JPH04119554U - ワーキングステーシヨン - Google Patents

ワーキングステーシヨン

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JPH04119554U
JPH04119554U JP3390491U JP3390491U JPH04119554U JP H04119554 U JPH04119554 U JP H04119554U JP 3390491 U JP3390491 U JP 3390491U JP 3390491 U JP3390491 U JP 3390491U JP H04119554 U JPH04119554 U JP H04119554U
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凌治 栗山
徳義 辻
博司 下山
裕昭 重光
勉 正木
勝弘 古賀
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中部電力株式会社
三菱重工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボイラ炉内の保守点検作業時に設置される作
業用足場を簡易構造にすると共に保守点検に必要な装置
等を搭載できるようにする。 【構成】 大型ボイラ炉内にて、ボイラ鉄骨8とアーチ
部12内部とに取付けた滑車から垂らした吊りワイヤ1
8,19の一端を荷重計を介して固定し、他端を高さセ
ンサを備える電動昇降機43,44で受けて制御昇降さ
れる2つの足場兼用外枠22,23を有し、これらの周
囲には灰落し装置62及び検査装置63の走行を可能に
し、かつボイラの前壁側に設置の足場兼用外枠22の後
壁側の一部を移動式足場兼用外枠にして炉内後壁側中段
にあるアーチ部12の傾斜面の点検を可能にしたもの。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、火力発電プラント等のボイラの炉内で上下方向に昇降可能であって 停缶中に行うボイラ炉内の保守点検作業に使用されるワーキングステーションに 関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電プラント等の特に大型のボイラにおいて、ボイラ炉内は毎年、定期点 検並びに保守整備を行う必要があり、中でも火炉内の蒸発管、バーナや加熱器管 等においてこれらの作業を行うには、パイプ及び足場板を用いた総足場を組立て る必要がある。
【0003】 更に、各部の点検に際しての炉内側壁面の灰落し、研摩作業や目視、探傷及び 肉厚測定等の検査・記録作業は、ほとんど全て熟練作業員が各灰落し工具や検査 工具を炉内に持込んで手作業により行っているのが現状である。
【0004】 そこで、前述の如く架設される従来の炉内作業用足場につき、図9に基づいて 説明すると、1は炉内、2は炉底、3は柱をなすパイプ等の垂直単管(又は丸太 )、4はパイプ等の水平単管、及び5は足場板である。
【0005】 通常、炉内1で炉内作業用足場を組むには、まず炉底2の上に複数の垂直単管 3を側壁の内周に沿って適当な間隔をおいて配列しておき、これらに下段側で水 平単管4を横に渡して組付ける。そして、この水平単管4上に足場板5を乗せて 接続具で固縛し、足場を形成する。
【0006】 このような要領で、順次、上段側の炉内作業用足場をボイラ火炉の上部へ向け て架設していく。
【0007】 従って、図に示す如く、この炉内作業用足場は火炉を構成する4面の内側壁全 面を覆うように略ロの字状に組立てることとなる。
【0008】 また、図中、符号6は複数の昇降用階段であり、足場板5の各段毎に設けられ ていて、作業員がこの昇降階段6を昇降することにより、被点検対象となる内側 壁面の必要箇所の保守・点検が行なわれる。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
以上述べた従来の炉内作業用足場には、しかし、次のような問題がある。 (1)総足場架設に関する問題点 a)炉内1の上部作業を実施する場合、ほぼ炉底2から順次足場を築いて行き、 内側壁全面に組立てなければならないため、足場の資材は膨大であり、しかもそ の搬出入、組立、解体等の一連の作業を全て人手で行うため、多大の工数、工期 を必要とし、工事費の増加及び作業能率低下を来たしている。 b)足場組立、解体は高所作業となり安全性の確保に難がある。 c)その足場組立に必要な熟練作業員が充足できないことが多く、工事に支障が 出ている。 (2)検査等に関する問題点 a)手作業のため多くの検査員と工数、工期を必要とする。 b)その操作、判定に個人差が出る。 c)検査記録の整理に多くの時間がかかる。 d)炉内作業のため汚れや危険を伴う。
【0010】 本考案は上記事情にかんがみてなされたもので、上記課題を解消したワーキン グステーションを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的に対し、本考案によれば、ボイラ炉内の前壁側にてその全高さにわた って昇降する第1の足場兼用外枠と炉内後壁側中段に形成されたアーチ部より下 方にて昇降する第2の足場兼用外枠とから構成され、各足場兼用外枠は、ボイラ 天井壁上方のボイラ鉄骨及び前記アーチ部の内部に取付けられた複数の滑車に掛 けた吊りワイヤの一端を足場兼用外枠及びその内部に渡したビームに荷重計を介 して固定すると共に他端を足場兼用外枠及び前記ビームに固定された複数の昇降 機で受けて、前記荷重計と前記ビームに取付けた高さセンサとの値を基にして水 平姿勢で制御昇降され、各足場兼用外枠に設置した水平レールに沿って炉内側壁 の灰落し装置及び検査装置を搭載した台車を走行させ、かつ前記第1の足場兼用 外枠はその炉内後壁側の外枠の一部を移動式足場兼用外枠にしてこの移動式足場 兼用外枠を前記アーチ部の傾斜面に沿って出入りすることを特徴とするワーキン グステーションが提供される。
【0012】
【作用】
上記手段によれば、ボイラ鉄骨に設けた滑車及びアーチ部内部に設けた滑車を 介して足場兼用外枠を炉内に吊り下げて、その外枠のビームに取付けた複数の昇 降機のうち、4コーナのものについては高さセンサで制御し、その他中間のもの については荷重計で制御しつつ吊りワイヤの巻揚げ・巻戻しを行って、ワーキン グステーションを、外枠全体を常時水平姿勢に保持しかつその荷重を均一に分担 させながら昇降する。外枠の水平レールに台車を介して各灰落し装置及び検査装 置を搭載してあるので、水平レール上にこれらの機器を走行させることで、炉内 側壁面の保守点検作業を自動的に行える。また、アーチ部近辺においては、移動 式足場兼用外枠を駆動モータにより出入りさせてアーチ部の保守点検作業を行う 。
【0013】
【実施例】
以下図1〜8を参照して、本考案の一実施例について詳述する。
【0014】 図1はワーキングステーションを吊り下げて支持するための滑車の取付位置を 、図2はそのワーキングステーションの構造組成を、そして図3は前壁側の足場 兼用外枠の構造組成を示している。
【0015】 炉内1の天井壁7を超えた上方位置に火炉全体を支持するボイラ鉄骨8が設け られている。また炉内1は天井壁7、蒸発管(図示せず)のパネルからなる前壁 9、各左右側壁10、後壁11及び炉底2で囲まれ、そのうち後壁11側中段に は図示しないバーナによる燃焼ガスの流れを絞るための断面略くの字状のアーチ 部12が形成され、その上方には板型過熱器13が吊下げられている。
【0016】 そして、ボイラ鉄骨8の前壁9寄りの適当な位置には、架設吊元14を設け、 これに滑車15を複数、好適には最低4つ以上取付ける。一方、天井壁7の下方 の後壁11側アーチ部12の内部にも架設吊元台16を設け、これに滑車17を やはり最低4つ以上取付ける。
【0017】 ボイラ鉄骨8及びアーチ部12の双方の滑車15,17には、夫々吊りワイヤ 18,19が掛けられ、天井壁7及びアーチ部12にそれぞれ開口した貫通孔2 0,21を通して炉内1に垂らし、夫々の吊りワイヤ18,19が足場兼用外枠 22,23と取合って張るようにする。
【0018】 即ち図2に良く示すように、ワーキングステーションは、ボイラの構造上、前 壁9、左右側壁10前方と、炉内1上方の後壁11寄りの板型過熱器13との範 囲に投入するようにした足場兼用外枠22と、左右側壁10後方及び後壁11の範 囲に投入するようにした別の足場兼用外枠23とが必要とされる。
【0019】 これらの足場兼用外枠22,23は、外形が大略炉内断面形状に等しいロの字 状に組まれ、それらの内部には複数の補強兼用ビーム24,25が渡され、複数 の柱26,27が垂設され、更にそれら柱26,27には水平レール28,29 が水平に取付けられている。また図3に示すように、前壁側の足場兼用外枠22 には、後壁11側へ伸びる移動式足場兼用外枠30が取付けられており、ビーム 31に設けられた駆動モータ32により平ギヤ33、ラック付ガイド軸34を介 してガイド軸35,36と共に出入りするよう構成され、これらの部材は全て炉 内1において分解・組立て可能としてある。
【0020】 そして、これらの足場兼用外枠22,23とビーム24,25の適当な位置に は吊りピース37,38が取付けられ、吊りワイヤ18,19の一端を荷重計3 9,40を介してこの吊りピース37,38に固定している。
【0021】 なお、図中に示す足場兼用外枠22は1つの例として、ビーム24が3本渡さ れ、吊りワイヤ18の吊点箇所は吊りピース37を基準にして6点としてあり、 足場兼用外枠22よりも小さい面積を有する他方の足場兼用外枠23にはビーム 25が2本渡され、吊りワイヤ19の吊点箇所は吊りピース38を基準として4 点としてある。
【0022】 また、ビーム24,25の端部付近には、高さセンサ41,42を備える複数 の電動昇降機43,44が、例えば昇降機43が6台、昇降機44が4台取付け られており、これらの昇降機43,44に吊りワイヤ18,19の他端を通して 巻付けてある。
【0023】 なお、図2中、符号45,46は足場兼用外枠22,23の外周囲に適当な間 隔をおいて取付けられ、動揺を減少させるためのガイドローラ、47,48は外 側の手摺、49,50は内側の手摺、51はアーチ部12用に設けたアーム部、 そして52,53,54は水平レール28,29を走行する台車を夫々示してい る。
【0024】 図4は昇降機43,44の構造組成を示したものであり、電動モータ55本体 には吊りワイヤ18,19を巻取るためのシーブ56が直結されている。
【0025】 そのシーブ56には吊りワイヤ18,19を一巻以上巻付けてあり、そのワイ ヤ18,19の巻付けられた部分を押し付けるように、一端が固定ピン57に支 持され、かつ複数の加圧ローラ58を配列した円弧状のレバー59がシーブ56 の周囲に配設されている。この場合、加圧ローラ58の他端には押えネジ60が スプリング61を介在して取付けられ、レバー59を付勢している。
【0026】 図5は高さセンサ41,42の構造組成を示している。高さセンサ41,42 は例えばパルスエンコーダで構成することができ、取付治具によって各昇降機4 3,44の上部に固定される。そのセンサ入力軸にはシーブが設けられ、これを 吊りワイヤ18,19に押付けておき、その巻代で回転パルスをカウントするこ とにより高さが検出される。
【0027】 図6は荷重計39,40、即ちロードセルを示しており、この荷重計39,4 0は吊りピース37,38と吊りワイヤ18,19との間に取付けられる。この ことにより、炉内1において吊りワイヤ18,19を介して各滑車15,17に 足場兼用外枠22,23の全体を負担させ、吊り下げるようにする。
【0028】 それから、足場兼用外枠22,23から立上げた柱26,27には水平レール 28,29が取付けられている。この場合、水平レール28,29の形状は、各 足場兼用外枠22,23の炉内1における作業範囲に応じて決定される。ボイラ 鉄骨8から吊り下げられる足場兼用外枠22については、炉内1上方の前壁9と 後壁11寄りの板型過熱器13との間隙部での作業の必要性から、水平レール2 8は概略ロの字状に形成されている。また、アーチ部12から吊り下げられる足 場兼用外枠23については、アーチ部12を上限とした左右側壁10及び後壁1 1下方での作業の必要性から、水平レール29は概略コの字状に形成されている 。
【0029】 これらの水平レール28,29には、図7に示すように、そのレール上にて走 行可能で、炉内1の前壁9、左右側壁10、後壁11及び板型過熱器13等の保 守点検用の灰落し装置62及び検査装置63を搭載した台車52,53,54が 設けられている。
【0030】 これらの灰落し装置62及び検査装置63はどちらも、水平レール28,29 上に沿って水平に移動する台車52,53,54に支持され、前壁9、左右側壁 10、後壁11及び板型過熱器13の被点検箇所にまで延び、回動及び直動自在 なアーム64の先端に遠隔目視のITVカメラ65と共に取付けられており、特 にその灰落し装置62にはショットブラストやジェットタガネ等の灰落し研摩工 具等を具備し、検査装置63には磁気探傷や超音波探傷等の検査ヘッドを具備し ている。
【0031】 次に、その作用について説明する。
【0032】 前壁9、左右側壁10及び後壁11の保守点検時には、炉底2で予め組立てた 2台の足場兼用外枠22,23と、ボイラ鉄骨8に設けた滑車15から天井壁7 の貫通孔20を通して炉内1に垂下した吊りワイヤ18及びアーチ部12の内部 に設けた滑車17から貫通孔21を通してやはり炉内1に垂下した吊りワイヤ1 9とを夫々固定する。
【0033】 即ち、吊りワイヤ18,19の一端を、各足場兼用外枠22,23のビーム2 4,25に取付けた複数の吊りピース37,38に荷重計39,40を介して夫 々固定し、吊りワイヤ18,19の他端を、高さセンサ41,42を取付けた各 電動昇降機43,44のシーブ56に回動可能に一巻以上巻付けることにより、 滑車15,17に足場兼用外枠22,23全体を吊り下げ、これによって、一体 化したワーキングステーションが形成される。
【0034】 ここで、一旦各昇降機42,44の微回転により吊りワイヤ18,19を巻き 取ることにより、吊りワイヤ18,19を緊張させ、更に、吊りワイヤ18,1 9に足場兼用外枠22,23の重量Wを徐々に負担させるようにする。
【0035】 この操作により、昇降機43,44のレバー59に設けた複数の加圧ローラ5 8の押圧により、吊りワイヤ18,19とシーブ56との間に摩擦力が発生し、 電動モータ55によるシーブ56の回転に伴い、足場兼用外枠22,23を水平 姿勢に保持しつつ炉内1を上方へ自動的に上昇させることができる。
【0036】 このとき、好適にはアーチ部12までは、2台の足場兼用外枠22,23をあ たかも1フロアとして使用可能なように、各足場兼用外枠22,23の巻揚げ速 度は同一にして、同時に上昇の操作を行う。
【0037】 足場兼用外枠22,23が所定の作業位置に停止したならば、足場兼用外枠2 2,23の柱26,27に敷設した各ロの字及びコの字状の水平レール28,2 9上に搭載の、灰落し装置62及び検査装置63を支持する台車52,53,5 4は、保守点検箇所まで走行される。
【0038】 それから、アーム64の適当な角度の回転及び直動の各操作により各灰落し装 置62及び検査装置63の位置を微調整して合わせることにより、これら灰落し 装置62及び検査装置63を目的とする被点検対象位置に確実に到達させること が可能となる。
【0039】 この場合、アーム64には灰落し装置62及び検査装置63と共にITVカメ ラ65を取付けているので、その走行中は常時遠隔目視が可能であり、従ってあ えて足場兼用外枠22,23に作業員を搭乗させなくても、台車52,53,5 4を遠隔的に目的の点検箇所へ移動させることができる。
【0040】 保守点検箇所においては、まず、灰落し装置62が壁面に固着する灰を完全に 落とした後、次に検査装置63にて蒸発管の肉厚等の測定を実施することができ 、この測定データ結果は、図には示していない測定値検出信号線を経てボイラ炉 外に設けたコンピュータ利用の測定値分析装置により解析・記録される。
【0041】 更に、このような操作を各作業高さ位置について順次実施していくが、特に足 場兼用外枠22,23がアーチ部12の下方上限位置に到達したならば、足場兼 用外枠23はその作業範囲である左右側壁10後方及び後壁11での保守点検を 終了し、前壁9側の足場兼用外枠22だけを使用して残りの内壁面の保守点検を 行う。
【0042】 足場兼用外枠22はアーチ部12において、駆動モータ32により移動式足場 兼用外枠30を出入りさせることで、アーチ部12の傾斜面の保守点検を行い、 続いて、上方の天井壁7まで足場兼用外枠22を上昇させていくことにより、一 連の前壁9、左右側壁10前方の作業を継続して行い、かつ後方の板型過熱器1 3をも保守点検を完全に実施することができる。
【0043】 アーチ部12において、移動式足場兼用外枠30を出入りさせる機構について は前述のとおりであるが、この移動式足場兼用外枠30をアーチ部12の傾斜に 沿うよう動作させるには、以下のように行う。
【0044】 足場兼用外枠22の昇降に合わせて、図示していない移動式足場兼用外枠制御 盤を人が操作することにより駆動モータ32を駆動し、平ギヤ33を介してラッ ク付ガイド軸34を出入れし、移動式足場兼用外枠30を出入れする。
【0045】 このことにより、図1に示す如く、アーチ部12の傾斜面に沿うよう足場兼用 外枠22の昇降高さに相当する移動式足場兼用外枠30の出入れ量を設定できる 。
【0046】 なお、この操作は、上述の如く人がアーチ部12の傾斜と移動式足場兼用外枠 30との位置関係を見ながら行ってもよいが、昇降高さを高さセンサ41により 検出しているので、この高さに応じた出入り量を予め設定しておいて、自動出入 りさせることも可能である。
【0047】 以上の足場兼用外枠22,23の上昇時の昇降制御方式を図8に基づいて説明 すると、その(a)に示すように、4コーナの昇降機43,44のうち任意の1 つを基準電動昇降機として定速度運転させ、残り3つのコーナ部電動昇降機、及 びその中間にある補助電動昇降機も同様に定速度運転でスタートさせる。
【0048】 しかし、通常の運転状態では、種々の要因により電動昇降機間相互に必ず速度 ムラが生じる。従って、高揚程になると足場兼用外枠22,23に揺れや傾きが 発生するようになり、これが大きい場合には足場兼用外枠22,23が前壁9、 左右側壁10、後壁11及び板型過熱器13に接触又は引掛りが発生して、検査 進行の妨げとなる。
【0049】 このため、特にコーナ部電動昇降機については、基準電動昇降機の高さセンサ 41,42による高さの検出値Aに対し、他の昇降機の各値Bとの差の絶対値が ある規定された値αを越す場合、その差がプラス、即ちAの方が大きい場合、そ の差の分だけ他の上昇速度を増加させ、逆にマイナス、即ちBの方が大きい場合 は、同様に減少させながら自動制御することにより、足場兼用外枠22,23を 常時、水平に保持させることができる。
【0050】 このとき、補助電動昇降機はその制御に追従させて荷重を分担させるため、こ の役目を果たすべく荷重計39,40の値Pが許容下限値Wminより小さい場 合、上昇速度を増加させ、吊りワイヤ18,19の張力を高めて足場兼用外枠2 2,23の荷重の一部負担割合を大きくするようにし、逆に許容上限値Wmax より大きい場合は、上昇速度を減少させ、同様の手続で足場兼用外枠22,23 の荷重の一部負担割合を小さくする。
【0051】 このようにして、足場兼用外枠22,23を常に水平姿勢に保持すると共に、 その荷重を均一に分担させることが容易に可能となる。
【0052】 ここで、基準電動昇降機は、足場兼用外枠22,23が所定位置まで達すると 停止し、他の電動昇降機も停止させるが、図8(b)に示すように、高さセンサ 41,42の値Aと値Bとを比較して、その差が0以上であれば、他の電動昇降 機を傾斜補正用として低速度(微回転)で上昇運転し、0以下であれば同様に低 速度で下降運転し、また、ちょうど0となった時点で停止させるようにする。
【0053】 なお、下降モードでは、以上の昇降と逆の制御を行えば良い。
【0054】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案によるワーキングステーションは、従来の総足場 に比べて1フロアだけの簡易構造とすることができるので、架設資材の物量を大 幅に減少することができ、その搬出入、組立、解体等の作業員工数を約1/4程 度に、工期を約1/2程度に短縮することができる。
【0055】 更に、その一連の準備作業は炉底で施行できるので、安全性も向上する他、比 較的熟練していない一般作業者が従事できる。
【0056】 また、その運転操作上、各昇降機の制御用に高さセンサ及び荷重計を付設する だけの比較的簡単な構造でありながら、ワーキングステーションの昇降中並びに 作業中の姿勢を水平に保持でき、かつ足場兼用外枠又は吊りワイヤに加わる偏荷 重を容易に修正できるので、昇降時及び作業時の信頼性、安全性が確実に向上す る。
【0057】 それから、灰落し装置及び各種検査装置等をワーキングステーションに全て搭 載できるので、その自動化及びロボット化を推進でき、作業員を削減でき、人的 な誤差をなくすことができる。しかも、大量のデータ処理が迅速かつ的確に得ら れ、炉外からの遠隔操作及び監視が容易に可能となり、作業環境の改善等が図れ る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるワーキングステーションの滑車の
取付位置及び使用状態を示す概略断面図である。
【図2】図1のワーキングステーションの構造組成を示
す要部斜視図である。
【図3】移動式足場兼用外枠の作動状態を示す模式図で
ある。
【図4】昇降機の構造組成を示す模式図である。
【図5】高さセンサの取付け状態を示す図である。
【図6】荷重計の取付け状態を示す図である。
【図7】水平レールへの灰落し装置及び検査装置の取付
状態の一例を示す模式図である。
【図8】昇降及び停止制御方式の基本フローチャートを
示す図である。
【図9】従来の総足場の使用状態を示す一部概略斜視図
である。
【符号の説明】
1 炉内 2 炉底 7 天井壁 8 ボイラ鉄骨 9 前壁 10 左右側壁 11 後壁 12 アーチ部 13 板型過熱器 14 架設吊元 15,17 滑車 16 架設吊元台 18,19 吊りワイヤ 20,21 貫通孔 22,23 足場兼用外枠 24,25 ビーム 26,27 柱 28,29 水平レール 30 移動式足場兼用外枠 31 ビーム 32 駆動モータ 33 平ギヤ 34 ラック付ガイド軸 35,36 ガイド軸 37,38 吊りピース 39,40 荷重計 41,42 高さセンサ 43,44 昇降機 45,46 ガイドローラ 47,48 外側の手摺 49,50 内側の手摺 51 アーム部 52,53,54 台車 55 電動モータ 56 シーブ 57 固定ピン 58 加圧ローラ 59 レバー 60 押えネジ 61 スプリング 62 灰落し装置 63 検査装置 64 アーム 65 ITVカメラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 下山 博司 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)考案者 重光 裕昭 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)考案者 正木 勉 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)考案者 古賀 勝弘 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボイラ炉内の前壁側にてその全高さにわた
    って昇降する第1の足場兼用外枠と炉内後壁側中段に形
    成されたアーチ部より下方にて昇降する第2の足場兼用
    外枠とから構成され、各足場兼用外枠は、ボイラ天井壁
    上方のボイラ鉄骨及び前記アーチ部の内部に取付けられ
    た複数の滑車に掛けた吊りワイヤの一端を足場兼用外枠
    及びその内部に渡したビームに荷重計を介して固定する
    と共に他端を足場兼用外枠及び前記ビームに固定された
    複数の昇降機で受けて、前記荷重計と前記ビームに取付
    けた高さセンサとの値を基にして水平姿勢で制御昇降さ
    れ、各足場兼用外枠に設置した水平レールに沿って炉内
    側壁の灰落し装置及び検査装置を搭載した台車を走行さ
    せ、かつ前記第1の足場兼用外枠はその炉内後壁側の外
    枠の一部を移動式足場兼用外枠にしてこの移動式足場兼
    用外枠を前記アーチ部の傾斜面に沿って出入りすること
    を特徴とするワーキングステーション。
JP1991033904U 1991-04-15 1991-04-15 ワーキングステーション Expired - Lifetime JP2526333Y2 (ja)

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JP5635163B1 (ja) * 2013-07-29 2014-12-03 太平電業株式会社 ボイラ内足場の構築方法

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