JP6213718B2 - 注液型空気電池の注液システム - Google Patents

注液型空気電池の注液システム Download PDF

Info

Publication number
JP6213718B2
JP6213718B2 JP2013161168A JP2013161168A JP6213718B2 JP 6213718 B2 JP6213718 B2 JP 6213718B2 JP 2013161168 A JP2013161168 A JP 2013161168A JP 2013161168 A JP2013161168 A JP 2013161168A JP 6213718 B2 JP6213718 B2 JP 6213718B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolyte
air battery
liquid
injection system
liquid injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013161168A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015032448A (ja
Inventor
佳子 塚田
佳子 塚田
宮澤 篤史
篤史 宮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2013161168A priority Critical patent/JP6213718B2/ja
Publication of JP2015032448A publication Critical patent/JP2015032448A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6213718B2 publication Critical patent/JP6213718B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Filling, Topping-Up Batteries (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Description

本発明は、空気電池、中でも、使用に際して、電池容器内に電解液を注入することによって初めて活性化され、放電可能な状態とすることができる注液型空気電池に係り、特にこのような空気電池に用いられる注液システムに関するものである。
空気電池は、空気中の酸素を正極活物質に、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)などの金属を負極活物質に用いた電池であって、正極活物質を電池内に備える必要がないことから、エネルギー密度を高めることができ、小型化、軽量化が可能な高容量の電池として注目されている。
そして、金属空気電池の一型式として、使用時に電解液を両電極に接触させることによって、電池反応を開始させるようにした注液型の電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−151167号公報
当該文献に記載の注液型空気電池においては、複数の単電池を結束した集合電池と、電解液を収納した電解液収納容器と、これらを収容した電池槽を備えており、電池槽は、電解液収納容器を収容する部分の底部に、この電解液収納容器を穿孔するための突起が形成されている。
そして、使用に際しては、電池槽内の電解液収納容器を押し下げることによって、突起により電解液収納容器の底部に孔を開けて電解液を集合電池側に流出させ、集合電池を電解液に浸漬させることにより、放電が開始されるようになっている。
このような注液型空気電池においては、電解液を電極に接触させない限り、電池反応が生じることがないため、保管中には活物質や電解液の消耗や変質がなく、半永久的な保存が可能であることから、携帯機器用電源のほか、特に、非常用、緊急用の電源としての利用が期待されている。
例えば、電気自動車において、リチウムイオン二次電池などから成る駆動用のメイン電池と共に、このような空気電池を予備電池として搭載しておき、メイン電池の充電容量が殆ど、あるいは完全になくなってしまった場合に、メイン電池を充電したり、直接モータを駆動したりするための緊急用電源として用いることが考えられる。
上記のような空気電池を電気自動車用の予備電池として搭載するとなると、正極及び負極が対向配置され、これらの間に電解液の収納空間を備えた電池容器と共に、電解液を収納した電解液タンクを配置しておくことが必要となる。しかし、このような空気電池の電解液には、KOH(水酸化カリウム)やNaOH(水酸化ナトリウム)などのような強アルカリの水溶液が電解液として用いられることが多い。
したがって、こうした強アルカリ電解液に対する長期間の耐及性や、車輌衝突時の破壊による電解液の飛散防止などを考慮すると、電解液タンクが材質的、構造的に高コストなものとならざるを得ないという問題がある。
本発明は、注液型空気電池を電気自動車用の予備電池として車載する場合における上記のような課題を解決すべくなされたものであって、その目的とするところは、高価な電解液タンクを用いる必要がなく、低コスト化が可能な注液型空気電池の注液システムを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を繰り返した結果、電解液の状態でタンク内に保管することなく、電解質の溶媒と電解質とを別々に車載しておき、電池の作動が必要となったときに、これらを混合しながら電池容器内に注入するようになすことによって、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は上記知見に基づくものであって、本発明の注液型空気電池の注液システムは、正極及び負極を収納した空気電池容器に一端側が接続された給液路と、該給液路の他端側に接続された電解液溶媒供給手段と、上記給液路の途中に接続された電解質供給手段を備え、上記電解液溶媒供給手段が電解液溶媒を収納したタンクであり、上記電解質供給手段が電解質を収納したカートリッジを着脱自在に備えていることを特徴としている。
本発明によれば、電池容器に接続された給液路の上流側に電解液溶媒供給手段を備え、電池容器と電解液溶媒供給手段の間に電解質供給手段を備えたため、電解液の状態で収納する電解液タンクが不要となり、溶媒容器の材質的、構造的な制限がなくなり、安価なシステムとすることができる。このとき、電解液を構成する溶媒と電解液は、それぞれ適当な容器に入れた状態で、所定の位置に保管しておくことになる。
空気電池の基本的な構造を示す概略断面図である。 (a)本発明の注液型空気電池用注液システムの第1の実施形態を示す概略説明図である。(b)本発明の注液型空気電池用注液システムにおける上記第1の実施形態の変形例を示す概略説明図である。 (a)本発明の注液型空気電池用注液システムの第2の実施形態を示す概略説明図である。(b)本発明の注液型空気電池用注液システムにおける上記第2の実施形態の変形例を示す概略説明図である。 (a)本発明の注液型空気電池用注液システムの第3の実施形態を示す概略説明図である。(b)本発明の注液型空気電池用注液システムにおける上記第3の実施形態の変形例を示す概略説明図である。 (a)本発明の注液型空気電池用注液システムの第4の実施形態を示す概略説明図である。(b)本発明の注液型空気電池用注液システムにおける上記第4の実施形態の変形例を示す概略説明図である。 本発明の注液型空気電池用注液システムにおける制御系統の一例を示す概略図である。 本発明の注液型空気電池用注液システムの注液開示時における制御を説明するフローチャートである。 本発明の注液型空気電池用注液システムの放電開始後における制御を説明するフローチャートである。
以下に、本発明の注液型空気電池の注液システムの種々の実施形態について詳細に説明する。
まず、図1を参照して、空気電池の一般的な構造と、これらを構成する材料について、簡単に説明する。
図に示す空気電池1は、正極(空気極)2と負極3と、これら両電極2、3の間にセパレータ4を備え、これらは電池容器5の内部に電解液6と共に収納されている。また、上記正極2はその外側に液密通気部材7を備えている。
[正極]
正極2は、酸素を正極活物質とするものであって、酸素の酸化還元触媒と、これを担持する導電性の触媒担体を含んでいる。
触媒成分としては、例えば、二酸化マンガンや四酸化三コバルトなどの金属酸化物や、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、タングステン(W)、鉛(Pb)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)等の金属及びこれらの合金などから選択することができる。
触媒成分の形状や大きさは、特に限定されるものではなく、従来公知の触媒成分と同様の形状及び大きさを採用することができる。ただし、触媒成分の形状は、粒状であることが好ましく、触媒粒子の平均粒子径は、1〜30nmであることが好ましい。触媒粒子の平均粒子径がこのような範囲内の値であると、電気化学反応が進行する有効電極面積に関連する触媒利用率と担持の簡便さとのバランスを適切に制御することができる。
触媒担体は、上述した触媒成分を担持するための担体として、また、触媒成分と他の部材との間での電子の授受に関与する電子伝導パスとして機能する。触媒担体としては、触媒成分を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、充分な電子伝導性を有しているものであればよく、主成分がカーボンであることが好ましい。触媒担体としては、具体的には、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛などからなるカーボン粒子が挙げられる。
触媒担体のサイズについても特に限定されないが、担持の簡便さ、触媒利用率、触媒層の厚みを適切な範囲で制御するなどの観点からは、平均粒子径を5〜200nm程度、好ましくは10〜100nm程度とするとよい。
触媒担体に対する触媒成分の担持量については、触媒とこれを担持した担体の全量に対して、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%である。触媒成分の担持量がこのような範囲内の値であると、触媒担体上での触媒成分の分散度と触媒性能とのバランスが適切なものとなる。
なお、上記した触媒成分や、これを担持する担体の種類については、上記したものだけに限定されるものではなく、空気電池に適用される従来公知の材料を適宜使用することができることは言うまでもない。
[液密通気部材]
液密通気部材6は、正極側に配置され、電解液に対する液密性(水密性)と、酸素に対する通気性を有する部材であって、ポリオレフィンやフッ素樹脂などの撥水性多孔質樹脂から成るものであって、正極への酸素供給を可能にする一方、電解液が外部に漏出するのを防止する機能を発揮する。
[負極]
負極3には、標準電極電位が水素より卑な金属単体や、これら金属を含む合金が用いられる。このような金属単体としては、例えば亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)などを挙げることができる。また、合金としてはこれらの金属元素に1種以上の金属元素又は非金属元素を加えたものを挙げることができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、空気電池に適用される従来公知の材料を適用することができる。
[セパレータ]
セパレータ4としては、例えば撥水処理を行っていないグラスペーパー、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜が用いられる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、空気電池に適用される従来公知の材料を適用することができる。なお、セパレータは、正極−負極間にスペースが確実に保持される構造であれば、必ずしも必要ではない。
[電解液]
電解液6としては、例えば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの水溶液、代表的には水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液が用いられるが、これらに限定されるものではなく、空気電池に適用される従来公知の電解液を適用することができる。
なお、注液型空気電池においては、未使用(保管)状態においては、電池容器5の内部に電解液6は存在せず、電解液6は、当該電池の使用を開始するに当たって、適当な注液システムにより電池容器5の内部に初めて注入される。
図2は、本発明の給液システムの第1の実施形態を示す概略説明図であって、図2(a)に示す注液型空気電池の注液システムは、上記したような構造を備えた空気電池容器5に一端側が接続されて内部に連通する給液路11を備え、該給液路11の他端側、すなわち、上流側に電解液溶媒供給手段12として溶媒投入口が接続されている。
そして、上記給液路11の途中位置、つまり電解液溶媒供給手段12と電池容器5の間には、電解質供給手段13として電解質投入口が接続されており、その下流側、つまり電解質供給手段13と電池容器5の間には、当該給液路11を開閉するバルブ14が設けてある。
このような注液システムにおいて、空気電池を作動させる場合、例えば、当該空気電池が電気自動車用の予備電池として車載されたものであって、メイン電池の充電容量が殆どなくなって、メイン電池を充電する要が生じた場合には、予め定められた所定の位置に保管されていた溶媒容器を取り出す。次いで、容器内の溶媒(代表的には水)を溶媒投入口12に注ぎ入れると共に、同様に保管されていた電解質容器を取り出し、容器内の電解質(例えば、水酸化カリウム粉末)を電解質投入口13から投入する。なお、このとき保管されている溶媒や電解質の量は、空気電池の仕様に応じた量となっている。
そして、バルブ14を開放することによって、溶媒と共に電解質が給液路11内を流れて電解質が溶解し、電池容器5の内部に電解液が注液され、これによって空気電池が作動し、メイン電池への緊急充電が開始される。
なお、上記においては、電解質として固体状をなす粉末を用いた例を説明したが、電解質の形態としては、粉末のみならず、顆粒、ブロック、タブレットなどの固体状や、ゲル状、さらには高濃度に濃縮された液状のものを用いることもできる。また、上記溶媒が水の時には、予め準備しておいた容器内の水だけに限らず、場合によっては、水道水や、コンビニエンスストアなどで購入したPETボトル入りのミネラルウォータなどを所定量だけ注入することもできる。
図2(b)は、上記給液システムの第1の実施形態の変形例を示す概略説明図であって、図に示す注液型空気電池の注液システムは、上記した第1の実施形態と基本的に変わるものではないが、電解質投入口13を電池容器5の直上位置に配置する共に、これらを直線状の給液路11によって接続した構造を有する。
すなわち、電解質投入口13を電池容器5の直上位置に設けることによって、電解質の供給が容易なものとなり、空気電池の作動を開始させたのちにも、必要に応じて電解質の追加供給ができるようにしたものである。
図3は、本発明の給液システムの第2の実施形態を示す概略説明図であって、図3(a)に示す注液型空気電池の注液システムは、上記供給路11における電解質供給手段13との接続部に電解液溶媒への電解質の溶解を促進する溶解促進手段15として、攪拌機構を備えたことを除いて、図2(a)に示した上記第1の実施例と手段を基本的に同様の構造を備えている。
上記攪拌機構12は、例えば、内部に設けた回転羽根を回転させたり、内部に配置した邪魔板によって溶媒の流れを変化させたりすることによって、溶媒を攪拌し、もって電解質の溶媒への溶解速度を速めることができる仕組みとなっている。この他、ヒータを設けて溶媒を加温したり、超音波発振器を取り付けて、超音波振動を与えたりすることによって、電解質の溶解を促進させることも可能である。
図3(b)は、上記した第2の実施形態の変形例を示す概略説明図であって、図に示す注液型空気電池の注液システムは、第1の実施形態と同様に、電解質投入口13を電池容器5の直上位置に配置した例を示したものであって、同様に電解質の供給がより容易なものとなる。
図4は、本発明の給液システムの第3の実施形態を示す概略説明図であって、図4(a)に示す注液型空気電池の注液システムは、電解液溶媒供給手段12として、電解液溶媒を収納した溶媒タンク12aを備える一方、電解質供給手段13が電解質を収納したカートリッジ13aを着脱自在に装着する仕組みとしたものである。
図4(b)は、上記した第3の実施形態の変形例を示す概略説明図であって、図に示す注液型空気電池の注液システムは、第2の実施形態と同様に、電解質供給手段13を電池容器5の直上位置に配置した構造を有し、電解質の供給がより容易なものとなり、各種のセンサ類を併用することによって、後述するような自動供給に対応することができる。
上記カートリッジ13aは、収納した電解質に対して化学的な材料、例えばガラスや樹脂材料などによる密閉構造とすることが望ましい。
一方、カートリッジ内に収納される電解質の形態は、上記したように、粉末、顆粒、ブロック、タブレットなどの固体状、ゲル状、濃縮液状とすることができるが、固体状やゲル状の場合には、乾燥剤と共に収納することが、電解質の吸湿、潮解を防止する観点から望ましい。
図5(a)及び(b)は、本発明の給液システムの第4の実施形態を示す概略説明図であって、この形態による注液システムは、カートリッジ13aを装着した電解質供給手段13を複数個(図では2個)備えたものであり、このような構造とすることにより、電解質の供給を複数回行うことができるようになる。
すなわち、空気電池が作動し、放電を開始した後の時間経過によって、電解液の濃度が低下した場合でも、電解質を追加供給することによって、所定の出力を維持することができる。また、溶媒タンク12aの容量を大きなものとすれば、電池容器内の電解液量の減少に応じて、溶媒のみ、あるいは溶媒と電解質(すなわち、電解液)を追加供給することができ、空気電池の作動時間を延ばすことができる。
図4や図5に示した実施形態による注液システムにおいて、注液や電解液の管理を自動化するには、図6に例示するように、制御手段(CPU)と共に、種々のセンサやアクチュエータ類を配置することが必要となる。
例えば、溶媒タンク12aの直下位置に供給口12bを設けると共に、給液路11に設けた流量センサやロードセル、溶媒タンク12aに配置した液面センサなどによって、溶媒の供給量を検知したり、電池容器5に液面センサを配置して電池内の電解液量をモニターしたりする必要がある。
一方、電解質供給手段13には、カートリッジ13aを開封するための手段、例えば、端部を切断したり、密封シールを剥がしたり、破いたりする機構を設けることが必要となる。また、カートリッジ13aに収納されている電解質の形態によっては、例えば振動を与えるなど、電解質の排出を円滑なものとするための機構を設けることが望ましい。
また、電解質供給手段13の直下位置にも同様に供給口13bを設け、供給口13bを開口させると共に、流量センサやロードセルなどによって、所定の供給量に達した時点で供給口13bを閉じるようにする。なお、図5に示したように、比較的小容量のカートリッジ13aを装着した電解質供給手段13を多数設けておくことによって、それぞれのカートリッジ13aを使い切りにすることもでき、この場合には、供給口13bを設ける必要はなくなる。
さらに、カートリッジ13aには、その仕様、すなわち収納されている電解質の種類や、量、濃度などに関する情報認証手段を設ける共に、電解質供給手段13に設けた上記情報の読み取り手段を介して、カートリッジ13aの内容物情報を制御手段に認識させるようにすることが望ましい。例えば、カートリッジ13aの底部に突起を設け、電解質供給手段13への上記突起の嵌合位置によって、カートリッジ13aの内容物を制御手段に認識させることができる。
また、電池容器5にも、液面センサやロードセルなど、各種のセンサを設けておき、電池出力と共に、容器内の電解液量を検出して、空気電池の状態を常時把握することが必要となる。
以下に、本発明の注液型空気電池の注液システムにおける注液制御について説明する。
図7は、本発明の注液システムにおける空気電池への注液開示時の制御例を示すフローチャートである
図6に示した注液制御システムにおける制御手段は、メイン電池の状態を常時監視しており、メイン電池の運転履歴や出力電圧などから、残りの充電容量が少なくなり、空気電池によるメイン電池の緊急充電の必要性を検知すると、空気電池容器への電解液の注液制御が開始される。
制御が開始されると、先ずステップ101において、溶媒タンク12a内の溶媒量(例えば水)が規定値であるかどうかが判断されて、水量が規定値に満たない場合(no)には、ステップ102において、アラート表示、すなわちタンク12a内への水の注入を指示する表示がなされる。この表示は、タンク12a内の水量が規定量に達するまで続けられる。
タンク12a内の水量が規定量に達する(yes)と、アラート表示は消え、制御はステップ103に移行し、電解質タンク内の電解質量が規定量であるかどうか、すなわち、電解質供給手段13に電解質カートリッジ13aが装着されているかどうかが判断される。
電解質量が不足している場合、あるいはカートリッジ13aが電解質供給手段13に装着されていないような場合(no)には、ステップ104において、電解質の補給を促す同様のアラート表示がなされ、電解質が規定量に達するまで、上記表示が継続する。
電解質量が規定値に達すると(yes)、アラート表示は消え、ステップ105において、水及び電解質の必要量が、カートリッジ13aの内容物情報や、空気電池容器5の必要電解液量に基づいて算出される。
そして、ステップ106において、溶媒タンク12a及び電解質供給手段13の供給口12b及び13bをそれぞれ作動させ、算出結果に基づいて水及び電解質の必要量がそれぞれ供給される。
水及び電解質は、溶解促進手段である攪拌機構15内で混合されて電解液となって空気電池容器5内に流入する。
このようにして、電池容器5の内部に電解液が注入され、正極2及び負極3に接触することによって、電池反応が生じ、空気電池によるメイン電池の緊急充電か開始されることになる。
図8は、本発明の注液型空気電池用注液システムにおいて、放電が開始された後の制御を説明するフローチャートであって、作動を開始し、放電中の空気電池の状態をモニタリングすることによって、電解液量やその濃度を最適の状態に維持し、もって放電時間、放電容量の増大を図ることができる。
すなわち、空気電池が作動し、放電が始まったのちに当該制御が開始され、ステップ201において、まず、空気電池容器5の中の電解液の液面が正規の位置であるかどうか、具体的には、電極の上端部か、これより上にあるかどうかが判別される。
電解液面が所定の位置、すなわち電極の上端部以上にある場合(yes)には、異常なしとして、ステップ202に移行し、空気電池の出力、すなわちセル電圧が規定値以上であるかどうかが判断され、規定値以上である場合(yes)には、異常なしと判断して、ステップ201に戻る。そして、液面やセル電圧に関する異常が検出されるまで、このようなステップ201及び202の判断が繰り返される。
電解液面に異常がないにも拘わらず、ステップ202においてセル電圧が規定値よりも低くなった場合(no)には、電解液中における電解質の濃度が低くなったものと判断してステップ203に移行し、ステップ203において、電解液の必要量が計算される。
そして、ステップ204において、電解質供給手段13の供給口13bを開口させて、必要な量の電解質を電解液中に補給する。これによって、電解液の濃度が正規なものとなって、セル電圧が既定値以上に戻り、ステップ202(yes)からステップ201に戻る。
ステップ201において、空気電池容器5の中の電解液の液面が正規の位置よりも低い(no)と判別された場合には、ステップ205に移行し、該ステップ205において、セル電圧が規定値以上であるかどうかが判断される。
そして、ステップ205において、セル電圧が規定値以上である(yes)と判別された場合には、電解液中の溶媒量だけが不足していると判断して、ステップ206に移行し、このステップ206において、溶媒、すなわち水の必要量が計算される。
次に、ステップ207において、溶媒タンク12aの供給口12bを開口させて、必要量の水を電池容器5内の電解液中に追加供給する。これによって、電解液の液面が正規なものとなって、ステップ201(yes)及びステップ202(yes)が繰り返される。
ステップ201において、空気電池容器5の中の電解液の液面が正規の位置よりも低い(no)と判別され、移行したステップ205において、セル電圧が規定値に満たない(no)と判別された場合には、電池容器5内の水及び電解質、すなわち電解液が不足していると判断される。
そして、ステップ208において、溶媒タンク12a及び電解質供給手段13の供給口12b及び13bをそれぞれ開口作動させ、算出結果に基づく水及び電解質の必要量がそれぞれ追加供給される。
これによって、電解液の液面と共に、セル電圧が正規なものとなって、これらに異常が新たに見出されるまで、ステップ201(yes)及びステップ202(yes)が繰り返されることになる。
なお、上記では、溶媒タンクや電解質カートリッジとして比較的大容量のものを使用して、発電開始後にも溶媒や電解質の追加供給を可能にしたシステム制御について説明したが、これは一例に過ぎない。
すなわち、本発明の注液システムは、電解液の状態で車載することなく、電解質の溶媒と電解質とを別々に搭載することを要旨とするものであって、上記のような制御が可能なシステム構成のみに限定されることはなく、より単純化することによって、さらなる低コスト化を図ることも可能である。
例えば、溶媒や電解質の追加供給を行うことなく、溶媒や電解質の搭載容量を起動時の1回限りの供給量に見合った少量のものとすれは、バルブ開放やカートリッジの開封を行うアクチュエータの他には、各種のセンサも複雑な制御も不要となって、安価な注液システムを実現することができる。
また、先にも記載したように、電解質供給手段13として、小容量(1回分)のカートリッジ13aを装着したものを多数設け、1回毎にそれぞれのカートリッジ13aの全量を供給(使い切り)するようになすこともできる。このようにすれば、カートリッジ13aの開封機構だけで済み、電解質の必要量を計算したり、必要量だけを供給したりするような複雑な制御が不要となる。
一方、溶媒タンク12aについても、空気電池の起動時に用いる比較的大容量のタンク1基と共に、起動後における追加供給用の小容量タンクを複数個設けるようにすることも考えられる。
さらには、図8に示したフローチャートにおいて、水や電解質の1回の供給量を少なくし、ステップ201、202、205における判定が「yes」となるまで、水や電解質の供給を繰り返すようにすることによって、ステップ203、206、208における水や電解質の必要量の算出を省略することが可能となる。
1 空気電池
2 正極
3 負極
5 空気電池容器
11 給液路
12 電解液溶媒供給手段
12a 溶媒タンク
13 電解質供給手段
13a カートリッジ
15 溶解促進手段

Claims (7)

  1. 正極及び負極を収納した空気電池容器に一端側が接続された給液路と、
    該給液路の他端側に接続された電解液溶媒供給手段と、
    上記給液路の途中に接続された電解質供給手段を備え、
    上記電解液溶媒供給手段が電解液溶媒を収納したタンクであり、
    上記電解質供給手段が電解質を収納したカートリッジを着脱自在に備えていることを特徴とする注液システム。
  2. 上記給液路における電解質供給手段との接続部又は当該接続部よりも空気電池容器側の位置に、電解液溶媒への電解質の溶解を促進する手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の注液システム。
  3. 上記電解質が固体状、ゲル状、又は高濃度に濃縮された液状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の注液システム。
  4. 上記カートリッジが収納した電解質に対して化学的に安定な材質による密閉構造をなしていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の注液システム。
  5. 上記カートリッジを備えた電解質供給手段を複数備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の注液システム。
  6. 上記カートリッジ内に、固体状又はゲル状をなす電解質と共に、乾燥剤が収納されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の注液システム。
  7. 上記カートリッジに備えた内容物情報を読み取ると共に、空気電池容器内の電解液量、当該空気電池の出力を検出し、これらの情報に基づいて算出された電解液溶媒及び/又は電解質の不足分を上記空気電池容器内に供給する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の注液システム。
JP2013161168A 2013-08-02 2013-08-02 注液型空気電池の注液システム Active JP6213718B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013161168A JP6213718B2 (ja) 2013-08-02 2013-08-02 注液型空気電池の注液システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013161168A JP6213718B2 (ja) 2013-08-02 2013-08-02 注液型空気電池の注液システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015032448A JP2015032448A (ja) 2015-02-16
JP6213718B2 true JP6213718B2 (ja) 2017-10-18

Family

ID=52517616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013161168A Active JP6213718B2 (ja) 2013-08-02 2013-08-02 注液型空気電池の注液システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6213718B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110299504A (zh) * 2019-06-25 2019-10-01 深圳吉阳智能科技有限公司 一种电池注液装置及其注液方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4940493Y1 (ja) * 1969-03-25 1974-11-07
JPS5115126A (ja) * 1974-07-27 1976-02-06 Kogyo Gijutsuin
JPS5931011Y2 (ja) * 1978-11-30 1984-09-03 古河電池株式会社 浮遊式金属空気電池
JPS566384A (en) * 1979-06-28 1981-01-22 Yuasa Battery Co Ltd Air-magnesium cell
JPS5784574A (en) * 1980-11-14 1982-05-26 Yuasa Battery Co Ltd Liquid activated battery
JPS59181583U (ja) * 1983-05-20 1984-12-04 日本電池株式会社 液循環式電池
US5582929A (en) * 1994-09-16 1996-12-10 Electric Fuel (E.F.L.) Ltd. Electrolyte cooling device for use with a metal-air battery
JP5446392B2 (ja) * 2009-04-01 2014-03-19 トヨタ自動車株式会社 空気電池
JP2011222412A (ja) * 2010-04-13 2011-11-04 Aisin Seiki Co Ltd リチウム−空気電池システム
JP5751536B2 (ja) * 2011-06-13 2015-07-22 日産自動車株式会社 注液式空気電池、注液式空気電池組電池、及び注液式空気電池又は注液式空気電池組電池の使用方法
JP6153069B2 (ja) * 2013-07-25 2017-06-28 日産自動車株式会社 移動体用空気電池システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015032448A (ja) 2015-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10020551B2 (en) Liquid activated air battery
EP2720311B1 (en) Liquid-injection-type air battery, liquid-injection-type air battery pack, and method for using liquid-injection-type air battery or liquid-injection-type air battery pack
EP2824757B1 (en) Assembled battery
US20070141450A1 (en) Rechargeable fuel cell with double cathode
US10923748B2 (en) Air cell
JP2013214472A (ja) 空気電池
JP6213718B2 (ja) 注液型空気電池の注液システム
JP5999317B2 (ja) 空気電池
JP5660352B2 (ja) 注液式空気電池
JP6183040B2 (ja) 空気電池システム
JP2007317496A (ja) 燃料電池発電システム
JP6077969B2 (ja) 空気電池システム
JP6439229B2 (ja) 電極構造体、空気電池の単セル構造体及び空気電池のスタック構造体
US20040053085A1 (en) Hydrogen management system for a fuel cell
Stevens et al. Air electrodes for aqueous lithium air batteries
JP6409481B2 (ja) 電池システム
JP2008159493A (ja) 燃料電池及びその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170905

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6213718

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151