JPH04122327U - 振動式力センサによる計量装置 - Google Patents

振動式力センサによる計量装置

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JPH04122327U JP1992014830U JP1483092U JPH04122327U JP H04122327 U JPH04122327 U JP H04122327U JP 1992014830 U JP1992014830 U JP 1992014830U JP 1483092 U JP1483092 U JP 1483092U JP H04122327 U JPH04122327 U JP H04122327U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動式力センサによる計量装置の温度補正を
行う。 【構成】 荷重−振動数力センサ1、そのセンサ1から
の荷重信号を出力荷重測定信号に変換するマイクロプロ
セッサ8からなり、温度に反応する第1の水晶発振器9
は、マイクロプロセッサ8用のクロックジェネレータ、
および荷重測定出力信号GWを発生するために、前記力
センサ1からの荷重信号と比較されるタイミング信号と
して用いられる。マイクロプロセッサ8はまた、第1の
水晶発振器9の周波数信号を、通常の温度無反応の第2
の水晶発振器の周波数信号11と比較し、それによって
温度補正信号TWを発生する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、振動力学センサを有する振動式力センサによる計量装置に関する 。
【0002】
【従来の技術】
一般に、力センサを有する電気機械式計量秤では、計量精度の向上を図るため 、力センサの振動周波数の温度影響を、秤の感度が温度影響を受けないように補 正を行なうのと同時に、他の温度影響を受ける計量パラメータ、たとえば測定器 のゼロ点のずれや直線性の狂いを最小に抑えるよう補正する必要がある。
【0003】 この計量パラメータに対する温度の補正には、直接の反作用(中和)に基づく 方法を用いたり、連続的に測定する秤の温度に基づく補正量(測定量に関連して いる)を数学的に求めたりして、直接補正することが知られている。
【0004】 ところで、上記力センサと計量パラメータに対する温度補正のどちらの場合も 、計量パラメータや補正手段および温度センサのばらつきが大きく、それらの温 度特性に直線性がない場合、正確な補正効果を得るため複数の異なる温度で秤の 補正を行なうことが必要となる。
【0005】 このような問題の一つの解決策として、従来、秤に使われる部品に、できるだ け精度が高く、また温度に対する直線性の良い、ばらつきの小さな部品を用い、 上記の調整が少なくなるようにしている。しかし、一方で、それは秤のコスト上 昇を招くため、あまりにも高価な補正方法だといえる。
【0006】 このため、例えば、米国特許第4,464,725号には、周波数伝達温度セ ンサと、その温度センサの温度影響を受ける振動周波数の測定に用いるタイマー 用のマイクロプロセッサのクロックジェネレータとを有し、前記マイクロプロセ ッサが前記温度センサから入力される振動周波数から秤の温度を算出し、その算 出した測定温度から演算処理により数学的に秤の荷重測定量の補正を行い、直接 的に作用する補正手段を用いないものが記載されている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の数学的に決定された補正量に基づいて温度補正を行うこ の種の計量パラメータの包括的な温度補正では、手間のかかる調整作業を避けた いならば、ハード、ソフトの両面で装置の高度化を図らなければ不可能である。
【0008】 即ち、上記米国特許第4,464,725号に記載のものでは、マイクロプロ セッサのクロックジェネレータは、周波数伝達力センサの振動周波数の測定用の タイマーとして用いられるが、上記機能を考えると品質面の許容誤差が小さいこ とが要求されるので、比較的高価なものを用いなければならない。
【0009】 また一方、温度センサとしては、上述の高精度という必要条件を満たすために 、たとえば水晶発振器のような高品質の部品を必要とする。
【0010】 そこで、この考案の課題は、単純な方法で簡単に上記の問題を解決することで ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この考案にあっては、加えられる荷重の大きさを 振動数に変換した荷重信号を出力する振動式力学測定手段と、発振周波数が温度 に対して変化する第1のクロック信号を発生する第1の水晶発振器と、発振周波 数が温度に対して常に一定な第2のクロック信号を発生する第2の水晶発振器と 、前記第1のクロック信号がタイミングクロックとして入力され、その第1のク ロック信号と前記振動式力学手段の荷重信号とから荷重測定信号を生成すると共 に、前記第1のクロック信号と第2のクロック信号とからディジタル温度補正信 号を生成するプロセッサ手段を備えた構成としたのである。
【0012】 また、上記第1の水晶発振器の温度依存性と上記振動式力学測定手段の温度依 存性とを等しくしたり、上記第2の水晶発振器に、時計用水晶振動子を用いたり 、上記第1の水晶発振器の水晶振動子の1次温度係数(α1 )がゼロでないもの とし、一方、上記第2の水晶発振器の水晶振動子の1次温度係数(α2 )がゼロ であるものとしたり、上記、第1の水晶発振器と第2の水晶発振器の水晶振動子 の2次温度係数(β1 ,β2 )を等しいものとすることもできる。
【0013】 また、上記マイクロプロセッサ手段が、上記第1のクロック信号と第2のクロ ック信号の商を算出することにより、上記ディジタル温度補正信号を生成するこ ととすることもできる。
【0014】 さらに、上記振動式力学測定手段がロードセルを有し、一方、上記プロセッサ 手段と第1及び第2の水晶発振器とをプリント回路板に取り付け、そのプリント 回路板と前記ロードセルとをケーシング内に近接して取り付けた構成とすること もできる。
【0015】 その際、上記振動力学測定手段が振動弦を備えることもできる。
【0016】
【作用】
このように構成される振動式力センサによる計量装置では、第2の水晶発振器 は、単なるタイマー用発振器としてのみ用いられ、安価で構造の単純なクロック 発振器が用いられる。
【0017】 一方、第1の水晶発振器は、マイクロプロセッサのクロックジェネレータ、お よび振動式力学測定手段の振動周波数の測定用のカウンタのタイマー用の発振器 として用いられると同時に、温度センサとしても用いられ、その温度センサとし て用いた第1の水晶発振器は、振動式力学測定手段の直接的な温度補正に用いら れる。
【0018】 このとき、第1の水晶発振器の周波数の温度依存性が、振動式力学測定手段の 振動周波数の温度依存性と、少なくとも本質的には対応するように選択されるよ うにしたものでは、この測定装置の最も重要な計量パラメータである前記振動式 力学測定手段と第1の水晶発振器の温度特性のばらつきを非常に小さくする。
【0019】 また、第2の水晶発振器に時計用水晶振動子を用いたものでは、時計用水晶振 動子が、必要な精度を有し、かつ広範囲に渡って温度影響を受けないため、第2 の水晶発振器の温度依存性を解消する。
【0020】 さらに、第1の水晶発振器の水晶振動子の1次温度係数(α1 )がゼロでない ように、また、第2の水晶発振器の水晶振動子の1次温度係数(α2 )をゼロと したものでは、一般に、1次(α1 、α2 )と2次(β1 、β2 )の温度係数を 有する水晶振動子の場合、一定の温度〔たとえば、T=25℃+△T〕において 、その固有振動周波数は、下記の等式で表され、
【0021】
【数1】
【0022】 それらの等式の商は、
【0023】
【数2】
【0024】 で表される。この等式(3)からわかるように、二つの周波数値の商は、単なる 温度の関数として表される。
【0025】 このとき、第2の水晶発振器の水晶振動子として1次温度係数α2 =0のもの を用いて、その固有振動周波数が少なくとも(3)式の1次項の近似値では温度 影響を受けないようなタイプのものを選択すると、上式(3)は
【0026】
【数3】
【0027】 となり、第1の水晶発振器だけで温度測定が行える。
【0028】 また、第1及び第2の水晶発振器の水晶振動子の2次温度係数(β1 )、(β2 )が互いに等しいものとした場合、等式(3)の2次の項はゼロとなり、等式 (3)は
【0029】
【数4】
【0030】 となる。
【0031】 また、一方マイクロプロセッサ手段をそなえたプリント回路板を、力センサを 入れた計量セルに取り付け、これらを共通のケーシングに収容したものでは、温 度センサとして作動する第1の水晶発振器を補正すべき温度影響の効果が現れる 計量セル内の部品のできるだけ近くに設けることによって、計量セル内の温度カ ーブをできるだけ正確に測定する。
【0032】
【実施例】 以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0033】 本実施例は、図1及び図2に示すように、振動式力センサによる計量装置を上 皿天秤に適用した場合について述べる。
【0034】 即ち、上皿天秤は、ケーシング20上面に設けられた上皿aと、ケーシング内 に設けられた前記計量装置とからなっている。
【0035】 前記計量装置は、振動式力学測定手段として設けられた計量セル14とプリン ト回路板16とからなり、計量セルには、いわゆるロードセル14を用いる。こ のロードセル14は、図3に示すように、固定支持部2と3との間にひも、また は弦部材を固定した振動弦4を有する振動弦力センサ1と振動器5とからなって おり、前記振動器5は、振動弦4を共振周波で駆動する。
【0036】 また、前記ロードセル14は、ケーシング20を貫通する入力軸bを介して上 皿aと連結され、上皿aに加わる荷重が前記振動弦4の固定支持部2、3に伝達 されるようになっている。即ち、上皿aに荷重が加わると、振動弦4に加わる引 張力が変化し、その引張力と共に変化する振動周波数出力が振動器5よりプリン ト回路板16に出力される。
【0037】 プリント回路板16は、例えばねじ18によりロードセル14に取り付けられ 、そのプリント回路板16の部品取り付け面には、第1の水晶発振器9、第2の 水晶発振器11及びマイクロプロセッサ8が取り付けられている。即ち、マイク ロプロセッサ8のクロックジェネレータつまり、第1の水晶発振器9は、マイク ロプロセッサ8の確実な作動を図るため、マイクロプロセッサ8の隣接した位置 に設ける必要がある。さらに、前記第1の水晶発振器9は、ここでは温度センサ としてもはたらくので、補正すべき温度影響の効果が現れるロードセル14内の 部品のできるだけ近くに設ける必要がある。したがって、マイクロプロセッサ8 をそなえたプリント回路板16を振動弦力センサ1を備えたロードセル14に取 り付け、これらを共通のケーシングに収容してロードセル14内の温度変化をで きるだけ正確に記録するようにしてある。
【0038】 第1の水晶発振器9は、1次温度係数α1 がゼロと異なる水晶振動子を有し、 周波数伝達温度センサとして形成されている。また、その水晶発振器9の温度特 性は、前記振動弦力センサ1の温度特性と同じとなるよう設定されており、その 出力は、前記マイクロプロセッサ8(例えばINTEL80C51FA−1)に 入力されている。このため、マイクロプロセッサ8へ入力される第1の水晶発振 器出力と振動弦力センサ出力間の温度変化による特性のバラツキを小さくして両 者間のマッチングを取るための調整作業を省いている。このマイクロプロセッサ 8に入力された第1の水晶発振器9の出力は、マイクロプロセッサ8のタイミン グクロック(システムクロック)として用いられると同時に、プロセッサ8内部 のパルス成形器10を介し、プロセッサ8により制御される例えば、内部の2つ のカウンタ、即ち前記振動器5よりパルス成形器6を介して入力される振動弦4 の振動周波数出力をカウントするカウンタ7とタイマー用カウンタ13とへ入力 されている。
【0039】 ちなみに、このタイプにふさわしい水晶の一例として、市販のフィリップス社 製水晶RW−43が挙げられる。
【0040】 第2の水晶発振器11は、1次温度係数α2 がゼロ、また、2次温度係数β2 が前記第1の水晶発振器11の水晶振動子の2次温度係数β1 と同じ水晶振動子 を備え、その発振出力はパルス成形器12を介し、前記マイクロプロセッサ8の タイマー用カウンタ13へ入力されている。
【0041】 このように、第2の水晶発振器11は、単なるタイマー用の発振器として用い るので、第2の水晶発振器11を安価で構造が単純なクロック発振器で構成する ことができる。というのは、例えば従来例で述べた米国特許第4,464,72 5号によるものでは、温度センサとして、高精度という必要条件を満たすために 、水晶発振器のような高品質で比較的高価な部品を必要とする。しかし、本願考 案では、温度測定に関する2つの水晶発振器の機能が上記のものと一部逆になっ ており、第1の水晶発振器は、マイクロプロセッサ8のクロックジェネレータ、 および振動弦力センサ1の振動周波数の測定用のタイマーの基準周波数として用 いられるのと同時に、温度センサの機能を果たす。そのため、第2の水晶発振器 11は、タイマー用の発振器としてのみ必要とされる。
【0042】 また、この第2の水晶発振器11には、時計用に市販されている水晶発振器を 用いることができる。いわゆる「時計用」水晶振動子である。この「時計用」水 晶振動子は、非常に手頃な値段で、それにもかかわらず上記の目的に必要な精度 を有し、広範囲に渡って温度影響を受けない。さらに、このとき周波数伝達温度 センサのタイマーに、温度影響を受けない水晶発振器を使用すれば、温度測定に 関して、従来、ほとんどの場合に必要だった互いに逆の温度特性を有する2つの 水晶発振器は必要でなくなり、その代わり単一の水晶発振器だけで済む。この結 果、2つの発振器の温度特性のバラツキにより発生する2つの出力信号の位相差 等による測定値への干渉を減少できる。
【0043】 一方、上記の米国特許第4,464,725号記載の秤では、本願考案のよう に「時計用」水晶振動子を用いても問題の解決はできない。なぜなら振動周波数 がふつう32.768kHzの「時計用」水晶振動子は、振動周波数が低過ぎ、 前記力センサの振動周波数測定に用いるタイマーや、高分析秤(クロック周波数 約16MHz)のマイクロプロセッサのクロックジェネレータとして使用するの に適当ではないからである。
【0044】 なお、上記第2の水晶発振器11の水晶振動子には、例えば商品化されたスイ スのミクロクリスタル(ETA)社製クリスタルタイプMX−IV等の「時計用 」水晶振動子が用いられる。
【0045】 この実施例は以上のように構成されており、第1の水晶発振器9はロードセル 14に取り付けられたプリント板16にあって、ロードセル14の温度(温度上 昇カーブ)を検出し、その検出した温度と対応する所定の周波数の発振出力を、 カウンタ7とカウンタ13へ入力する。また、第2の水晶発振器9は周囲温度に 無関係に、常に同じ周波数の発振出力をカウンタ13へ入力する。一方、振動器 5は振動弦4の共振振動数出力をカウンタ7へ入力している。
【0046】 いま、この天秤の上皿aへ測定物を載置すると、その載置した測定物の荷重は 、ロードセル14に加わり、振動器5の振動出力を変移させる。この荷重により 変移した振動器5の振動出力は、パルス成形器6で波形整形が施され、カウンタ 7でカウントされる。このカウンタ7によりカウントされた振動数は、マイクロ プロセッサ8により、公知の方法で、ある秤の荷重に対応する周波数値f1 が決 定され、その周波数値f1 より、補正を行う場合、その結果も考慮して荷重測定 出力値GWが計算される。その測定出力GWは秤表示手段(図示せず)により読 み取られ表示される。
【0047】 また同時に、マイクロプロセッサ8は、カウンタ13のカウント値からカウン タ7と同じ方法で、周波数値f2 を計算し、最後に2つの周波数値f1 とf2 の 商を計算する。その結果、補整用の有効なディジタル温度値TWが得られる。
【0048】 このとき秤の感度が温度の影響を受けないようにするために、第1の水晶発振 器8の温度特性は、振動弦センサ1の特性に合わせられ、また2次温度係数β1 、β2 が同じ値になるように2つの水晶発振器9、11に使用される水晶振動子 のタイプは選択されており、この結果、計算で求めた温度値TWと温度センサ9 の温度との関係は直線的になる。
【0049】 即ち、第1の水晶発振器9の水晶振動子の1次温度係数をα1 、2次温度係数 をβ1 、また同様に第2の水晶発振器11の水晶振動子の1次温度係数をα2 、 2次温度係数をβ2 とすると、その各発振器9、11の水晶振動子の固有振動周 波数f1 、f2 は、一定の温度(たとえば、T=25℃+△T)において、
【0050】
【数5】
【0051】 となり、ここで、これらの等式の商を取ると(α△T,β△T<<1)、
【0052】
【数6】
【0053】 となる。したがって、上式からわかるように、二つの周波数値からの商は、単な る温度の関数である。またこのとき、本実施例によれば、第2の水晶発振器用の 水晶振動子として、その周波数が少なくとも上式の第1項(温度係数α2 =0) では温度影響を受けないようなタイプのものを選択するので、上式は、
【0054】
【数7】
【0055】 となり、第2の水晶発振器の発振出力は温度に無関係となるので、第1の水晶発 振器の温度だけで温度測定値が決められる。
【0056】 また、2つの水晶発振器の水晶として、整級数として示される温度の関数の2 次成分の係数(β1 、β2 )が互いに等しいため、上式は、
【0057】
【数8】
【0058】 となり、この場合、上式によって温度に対する特性は直線的になることがわかる 。したがって、両発振器9、11に係る調整は、ある温度値(たとえば20℃) で調整を行うだけで充分であり、その結果、測定量としての絶対温度が得られる 。しかし多くの場合、温度測定の精密度が補正を行うのに充分なものなので、先 に述べた調整をしなくてもよい。
【0059】 このように、本実施例では、第1の水晶発振器9を振動弦力センサ1の直接的 な温度補正に用いるようにして、第1の水晶発振器の周波数の温度依存性が、振 動弦力センサ1の周波数の温度依存性と、少なくとも本質的には対応するように 選択される。このため、既存の高品質の水晶発振器を有効に利用できるという効 果だけでなく、直接の反作用に基づいた温度補正が、ある条件下においては数学 的補正方法よりも正確になるという効果ももたらす。さらに、このとき、上記振 動弦力センサ1の特性は測定装置の最も重要な計量パラメータであるので、周波 数伝達力センサ(たとえば、ひもや弦発振器)の特性のばらつきを非常に小さく できる。このため、調整作業の必要もなくなる。
【0060】
【効果】
この考案は、以上のように構成したので、以下の様な効果を発する。
【0061】 (1)高価な部品を使うことなく、また手間のかかる計量パラメータの調整をせ ずに計量装置の温度補正が行える。
【0062】 (2)第1の水晶発振器の温度依存性と振動式力学測定手段の温度依存性とを等 しくしたものでは、既存の高品質の水晶発振器を有効に利用できるという効果だ けでなく、直接の反作用に基づいた温度補正が、ある条件下においては数学的補 正方法よりも正確になるという効果ももたらすと同時に、装置の最も重要な計量 パラメータである振動式力学測定手段の特性のばらつきを小さくし、装置の調整 作業を必要としない。
【0063】 (3)第2の水晶発振器に時計用水晶振動子を用いたものでは、第2の水晶振動 子の精度を低下することなく安価に構成できる。
【0064】 (4)第1の水晶発振器の水晶振動子の1次温度係数(α1 )がゼロでなく、第 2の水晶発振器の水晶振動子の1次温度係数(α2 )をゼロとしたものでは第1 の水晶発振器の測定値だけで温度測定が行える。
【0065】 (5)第1と第2の水晶発振器の水晶振動子の2次温度係数(β1 、β2 )を等 しくしたものでは、両発振器間の温度特性がリニアになり、両発振器間の特性を 合わすために必要とされる多温度点での調整を1点で済ますことができる。
【0066】 (6)第1と第2の水晶振動子の商を求めるものでは、その商を求めることによ り温度を周波数の関数として求めることができる。
【0067】 (7)プリント回路板とロードセルとをケーシング内に近接して取り付けたもの では、ロードセルの温度変化を直接検出し、正確な補正が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の上皿天秤を示す縦断面図
【図2】図1のII−II線に沿った横断面図
【図3】実施例のブロック図
【符号の説明】
1 振動弦力センサ 8 マイクロプロセッサ 9 第1水晶発振器 11 第2水晶発振器 14 ロードセル 16 プリント回路板 20 ケーシング TW ディジタル温度補正信号 GW 荷重測定出力信号

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加えられる荷重の大きさを振動数に変換
    した荷重信号を出力する振動式力学測定手段と、発振周
    波数が温度に対して変化する第1のクロック信号を発生
    する第1の水晶発振器と、発振周波数が温度に対して常
    に一定な第2のクロック信号を発生する第2の水晶発振
    器と、前記第1のクロック信号がタイミングクロックと
    して入力され、その第1のクロック信号と前記振動式力
    学手段の荷重信号とから荷重測定信号を生成すると共
    に、前記第1のクロック信号と第2のクロック信号とか
    らディジタル温度補正信号を生成するプロセッサ手段を
    備えた振動式力センサによる計量装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の振動式力センサによる計
    量装置において、上記第1の水晶発振器の温度依存性と
    上記振動式力学測定手段の温度依存性とを等しくしたこ
    とを特徴とする振動式力センサによる計量装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の振動式力センサ
    による計量装置において、上記第2の水晶発振器に、時
    計用水晶振動子を用いたことを特徴とする振動式力セン
    サによる計量装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載のいづれかの振動式
    力センサによる計量装置において、上記第1の水晶発振
    器の水晶振動子の1次温度係数(α1 )がゼロでないも
    のとし、一方、上記第2の水晶発振器の水晶振動子の1
    次温度係数(α2 )がゼロであるものとしたことを特徴
    とする振動式力センサによる計量装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4記載のいづれかの振動式
    力センサによる計量装置において、上記第1の水晶発振
    器と第2の水晶発振器の水晶振動子の2次温度係数(β
    1 ,β2 )を等しいものとしたことを特徴とする振動式
    力センサによる計量装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5記載のいづれかの振動式
    力センサによる計量装置において、上記マイクロプロセ
    ッサ手段が、上記第1のクロック信号と第2のクロック
    信号の商を算出することにより、上記ディジタル温度補
    正信号を生成することを特徴とする振動式力センサによ
    る計量装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載のいずれかの振動式
    力センサによる計量装置において、上記振動式力学測定
    手段がロードセルを有し、一方、上記プロセッサ手段と
    第1及び第2の水晶発振器とをプリント回路板に取り付
    け、そのプリント回路板と前記ロードセルとをケーシン
    グ内に近接して取り付けたことを特徴とする振動式力セ
    ンサによる計量装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7記載のいづれかの振動式
    力センサによる計量装置において、上記振動力学測定手
    段が振動弦を備えたことを特徴とする振動式力センサに
    よる計量装置。
JP1992014830U 1991-03-19 1992-03-19 振動式力センサによる計量装置 Expired - Lifetime JPH0752591Y2 (ja)

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