ている。
【0003】 これら暖房装置は、炎を使用しないため、暖房によって温度が上昇し、室内空 気の異常乾燥により備考・唇・表皮等が乾燥することが多くあり、外部から水分 を供給する以外には、温度上昇に伴う湿度の低下に対処することはできない。こ のため水を霧状にして室内に供給する加湿器が多く出回り、前述の炎を使用しな い暖房装置との併用を奨励している。
【0004】 さて、前述の加湿器は水を霧状にして供給するものであるため、過度に加湿を 行うことが多々あり、余分な水分は車内・室内の天井や壁に付着し、滲みや汚れ の原因となっていた。
【0005】 また、一般的に、人体にとって最適な湿度は40〜60%程度であると言われ ている。
【0006】 このような背景の中で、本出願人と同一出願人による実公昭62−25368 号(自動車用調湿器)は、一部をタンク内の水に浸した通気性含浸材を用いたも のであり、通気性含浸材を通過する空気を自動車の運転による揺れによって生じ るタンク内の気体の体積変化で出入りさせるようにした調湿器である。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
さて、前述の調湿器では自動車等の揺れによって、車内への水蒸気の発散を効 果的に行っているが、揺れのない例えば室内では、通気性含浸材を通過する通気 の流れがないため、調湿効果に満足が行かなかった。
【0008】 また、前述の通気性含浸材を使用した調湿器では、長期間水に浸しているため 、通気性含浸材の材質が天然繊維で作成されたものは、通気性含浸材が腐敗する 問題があった。このため、合成繊維で作成したものを試作したが、吸水性又は通 気性等の問題があった。
【0009】 本考案は、過度に加湿を行わず、しかも安定した状態で室内及び車内の湿度を 40〜60%に保つことができる調湿器を得ること、更に通気性基材が腐蝕する ことなく吸水性通気性も満足することができる調湿器を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本請求項1に記載の考案に係る調湿器では、水を保持するタンクと、該タンク の水上空間と外部とを連通した吸気通路と、前記タンクの水上空間と外部とを連 通した排気通路と、前記吸気口からタンク水上空間を経て排気通路に至る気流を 発生する送風機と、一部を前記タンク内の水に浸し前記吸気通路又は排気通路を 覆った通気性含浸材とを備えたものである。
【0011】 また、本請求項2に記載の考案に係る調湿器では、前記請求項1に記載の調湿 器において、 前記通気性基材が合成繊維を撚り合わせた糸を網目状に織ったものである。
【0012】 更に、本請求項3に記載の考案に係る調湿器では、前記請求項1又は2に記載 の調湿器において、 側壁に前記通気性含浸材を配置し、前記タンク内に水面と平行な回転軸を有し 、下部をタンク内の水に浸したドラムと、 該ドラム一端部に円周上に配された羽根と、 前記タンク外から前記羽根を経てドラム内部に連通した前記吸気通路とを備え 、 前記送風機によって発生する気流を前記羽根に導入して、前記ドラムを回転さ せると共に、前記通気性含浸材を通して前記排気通路から排出させるものである 。
【0013】
【作用】
本考案においては、水を保持するタンクと、該タンクの水上空間と外部とを連 通した吸気通路と、前記タンクの水上空間と外部とを連通した排気通路と、前記 吸気口からタンク水上空間を経て排気通路に至る気流を発生する送風機と、一部 を前記タンク内の水に浸し前記吸気通路又は排気通路を覆った通気性含浸材とを 備えたものであるため、タンク内の水上空間中の湿度の高い空気及び通気性含浸 材を通過した湿度の高い空気を外部に排出すると共に、乾いた外部の空気をタン ク内部に導き湿度の高い空気とすることができ、室内車内を問わず如何なるとこ ろでも使用が可能である。また、水の蒸発は室温により変化し、外部空気の湿度 が高い場合には水の蒸発が押えられ、室内は人体にとって最適と言われる湿度4 0〜60%に保つことができる。
【0014】 また、前述のものに、合成繊維を撚り合わせた糸を網目状に織った通気性含浸 材を使用したものでは、合成繊維を使用しているため、通気性基材が腐蝕するこ とがない。また、単なる合成繊維ではなく合成繊維を撚り合わせた糸を網目状に 織ったものであるため、撚り合わさった糸同士の間に水分が毛細管現象によって 吸水され、しかも通気性も満足することができる調湿器を得ることができる。
【0015】 更に具体的に、側壁に前記通気性含浸材を配置し、前記タンク内に水面と平行 な回転軸を有し、下部をタンク内の水に浸したドラムと;該ドラム一端部に円周 上に配された羽根と;前記タンク外から前記羽根を経てドラム内部に連通した前 記吸気通路とを備え;前記送風機によって発生する気流を前記羽根に導入して、 前記ドラムを回転させると共に、前記通気性含浸材を通して前記排気通路から排 出させるものであるため、毛細管現象によることだけでなく、ドラムが回転し、 ドラム側壁上の通気性含浸材が強制的に水中をくぐり抜けることにより、通気性 含浸材中に水を供給することができる。
【0016】 尚、本考案による調湿器は、通気性含浸材を通過する際には、空気に水分を供 給するだけでなく、空気の保持していた微細なゴミや煙粒子等を、通気性含浸材 が取ることとなり、室内の空気の清浄化、脱臭作用も有するものである。
【0017】
【実施例】
図1は本考案の別の実施例の構成を示す上面図、図2は図1の正面断面図であ る。図3は本考案の要部の構成を示す説明図である。
【0018】 本実施例の装置(11)は送風手段として装置に付設した小型電動機(12)及び送風 翼(13)によって発生した気流を通気性含浸材(26)に通過させることにより、空気 に水分を供給するものである。
【0019】 図に示す通り、上部に溢水防止堤(14)を装着し、内部に水(17)を保持するタン ク(15)がある。溢水防止堤(14)には幾つかの吸水孔(16)が穿設されている。タン ク(15)の上部を仕切り板(20)によって吸気領域(21)と排気領域(22)との2つの領 域に区切っている。吸気領域(21)には上部の天板(23)に穿設された吸気口(24)か ら外部の空気を取入れる。排気領域(22)には、送風翼(13)が取付けられた小型電 動機(12)が配されており、この送風手段で発生した気流によって、吸気口(24)か ら吸気領域(21)に外部空気が流入し、通気性含浸材(26)と溢水防止堤(14)との間 を通って、排気領域(22)に流れ、外部に排出される。また、天板(23)には小型電 動機(12)に供給される電源(25)と、スイッチ(36)とが配され、側面にはタンク(1 5)内の水位を点検する窓(19)が、また下部には設置用ゴム台(20)が設けられてい る。
【0020】 通気性含浸材(26)には溢水防止堤(14)に穿設された穴を通ってタンク(15)内の 水に一部を浸漬した部材(27)が分岐しており、この部材(27)の毛細管現象により 、タンク(15)内の水が通気性含浸材(26)に吸い上げられる。
【0021】 図3に示したこの通気性含浸材(26)は、具体的には、アクリル糸、ポリエステ ル糸、ポリプロピレン糸等の合成繊維を撚り合わせた糸を網目状に織った通気性 含浸材を使用したものである。図3に示す通り、2本の糸を撚り合わせた横糸(3 1)と、2本の糸を撚り合わせた2組の縦糸(32)(33)を撚り合わせて編み目状に織 っている。このため、通気性基材が腐蝕することがない。また、合成繊維を撚り 合わせた糸を網目状に織ったものであるため、撚り合わさった糸同士の間に水分 が毛細管現象によって吸水され、しかも編み目により通気性も満足することがで きる調湿器を得ることができる。
【0022】 小型電動機(12)の駆動により送風翼(13)が回転し、室内や自動車内の暖房もし くは冷房された空気が矢印に示す如くタンク(15)の上部に設けられた通気性含浸 材(10)と溢水防止堤(14)との間を通って、外部に排出されることによって調湿が 行われる。
【0023】 図1〜図3と同様の構成であって、設計を変更したものを示す。尚、図の符合 で図1〜図3と同一のものは同一部材又は相当部分を示す。図4は別の実施例の 構成を示す上面図、図5は図4の正面断面図である。
【0024】 図に示す通り、調湿器(11)は、上部に溢水防止堤(14)を装着し、内部に水(17) を保持するタンク(15)がある。溢水防止堤(14)には幾つかの吸水孔(16)が穿設さ れている。タンク(15)の上部は円柱状の仕切り板(20)によって中央部の排気領域 (22)とその周辺の吸気領域(21)との2つの領域に区切られている。吸気領域(21) には上部の天板(23)に穿設された吸気口(24)から外部の空気を取入れる。排気領 域(22)には、送風翼(13)が取付けられた小型電動機(12)が配されており、この送 風手段で発生した気流によって、吸気口(24)から吸気領域(21)に外部空気が流入 し、通気性含浸材(26)と溢水防止堤(14)との間を通って、排気領域(22)に流れ、 外部に排出される。また、天板(23)には小型電動機(12)に供給される電源(25)と 、スイッチ(36)とが配され、側面にはタンク(15)内の水位を点検する窓(19)が、 また下部には設置用ゴム台(20)が設けられている。
【0025】 通気性含浸材(26)には溢水防止堤(14)に穿設された穴を通ってタンク(15)内の 水に一部を浸漬した部材(27)が分岐しており、この部材(27)の毛細管現象により 、タンク(15)内の水が通気性含浸材(26)に吸い上げられる。
【0026】 小型電動機(12)の駆動により送風翼(13)が回転し、室内や自動車内の暖房もし くは冷房された空気が矢印に示す如くタンク(15)の上部に設けられた通気性含浸 材(10)と溢水防止堤(14)との間を通って、外部に排出されることによって調湿が 行われる。
【0027】 また、図1〜図5と同様の構成を取り、自動車内に装備されているヒーター・ エアコン等の風の出口にホース等により接続することを想定して、設計を変更し たものを示す。尚、図の符合で図1〜図5と同一のものは同一部材又は相当部分 を示す。図6は別の実施例の構成を示す上面図、図7は図6の正面断面図である 。
【0028】 図に示す通り、調湿器(11)は、上部に溢水防止堤(14)を装着し、内部に水(17) を保持するタンク(15)がある。溢水防止堤(14)には幾つかの吸水孔(16)が穿設さ れている。本調湿器(11)では、溢水防止堤(14)と支持網(29)で挟まれた通気性含 浸材(26)で囲まれた排気領域(22)と、一端部に送風翼(13)が取付けられた小型電 動機(12)が配され排気領域(22)に連通した通風管(28)とで構成された吸気領域(2 1)とからなる。吸気領域(21)では、小型電動機(12)によって送風翼(13)を回動し て空気を取入れる。この場合、自動車内に装備されているヒーター・エアコン等 の風の出口に通風管(28)をつなぐことによって吸気してもよい。通風管(28)を流 れた来た気流は、通気性含浸材(26)と溢水防止堤(14)との間を通って、外部に排 出される。また、側面にはタンク(15)内の水位を点検する窓(19)が、また下部に は設置用ゴム台(20)が設けられている。
【0029】 通気性含浸材(26)には溢水防止堤(14)に穿設された穴(28)を通ってタンク(15) 内の水に一部を浸漬した部材(27)が分岐しており、この部材(27)の毛細管現象に より、タンク(15)内の水が通気性含浸材(26)に吸い上げられる。
【0030】 小型電動機(12)の駆動により送風翼(13)を回動するか、自動車内に装備されて いるヒーター・エアコン等の風の出口に通風管(28)をつなぐことにより、室内や 自動車内の暖房もしくは冷房された空気が通風管を通り、タンク(15)の上部に設 けられた通気性含浸材(10)と溢水防止堤(14)との間を通って、外部に排出される ことによって調湿が行われる。
【0031】 更に、本考案の別の実施例を図8によって説明する。図の符合で図1〜図7と 同一のものは同一部又は相当部分を示す。即ち、(11)は調湿器、(12)は小型電動 機、(13)は送風翼、(14)は溢水防止堤、(15)はタンク、(16)は吸水孔、(17)は水 、(19)は窓、(24)は吸気口、(26)は通気性含浸材、(27)は部材、(28)は通風管、 (29)は支持網、である。この実施例は、自動車のドア等の内側等に掛けるタイプ で、設置場所が少なくて済む。
【0032】 更に、通気性含浸材に水を供給する手段を講じた別の実施例の構成を示す。図 9はその実施例の構成を示す上面図,正面断面図,側面断面図である。
【0033】 本実施例の調湿器(51)は、側壁(71)に通気性含浸材(66)を配置したドラム(70) を回転させて、タンク(55)内の水を通気性含浸材(66)に供給するとと共に、ドラ ム(70)内から外方向へ空気を流すことにより、空気に水分を供給するものである 。
【0034】 図に示す通り、上部が開放された筐体のタンク(55)であって、上部に送風翼(5 3)が取付けられた小型電動機(12)が配されており、この送風手段で発生した気流 によって、内部の空気を排出する。タンク(55)の内部には、水面と平行な回転軸 (72)を有し、下部をタンク内の水(57)に浸したドラム(70)がある。ドラム(70)の 側壁(71)は、空気の通過が容易なように長手方向にいくつものスリット(図示せ ず)が穿設されており、その上に通気性含浸材(66)が捲着されている。
【0035】 ドラム(70)の一端部にはいくつもの羽根(73)が円周上に配されている。タンク (55)内壁のドラム(70)上部と対応する位置にはドラム(70)の羽根(73)を覆うよう に一組の縁(74)が設けられている。縁(74)に囲まれた最頂部には吸気口(64)が穿 設されており、吸気孔(64)からの空気は、縁(74)によって囲まれた吸気通路中の 羽根(73)に吹き付け、ドラム(70)を回動し、吸気通路終端近傍に設けられた吸気 孔(56)を通ってドラム(70)内部に供給される。この時、ドラムの回動により水中 に含浸していた通気性含浸材(66)は回動し、上部に移動することとなり、通気性 含浸材(66)の毛細管現象によることだけでなく、強制的に水中をくぐり抜けるこ とにより、通気性含浸材(66)中に水を供給することができる。
【0036】 ドラム(70)内部の空気は通気性含浸材(66)を通り抜け、上部の排気口から外部 に排出される。また、天板(63)には小型電動機(52)に供給される電源(75)と、ス イッチ(76)と、給水口(77)が配され、側面にはタンク(55)内の水位を点検する窓 (59)が、また下部には設置用ゴム台(70)が設けられている。
【0037】 小型電動機(52)の駆動により送風翼(53)が回転し、室内や自動車内の暖房もし くは冷房された空気が矢印に示す如くタンク(55)内部のドラム(70)側壁(71)に取 付けられた通気性含浸材(66)を通って、外部に排出されることによって調湿が行 われる。この時、ドラム(70)は吸気により回動し、強制的に水を供給されること となる。
【0038】 尚、前述の調湿器について全て、安全性の高い乾電池等の微弱電流によってフ ァンを作動させ、各機能を活動させているが、自動車内で使用する場合には、自 動車のバッテリィーも使用することができる。
【0039】 以上説明した調湿器を使用して、自動車内の冬期・梅雨期・夏期の調湿試験を 行った。
【0040】 試験方法は、エンジンの始動時を試験開始時とし、試験開始時に外気と車内の 温度・湿度を測定した。開始後10分間隔で車内の温度・湿度を測定した。終了 時に調湿器の水の減量を測定した。
【0041】 図10は冬期の調湿器を使用した場合の温度と湿度の変化を示した線図、図1 1は冬期の調湿器を使用しなかった場合の温度と湿度の変化を示した線図、図1 2は梅雨期の調湿器を使用した場合の温度と湿度の変化を示した線図、図13は 梅雨期の調湿器を使用しなかった場合の温度と湿度の変化を示した線図、図14 は夏期の調湿器を使用した場合の温度と湿度の変化を示した線図、図15は夏期 の調湿器を使用しなかった場合の温度と湿度の変化を示した線図である。
【0042】 図10,図11に示す通り、調湿器の使用の有無に係らず車内の温度・湿度共 に試験開始後40〜50分にて安定する。調湿期を使用しなかった場合には温度 の上昇に伴い湿度が30%と乾燥した状態となるのに対し、本考案の調湿器を使 用した場合には、快適とされる20〜28℃の車内温度で快適な40〜55%の 湿度に保つことができる。よって、特に冬期には空気の乾燥による、鼻孔・唇・ 皮膚等の不快感を皆無にすることができる。
【0043】 また、図12,図13に示す通り、梅雨期はクーラ運転により調湿器の使用の 有無に係らず車内温度はほぼ一定している。調湿器を使用しない場合クーラの除 湿の影響により車内温度は時間の経過に伴い減少する傾向にある。一方、本考案 の調湿期を使用した場合には、車内湿度は試験開始30分間は減少する傾向にあ るが、それ以降は増加して50分以後はほぼ一定値に落ち着く、これは車内の湿 度の低下に伴って調湿器の調湿効果が現われた結果と思われる。
【0044】 更に、図14,図15に示す通り、夏期の場合には、クーラの運転により、時 間の経過と共に車内温度が下がり、約40分後に一定になる。調湿器を使用しな い場合、クーラの除湿の影響により車内湿度は急激な減少傾向を示し、35%付 近まで低下する。一方、本考案の調湿期を使用した場合には、湿度の推移は実験 を通して30〜50%の領域にあることが判明した。
【0045】 以上説明したように、調湿器の併用により梅雨期の場合は車内温度22〜28 ℃において車内湿度を50〜65%に保つ、また夏期の場合は車内温度26〜3 0℃において車内湿度を40〜60%に保つことができる。
【0046】 これは調湿器の使用により車内湿度を5〜15%上昇させることに相当する。 梅雨期や夏期には、クーラ運転の除湿の影響で車内は低湿度の状態になりがちで あるが、上の事実は調湿器によって適度の加湿が成されていることを示している 。従って、1時間以上連続して走行する場合に搭乗者の備考や咽喉の渇きが少な く、体表から奪われるエネルギーも少なく、その結果凍上後の不快感や疲労感も 少ないと思われる。
【0047】 また、この調湿器は毛細管現象等で通気性含浸材に吸い上げられた水が周囲の 空気の湿度に応じて蒸発するものであるため、決して過度に加湿を行うものでは なく、安定した状態で室内及び車内の湿度を40〜60%に保つことができる。
【0048】 尚、実験後に調湿器の蒸発フィルタ(含浸材)にはタバコのタール等が付着し て茶褐色に汚れることから車内の空気の清浄・脱臭作用も認められた。
【0049】
【考案の効果】
本考案は以上説明したとおり、水を保持するタンクと、該タンクの水上空間と 外部とを連通した吸気通路と、前記タンクの水上空間と外部とを連通した排気通 路と、前記吸気口からタンク水上空間を経て排気通路に至る気流を発生する送風 機と、一部を前記タンク内の水に浸し前記吸気通路又は排気通路を覆った通気性 含浸材とを備えたものであるため、タンク内の水上空間中の湿度の高い空気及び 通気性含浸材を通過した湿度の高い空気を外部に排出すると共に、乾いた外部の 空気をタンク内部に導き湿度の高い空気とすることができる。水の蒸発は室温に より変化し、外部空気の湿度が高い場合には水の蒸発が押えられ、室内は人体に とって最適と言われる湿度40〜60%に保つことができ、空気の保持していた 微細なゴミや煙粒子等を、通気性含浸材が取ることとなり、室内の空気の清浄化 、脱臭作用も有する。
【0050】 また、前述のものに、合成繊維を撚り合わせた糸を網目状に織った通気性含浸 材を使用したものでは、合成繊維を使用しているため、通気性基材が腐蝕するこ とがない。また、単なる合成繊維ではなく合成繊維を撚り合わせた糸を網目状に 織ったものであるため、撚り合わさった糸同士の間に水分が毛細管現象によって 吸水され、しかも通気性も満足することができる調湿器を得ることができる。
【0051】 更に別の考案では、毛細管現象によることだけでなく、ドラムが回転し、ドラ ム側壁上の通気性含浸材が強制的に水中をくぐり抜けることにより、通気性含浸 材中に水を供給することができるという効果がある。
【提出日】平成4年3月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】 小型電動機(52)の駆動により送風翼(53)が回転し、室内や自動車内の 暖房もしくは冷房された空気が矢印に示す如くタンク(55)内部のドラム(7 0)側壁(71)に取付けられた通気性含浸材(66)を通って、外部に排出さ れることによって調湿が行われる。この時、ドラム(70)は吸気により回動し 、強制的に水を供給されることとなる。尚、送風翼(53)を回動して外部の空 気を導入する送風手段ではなく、ドラム(70)を回動させる別の電動機を取付 け、ドラム(70)の羽根(73)の回動によって、吸気口からタンク水上空間 を経て排気通路に至る気流を発生させる送風手段を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の別の実施例の構成を示す上面図であ
る。
【図2】図1の正面断面図である。
【図3】本考案の要部の構成を示す説明図である。
【図4】別の実施例の構成を示す上面図である。
【図5】図4の正面断面図である。
【図6】別の実施例の構成を示す上面図である。
【図7】図6の正面断面図である。
【図8】別の実施例の構成を示す説明図である。
【図9】別の実施例の構成を示す説明図であり、aは上
面図、bは正面断面図、cは側面断面図である。
【図10】冬期の調湿器を使用した場合の温度と湿度の
変化を示した線図である。
【図11】冬期の調湿器を使用しなかった場合の温度と
湿度の変化を示した線図である。
【図12】梅雨期の調湿器を使用した場合の温度と湿度
の変化を示した線図である。
【図13】梅雨期の調湿器を使用しなかった場合の温度
と湿度の変化を示した線図である。
【図14】夏期の調湿器を使用した場合の温度と湿度の
変化を示した線図である。
【図15】夏期の調湿器を使用しなかった場合の温度と
湿度の変化を示した線図である。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を保持するタンクと、該タンクの水上
    空間と外部とを連通した吸気通路と、前記タンクの水上
    空間と外部とを連通した排気通路と、前記吸気口からタ
    ンク水上空間を経て排気通路に至る気流を発生する送風
    機と、一部を前記タンク内の水に浸し前記吸気通路又は
    排気通路を覆った通気性含浸材とを備えたことを特徴と
    する調湿器。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の調湿器において、
    前記通気性基材が複数の合成繊維糸を撚り合わせて網目
    状に織ったことを特徴とする調湿器。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の調湿器にお
    いて、側壁に前記通気性含浸材を配置し、前記タンク内
    に水面と平行な回転軸を有し、下部をタンク内の水に浸
    したドラムと、該ドラム一端部に円周上に配された羽根
    と、前記タンク外から前記羽根を経てドラム内部に連通
    した前記吸気通路とを備え、前記送風機によって発生す
    る気流を前記羽根に導入して、前記ドラムを回転させる
    と共に、前記通気性含浸材を通して前記排気通路から排
    出させることを特徴とする調湿器。
JP40208190U 1990-12-10 1990-12-10 調湿器 Pending JPH04125137U (ja)

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