JPH04124984U - デイスクの保持・解除構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】ＣＤ、レーザーディスク等のディスク類を係合
部から容易に離脱することを可能とするものである。 【構成】ＣＤ３はケース１内の載置部５に載置して収納
されるが、この際ＣＤ３は孔４を載置部５の中心に形成
される凸状の係合部７に挿入させて支持される。係合部
７の上部には、切込み９の部分に下面を当接する押圧体
１１が支持される。この押圧体１１に上方より押圧力を
付与することで放射方向に切込み９が形成される係合部
７の上部に均等に押圧力が付与されることとなり、簡単
かつ確実に係合部を縮径してＣＤ３を載置部５から取り
出すことが可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ＣＤ、レーザーディスク等のディスク類を係合・保持するための、 ディスクの保持・解除構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ＣＤやレーザーディスク等のディスク類は、ちり、ほこりを嫌うため 、専用のケースや保持プレートなどのディスクの保持装置に収容される。

【０００３】 図９は、従来一般に用いられるＣＤの専用ケースを示す斜視図である。このケ ース１はヒンジ２の部分を中心に矢印Ａ方向に開閉され、内部に円板状のＣＤ３ を収納可能とする。一般に市販されるＣＤ３は、中心におよそ１４ｍｍの孔４を 有しており、ケース１の内部に形成される円形の載置部５に載置して収容される 。載置部５を構成するケース１内に収容されるプレート体６は、全体を合成樹脂 材にて形成される。載置部５の上面中心位置には、円形をなす凸状の係合部７が 形成される。凸状の係合部７は、中心に中心孔８を備え、該中心孔８を中心とす る放射方向には中心孔８に続く複数の切込み９が等間隔で形成される。すなわち 、係合部７は図１０に示すように放射方向における外側から内側へと延びる複数 の舌片１０にて構成され、これらの舌片１０に上方より押圧力Ｐを指で加えるこ とにより、図１１に示すように係合部７の外径Ｔが縮径し、押圧力Ｐの付与を解 除することで係合部７の外径Ｔを拡径することが可能となる。これは係合部７を 構成するプレート体６が可撓性の合成樹脂材で形成され、各舌片１０が内側に撓 むことにより可能となるものである。

【０００４】 こうして、係合部７の各舌片１０に押圧力を付与または押圧力の付与を解除す ることで係合部７の外径Ｔを拡縮することが可能となり、該拡縮により、ＣＤ３ の孔４を係合部７に脱着自在とすることができる。すなわち、ＣＤ３を係合部７ に係合・保持させる場合には、孔４を係合部７に対応させ、ＣＤ３の上面中心位 置を上方より指で載置部５に押さえつけるようにすればよい。この結果、図１０ に示すようにＣＤ３の孔４が係合部７に保持されることとなる。ＣＤ３を係合部 ７から離脱する場合には図１１に示すように係合部７の各舌片１０に、上方より 押圧力Ｐを指で加え、ＣＤ３の両端部を保持する状態で載置部５よりＣＤ３を取 り出すこととすればよい。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の係合部７の構造にあっては、上方より指で舌片１０ に押圧力Ｐを付与する場合に、放射状に配置される舌片１０の全てに均等に押圧 力が加わらず、中々ＣＤ３が係合部７から離脱できない不具合がある。すなわち 、全ての舌片１０が図１１に示すように矢印Ｂ方向に撓まないと、係合部７が依 然としてＣＤ３の孔４に引っ掛かったままの状態になるためである。したがって 、ＣＤ３を載置部５から取り出す場合には、全ての舌片１０に均等に押圧力Ｐを 加えるため、離脱作業中に指の位置を調整しなければならなかった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来の不具合に着目してなされたものであり、凸状の係合部の上 部に放射方向の全体に亘って均等に押圧力が加わるようにしたものであり、係合 部に保持されるディスクを簡単かつ確実に離脱可能とすることを目的としたもの である。

【０００７】

【作用】

本考案によれば、凸状の係合部の上面放射方向に形成される各切込み部分にそ れぞれ当接し、圧力を付与可能とする押圧体を係合部の中心孔に挿入・支持させ ることとしたため、該押圧体を上方より押すことで、係合部の上部に放射方向の 全体に亘って押圧力が加わることとなる。これにより、係合部に保持されるディ スクを簡単かつ確実に離脱可能とすることができ、ディスクの脱着作業が従来に 比べて容易に行えることとなる。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案の一実施例に係るＣＤケースを示す斜視図である。このケース１ はヒンジ２の部分を中心に矢印Ａ方向に開閉され、内部に円板状のＣＤ３を収納 可能とする。ケース１の本体内にはプレート体６が配設され、該プレート体６は 全体を合成樹脂材にて形成される。プレート体６には、円板状のＣＤ３を載置可 能とする円形の載置部５が形成され、載置部５の上面中心位置には、円形をなす 凸状の係合部７が形成される。凸状の係合部７は、中心に中心孔８を備え（図３ 参照）、該中心孔８を中心とする放射方向には中心孔８に続く複数の切込み９が 等間隔で形成される。すなわち、係合部７には、切込み９によって、放射方向に おける外側から内側へと延びる舌片１０が複数形成されることとなる。

【０００９】 中心孔８には図２に示すようにきのこ状の押圧体１１が挿入されてなる。押圧 体１１は基軸部１２の上方に円形の傘部１３を備えてなり、該傘部１３は図３に 示すように下方に向けて縮径するテーパ形状をなす。縮径する傘部１３の下面は 、係合部７における切込み９の部分、すなわち放射方向に配設される舌片１０の 先端部に当接される。また、基軸部１２の下部周方向には、係合部７の切込み９ に対応する係合片１４が形成される。この係合片１４は押圧体１１を中心孔８に 挿入する際に切込み９の部分に対応され、一旦挿入した後は押圧体１１が中心孔 ８から容易に抜けないようにするためのものである。

【００１０】 こうして、係合部７の中心孔８に挿入・支持される押圧体１１は、上方より指 で矢印Ｐ方向に押圧力を付与されることで押圧体１１の下面と当接する係合部７ の各舌片１０に押圧力を付与することが可能となる。この際、押圧体１１の傘部 １３は下方に向けて縮径するテーパ形状とされるため、指の押圧力が効率よく舌 片１０の先端部側へ及ぶこととなる。また、放射方向の全体に亘って均等の押圧 力が各舌片１０に対して加わることとなり、図３に示すように、押圧体１１を上 方より押すことで係合部７の外径Ｔを確実かつ均等に縮径し、押圧力の付与を解 除することで係合部７の外径Ｔを拡径することが可能となる。こうした、押圧体 １１への押圧力の付与及び解除により、ＣＤ３の孔４を係合部７から簡単かつ確 実に離脱することが可能となり、従来に比べてＣＤ３の脱着作業が容易に行える こととなる。またこの押圧体１１は、上面にＣＤの内容、広告内容を記載するこ とも可能なため、意匠的効果も併せて期待できることとなる。

【００１１】 図４は押圧体の第１変形例を示すものである。この押圧体１５も前記押圧体１ １と同様に全体きのこ状とされ、係合部７の中心孔８に挿入・支持されてなる。 この押圧体１５は中心孔８に挿入された後、プレート体６の裏面側で基軸部１２ にリング体１６を取着することとしている。この結果、押圧体１５はリング体１ ６の存在により、中心孔８から抜けることなく、係合部７に支持されることとな る。

【００１２】 図５は押圧体の第２変形例に係る。この押圧体１７は、基軸部１２の先端部を 円錐形としてなり、外周部に係合部７の切込み９に挿入可能な複数の片部１８を 備えてなる。この押圧体１７は一度片部１８を切込み９に対応させて中心孔８に 挿入した場合、二度と中心孔８から離脱できない構造とされる。

【００１３】 図６は押圧体の第３変形例に係る。この押圧体１９は、前記各押圧体１５、１ ７に比べて基軸部１２を短くしてなり、基軸部１２の先端部にはカギ状の係合片 ２０が複数個備えられる。各係合片２０は可撓性を有し、基軸部１２側へと弾性 変形可能とされる。押圧体１９は各係合片２０を切込み９の部分に対応させる状 態で中心孔８に挿入・支持される。この際、カギ状の係合片２０は各舌片１０と 係合するため、押圧体１９は中心孔８から容易に離脱することなく支持されるこ ととなる。

【００１４】 図７は押圧体の第４変形例に係る。この押圧体２１は基軸部１２の外周の切込 み９対応位置に凸部２２を備える。個の押圧体２１は凸部２２を切込み９に対応 させた状態で中心孔８に挿入・支持されることとなる。

【００１５】 図８は押圧体の第５変形例に係る。この押圧体２３は、基軸部１２の先端部を 円錐形状としてなり、基軸部１２の全体を２つ割りにしている。この押圧体２３ も前記図５に示す押圧体１７と同様に、一度中心孔８に挿入させた場合に、二度 と中心孔８から離脱できない構造とされる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、係合部に保持されるディスクを押圧体 の押圧・押圧解除により簡単かつ確実に脱着することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係るＣＤの保持・解除構造
を採用してなるＣＤの専用ケースを示す斜視図である。

【図２】ＣＤを係合した係合部を示す斜視図である。

【図３】図２のＸ−Ｘ線に沿い、押圧体を押圧した状態
を示す断面図である。

【図４】押圧体の第１変形例を示す第３図同様の断面図
である。

【図５】押圧体の第２変形例を示す斜視図である。

【図６】押圧体の第３変形例を示す斜視図である。

【図７】押圧体の第４変形例を示す斜視図である。

【図８】押圧体の第５変形例を示す斜視図である。

【図９】従来のＣＤ専用ケースに係り、ＣＤの保持・解
除構造を示す斜視図である。

【図１０】ＣＤを係合した係合部の拡大斜視図である。

【図１１】図１０のＹ−Ｙ線に沿い、ＣＤを離脱する状
態を示す断面図である。

【符号の説明】

３ ＣＤ ４ 孔 ５ 載置部 ７ 係合部 ８ 中心孔 ９ 切込み １０ 舌片 １１ 押圧体 １５ 押圧体 １７ 押圧体 １９ 押圧体 ２１ 押圧体 ２３ 押圧体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に、中心に孔を有するディスクを載
   置可能とする載置部を、載置部の中心にディスクの孔を
   係合・保持可能とする凸状の係合部を備えるディスクの
   保持装置にあって、該係合部は中心に中心孔を備えると
   ともに放射方向に複数の切込みを備え、係合部の上方に
   押圧力を付与することにより係合部外径を縮径し、押圧
   力付与を解除することにより係合部外径を拡径し、この
   係合部の拡縮により、ディスクの孔を係合部に脱着自在
   とするディスクの保持・解除構造において、上記係合部
   の中心孔に、凸状の係合部の上面放射方向に形成される
   各切込み部分にそれぞれ当接し、圧力を付与可能とする
   押圧体を挿入・支持させたことを特徴とするディスクの
   保持・解除装置。