JP3511200B2 - ディスク固定装置 - Google Patents

ディスク固定装置

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JP3511200B2
JP3511200B2 JP2000072799A JP2000072799A JP3511200B2 JP 3511200 B2 JP3511200 B2 JP 3511200B2 JP 2000072799 A JP2000072799 A JP 2000072799A JP 2000072799 A JP2000072799 A JP 2000072799A JP 3511200 B2 JP3511200 B2 JP 3511200B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
ク等のディスクに形成された中心孔をケースに固定する
ディスク固定装置に係り、ディスクのサイズが異なる場
合でも、その中心孔を確実に固定することができるディ
スク固定装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】コンパクトディスク等のディスクを保管
する場合、一般的には、購入時のディスク収納ケースに
保管する。この収納ケースは、通常、プラスティック製
のトレーに上蓋を開閉自在に枢着した平状に形成され、
図9に示すように、トレー31の内側中心にボス32を
突出状に形成してある。 【0003】このボス32は、トレー31の内側面に全
体外周が円形を成す多数個のツメ33、33…を突出し
て夫々のツメ33の上端を内側中央に向け、ボス32の
中央部では空隙34を有して夫々のツメ33、33…が
互いの隙間33aによって独立的かつ弾性的に屈曲され
るものとしている。 【0004】このようなボス32の外径はディスクDの
中心孔Cよりもわずかに大径を有するものである。この
ボス32にディスクDの中心孔Cを挿着すると、ボス3
2の夫々のツメ33、33…を内方に僅かに屈曲した状
態にしてディスクDの中心孔Cを係止するが、このよう
な係止状態では、収納ケースに外圧がかかって変形した
場合等に、ディスクDの中心孔Cがボス32の外周から
外れやすいという欠点を有する。 【0005】この欠点を解消するために、ディスクDを
より確実に固定する装置として、特願平8−51513
6号に開示された装置が提案されている。 【0006】この装置は、図10に示すように、プラス
ティック製のトレー36に上蓋37を開閉自在に枢着し
た平状の収納ケース30の前記トレー36の内側中心に
片持梁式に弾性支持された内側に伸びる少なくとも2片
の径方向アーム38、38が形成され、夫々の径方向ア
ーム38、38の内側上端にはボタン状部材39、39
が形成されたものである。 【0007】また、図11に示すように、夫々のボタン
状部材39、39の上部外周には外方に突出したリムま
たはリップ40が形成され、夫々のボタン状部材39、
39の間には隙間41が設けられている。このような構
成により、各ボタン状部材39、39を中心に寄せた状
態にすると、ボタン状部材39、39の全体外径はディ
スクDの中心孔Cを挿入し得る径となる。 【0008】また、図10に示すように、トレー36の
周囲にはディスクの外径に応じた径の環状リム42、4
2が形成され、図13に示すように、ボタン状部材3
9、39にディスクDの中心孔Cを挿着した状態にする
と、環状リム42、42がディスクDの外周下面を支持
することになる。 【0009】このような収納ケース30にディスクDを
挿着する場合、図11に示すように、ディスクDの中心
孔Cをボタン状部材39、39の外周縁に係止し、この
状態でディスクDの中心孔Cの近傍上面を指で押すと、
図12に示すように、夫々のボタン状部材39、39が
中央に寄せられると同時に、中央に寄せられたボタン状
部材39、39の外周をディスクDの中心孔Cが下方に
摺動する。 【0010】そして、図13に示すように、ディスクD
の中心孔Cが径方向アーム38、38の上縁に当接した
時点でディスクDの押圧をやめると、各ボタン状部材3
9、39の弾性復帰力によって外径が広げられ、ディス
クDの中心孔Cがボタン状部材39、39のリムまたは
リップ40に係止された状態となる。このとき、ディス
クDの外周下面は周辺の環状リム42の上端に当接した
状態となる。 【0011】また、ディスクDを取り外すときは、図1
4に示すように、ボタン状部材39、39の上面を指で
押圧する。このとき、上記のように、ディスクDの外周
は環状リム42の上端に当接して下方への移動が規制さ
れた状態にあるため、指で押圧した各ボタン状部材3
9、39が下方に移動して中央に寄せられると、ディス
クDの中心孔Cが各ボタン状部材39、39のリムまた
はリップ40の係止状態から離脱する結果、ディスクD
の取り外しが可能となる。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】上記の構成において、
ボタン状部材39、39を指で押圧することによってデ
ィスクDが取り外し可能となるのは、ディスクDの外周
が環状リム42の上端に当接した状態にあって下方への
移動が規制されているからであり、ボタン状部材39、
39を指で押圧したとき、これらのボタン状部材39、
39が中央に寄って外径を縮小した状態となるため、デ
ィスクDの中心孔Cに対する係止状態から離脱するから
である。 【0013】なお、仮に、環状リム42が設けられてい
ない場合は、ボタン状部材39、39を指で押圧して
も、ディスクDの中心孔Cがリムまたはリップ40の係
止状態から離脱することがない。 【0014】このため、図14に示すように、2点鎖線
で示すシングルディスクSDまたはミニディスクMDと
称せられるような小径ディスクをこの固定装置に挿着し
た場合、ディスクの外周が環状リム42に当接しないた
め、ボタン状部材39、39を指で押圧しても、その中
心孔Cは径方向アーム38、38の上縁に載置されたま
ま下方に移動するだけでリムまたはリップ40から離脱
することができないという事態を生じる。 【0015】従って、上記のような押圧式のボタン状部
材39、39を備えた収納ケース30では、ボタン状部
材39、39を押圧しても小径ディスクの取り外しがで
きないという欠点を有するものである。 【0016】本発明はこのような従来の収納ケースの欠
点を解消するために成されたものでディスクの外径にか
かわらず、ディスクの中心孔を容易かつ確実に固定する
ことができ、また容易に取り外すことができるディスク
固定装置を提供することを目的とする。 【0017】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1記載のディスク固定装置は、デ
ィスクの収納用トレーの内側面上に突設された台座の上
面内部に該台座よりも小径であってディスクの中心孔を
挿入するための受台が設けられ、該受台の外周の複数箇
所に形成された凹部に弾性的に変形するU字形のフック
部が形成されると共に夫々のフック部の外周上端に外側
に突出する係止用突起が形成され、前記受台に上方から
押圧したディスクの中心孔が前記台座の周部上面で支持
された状態を保ちながら前記夫々の係止用突起に係止さ
れたことによって前記受台の外周に固定され、前記ディ
スクを取り出すときは該ディスクの外周縁部に当てた指
で該ディスクを上方へ持ち上げることによって前記中心
孔が各係止用突起の係合から離脱するようにしたことを
特徴とする。 【0018】 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照しながら説明する。 【0020】本実施例におけるディスク固定装置1は、
図1に示すように、合成樹脂製のトレー2に上蓋3を開
閉自在に形成した平状の収納ケース4の内側に設けられ
たもので、トレー2の内側中心の面上に、円形であって
高さを有する台座5が形成され、この台座5の上面内部
に該台座5よりも小径であってディスクDの中心孔Cの
内径と略同様の外径を有する受台6が形成されている。 【0021】また、図2または図3に示すように、受台
6の外周における台座5の上面周部には支持用突起10
が形成され、該支持用突起10によってディスクDの中
心孔Cの外周下面を支持するようにしている。 【0022】さらに、図2に示すように、受台6の外周
には弾性的に変形する複数のフック部7、7…が形成さ
れている。夫々のフック部7は、図3に示すように受台
6の外周に一体形成され、その形成位置における受台6
の外周が凹部8(図2参照)に形成され、該凹部8の形
成部位にてフック部7が下方部で上方に向けて屈曲した
断面U字形のU字形フックとされている。 【0023】また、夫々のフック部7は、図3に示すよ
うに、受台6の内側に一体形成された三角形状の補強片
9によって補強され、フック部7の弾性力を増強するよ
うにしている。 【0024】なお、本実施例において、フック部7は、
図1または図2に示すように受台6の外周に3個設けら
れているが、受台6の対向外周に少なくとも2個設ける
必要があり、さらには3個以上のフック部7、7…を形
成するようにしてもよい。 【0025】また、図3に示すように、夫々のフック部
7の外周上端には外側に突出した係止用突起11が形成
され、各係止用突起11は上端縁に沿って湾曲した形状
に形成されている。 【0026】さらに、図2または図3等に示すように、
トレー2の上面には台座5から所定間隔をあけて円弧状
の環状リム12、12が空所12aで隔てた状態で形成
されている。この環状リム12には台座5の支持用突起
10と同様の高さを有する内側段差13が形成され、例
えば直径120mmのコンパクトディスクを収納したと
き、ディスクの外周下面が環状リム12の内側段差13
によって支持されるようにしている。 【0027】また、直径120mmのコンパクトディスク
よりも大径のディスクを収納する場合は、環状リム12
の内径をそのディスクの外径に応じたものに形成するこ
とにより、種々の外径のディスクを環状リム12の内側
段差13で支持した収納状態とすることができる。 【0028】さらに、図6に示すように、直径120mm
のコンパクトディスクよりも小径のミニディスクMDま
たはシングルディスクSDを収納すると、ディスクの外
周は環状リム12の内側段差13に到達せず、その外周
を支持することができないが、このことは、後述するよ
うに、ミニディスクMDまたはシングルディスクSDの
中心孔Cを固定する機能自体にはまったく影響しない。 【0029】上記のように構成されたディスク固定装置
1に、図3に示すようにディスクDの中心孔Cを載置す
ると、ディスクDの中心孔Cはまだ弾性変形されていな
いフック部7の係止用突起11の上端縁に係合された状
態になる。 【0030】次いで、図4に示すように、このディスク
Dの中心孔Cの近傍の上面を指で下方に押圧すると、デ
ィスクDの中心孔Cが夫々のフック部7を内側に湾曲さ
せながら該ディスクDの中心孔Cが受台6及び各フック
部7の支持用突起10の上端縁外周に沿って下方に摺動
した後、各フック部7の支持用突起10との係合から離
脱する。 【0031】そして、図5に示すように、ディスクDが
台座5の支持用突起10で支持された状態に至ると、各
フック部7は弾性復帰して外径を広げ、ディスクDの中
心孔Cの周縁を係止した状態となる。 【0032】なお、図6に示すように、ミニディスクM
DまたはシングルディスクSDを固定する場合にも、そ
の中心孔Cは上記のディスクDと同様の内径に形成され
ているため、上記と同様の操作によってディスク固定装
置1に固定した状態にすることができる。 【0033】また、上記のように固定されたディスクD
を取り外すときは、図7に示すように、例えば親指で受
台6を支えて他の指を環状リム12、12間の空所12
aからディスクDの外周縁に当てて持ち上げることによ
り、ディスクDの中心孔Cがフック部7の係止用突起1
1に係止された状態から離脱する。次いで、図8に示す
ように、親指をディスクDの中心孔Cに当て、他の指を
ディスクDの外周縁に当てて挟んだ状態にしてディスク
Dを取り出すことができる。 【0034】このようなディスクDの取り外し操作は、
ディスクの外周が環状リム12に支持されていない状態
のミニディスクMDまたはシングルディスクSDであっ
ても同様に行うことができる。 【0035】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によるディ
スク固定装置によれば、受台の上方からディスクを押圧
するだけでディスクの中心孔が夫々のフック部の係止用
突起に係止された状態で受台の外周に固定されるため、
ディスクの固定は該ディスクを上方から押圧するだけで
容易に行うことができる。 【0036】このようなディスクの固定は、ディスクの
中心孔が夫々のフック部の係止用突起に係止されると共
に台座の周部上面に支持された状態で行われるため、デ
ィスクの径に係らず固定支持され、一旦固定されたディ
スクは容易に外れることがなく、確実な固定状態に保つ
ことができる。 【0037】また、ディスクを取り外すときは、親指で
受台を支えて他の指をディスクの外周縁に当てて持ち上
げるだけで、フック部の係止用突起による係止状態から
離脱させることができ、従来のようにディスクの外周を
支持した環状リムの有無に関係なくディスクを取り外す
ことが可能であるため、小径のディスクであってもその
固定及び取り外しを同様に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明によるディスク固定装置を備えた収納ケ
ースの内部を示す全体斜視図である。 【図2】本発明によるディスク固定装置とその周辺の環
状リムを示す斜視図である。 【図3】本発明によるディスク固定装置にディスクを載
置した状態を示す断面図であり、図2のA−A線断面に
相当する部位を示す。 【図4】本発明によるディスク固定装置に載置したディ
スクを指で押圧している状況を示す断面図である。 【図5】本発明によるディスク固定装置にディスクを固
定した状態を示す断面図である。 【図6】本発明によるディスク固定装置にミニディスク
またはシングルディスクを固定した状態を示す断面図で
ある。 【図7】本発明によるディスク固定装置に固定したディ
スクを取り外している状況を示す断面図である。 【図8】本発明によるディスク固定装置に固定したディ
スクを取り外した状況を示す断面図である。 【図9】従来のディスク固定装置にディスクを挿着した
状況を示す部分斜視図である。 【図10】従来の他のディスク固定装置の内部を示す斜
視図である。 【図11】従来の他のディスク固定装置にディスクを載
置すると共に指で押圧しようとしている状況を示す部分
断面図であり、図10のB−B線断面に相当する部位を
示す。 【図12】従来の他のディスク固定装置にディスクを指
で押圧している状況を示す部分断面図である。 【図13】従来の他のディスク固定装置にディスクを固
定した状況を示す部分断面図である。 【図14】従来の他のディスク固定装置に固定したディ
スクを指で押圧して取り外している状況を示す部分断面
図である。 【符号の説明】 D…ディスク C…ディスクの中心孔 1…ディスク固定装置 2…トレー 3…上蓋 4…収納ケース 5…台座 6…受台 7…フック部 8…凹部 9…補強片 10…支持用突起 11…係止用突起 12…環状リム 13…内側段差

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】ディスクの収納用トレーの内側面上に突設
    された台座の上面内部に該台座よりも小径であってディ
    スクの中心孔を挿入するための受台が設けられ、該受台
    の外周の複数箇所に形成された凹部に弾性的に変形する
    U字形のフック部が形成されると共に夫々のフック部の
    外周上端に外側に突出する係止用突起が形成され、前記
    受台に上方から押圧したディスクの中心孔が前記台座の
    周部上面で支持された状態を保ちながら前記夫々の係止
    用突起に係止されたことによって前記受台の外周に固定
    され、前記ディスクを取り出すときは該ディスクの外周
    縁部に当てた指で該ディスクを上方へ持ち上げることに
    よって前記中心孔が各係止用突起の係合から離脱するよ
    うにしたことを特徴とするディスク固定装置。
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