JPH04117532U - 作業車の動力伝達構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空式播種装置の真空状態を作り出す真空ポ
ンプを合理的に配置し、コンパクト化を図る。 【構成】 エンジン３の下方に真空ポンプ１２を配置
し、この真空ポンプ１２とエンジン３の下向き出力軸１
３をクラッチ１４を介して連結すると共に、エンジン３
より後向きに側方出力軸１５を延出し、この側方出力軸
１５の後方に推進車輪５が軸支された伝動ケース４を二
つ左右に配置し、この側方出力軸１５と伝動ケース４と
を伝動連結する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エンジンの近傍に、走行装置が備えられた伝動ケースを配置すると 共に、この伝動ケースの後方に作業装置を配置してある作業車の動力伝達構造に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

作業装置として真空式播種装置を搭載するものでは真空ポンプの配置位置が問 題となるが、この真空ポンプは作業車が停止している間も作動させる必要がある ため、エンジンより直接動力をとるのが望ましく、従来は、図２に示すように、 後方に伝動ケース４を配置したエンジン３に対して、真空ポンプ１２を前方に配 置し、ベルト伝動していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このように前後に配列すると機体前後長さが長くなり、枕地等での旋 回半径が大で、作業がやりにくいものとなる。そこで、エンジンからの動力伝達 を受けずに、真空ポンプを駆動する専用の駆動エンジンを配置して機体前後長さ を抑えた配置構成を採ることもできるが、この場合には、専用のエンジンが余分 に必要となり、製造コストの高騰につながる。

【０００４】 本考案の目的は、真空ポンプの合理的な配置構成によって機体前後長さの拡大 を抑え、コンパクト化の図れるものを提供する点にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案による特徴構成は、前記作業装置に作業用動力を供給するポンプを前記 エンジンの下方に配置し、前記エンジンの下向き出力軸と前記ポンプとを伝動連 結すると共に、エンジンより外側方に向けて側方出力軸を延出し、その側方出力 軸と前記伝動ケースとを伝動連結してある点にあり、その作用効果は次の通りで ある。

【０００６】

【作用】

エンジンの後方等その近傍に位置する伝動ケースに対しては、エンジンより側 方出力軸を延出して動力伝達を行い、ポンプに対してはそのポンプをエンジン下 方に配置し、エンジンから延出した下向き出力軸から動力伝達を行う。

【０００７】

【考案の効果】

その結果、エンジン近傍に位置する必要のため配置上の制約が多い伝動ケース への動力伝達は側方出力軸から行い、比較的配置上の制約が少ないポンプはエン ジンの下方に配置することによって、エンジン下方のデッドスペースが有効に活 用でき、全体としてコンパクトにまとまった作業車の動力伝達構造を提供できる に至った。

【０００８】

【実施例】

図１に示すように、前後向きメインフレーム１の前端部に箱形フレーム２を取 付けると共にその箱形フレーム２の上面に縦型エンジン３を載置する。このエン ジン３の後方に左右一対の伝動ケース４，４を配置し、この伝動ケース４，４の 各々の下端に推進車輪５，５を軸支する。前記メインフレーム１の後端に作業装 置６としての真空式播種装置を取付け、歩行型の真空播種機を構成する。 前記真空式播種装置６を構成するに、メインフレーム１の後端に基端フレーム ７を取付けると共に、基端部フレーム７の下端に前後向き姿勢の作業フレーム８ を設け、この作業フレーム８下端に、種籾供給用溝を形成する作溝器９、作業フ レーム８上面に種籾貯留ホッパ１０、作業フレーム８後端に作溝深さを設定する 尾輪１１を設けてある。 エンジン３の後方両側方に、縦向き伝動ケース４，４を配置すると共に、この 縦向き伝動ケース４，４の下端に走行装置としての推進車輪５を軸支し、エンジ ン３より後向きに延出した側方出力軸１５と伝動ケース４の上部入力部とを伝動 連結する。 前記箱形フレーム２内に真空ポンプ１２を配置し、エンジン３より下向き出力 軸１３を延出し、真空ポンプ１２の入力軸とエンジンの下向き出力軸１３とをク ラッチ１４を介して直結する。

【０００９】 〔別実施例〕 真空ポンプ１２以外に他の油圧等流体圧ポンプを適用できる。 作業装置としては真空式播種装置６以外に耕耘装置等を適用でき、ポンプ１ ２としてこの耕耘装置を回転駆動させる油圧ポンプであってもよい。 本考案のものは、田植機等の農機を含む作業車に適用できる。

【００１０】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体側面図

【図２】従来の全体側面図

【符号の説明】

３ エンジン ４ 伝動ケース ５ 走行装置 ６ 作業装置 １２ ポンプ １３ 下向き出力軸 １５ 側方出力軸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エンジン（３）の近傍に、走行装置
   （５）が備えられた伝動ケース（４）を配置すると共
   に、この伝動ケース（４）の後方に作業装置（６）を配
   置してある作業車の動力伝達構造であって、前記作業装
   置（６）に作業用動力を供給するポンプ（１２）を前記
   エンジン（３）の下方に配置し、前記エンジン（３）の
   下向き出力軸（１３）と前記ポンプ（１２）とを伝動連
   結すると共に、エンジン（３）より外側方に向けて側方
   出力軸（１５）を延出し、その側方出力軸（１５）と前
   記伝動ケース（４）とを伝動連結してある作業車の動力
   伝達構造。