JPH04122976U - 冷媒凝縮器用パイプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】チュ−ブ差込み孔の加工時に変形しにくく、チ
ュ−ブの差し込みが容易で、高圧冷媒を流しても変形し
にくく、それに伴って内容積も変化しにくく、冷媒の洩
れもない冷媒凝縮器用パイプを提供する。 【構成】パイプ１の周壁２にチュ−ブ差込み孔３が形成
されてなる冷媒凝縮器用パイプにおいて、同パイプ１の
周壁２のうちチュ−ブ差込み孔３が形成される側を内側
に湾曲させ、その湾曲部４を同パイプの軸線方向に沿っ
て形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車などのエアコンに使用される冷媒凝縮器のパイプに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

エアコンの冷媒凝縮器は図３に示すように、冷媒を一方のパイプＡから扁平管 状のチュ−ブＢ内を通過して他方のパイプＣに流し、更に同パイプＣからチュ− ブＢを通してパイプＡへと蛇行して流し、その間に同冷媒に圧力をかけて強制的 に放熱させて同冷媒を低温高圧の冷却液にするものである。このとき放出される 熱はチュ−ブＢに伝達され、同チュ−ブＢ間に設けられたコルゲ−トフィンＤに 伝達され、同コルゲ−トフィンＤに送られた風により放散されるようにしてある 。 この冷媒凝縮器用パイプＡ、Ｃは同じ構造のものであり、いずれも図３、図４ に示すように仕切り板Ｅにより長手方向に仕切られている。そして図４の左側の パイプＡから送り出される冷媒は上三段のチュ−ブＢに供給され、それらのチュ −ブＢから右側のパイプＣに送り出された冷媒はそれより下の三段のチュ−ブＢ に送り込まれ、それらのチュ−ブＢからパイプＡに送り戻された冷媒は更に下の 三段のチュ−ブＢに送られて、多数本のチュ−ブＢ内を蛇行しながら流れるよう にしてある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のパイプＡは図３のようにその周壁にチュ−ブＢを差込むチュ−ブ差込み 孔Ｊが形成されていた。しかし同パイプＡは断面形状が真円であるため、チュ− ブ差込み孔Ｊをプレス加工などにより形成すると、同差込み孔Ｊの周縁部分も窪 んでパイプＡが変形してしまい、内容積が変化して冷媒の流量が安定しなくなっ たり、図５、図６のようにチュ−ブ差込み孔Ｊにチュ−ブＢを挿入するときに挿 入しにくくなったりするという問題があった。

【０００４】

【考案の目的】

本考案の目的はチュ−ブ差込み孔の加工時に変形しにくく、チュ−ブの差し込 みが容易で、高圧冷媒を流しても変形しにくく、それに伴って内容積も変化しに くく、冷媒の洩れもない冷媒凝縮器用パイプを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の冷媒凝縮器用パイプは、図１、図２に示すように、パイプ１の周壁２ にチュ−ブ差込み孔３が形成されてなる冷媒凝縮器用パイプにおいて、同パイプ １の周壁２のうちチュ−ブ差込み孔３が形成される側を内側に湾曲させ、その湾 曲部４を同パイプの軸線方向に沿って形成したものである。

【０００６】

【作用】

本考案の冷媒凝縮器用パイプは図１のようにパイプ１の周壁２のうちチュ−ブ 差込み孔３が形成される側を内側に湾曲させ、その湾曲部４を同パイプ１の軸線 方向に沿って形成してあるので、同じ内容積を有する断面真円形のパイプに比し て、その周壁の垂直方向への引張及び圧縮強度が高い。従って、本考案の冷媒凝 縮器用パイプは高圧冷媒を流してもパイプ１が変形しにくく、チュ−ブ差込み孔 ３を同パイプ１の周壁２に形成しても、同差込み孔３の周縁部が窪みにくい。ま た、チュ−ブ差込み孔３内にチュ−ブＢを差込むとき、図２に仮想線で示すよう にチュ−ブＢを斜めにしてその先端角部の一方を先にチュ−ブ差込み孔３内に差 込み、その後に同チュ−ブＢを図２の矢印Ｘ方向にこじると同チュ−ブＢがチュ −ブ差込み孔３内に容易且つ確実に差込まれる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案の冷媒凝縮器用パイプの一実施例である。 このパイプ１は図１に示すように周壁２のうちチュ−ブ差込み孔３が形成され る側を内側に湾曲させ、その湾曲部４を同パイプの軸線方向に沿って形成されて いる。同パイプ１の周壁２の湾曲部４にはチュ−ブ差込み孔３が一定間隔でプレ ス加工等により形成されている。本考案のパイプ１では図２のようにチュ−ブ差 込み孔３にチュ−ブＢを差込んだ後、パイプ１とチュ−ブＢとをロ−付けする。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の冷媒凝縮器用パイプは同パイプ１の周壁２のうちチュ−ブ差込み孔３ が形成される側を内側に湾曲させ、その湾曲部４を同パイプの軸線方向に沿って 形成してあるので、以下のような各種効果がある。 ．パイプ１の湾曲部４にチュ−ブ差込み孔３を形成する場合、同差込み孔３ の周縁部が窪みにくくなるのでチューブＢを差込み易い。 ．チュ−ブＢを湾曲部４に沿わせて差込めばチュ−ブＢを図２に示すような 仮想線で示すように斜めにし易いので、チュ−ブの差込みが容易になる。 ．湾曲部４の機械的強度が向上するので、高圧冷媒を流しても同湾曲部４が 変形しにくい。このためパイプ１の内容積が変化することがない。また変形しな いので冷媒が洩れる危険性もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の冷媒凝縮器用パイプの一実施例を示す
説明図である。

【図２】図１の冷媒凝縮器用パイプにチュ−ブを差込む
状態の断面図である。

【図３】従来の冷媒凝縮器用パイプを使用した冷媒凝縮
器の組立て説明図である。

【図４】従来の冷媒凝縮器用パイプにおける冷媒の流れ
を示す説明図である。

【図５】従来の冷媒凝縮器用パイプの説明図である。

【図６】従来の冷媒凝縮器用パイプの断面図である。

【符号の説明】

１ パイプ ２ 周壁 ３ チュ−ブ差込み孔 ４ 湾曲部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パイプ１の周壁２にチュ−ブ差込み孔３
   が形成されてなる冷媒凝縮器用パイプにおいて、同パイ
   プ１の周壁２のうちチュ−ブ差込み孔３が形成される側
   を内側に湾曲させ、その湾曲部４を同パイプの軸線方向
   に沿って形成したことを特徴とする冷媒凝縮器用パイ
   プ。