JPH04124166A - 両親媒性化合物及びそれを用いたリポソーム - Google Patents

両親媒性化合物及びそれを用いたリポソーム

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JPH04124166A
JPH04124166A JP24298190A JP24298190A JPH04124166A JP H04124166 A JPH04124166 A JP H04124166A JP 24298190 A JP24298190 A JP 24298190A JP 24298190 A JP24298190 A JP 24298190A JP H04124166 A JPH04124166 A JP H04124166A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、安定な単一膜リポソームを形成するように設
計されたコハク酸およびアミノ酸部分を含有する両親媒
性化合物、およびそれを膜構成成分とする負電荷を帯び
たリポソームに関するものである。
(従来の技術) リポソーム(Liposome)は、脂質2分子膜から
なる閉鎖小胞体である。天然の生体膜は、脂質の2分子
構造をとっていると言われており、このリポソームは生
体膜のモデル膜としてその物理化学的性質の研究に広く
用いられている。また、リポソームは内部の水層や膜内
に種々の物質を閉じ込めることが出来、細胞と融合した
り、細胞に取り込まれたりするので、生体内へ物質を送
りこむキャリヤーとして利用される。
リポソームを利用した研究は、生物学、医学、薬学など
広範な分野にわたっており、酵素や制ガン剤を運ぶキャ
リヤーとしての利用、免疫学分野での利用、細胞との相
互作用、ドラッグデリバリ−システムとしての利用等が
研究されている。
リポソームは上述したように、極めて広範な利用分野を
有するが、その問題点として膜構造の脆弱性が指摘され
ている。
即ち、膜形成物質である脂質の化学的、または物理的変
化により膜の配向が乱れ、内包物の漏出、リボンーム同
志の会合、凝集が起こり、やがて沈殿を生成してしまう
現象である。
この欠点を克服する試みとして、例えば天然リン脂質を
模倣した人工両親媒性化合物によりベシクルを形成させ
る報告が多数あるが(例えば、野島、抄本、井上編[リ
ポソーム、1 (南江堂)第8章)、いずれもベシクル
の安定性や人体への毒性の点から薬物運搬体として満足
できるものではなかった。
オリゴペプチドを親水部に、2本の長鎖アルキル基を疎
水部に有する両親媒性化合物としては、伊原らの例(P
olym、Commun、、 27 、 282 (1
986);PolymerJ、、18,163 (19
86);Chem、Lett、、  (1984) 、
  1713 ;日化誌(1987)、543)や、清
水らの例(Chem。
Lett、、 (1989)  1341 ;Th1n
 SolidFilms。
180 (1989)、179、特開平2−69498
号、同2−71836号)が知られている。
しかしいずれも単一膜ベシクルを形成しないか、あるい
は形成しても容易に他の構造に変化し、薬物運搬体とし
ては適当でない。またこれらの化合物が形成する分子集
合体はいずれも正電荷を帯び、ホスファチジルセリン、
ホスファチシリグリセロール等のアニオン性脂質を含む
生体膜の適当なモデルとはならない。
(発明の目的) 本発明の目的は、内包する薬物のもれが少く、かつ会合
、凝集、沈殿をおこしにくい安定な単一膜リポソームを
形成するように設計されたコハク酸およびアミノ酸部分
を含有する両親媒性化合物、およびそれを膜構成成分と
する負電荷を帯びたリポソームを提供することである。
(発明の構成) 本発明の目的は、−数式(I)〜(III)であられさ
れる化合物、およびそれを膜構成成分とするリポソーム
により達成された。
II     II      II (III) R’ XR”はそれぞれ炭素数8〜24、好ましくは1
2.14.16、または20の直鎖または分枝のアルキ
ル基またはアシル基であり、置換基、不飽和基を有して
いても良い。置換基としてはアルキルカルボニル、アル
コキシカルボニル、ハロゲン原子、アリール基が挙げら
れる。不飽和基としては2重結合、3重結合であり、同
−鎖に2つ以上を有していても良い。またR1とR2は
同しであっても異っていてもよい。R’ 、R’の具体
例としてはドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、ミ
リストイル、バルミトイルなどが挙げられる。
R3″、Rj1′°Il、R1″′、RX fffi+
I+はそれぞれα−アミノ酸の側鎖残基をあられす。こ
れには、天然に存在するα−アミノ酸20種類(例えば
CRE rGHTON著”PROTENS″(FREE
MAN社))の側鎖またはその類似体がすへて含まれる
中でも好ましい のは、 水素原子、 −CH,OH。
−CH,CCH2 CH2CO,Hl −CH,CH2CCH2 CH −CH2CH,CO,H,−CHCH3−CH,CH2
CH,CH,CH2、 CH+CH2CH2NH CH I CCH2 上に親水性のアミノ酸の側鎖残基である。R3+“の(
n、+1)は1桁台の数字を表わす。例えばn=5のと
きR””+1′はR′6を表わす。またR3R32・・
・、R3(”+1はそれぞれ同じであっても異っていて
もよい。mについても同様である。
nは0から5の整数をあられすが、特に好ましいのは、
0.1.2.3である。mについでも同様である。
分子内に存在する不斉炭素に関しては、ラセミ体、光学
活性体のいずれでもよい。また、分子末端のカルボキシ
ル基は適当なカチオン成分と塩を形成していてもよい。
この場合好ましいカチオン成分としては、Na”、K“
等のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン等が挙げ
られる。
次に一般式(I)〜(I[I)で示される化合物の具体
例を示すが本発明はこれに限られるものではない。
本発明の両親媒性化合物は、1位および2位か置換され
たグリセロール(−数式(■))を原料とし、アミノ酸
部およびコハク酸部を順次導入することにより合成され
る。アミノ酸部の導入には、アミノ基またはカルボキシ
ル基が保護されたアミノ酸を用い、適当な縮合剤で縮合
する通常の方法を用いることができる。保護基および縮
合剤としては、例えば、M、 Bodanszky著“
PRINCIPLES 0FPEPTIDE 5TNT
HESIS” (Springer−Verlag、N
ew York。
1.984)及び“THE PRACTICE OF 
PEPTIDE 5TNTESIS”(Springe
r−Verlag、 New York、 1984 
)に記載されているものをいずれも用いることができる
。コハク酸部の導入には、コハク酸を用いる方法がもっ
とも簡便でかつ有用である。
CH,−0H CH−OR”       (IV) HI−OR 一般式(IV)であられされる化合物は、例えばJ、A
m、Chem、Soc、) 63.3244 (194
1)に記載されている方法によって合成でき、市販もさ
れている。
以下に本発明の化合物の合成例を記す。アミノ酸および
保護基の略号は、一般に用いられている略号(例えばB
odanzky著による前記成書)をそのまま用いた。
合成例1.化合物3の合成 化合物3は、以下の合成ルートで合成した。
市販のGlyGIyを常法(泉屋ら編「ペプチド合成の
基礎と実験」 (丸善))に従いtBoc−GlyGl
yに変換した。
tBoc−GIyGlyl、  39 g (6mmo
l) 、I、  20−ジテトラデノルー5n−グリセ
ロール2,42 g (5mmol) 、N、  N−
ジメチルアミノピリジン60■をDMF20dと塩化メ
チレン10−に溶解した。この溶液を水冷、かくはんし
ながらDCCl、3gを加え、室温で24時間かくはん
した。析出したシンクロヘキシル尿素を濾別し、濾液か
ら塩化メチレンを減圧留去した。残留液に酢酸エチル5
0−を加え、10%クエン酸水溶液、水、食塩水の順で
洗浄、分液した。酢酸エチル層に再び析出したジシクロ
ヘキシル尿素を濾別し、濾液を濃縮した後に残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィーで精製(n−ヘキサン/酢酸
エチル−2/1)して、化合物(3a) 3. 37g
 (4,8mmol)を得た。収率90% この保護体3.37gを塩化メチレン60−に溶解し、
トリフルオロ酢酸30−を加えて室温で30分かくはん
した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチルとアセトニ
トリルの混合溶媒(1/1)より再結晶して、化合物(
3b)2.87g(4゜0311111101)を得た
。収率84%。液晶相転位点79°c。
(3b) 2. 85 g (4mmol)を、塩化メ
ヂレン30−、トリエチルアミン1.4−の混合溶媒に
溶解し、水冷かくはんしなから無水コハク酸0゜5 g
 (5mmol)を加えた。水冷下1時間、室温で2時
間かくはんした後、塩化メチレン溶液を1規定塩酸、水
、食塩水の順に洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、塩
化メチレンを減圧留去し、残渣を酢酸エチルで再結晶し
て化合物(3)2.49g(3,56mmol)を得た
収率89%、液晶相転位点103°C (1a) 一一一→ −m−→         (1)Boa−
Gly  530mg (3mmol) 、1. 2−
o −ジテトラデシルーsn−グリセロール1.21g
(2,5mr11o1) 、N、  N−ジメチルアミ
ノピリジン37■を塩化メチレン15−に溶解した。こ
の溶液を水冷、かくはんしながらDCC600■を加え
、室温で24時間かくはんした。析出したジシクロヘキ
シル尿素を濾別し、濾液から塩化メチレンを減圧留去し
た。残留液に酢酸エチル5o1nlを加え、10%クエ
ン酸水溶液、水、食塩水の順で洗浄、分液した。酢酸エ
チル層に再び析出したジシクロヘキシル尿素を濾別し、
濾液を濃縮した後に残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ーで精製(n−へキサン/酢酸エチル=5/1)して、
無色油状の化合物(la)  1. 55g (2,4
mmol)を得た。収率97%。
この保護体1.55gを塩化メチレン10−に溶解し、
トリフルオロ酢酸5−を加えて30分かくはんした。溶
媒を減圧留去した後、酢酸エチルと4%炭酸ナトリウム
水溶液を加え、抽出分液した。有機層を硫酸ナトリウム
で乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を塩化メチレン1
5−に溶解し、水冷して無水コハク酸を250■加えた
。水冷下で30分室温で1時間かくはんした後溶媒を減
圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ク
ロロホルム/メタノール−10/1.)で精製した後酢
酸エチルで結晶化させて化合物11゜1 g (1,6
8mmol)を得た。収率70%。(2段階)液晶相転
位点71°C0 合成伊3.化合物6の合成 合成例2において、1. 2−o−ジテトラデ/ルーs
n−グリセロールの代わりに1.2−o−ジシリストイ
ルーsn−グリセロールを用いて同様の操作を行い、化
合物6を得た。液晶相転位点70℃。
合成例4.ヒ合物4の合成 合成例2において、1. 2−o−ジテトラデンルーs
n−クリセロールの代わりに、1.2−。
−ジパルミトイル−5n−グリセロールを用いて同様の
操作を行い、化合物4を得た。液晶相転位点78℃。
(12a) d−C 1,2−o−タテトラデシル−5n−グリセロール3 
g (6,2mmol) 、N、  N−ジメチルアミ
ノピリジン80■を含む塩化メチレン溶液(3〇−)に
無水コハク酸680mgを加え、室温で39時間かくは
んした。終了後溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製(ヘキサン/酢酸エチル−2/
1〜l/1.)して、無色油状(4℃で固化)の化合物
(12a)2.4g(4,1mmol)を得た。収率6
6%。
(12a)l、95g(2゜3mmol) 、Gly−
OBiAp−トルエンスルホン酸塩1. 2 g (3
,55mmol)、トリエチルアミン490μIX 1
−ヒドロキシヘンシトリアゾールI水和物540■を、
塩化メチレン(15mZ)とDMF(5+n/)の混合
溶媒に溶解し、水冷かくはんしなからDCC750■を
加えた。水冷下2時間、室温で終夜かくはんを続けた後
、析出したジシクロヘキシル尿素を濾別し、濾液から塩
化メチレンを減圧留去した。残留液に酢酸エチルを加え
、10%クエン酸水溶液、水、食塩水の順で洗浄、分液
した。酢酸エチル層に再び析出したジシクロヘキシル尿
素を濾別し、濾液を濃縮した後に残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1
〜2/1)で精製して化合物(12b)2.Olg(2
,75mmol)を得た。収率83%。
化合物(12b) 1. 97g (2,69mmol
)をメタノール(20d)と酢酸エチル(20d)の混
合溶媒に溶解し、5%パラジウム炭素を2゜O■加えて
室温で3時間常圧水素添加をおこなった。触媒をセライ
トで濾別し、濾液を濃縮した後アセトニトリルから結晶
化させて化合物(12)1.54 g (2,4mmo
l)を得た。収率89%。液晶相転位点66℃。
ルエステル化を行い、酢酸エチルとアセトニトリルトノ
混合溶媒(5: 1)より結晶化させて化合物15を得
た。液晶相転位点86℃。
本発明の化合物(I)〜(II[)を膜構成成分とする
リポソームは公知の方法によって調整される。
すなわちポルチクスイング法[A、 D、 Bangh
am J。
Mo1. Biol、 、±3,238 (1965)
、ソニケーション法(C,Huang、Biochem
、、  8. 344  (1969)〕、プレベシク
ル法[H,Trauble、 Neurosci。
Res、Prog、Bull、、  9. 273  
(1971) ’J  、エタノール注入法[S、 B
atzri、 Biochem、 Biophys、 
Acta、 。
298.101.5 (1973):l、フレンチプレ
ス押出法[Y、Barenhollz、、FEBS、L
ett、、  99. 210 (1979))、:l
−ル酸除去法[Y、 Kagawa。
J、Biol、Chem、、  246. 5477 
 (1971)]  、]トリトンX−100バッチ法
1:W J、 Gerritsen。
Eur、J、Biochem、、  85. 255 
 (1978) ] 、Ca2″融合法CD、 PaP
ahad jopou Ios、 B iochem。
Biophys、Acta、  394. 483  
(1975) ]  、エーテル注入法(D、 Dea
mer、 Biochem、 Biophys、 Ac
ta、 。
4.43,629 (1976):]、アニーリング法
[R,Lawaczeck、Biochem、Biop
hys、Acta、  443゜313 (1976)
]、凍結融解融合法〔M、 Kasahara、J、B
iol、Chem、、252. 7384  (197
7)]W10/W工フルジョン法[S、 Matsum
oto、 J、 Co11oid  Interfac
e  5ici、、   62.  149  (19
77))  、逆相蒸発法CF、 5zoka、 Pr
oc、 Nat 1. Acad、 Sci、 LIS
A。
75.4194 (1978))、高圧乳化法[E。
Mayhew、Biochem、Biophys、Ac
ta、 775. 169(1984))の他、特開昭
60−7932、同60−7933、同60−7934
、同60−12127、同62−152531に記載の
方法等、多くの方法が知られているが、本発明では上記
のいずれの調製法を用いてもよくまたこれらに限定され
るものではない。
本発明に使用される封入部材としては親水性薬物と親油
性薬物のいずれかあるいは両者を同時に用いることがで
きる。このような親水性薬物としては例えばアドリアマ
イシン、アドリアマイシン、マイトマイシン、■−β−
アラビノフラシアラトシン、プレオマイシン、シスプラ
チン等の抗がん剤、インターフェロン等の抗ウィルス剤
、アミノ酸糖体(例えば、ゲンタマイシン)、β−ラク
タム化合物(例えばスルペニシリン、セフォチアム、セ
フメツキシム)等の抗生物質、TRH,リュウプロライ
ド、インスリン等のペプチドホルモン剤、リゾチーム、
アスパラギナーゼ、グリコシダーセ等の酵素剤、ムラミ
ルジペプチド、ムラミルトリペプチド等の免疫賦活剤、
イムノグロブリン、各種トキシン等の蛋白質かあげられ
る。
親油性薬物の例としては、アンサマイトシンのような抗
ガン剤や、TMD −66(Gann74(2) 19
2−195 (1983))、MTP−PE (特開昭
59−163389)のような免疫賦活剤、リン脂質誘
導体(特開昭59−163389)があげられる。
その他薬物以外のものでも、マーカー、あるいはプラス
ミド、DNA、RNA等生体内に投与して有用なもので
あれば特に制限されることはない。
次に封入液は水を媒体とし、これに適宜の水溶性物質を
溶解した水溶液が用いられる。場合によっては単に水に
薬物を溶解したものであってもよい。水溶性物質として
は、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液
)、各種塩類(例、塩化ナトリウム、リン酸−ナトリウ
ム、リン酸二ナトリウム)、糖M(例、グルコース)、
アミノ酸類(例、l−アルギニン)などを単独または混
合して用いることができる。
この封入液中には、必要に応じて、保存剤(例、パラベ
ン)等を加えておいてもよい。
未封入薬物とリポソームは、透析法、ろ過去(例、ゲル
濾過)、遠心分離法等で容易に分離できる。この際内水
相と外水相の浸透圧をできるだけ一致させることが望ま
しい。
本発明の化合物は、単独でもまた二種類以上混合して用
いてもよい。また他のリポソーム膜形成脂質と混合して
用いてもよい。各種リン脂質、スフィンゴ脂質、あるい
は合成脂質をこの目的のために用いることができる。
またさらに膜構造を強化するために、リン脂質リポソー
ムにおいて既知の様々の手段を併用することができる。
その代表例としては、ステロールまたはコレステロール
の混合、及び多糖ポリマーによる被覆(特開昭61−6
9801号)が挙げられる。
本発明の化合物は、通常の二分子膜形成脂質のように水
和半径の大きい親水部をもたない。にもかかわらず安定
なリポソームを形成するのは、ペプチド部位の分子間水
素結合のためと考えられる。
以下に、本発明の化合物を膜構成成分とするリポソーム
の調整例について記す。
〔実施例11 化合物330■をクロロホルム10−に溶解した後、ロ
ータリーエバポレーターを用いてクロロホルムを留去し
、さらに真空で乾燥して化合物3の薄膜を形成した。こ
れに150mMの塩化ナトリウムを含むトリス緩衝液(
6mM、pH7゜0)3dを加え、Vortex分散を
行った。この際少しのpH低下が認められたので、1N
NaOHを約20μl加えpHを7に調整した。次いで
、バス型の超音波照射を50℃で10分行い、さらに8
0℃で10分間加温した。分散液を、エクストルーダー
10.2μポリ力−ボネートフイルター55°C)を用
いて加圧濾過(約11kg/c−f)を6回行った。N
ICOMPで粒径測定を行った結果120nmを平均と
する単分散モードの粒径分布を得た。さらにリンタング
ステン酸による染色後TEMで観察した結果、−枚膜の
ベンクルであることが確認できた。
〔実施例2〕 実施例1と同様の方法で得たVortex分散液に、プ
ローブ型の超音波(30W、5分)照射を行った。実施
例1と同様の方法で、平均粒径約80nmの一枚膜ヘシ
クルか調整できたことを確認した。
〔実施例3〕 本発明の化合物の、リン酸緩衝液(20mM、pH7,
0)中でのケル−液晶相転位点をPr1valov型D
SCを用いて測定した。表1に結果を示す。
表1 〔実施例4〕 化合物130■の薄膜を実施例1と同様にして調整した
後、50mMのカルボキシフルオレセイン(CF)を含
むリン酸緩衝液(20mM、pH7,0)3−を加えた
。次いで実施例1と同様にVortex分散、バス型超
音波、80℃加温、エクストルーダーの順で処理を行っ
た。この場合は、実施例1で見られたpH低下はおこら
なかった。
そして、分散液を、150mMの塩化ナトリウムを含む
リン酸緩衝液(20mM、pH7,0)で平衡化したセ
ファデックスG−50でゲル濾過を行い、未内包のCF
を分離した。
ここで得られた脂質分画(平均粒径120nm)を37
℃でインキュベートし、漏出するCFをケイ先決で定量
した。比較例として、化合物lの代わりに、DPPC(
ジパルシトイルホスファチジルコリン)を用いて同じ操
作でCF内包のリポソーム(平均粒径140 nm)を
調整し、やはり37℃でインキュベートしてCFの漏出
を定量した。
結果を表2に示す。
表2 表2より、本発明の化合物lを膜構成成分とするリポソ
ームは天然のリン脂質であるDPPCと比較して、CF
に対して高いバリアー能を有することがわかった。
〔実施例5〕 化合物lの代わりに化合物3.4.6.12.15を用
いて実施例4と同様にCFを内包するリポソームを作製
し、37℃での漏出を調べた。1時間後のCF漏出率を
表3に記す。
表3 表3より、本発明の化合物の多くは、天然リン脂質のD
PPCと比べ同等またはそれ以上のノくリアー能を有し
ていることがわかった。
また化合物(口の合成中間体である化合物(12a)を
用いて、同様の方法でリポソーム形成を試みたが、CF
内包のリポソームは作製できなかった。(ゲル濾過段階
で、リポソームに相当するフラクションが存在しない。
)この結果より、本発明の化合物に含まれるペプチド結
合が、リポソームの安定化に寄与していることが推察さ
れる。
〔実施例6〕 実施例4において調整した、化合物1を用いたCF内包
のリポソームを、40℃でインキュベートした。DPP
Cより調整したサフラニン−〇内包リポソームは、4℃
で保存すると20日後には沈殿を生じたか、化合物Iを
用いたリポソームは4ケ月以上経ても安定な分散形態を
維持した。また60日後におけるCFの漏出は、わずか
1. 1%であった。
〔実施例7〕 実施例4において、化合物1の代わりに化合物4を用い
て、CF内包のリポソームを調整した。
また、化合物4にモル比で20%および50%のコレス
テロールを加えて、同様にCF内包のリポソームを調整
した。これらのリポソーム溶液を37℃でインキュベー
トして、漏出するCFをケイ先広で定量した。1時間後
の漏出量を表4に記す。
表4 表4より、コレステロール添加により、本発明の化合物
か形成するリポソームのバリヤー能が大幅に向上するこ
とがわかった。またコレステロールを50%添加したリ
ポソームを4°Cでインキュベートしたが、2ケ月以上
安定な分散形態を維持し、60日後のCFの漏出は1%
以下であった。
特許出願人  富士写真フィルム株式会社手続補正書 ? / 発明の名称 両親媒性化合物及びそれを用いた リポソーム 3゜ 補正をする者 事件との関係 住所

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記一般式( I )〜(III)であらわされる化合
    物。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) ▲数式、化学式、表等があります▼(III) 式中R^1、R^2は炭素数8〜24の直鎖または分岐
    のアルキル基またはアシル基であり、置換基、不飽和基
    を有していても良い。 R^3^n、R^3^(^n^+^1^)、R^3^m
    、R^3^(^m^+^1^)はそれぞれα−アミノ酸
    の側鎖残基をあらわす。 nおよびmは0から5の整数をあらわす。 また分子内に存在する不斉炭素に関しては、ラセミ体、
    光学活性体のいずれでも良い。また分子末端のカルボキ
    シル基は、適当なカチオン成分と塩を形成していても良
    い。
  2. (2)請求項(1)記載の一般式( I )〜(III)であ
    らわされる化合物を膜構成成分とするリポソーム。
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