JPH041184Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、埠頭コンテナクレーンのスパン内に
組合せて使用されるスパン内クレーンを設けたこ
とに特徴を有するコンテナ荷役装置に関するもの
である。

（従来の技術） 前記コンテナ荷役装置の従来例は、第７図に示
すように岸壁に沿つて敷設されているレール上に
設けた埠頭コンテナクレーン０１ａにおける下部
水平桁０４ａのスパン外に延長ガーダ０５ａを設
け、下部水平桁０４ａと延長ガーダ０５ａ上で横
行操作されるトラバーサ０６ａを設けるととも
に、埠頭コンテナクレーン０１ａのスパン外の前
記延長ガーダ０５ａ上にヤードクレーン０７ａを
配置して、埠頭コンテナクレーン０１ａのトロリ
ー０２ａのスプレツダ０３ａで吊持、移送される
コンテナｃをトラバーサ０６ａで授受、仮置き
し、トラバーサ０６ａで同コンテナをスパン外の
延長ガーダ０５ａ上へ移送し、ヤードクレーン０
７ａでトラバーサ０６ａ上のコンテナを吊持して
地上側の輸送機（コンテナトレーラ）のシヤーシ
上に積荷するとともに、同シヤーシ上からのコン
テナの逆荷役を行う構造になつている。

また、第８図に示す従来例は、埠頭コンテナク
レーン０１ｂのスパン外にヤードクレーン０７ｂ
を配置し、ヤードクレーン０７ｂの下部水平桁０
４ｂの側部にヒンジで連結された延長ガーダ０５
ｂを埠頭コンテナクレーン０１ｂのスパン内に配
置して、下部水平桁０４ｂと延長ガーダ０５ｂ上
で横行操作されるトラバーサ０６ｂを設け、該ト
ラバーサ０６ｂは、第７図のトラバーサと同様に
埠頭コンテナクレーンのスパン内でトロリー０２
ｂのスプレツダ０３ｂとのコンテナｃ受渡し仮置
き、移送を行つてヤードクレーン０７ｂのコンテ
ナ運搬機０８ｂとの受渡しを行う構造になつてい
る。

第７図、第８図に示す埠頭コンテナクレーンお
よびヤードクレーンはいずれもレール上に配設さ
れている。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の前記コンテナ荷役装置は、いずれも埠頭
コンテナクレーンのスパン外のヤードクレーンが
配置され、スパン外のヤードクレーンで地上側輸
送機とのコンテナ受、渡しが行われるため、埠頭
コンテナクレーンのスパン内の地上側輸送機との
荷役を行うことができず、コンテナ移送のサイク
ルパスが長くコンテナ処理時間が長くなつている
とともに、埠頭コンテナクレーンとヤードクレー
ンとの受、渡しのための芯合わせが難しく、ま
た、埠頭コンテナクレーンのスパン外の作業スペ
ースが狭くなるなどの問題点がある。

（問題点の解決手段） 本案は、前記のような問題点に対処するための
コンテナ荷役装置であつて、岸壁に設けられた埠
頭コンテナクレーンの下部水平桁上に横行操作さ
れるコンテナトラバーサを設けるとともに、埠頭
コンテナクレーンのスパン内に走行配置されるス
パン内クレーンをリンク部材で連結して組合せ
て、同スパン内クレーンの上部桁に前記コンテナ
トラバーサと地上側輸送機間のコンテナ運搬機を
装架したことにより、埠頭コンテナクレーン内に
おける荷役を可能とし、埠頭コンテナクレーンに
対するスパン内クレーンの芯合せ手間を省き、埠
頭コンテナクレーンとトラバーサおよびスパン内
クレーン内のサイクルパスを短縮して荷役効率を
高めるなど前記のような問題点を解消している。

（作用） 埠頭コンテナクレーンのスパン内にスパン内ク
レーンを走行配置し両クレーン間をリンク部材で
連結して、埠頭コンテナクレーンに対してスパン
内クレーンの移送芯合せを行ない、埠頭コンテナ
クレーンは船舶と同コンテナクレーンのスパン内
間でコンテナを移送し、トラバーサは同スパン内
でコンテナを支持、仮置して移送し、スパン内ク
レーンは同スパン内でトラバーサと地上側の輸送
機間のコンテナ運搬を分担して、コンテナのサイ
クルパスが著しく短縮されているとともに、埠頭
コンテナクレーンのスパン内下部が有効利用され
同スパン外のスペースが広く開放されて他作業に
利用される。

（実施例） 第１図ないし第６図に本考案の一実施例を示し
ており、図中１は埠頭コンテナクレーンであつ
て、該埠頭コンテナクレーン１は、岸壁に沿つて
敷設されたレール２上に走行操作可能に配置さ
れ、スプレツダ４を吊持した主トロリー３が装架
されている。

埠頭コンテナクレーン１の脚部１ａ，１ａ間に
設けられている下部水平桁５上に設けられたレー
ル６にトラバーサ７が横行操作可能に装架されて
いるとともに、同下部水平桁５の岸壁側にヒンジ
８で連結された油圧シリンダ９で起伏操作される
起伏ガーダ１０が連設されて、トラバーサ７が必
要に応じて起伏ガーダ１０上への横行操作可能に
なつている。

前記埠頭コンテナクレーン１の脚部１ａ，１ａ
間、即ちスパン１ａ，１ａ内に、スパン内クレー
ン１１が走行配置されるようになつており、該ス
パン内クレーン１１は、走行用タイヤ１１ａを有
し、上部桁１２を張出して設け、同上部桁１２上
に、スプレツダ１４を有するトロリー１３即ちコ
ンテナ運搬機１３，１４が走行操作可能に装架さ
れ、さらに、埠頭コンテナクレーン１の脚部１ａ
とスパン内クレーン１１の門形フレーム１５間に
リンク部材２０が着脱自在に連結されて、リンク
部材２０の連結によつて埠頭コンテナクレーン１
のコンテナ移送方向に対しスパン内クレーン１１
のコンテナ移送方向が芯合せされる構成になつて
いる。

前記トラバーサ７について詳述すると、第２，
３図に示すように下部水平桁５および起伏ガーダ
１０に設けられたレール６上で横行操作され、上
部に複数のコンテナガイド１７が固設されて複数
のコンテナｃが同時に支持される複数のコンテナ
支持スペースを有し、仮置き性能、移送性能が高
められている。

図中、ｂは地上側の輸送機（コンテナトレーラ
など）、１８はウインチであつて、該ウインチ１
８によつてワイヤロープ１９を介しトロリー１３
が上部桁１２上で往復移動される構造になつてお
り、埠頭コンテナクレーン１、スパン内クレーン
１１、主トロリー３、トラバーサ６は、それぞれ
自走装置（図示省略）を有し、スプレツタ４，１
４とともに適宜の制御機構（図示省略）によつて
遠隔操作される。

本考案の実施例は、前記のような構成になつて
おり、埠頭コンベアクレーン１のスパン１ａ，１
ａ内にスパン内クレーン１１を走行配置し、両ク
レーン１，１１間をリンク部材２０で連結するこ
とにより、埠頭コンテナクレーン１のコンテナ移
送方向に対してスパン内クレーン１１のコンテナ
移送方向が芯合せされ、同時にトラバーサ６に対
する芯合せとなる。

埠頭コンテナクレーン１の主トロリー３および
スプレツダ４によつて船舶とスパン間のトラバー
サ６間のコンテナｃ移送、受、渡しを行ない、ト
ラバーサ６はコンテナｃを支持、仮置きするとと
もに、下部水平桁５上さらに必要に応じて起伏ガ
ーダ１０上で横行操作され、スパン内クレーン１
１のコンテナ運搬機１３，１４でトラバーサ６と
地上側の輸送機ｂ間のコンテナ運搬を分担する。

トラバーサ６は、下部水平桁５上の船舶側さら
には起伏ガーダ１０上でスプレツダ４との間のコ
ンテナｃ受、渡しを行ない、下部水平桁５上即ち
スパン内でスパン内クレーン１１のコンテナ運搬
機１３，１４とのコンテナｃ受、渡しを行うた
め、主トロリー３およびトラバーサ６の水平移動
距離つまりサイクルパスが著しく短縮されてお
り、スパン内クレーン１１のコンテナ運搬機１
３，１４は上部桁１２上で横行操作されて、スパ
ン内に配置された輸送機ｂへのコンテナ受、渡し
位置が広くなり、コンテナ受、渡し性能が高めら
れている。埠頭コンテナクレーン１に対してスパ
ン内クレーン１１がリンク部材２０で連結されて
いるため、岸壁に沿つて両クレーンが同時に移動
され、その都度芯合せする必要がない。また、埠
頭コンテナクレーン１上にはトラバーサ６のみ配
置され、スパン内クレーン１１は地上で自走され
る配置になつているため、埠頭コンテナクレーン
が軽量化されている。

（考案の効果） 本考案は、前述のような構成になつており、埠
頭コンテナクレーンのスパン内にクレーンを走行
配置して両クレーン間をリンク部材で連結するこ
とにより、両クレーンのコンテナ移動方向の芯合
せが行われ、埠頭コンテナクレーンのスパン内で
の荷役が可能となり同コンテナクレーンおよびト
ラバーサのコンテナ移送距離が短縮されサイクル
パスが著しく短縮されて荷役性能、荷役効率が向
上されているとともに、埠頭コンテナクレーンの
スパン外のスペースが開放され、同コンテナクレ
ーンが軽量化されて構造簡素化とともに操作性が
高められているなどの効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体側面図、
第２図は第１図の−視図、第３図は第１図の
スパン内クレーンの拡大側面図、第４図は第３図
の−視図、第５図は第３図の−平面図、
第６図は第３図の−平面図、第７図は従来例
の側面図、第８図は他の従来例の側視図である。 １……埠頭コンテナクレーン、５……下部水平
桁、６……トラバーサ、１１……スパン内クレー
ン、１３，１４……コンテナ運搬機、２０……リ
ンク部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 岸壁に設けられた埠頭コンテナクレーンと、該
   埠頭コンテナクレーンの下部水平桁上で横行操作
   されるコンテナトラバーサと、前記埠頭コンテナ
   クレーンのスパン内に走行配置されリンク部材で
   連結固定されるスパン内クレーンと、該スパン内
   クレーンの上部桁に装架され前記コンテナトラバ
   ーサと地上側輸送機間の荷役を行うコンテナ運搬
   機を具備したことを特徴とするコンテナ荷役装
   置。