JPH04121283U - 噴射器の充填弁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 噴射器の充填弁のバルブ本体に弁部材を挿入
しやすくするとともに、装置全体を小さくすることにあ
る。 【構成】 キャップ状部材１８は、その頂部１８ａ側か
ら器ケース１１の孔１１ｃに嵌め付けたときその孔縁が
嵌まり込む外周嵌合部１８ｂを設け、頂部１８ａに可撓
部１８ｆを設けるとともに、その頂部１８ａを貫通して
充填孔１８ｅを設ける。このキャップ状部材１８内に
は、頂部１８ａの内面外周に前記充填孔１８ｅに連通し
て環状凹部１８ｄを設ける。円筒部材１９は、先端に先
端嵌合部１９ｂを設ける。そして、キャップ状部材１８
内に円筒部材１９を挿入し、その環状凹部１８ｄに先端
嵌合部１９ｂを嵌め込んで充填弁１７を形成する。そう
して、キャップ状部材１８を頂部１８ａ側から器ケース
１１の孔１１ｃに嵌め、孔縁に外周嵌合部１８ｂを嵌め
付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、化粧用・殺虫用・除菌用・塗装用等の噴射器に適用し得る。詳し くは、そのような噴射器において、噴射物や液化ガス（噴射剤）等の流体物を注 入充填する際の充填弁装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の充填弁装置の中には、たとえば図３に示すようなものがある。 すなわち、バルブ本体１は、弾性部材により大体において円筒形に形成し、入口 １ａと出口１ｂに通じる内部通路１ｃの中間にその内径を絞って出口１ｂ側に弁 座１ｄを設けるとともに、前記弁座１ｄ近く拡径部１ｅを設けて外周に肉薄部１ ｆを設ける。弁部材２は、円筒形で、下端部を残して外周に切り割溝２ａを設け る。そして、前記内部通路１ｃの入口１ａ側から弁部材２を挿入するとともに、 このバルブ本体１を出口１ｂ側から器ケース３の孔３ａに嵌め込む。そして、常 時は前記バルブ本体１の弾性により前記弁部材２を前記弁座１ｄに当接して入口 １ａ側と出口１ｂ側とを遮断する一方、流体充填時はその充填圧により前記肉薄 部１ｆを撓ませ前記弁座１ｄから前記弁部材２を離して入口１ａ側と出口１ｂ側 とを連通する構成としていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の充填弁装置では、前記バルブ本体１の内部通路１ｃの中 間部に弁座１ｄを設け、その内部奥に前記弁部材２全体を挿入してその下端を前 記弁座１ｄに押し当てる構成なので、バルブ本体１に弁部材２を挿入するのに手 間がかかるとともに、装置全体が大きくなる問題があった。

【０００４】 そこで、この考案の目的は、バルブ本体に弁部材を挿入しやすくするとともに 、装置全体を小さくすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そのため、この考案は、頂部１８ａ側から器ケース１１の孔１１ｃに嵌め付け たときその孔縁が嵌まり込む外周嵌合部１８ｂと、前記頂部１８ａを貫通する充 填口１８ｅと、前記頂部１８ａの内面外周に設けて前記充填口１８ｅと連通する 環状凹部１８ｄと、前記頂部１８ａに設ける可撓部１８ｆとを有するキャップ状 部材１８を設けるとともに、そのキャップ状部材１８内に挿入して先端係合部１ ９ｂを前記環状凹部１８ｄに嵌め込み、流体充填時はその充填圧により前記可撓 部１８ｆを撓ませ前記環状凹部１８ｄを介して前記キャップ状部材１８内と前記 充填口１８ｅとを連通可能に、常時は前記キャップ状部材１８内と前記充填口１ ８ｅとを遮断する円筒部材１９を設けてなることを特徴とする。

【０００６】

【作用】

そして、キャップ状部材１８内に円筒部材１９を挿入してその先端係合部１９ ｂを環状凹部１８ｄに嵌め込む。これにより、常時はキャップ状部材１８内と充 填口１８ｅとを前記先端係合部１９ｂで遮断する一方、流体充填時はその充填圧 により可撓部１８ｆを撓ませ環状凹部１８ｄを介してキャップ状部材１８内と充 填口１８ｅとを連通する。

【０００７】

【実施例】

以下、図面を参照しつつ、この考案の一実施例につき説明する。

【０００８】 図１には、この考案の一実施例である充填弁装置を備える噴射器の概略構成を 示す。図中符号１１は、噴射器１０の器ケースである。この器ケース１１は、円 筒形の有底筒状で、化粧剤、薬剤、殺虫剤等の内容物を噴射剤とともに収納する 収納室１１ａを内部に有し、その上端開口部を蓋部１２で被う。その蓋部１２に は、外周に巻締め部１２ａを設ける一方、中央部に前記収納室１１ａの出口を設 け、そこに図示しない噴出バルブを設ける。その噴出バルブには、上下動自在の 噴出管１３を接続する。該噴出管１３は、上部を前記蓋部１３から上方に突出し 、下動時に、通常は閉じている前記噴出バルブを開操作可能に設ける。前記噴出 管１３の上端部には、噴射釦１４を嵌め付ける。

【０００９】 一方、前記器ケース１１の底部１１ｂには、中央に孔１１ｃを設け、そこに充 填弁１７を設ける。前記充填弁１７は、図２にも示すようにキャップ状部材１８ （バルブ本体）と円筒部材１９（弁部材）とからなる。

【００１０】 前記キャップ状部材１８は、ゴム等の弾性部材でキャップ状に形成し、その頂 部１８ａ側から前記器ケース１１の孔１１ａに嵌め付けたときその孔縁が嵌まり 込む外周嵌合部１８ｂを中間部外周に設け、下端部に鍔部１８ｃを設ける。キャ ップ状部材１８の内部には、頂部１８ａの内面外周に環状凹部１８ｄを設ける。 前記キャップ状部材１８の頂部１８ａには、それを貫通して充填口１８ｅを複数 設ける。それらの充填口１８ｅは、前記環状凹部１８ｄにそれぞれ連通する。ま た、キャップ状部材１８の頂部１８ａには、可撓部１８ｆを設ける。

【００１１】 一方、前記円筒部材１９は、たとえばプラスチック材で形成し、基端に鍔部１ ９ａを設け、先端に先端係合部１９ｂを設ける。その先端係合部１９ｂの外周に は、係合凸部１９ｃを設ける。

【００１２】 しかして、図２に示すごとく前記キャップ状部材１８内に前記円筒部材１９を 挿入し、前記環状凹部１８ｄに前記先端係合部１９ｂを気密的に嵌め込んで一体 化し、充填弁１７を形成する。そして、充填弁１７は、図１に示すように前記キ ャップ状部材１８を頂部１８ａ側から前記底部１１ｂの孔１１ｃに嵌め、前記外 周嵌合部１８ｂに孔縁を気密的に嵌め付け、前記鍔部１８ｃを前記孔縁周辺に係 合して取り付ける。そうして、常時は、前記先端係合部１９ｂでキャップ状部材 １８内と充填口１８ｅとを遮断する。一方、流体充填時は、充填機器２２を充填 弁１７に気密的に押し当てて流体物を充填すると、その充填圧で前記可撓部１８ ｆが撓み、前記先端係合部１９ｂとキャップ状部材１８との間に隙間を生じ、前 記環状凹部１８ｄを介して前記キャップ状部材１８内と前記充填口１８ｅとが連 通する。そして、充填口１８ｅを通して前記器ケース１１の収納室１１ａに流体 物を充填収納する。

【００１３】 なお、この噴射器１０を廃棄するときは、たとえばキャップ状部材１８内に釘 など適当な突き棒を挿入して頂部１８ａを押し込むことにより、前記可撓部１８ ｆを撓ませ前記充填口１８ｅとキャップ状部材１８内とを連通して収納室１１ａ に残留した噴射剤を抜く。

【００１４】

【考案の効果】

以上のことから、この考案によれば、キャップ状部材内に円筒部材を挿入し、 環状凹部に先端係合部を気密的に嵌め込むので、従来のようにバルブ本体の内部 通路奥に弁部材全体を収納したり、内部通路の中間位置の弁座に弁部材を押し当 てたりすることなく、キャップ状部材内に円筒部材を簡易に組付けることができ るとともに、装置全体を小さくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例である充填弁装置を備える
噴射器の部分破断図である。

【図２】その充填弁の分解斜視図である。

【図３】従来の充填弁装置の概略構成図である。

【符号の説明】

１１ 器ケース １１ｃ 孔 １８ キャップ状部材（バルブ本体） １８ａ 頂部 １８ｂ 外周嵌合部 １８ｄ 環状凹部 １８ｅ 充填口 １８ｆ 可撓部 １９ 円筒部材（弁部材）

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【手続補正書】

【提出日】平成３年１２月１２日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図２】

【図３】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 頂部側から器ケースの孔に嵌め付けたと
   きその孔縁が嵌まり込む外周嵌合部と、前記頂部を貫通
   する充填口と、前記頂部の内面外周に設けて前記充填口
   と連通する環状凹部と、前記頂部に設ける可撓部とを有
   するキャップ状部材を設けるとともに、そのキャップ状
   部材内に挿入して先端係合部を前記環状凹部に嵌め込
   み、流体充填時はその充填圧により前記可撓部を撓ませ
   前記環状凹部を介して前記キャップ状部材内と前記充填
   口とを連通可能に、常時は前記キャップ状部材内と前記
   充填口とを遮断する円筒部材を設けてなる、噴射器の充
   填弁装置。