JPH04123126U - ハンガー収納具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ハンガーを介して背広、コート等の洋服、和服
を収納するハンガー収納具に関し、スペース効率が高く
かつ多種類多量の服を収納しても安定性の良いハンガー
収納具の提供を目的とする。 【構成】下基台２の上に平面的に大きい上基台３を配設
し、両基台の中央において中央支柱４の下端に支持し、
かつこの中央支柱４を中心に両基台を相互に回動可能な
軸受部材２１を配設し、中央支柱４の上端において上基
台３とほぼ同じ平面形状の上枠部材５を配設し、この上
枠部材５と上基台３との間に側枠部材６、７を配設し、
この側枠部材６、７のうち少なくともひとつは上記上枠
部材５と上基台３とによって枢支されて回転可能かつ仮
止め部材３２、６２によって任意角度に仮止めされるも
のである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はハンガー収納具に関し、特にハンガーを介して背広、コート等の洋服 、和服を収納するハンガー収納具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、背広やコート、上着等の衣服をハンガーに掛けて収納する収納具として 、床に対して移動可能な基台に少なくとも２本以上の支柱を立設し、この支柱と の間にパイプを水平に架設し、架設されたパイプにハンガーを並列に掛けるよう にした収納具が知られている。

【０００３】 この場合、収納可能な着数はパイプの長さに比例するので、収納着数を多くす るために複数のパイプを架設した収納具も考案されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の収納具は、収納可能な着数を増やそうとすると、前述し たようにパイプの長さに比例してパイプを支持する基台も大型となり、一般家庭 等で使用するにはスペース効率が悪化するという問題がある。

【０００５】 また、大型になるにつれて移動もしづらくなり、使い勝手の点で不便である。 更に、コート等の丈の長い収納するためにパイプの設置位置を高くすると、重心 が高くなってバランスを崩し易くなり収納具の安定性を悪くし、スペース効率を さらに悪くしている。

【０００６】 本考案は上述した問題点に鑑みてなされたものでその目的とするところは、ス ペース効率が高くかつ多種多量の服を収納しても安定性の良いハンガー収納具を 提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る第１のハンガー収納具は、床置きの下 基台の上に上基台を配設し両基台の中央部分において１本の中央支柱の下端部分 を支持すると同時に、この中央支柱を中心として両基台が相互に回動可能とする 軸受部材を両基台間に係合させ、この上枠部材と上基台との間に複数の側枠部材 を配設し、この側枠部材にはハンガーを吊り下げる着脱自在の複数のハンガー掛 止部材を配設し、これらの側枠部材のうち少なくともひとつは上記上枠部材と上 記上基台とによって枢支されて回転可能かつ任意角度で仮止め部材によって仮止 めしたものである。

【０００８】 また、第２のハンガー収納具は、床置きの下基台の上に、下基台より平面形状 の大きくかつ下面において下基台の外側に複数の旋回キャスタを床面に近接させ て設けた上基台を配設し、両基台の中央部分において１本の中央支柱の下端部分 を支持すると同時に、この中央支柱を中心として両基台が相互に回動可能とする 軸受部材を両基台間に配設し、上記中央支柱の上端部分には上基台とほぼ同じ平 面形状の上枠部材を係合させ、この上枠部材と上基台との間に複数の側枠部材を 配設し、この側枠部材にはハンガーを吊り下げる着脱自在の複数のハンガー掛止 部材を配設し、これらの側枠部材のうち少なくともひとつは上記上枠部材と上記 上基台とによって枢支されて回転可能かつ任意角度で仮止め部材によって仮止め されるものでる。

【０００９】

【作用】第１のハンガー収納具の使用に際して、下基台に対して上基台、側枠 部材、上枠部材を回転させて服の出し入れができる。側枠部材を回転させてハン ガー掛止部材を拡張でき、またハンガー掛止部材は自由に着脱して高さ調節や取 り外しができる。さらに、丈の長いコート等を掛けて重心が変化しても、上基台 を回転させて服を均等に配置してバランスを取り安定させる。また、第２のハン ガー収納部の使用においては、上基台の下面に設けた旋回キャスタがバランスを 崩した時に床面に接地し、左右に自由に動いて負荷を負担し安定性が向上する。

【００１０】

【実施例】以下に本考案に係る一実施例を 図示して詳細に説明する。

【００１１】 （実施例１）図１は一実施例のハンガー収納具１を示す斜視図であって、ハン ガー収納具１は重なって配設された下基台２と上基台３と、両基台２、３の中央 部分に下端を立設した１本のスチールパイプの中央支柱４と、この中央支柱４の 上端に設けられた上枠５、そして上枠５と上基台３とを連接する側枠部材である 回転枠６と固定枠７と、両基台２、３を相互に回動可能にさせるべく両者の間に 配設された転がり軸受２１とで構成されており、全体で６０ｃｍ四方の奥行きと 幅、２ｍの高さ、２８ｋｇの重さである。

【００１２】 下基台２は、図２に示すように、上基台３より平面形状が小さく、安定性のた めある程度の重量を有した断面矩形材を田字状に形成したもので床に直置きされ る、中央部分には上基台３と係合しかつ相互に回動可能とする転がり軸受２１と 、中央支柱４を支持する下支持部２２と、さらに中央支柱４を下基台２に固定す る固定ネジ２３とを有している。転がり軸受２１は例えばスラスト軸受やラジア ル軸受等の一般的なものが用いられ、取付け方法等も周知の手段によるものであ る。

【００１３】 上基台３は、同様に、スチールや軽合金等の軽量材を用いた断面中空矩形材を 田字状に形成したもので、口字状の外枠３ａと十字状の内枠３ｂと空間部分に底 板として設けた網目板３ｃとから成り、内枠部３ｂの中央部分には中央支柱４を 貫通させる上支持部３１を有し、また、内枠部３ｂの対向する２本とそこから９ ０度回転した外枠部３ａのそれぞれの上面には、回転枠６を仮止めする外枠部３ ａの上面には、固定枠７を係止させる係止孔３３が４つと、回転枠６を枢支する 回転軸孔３４が２つ、それぞれ対向して設けられている。なお、網目板３ｃの代 わりに小物を置ける底板として周知の手段を利用できる。

【００１４】 図３に示すように、上基台３と下基台２とは転がり軸受２１を介して相互に回 転でき、また上下の支持部２２、３１において中央支柱４の下端が支持され、上 基台３はここを中心にして独自に回転できる。

【００１５】 図３より中央支柱４の上端には上枠５が設けられている。上枠５は上基台３と ほぼ同じ平面形状を有し、軽量角パイプ田字状に形成し、中央部分には中央支柱 ４が貫通し、位置決めリング５１によって位置決めされ、固定枠７を介して上基 台３と共に回転され、また下面には上基台３の係止孔３３と回転軸孔３４とに対 応して同様の孔が設けられている。さらに、埃などをよけるために上枠５の上面 には天板５２が設けられる。なお、特に必要なければ天板５２を省略してもよい 。

【００１６】 回転枠６は軽量パイプ材を長方形に形成したもので、中央部分と上部にはハン ガー掛止部材である複数のハンガーパイプ８が設けられ、取付孔８１には着脱自 在に取付けることで任意の高さにハンガーパイプ８を設定し、ハンガーＨを掛止 できるものである。

【００１７】 このハンガーパイプ８は、図４に示すように、内バネ８ａを内包した二重構造 であって、内バネ８ａを縮めることで回転枠６から外すことができ、そのまま任 意の取付孔８１にセットすれば服のサイズに応じて自由に高さ調節できる。また 、コート等の丈の長いものに対しては、中央のハンガーパイプ８を取り外し、上 部のハンガーパイプ８のみを用いることで簡単に対応できる。

【００１８】 また、この回転枠６の上下辺の中央には、回転軸突部６１がそれぞれ設けられ 、上枠５と上基台３に設けられた回転軸３４に係合させることで上枠５と上基台 ３とを連接すると同時に、これらに対して回転枠６は自由に回転できる。そして 、回転枠６の下辺であって上基台３の突球３２に対応する部分に、仮止め部材で ある凹部６２を有し、突球３２と係合して仮止めを行い、回転枠６の不用意な回 転を規制する（図５）。

【００１９】 最後に、固定枠７はこれも軽量パイプを長方形に形成したもので、上下の各辺 には係止突部７１が２つづつ、上枠５と上基台３の係止孔３３に係止させること で上枠５と上基台３とを連接し一体化させるものである。

【００２０】 また、固定枠７の中央部分と上部には、回転枠６と同様にハンガーパイプ８が 着脱自在に取付けられ、ハンガーパイプ８の設置高さを自由に調節できるように なっている。

【００２１】 次に、上述したハンガー収納具１の使用について説明すると、上基台３から上 の回転枠６，固定枠７，上枠５は、中央支柱４を中心にして下基台２に対して自 由に回転させて服をハンガーパイプ８に容易に掛けることができる。また、上述 したごとくハンガーパイプ８の高さ調節や着脱によってサイズの異なる服やコー トなどの丈の長いものも容易に掛けられる。更に、図５に示すように回転枠６を ９０°回転させて突球３２と凹部６２とを係合して仮止めすれば、図６に示すよ うに左右にハンガーパイプ８が拡張されたようになり、固定枠７と同じ向きに衣 服が多数掛けられるだけでなく、拡張部分の服の出し入れが容易に行える。

【００２２】 更にまた、拡張されたハンガーパイプ８の高い位置にコート等が掛けられ、収 納具全体の重心が変化してバランスを崩したとき、上基台３と下基台２とを相互 に回転させ、バランスを崩した服等の配置を均等にして容易にバランスをとるこ とができ、下基台２の床占有面積が小さくても安定性が良くてスペース効率も向 上する。

【００２３】 （実施例２） 第２の実施例としては、図７に示すように上基台２５の下面四隅に複数の旋回 キャスタ２６を床面に近接した状態であって、そのうちの１つ程度は床面に多少 接するように配設したハンガー収納具１１である。

【００２４】 この使用に際しては、上述の実施例と同様に上基台３を回転させることで服の 出し入れが容易になり、回転軸６を回転させて多種類多量の服を収納できるだけ でなく、コート等の丈の長い服によって重心が変化してバランスを崩した場合、 回転枠６と固定枠７を回転させて服を均等に配置できると同時に、旋回キャスタ ２６が床面に十分接地して左右に自由移動してバランスを取ることができて安定 性を向上させることができる。

【００２５】 なお、上述した実施例１，２では上基台と下基台の平面形状を略四角形とした が、他の三角形や五角形等の多角形や円形でもよく、任意の形状を選択できる。

【００２６】 また、固定枠７を用いずに回転枠６のみを配設したものでもよい。

【００２７】 更に、収納具全体の軽量化のため十分な機械的強度を有した合成樹脂を使用し てもよい。

【００２８】 そして、別の仮止め部材の構成としては、突球３２を上基台３でなく回転枠６ に設けたり、また凹部６２は上基台３に設けるだけなく、上述した９０度の位置 以外の４５度，６０度等の位置に複数の凹部６２を設けたりすることにより、回 転枠６を任意の回転角度に仮止めすることもできる。

【００２９】

【考案の効果】

以上説明したように、ハンガー収納具を、下基台の上に上基台を配設し、両基 台の中央において中央支柱の下端を支持し、かつこの中央支柱を中心に両基台を 相互に回動可能な軸受部材を配設し、中央支柱の上端において上基台とほぼ同じ 平面形状の上枠部材を配設し、この上枠部材と上基台との間に側枠部材を配設し 、この側枠部材のうち少なくともひとつは上記上枠部材と上基台とによって枢支 されて回転可能かつ仮止め部材によって任意角度に仮止めされるものとしたので 、服の出し入れが容易に行え、スペース効率が高くかつ多種多量の服を安定して 収納できる。また、上述のハンガー収納具に対して、上基台に旋回キャスタを配 設したものとしたので、さらに安定性を有してスペース効率を高められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るハンガー収納具の斜視図
である。

【図２】本考案の実施例の上基台と下基台の斜視図であ
る。

【図３】本考案の実施例のハンガー収納具の断面図であ
る。

【図４】本考案の実施例のハンガーパイプの一部断面図
である。

【図５】本考案の実施例の回転枠の動作を示す斜視図で
ある。

【図６】本考案の実施例の回転枠による拡張状態を示す
正面図である。

【図７】本考案の他の実施例の上基台と下基台の部分を
示す正面図である。

【符号の説明】

１ ハンガー収納具、 ２ 下基台、 ３ 上基台、 ４ 中央支柱、 ５ 上枠、 ６ 回転枠、 ７ 固定枠、 ８ ハンガーパイプ、 ２１ 転がり軸受、 ３２ 突球、 ６２ 凹部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】床置きの下基台の上に、上基台を配設し、
   両基台の中央支柱の下端部分を支持すると同時に、この
   中央支柱を中心として両基台が相互に回動可能とする軸
   受部材を両基台間に配設し、上記中央支柱の上端部分に
   は上基台とほぼ同じ平面形状の上枠部材を係合させこの
   上枠部材と上基台との間に複数の側枠部材を配設し、こ
   の側枠部材にはハンガーを吊り下げる着脱自在の複数の
   ハンガー掛止部材を配設し、これらの側枠部材のうち少
   なくともひとつは上記上枠部材と上記上基台とによって
   枢支されて回転可能かつ任意角度で仮止め部材によって
   仮止めされることを特徴とするハンガー収納具。
2. 【請求項２】床置きの下基台の上に、下基台寄り平面形
   状の大きくかつ下面において下基台の外側に複数の旋回
   キャスタを床面に近接させて設けた上基台を配設し、両
   基台の中央部分において１本の中央支柱の下端部分を支
   持すると同時に、この中央支柱を中心として両基台が相
   互に回動可能とする軸受部材を両基台間に配設し、上記
   中央支柱の上端部分には上基台とほぼ同じ平面形状の上
   枠部材を係合させ、この上枠部材と上基台との間に複数
   の側枠部材を配設し、この側枠部材にはハンガーを吊り
   下げる着脱自在の複数のハンガー掛止部材を配設し、こ
   れらの側枠部材のうち少なくともひとつは上記上枠部材
   と上記上基台とによって枢支されて、回転可能かつ任意
   角度で仮止め部材によって仮止めされることを特徴とす
   るハンガー収納具。