JPH04124750U - 電解液補充装置 - Google Patents

電解液補充装置

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JPH04124750U
JPH04124750U JP2981691U JP2981691U JPH04124750U JP H04124750 U JPH04124750 U JP H04124750U JP 2981691 U JP2981691 U JP 2981691U JP 2981691 U JP2981691 U JP 2981691U JP H04124750 U JPH04124750 U JP H04124750U
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JP
Japan
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electrolyte
replenishing
cylindrical body
container body
battery
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JP2981691U
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English (en)
Inventor
馨 前田
忠司 米田
修 丸山
Original Assignee
新神戸電機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電解液比重が低下した蓄電池に高比重の電解
液を簡単且つ安全に供給する。 【構成】 蓄電池の注液口に筒状本体1を取り付ける。
ストッパ4を取外して操作部材3のつまみ部33を回
し、操作部材3を穿孔可能な閉塞部材2に向かって移動
させる。操作部材3の先端に設けた鋭利な角部31によ
り閉塞部材2を突き破り、電解液を放出させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、蓄電池に電解液を補充する電解液補充装置に関するものであり、特 に電解液比重または濃度を高める必要があるときに電解液を補充する装置に関す るものである。
【0002】
【従来の技術】
鉛蓄電池等の電解液を用いる蓄電池が、自動車等の乗り物のエンジンの起動用 電源として広く用いられている。このような起動用電源として用いられる蓄電池 が、過放電により一時的に使用不能状態になると、自動車等を起動することがで きなくなる。例えば、長期間にわたって自動車等が放置されて自己放電により電 池の容量が低下した場合や、運転中に放電電気量が充電電気量を上回る状態が生 じて電池の性能が低下した場合には、エンジンの再起動を行うことができなくな る。従来、このような事態においては、他の自動車の蓄電池を借りたり、最寄り の給油所で急速充電をするか新しい蓄電池に取り替えていた。
【0003】 また最近、1つの蓄電池の内部に通常使用する電池と非常用の電池とを備えた いわゆる親子電池が提案され、少量ではあるが市販されている。この親子電池は 、非常用の電池を常に充電状態に維持しておき、通常使用する電池が使用不能の 状態におちいった時に非常用の電池に切換えて使用するものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
通常、自動車等に搭載している蓄電池が使用不能状態になると、他の自動車等 や給油所を捜すことができない場合には、エンジンを起動させることができない という問題が生じる。また親子電池は、現時点では入手が難しく、また価格も高 価であるという問題がある。
【0005】 本考案の目的は、電解液の比重の低下が原因で蓄電池が使用不能状態になった 場合に、簡単に蓄電池を使用可能な状態にすることができる電解液補充装置を提 供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、内部に補充用電解液を保持する容器本体と、容器本体の壁 部のうち蓄電池の電槽ケ―スの蓋部に取付けられた状態で電槽内に位置する壁部 の一部を手動操作により開口させて前記補充用電解液を放出させる電解液放出機 構とから電解液補充装置を構成する。 請求項2の考案は、前記壁部の一部を容易に穿孔可能な材料から形成し、電解 液放出機構を前記壁部の一部を穿孔して補充用電解液を放出させるように構成す る。 請求項3の考案は、容器本体を蓄電池の注液口に装着可能に構成する。 請求項4の考案は、容器本体を筒状本体と該筒状本体の一端を閉塞する容易に 穿孔可能な閉塞部材とから構成する。そして電解液放出機構を容器本体の筒状本 体の他端に軸線方向に移動可能に螺合された操作部材と、この操作部材に固定さ れて筒状本体内を延び且つ操作部材が閉塞部材に向かって軸線方向に移動すると 閉塞部材を突き破る穿孔部とから構成する。
【0007】
【作用】
本考案は、過放電により一時的に使用不能状態になった蓄電池の性能を一時的 に回復させるためには、電池の電解液濃度または電解液比重(例えば鉛蓄電池で は硫酸濃度)を高めればよいという考え方に立脚している。 そこで本考案は、高比重の電解液を手動操作だけで簡単に電池に供給できるよ うにする。請求項1の考案においては、電解液放出機構を手動操作により作動さ せて、蓄電池の電槽ケ―スに取付けた容器本体の電槽内に位置する壁部の一部を 開口させることにより、補充用電解液を電槽ケ―ス内に放出させて、電解液の電 解液比重を簡単に且つ安全に高める。 請求項2の考案においては、電解液放出機構により開口させる容器本体の壁部 を穿孔可能な材料から構成するため、容器本体の構造及び電解液放出機構の構造 を非常に簡単なものとすることができる。 請求項3の考案においては、容器本体を蓄電池の注液口に装着できるので、既 存の蓄電池に特別な構造上の改良を加えることなく、電解液の比重を高めること ができる。 請求項4の考案においては、操作部材を回転させるという簡単な操作で、容器 本体の壁部の一部を構成する閉塞部材を穿孔することができる。
【0008】
【実施例】
以下図面を参照して本考案の実施例を詳細に説明する。図1は、本考案の電解 液補充装置の一実施例の断面図を示している。同図において、1は耐熱性ポリエ チレンにより製造した筒状本体であり、この筒状本体1の一端の外周部には環状 のフランジ11が設けられており、またフランジ11に隣接するその外周部には 雄捩子部12が形成されている。更に筒状本体1のフランジ11側の内周部には 、雌捩子部13が形成されている。筒状本体1の外径寸法及び雄捩子部12は、 蓄電池の注液口の内周に形成された雌捩子部に螺合できるように定められており 、フランジ11は注液口に対するストッパの機能を果たしている。筒状本体1の フランジ11とは反対側の端部は、容易に穿孔可能な閉塞部材2により閉塞され ている。本実施例では、この閉塞部材2を耐熱性ポリエチンレンの薄膜により構 成しており、薄膜は超音波溶着によって筒状本体1の端面に接合してある。なお この閉塞部材2の材料としては、電解液に対して耐性を有し且つ比較的簡単に穿 孔できるものであれば何でもよい。本実施例では、筒状本体1と閉塞部材2とに より容器本体が構成されている。
【0009】 3は、筒状本体1の内部に螺合される耐熱性ポリエチンレンにより成形した操 作部材である。操作部材3は先端に鋭利な角部31が形成された筒状部32と、 筒状部32の基部と一体になったつまみ部33とから構成される。筒状部32の 外周部には、筒状本体1の内周部に形成した雌捩子部13と螺合する雄捩子部3 4が形成されている。つまみ部33には環状の鍔部35が設けられている。本実 施例では、筒状部32の先端の角部31が操作部に固定されて筒状本体内を延び 且つ操作部が閉塞部材2に向かって軸線方向に移動すると閉塞部材を2突き破る 穿孔部を構成している。
【0010】 図1の状態では、筒状本体1のフランジ11と操作部材3の鍔部35との間に は、リング状のシ―ル部材を兼ねるストッパ4が配置されている。このストッパ 4は、ゴム製のチュ―ブから構成される。実際に製造した電解液補充装置では、 図1に示す各部の寸法が、w1 =17mm,w2 =19mm、h1 =66mm、h2 = 65mmであり、ストッパ4を構成するチュッブの直径は5mm、環状のストッパ4 の直径は30mmであった。
【0011】 この実施例において、補充用電解液を注液する場合について説明する。先ず閉 塞部材2を筒状本体1の端部に溶着する前に、ストッパ4を筒状本体1のフラン ジ11と操作部材3の鍔部35との間に圧縮保持できる位置まで、操作部材3の つまみ部33を持って操作部材3を順回転させて螺進させる。その後閉塞部材2 が固定される筒状本体1の開口部を上に向けて(操作部材3を下側に位置させて )、開口部から電解液を注液する。鉛蓄電池用の電解液補充装置においては、補 充用電解液として比重が1.60(20℃)の硫酸15mlを注液した。その後 耐熱性ポリエチンレンからなる閉塞部材2を筒状本体11の端部に溶着して補充 用電解液を容器内に密封する。注液する電解液の量は、つまみ部33を上に位置 させるようにした状態で、補充用電解液の液面Lの上に空間Sが形成される程度 にする。
【0012】 この装置を使用する際には、つまみ部33を逆回転させて操作部材3を筒状本 体1から取外し、次にストッパ4を取外し、再度操作部材3を筒状本体1に螺合 させてつまみ部33を順回転させて操作部材3を螺進させることにより、筒状部 32の角部31により閉塞部材2を突き破るようにする。前述の空間Sは、装置 の使用時に操作部材3が容易に進行するように圧力の上昇を緩和する効果を発揮 する。
【0013】 次に本実施例の電解液補充装置の使用態様について説明する。エンジンの起動 用電源として蓄電池が用いられた場合に、過放電によって蓄電池が一時的に使用 不能状態になったときには、蓄電池の注液口に螺合された液口栓を外し、注液口 の内周に形成された雌捩子部にこの装置の筒状本体1の外周に設けた雄捩子部1 2を螺合させる。その後、ストッパ4を除去して操作部材3を閉塞部材2に向か って螺進させて、操作部材3の筒状部32の先端に形成した角部31により閉塞 部材を突き破り、内部に保持した補充用電解液を電池内に供給する。これにより 比重が低下した電池内の電解液の比重を高めて、電池を使用可能状態にする。
【0014】 上記実施例では、蓄電池とは別に電解液補充装置を保管する必要があるが、最 初から蓄電池に電解液補充装置を取り付けておいてもよい。図2は、蓄電池5の 各セルに対してあらかじめ注液栓6…とは別に電解液補充装置7…を取り付けた 実施例を示している。同図において8及び9は出力端子としてのポ―ルである。 上記実施例では、電解液放出機構を筒状本体2に螺合される操作部材3により 構成したが、電解液放出機構の構成は任意であり、容器本体(上記実施例では筒 状本体3と閉塞部材2)の壁部のうち蓄電池の電槽ケ―スの蓋部に取付けられた 状態で電槽内に位置する壁部の一部を手動操作により開口させることができる構 成であれば、いかなる構成でもよい。例えば容器本体の上方開口部を蓋部材で密 封し、この蓋部材に蓋部材を液密に貫通し且つ軸線方向に移動可能な操作棒を取 り付け、操作棒を手動により操作して閉塞部材を突き破るようにしてもよい。ま た容器本体の壁部の一部を開口させる構成は、上記実施例のように壁部に穿孔を 開ける構成だけに限定されるものではなく、開口させる壁部に開閉可能な扉部材 を設け、電解液放出機構によりこの扉部材を開閉操作するようにしてもよい。
【0015】 次に本考案の効果を確認した試験結果について説明する。試験には、自動車に 搭載する鉛蓄電池(電池形式55D23R)をヘッドライトのつけ放しにより放 電させ、電解液の比重が1.10まで低下したものを4個用意した。そして2個 の蓄電池に対しては、各セルについて本考案の電解液補充装置により硫酸(比重 1.60[20℃])を15ml補充し、残りの2個の電池については電解液の 補充は行わなかった。そしてこれら2種類の蓄電池ついて、放電電気量150A 、電池温度10℃の放電条件で放電性能を測定した。図3はその結果を示してい る。図3から判るように、高比重の硫酸を供給した電池では放電電圧をエンジン 起動限界の電圧レベルまで高めることができたが、硫酸を供給しない電池では、 エンジン起動限界まで放電電圧を高めることはできなかった。
【0016】 次に放電によって、電解液比重が1.0,1.10,1.12になった3種類 の鉛蓄電池(電池形式55D23R)に対して本考案の電解液補充装置を適用し て高比重の硫酸を補給した場合のエンジンの起動成功率を試験した。放電条件は 図3の試験と同じであった。また試験には、上記3種類の鉛蓄電池をそれぞれ3 0個づつ用意し、図4にはその平均値を示した。図4の試験結果から判るように 、電解液比重が1.00まで低下した蓄電池の起動成功率は60%程度であった が、電解液比重が1.10の鉛蓄電池になると、起動成功率は97%と大幅に増 加した。更に電解液比重が1.12になると、起動成功率は100%であった。 この試験から判るように鉛蓄電池において、電解液比重が1.12まで低下した ものでは、高比重の硫酸を供給することにより、確実にエンジンの起動が可能で あることが確認された。
【0017】
【考案の効果】
本考案によれば、電解液放出機構を手動操作により作動させて、蓄電池の電槽 ケ―スに取付けた容器本体の電槽内に位置する壁部の一部を開口させることによ り、補充用電解液を蓄電池に供給することができるので、簡単且つ安全に使用不 能電池の性能を回復することができる。 請求項2の考案によれば、電解液放出機構により開口させる容器本体の壁部を 穿孔可能な材料から構成するため、容器本体の構造及び電解液放出機構の構造を 非常に簡単なものとすることができる。 請求項3の考案によれば、容器本体を蓄電池の注液口に装着できるので、既存 の蓄電池に特別な構造上の改良を加えることなく、電解液の比重を高めることが できる。 請求項4の考案によれば、操作部材を回転させるという簡単な操作で、容器本 体の壁部の一部を構成する閉塞部材を穿孔することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の縦断面図である。
【図2】本考案の装置を取り付けた電池の電槽の平面図
である。
【図3】本考案の装置により補充用電解液を供給した場
合の放電電圧の増加効果を示す図である。
【図4】電解液比重が異なる3種類の鉛蓄電池に対して
本考案の装置により補充用電解液を供給した場合におけ
るエンジン起動率を示した図である。
【符号の説明】
1…筒状本体、2…閉塞部材、3…操作部材、4…スト
ッパ、5…蓄電池、6…注液栓、7…電解液補充装置、
8,9…ポ―ル

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に補充用電解液を保持する容器本体
    と、前記容器本体の壁部のうち蓄電池の電槽ケ―スの蓋
    部に取付けられた状態で電槽内に位置する壁部の一部を
    手動操作により開口させて前記補充用電解液を放出させ
    る電解液放出機構とを備えてなる電解液補充装置。
  2. 【請求項2】 前記壁部の一部は容易に穿孔可能な材料
    から形成されており、前記電解液放出機構は前記壁部の
    一部を穿孔して前記補充用電解液を放出させるように構
    成されている請求項1に記載の電解液補充装置。
  3. 【請求項3】 前記容器本体は蓄電池の注液口に装着可
    能に構成されている請求項1または2に記載の電解液補
    充装置。
  4. 【請求項4】 前記容器本体は筒状本体と該筒状本体の
    一端を閉塞する容易に穿孔可能な閉塞部材とを具備して
    おり、前記電解液放出機構は前記容器本体の前記筒状本
    体の他端に軸線方向に移動可能に螺合された操作部材
    と、該操作部材に固定されて前記筒状本体内を延び且つ
    前記操作部材が前記閉塞部材に向かって軸線方向に移動
    すると前記閉塞部材を突き破る穿孔部とを具備している
    請求項3に記載の電解液補充装置。
JP2981691U 1991-04-30 1991-04-30 電解液補充装置 Withdrawn JPH04124750U (ja)

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