JPH0411724Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は低周波治療器用導子に関する。

本体と導子とを一体化し小型化した低周波治療
器を生体皮膚に貼着して使用するいわゆる一体貼
着型低周波治療器に於いて、その本体は小型電
池、電子回路部品をマウントした回路基板等の硬
質性部材によつて形成され、更にこれらの機能保
護及び電池交換等のメンテナンスの面から、全体
を硬質性ケースで覆うことが避けられがたく、よ
つて本体に粘着性を有する導子を付設しただけで
は、様々な曲率面を持ち、且つ硬質な生体皮膚表
面に常時貼着維持することは困難なことである。

他方、一般的な導子に於いては固定バンドによ
り生体表面に当接固定する方法がとられるが、人
体の揺動等に適応できず、イリテーシヨン等が生
じる原因となつた。

本考案の目的は、生体皮膚表面に常に追従貼着
可能な低周波治療器用導子を提供することにあ
る。

次に、本考案の実施例を図面を参照して詳細に
説明する。

第１図は、電子回路基板１６を収納した回路収
納部０２と、電源電池１８を収納した電池収納部
０１と、電子回路基板１６と電源電池１８とを相
互に電気的に接続したリード線１２とにより構成
される、導子と機器との一体構成型の低周波治療
器である。

各々収納部の形状及び構造は同一のものである
ことから、同一符号にダツシユを付して片側の説
明を省略する。

０２は回路収納部、０１は電池収納部を示す。
１３は硬質性合成樹脂等で形成され、その縁部が
溝状に形成されたカバー部である。カバー部１３
は、その上面が平らな半円球状を有し、その内側
上面には絶縁性接着剤による接着層１４を介して
電子回路基板１６が接着固定されている。

２は柔軟かつ弾力性を有するゴム、プラスチツ
ク、ポリエステル、ポリウレタン等で形成された
蛇腹状の筒状本体で、略中間部が収束した円筒状
を有するネツク部３を中心として上部及び下部方
向は末広状に広がつた円筒状を有し、上部に於い
てその縁部はカバー部１３の溝１３Ｋに嵌合する
ように内側に延びている。

更にネツク部の上部には、リード線１２を内部
へ導入する為の貫通孔１９が設けられており、こ
の貫通孔１９は電池収納部０１にも穿設されてい
る。筒状本体２の下部に於いては、その末端が約
２mmの枠１５を形成し、その内側縁部には絶縁性
接着剤による接着層７を介して、カーボン粉末を
含有成型した導電性シリコーンシート等よりなる
円板状の導電性シート部材６が接着固定されてい
る。

電子回路基板１６は縦10mm、横８mm、厚さ0.5
mmの樹脂基板にコンデンサ、ダイオード、インダ
クタ、及びトランジスタ、IC等のチツプ部品が
マウントされており、電池電源１８の電池エネル
ギイを昇圧、蓄積、放電等の動作を繰り返し行つ
て低周波刺激パルスを生成出力する部分である。
電子回路基板１６と電池電源１８とを接続するの
がリード線１２内部の導電伝達体１０，１１であ
り、負側の導電伝達体１１は、更に低周波刺激パ
ルスの負の出力として、電池収納部０１の導電性
シート部材６に接続している。

リード線１２は、外側及び相互間で電気的絶縁
性を保てるよう、ビニール、プラスチツク等の合
成樹脂により、導電伝達部１０及び１１を被覆す
ることによつて形成されたものである。

一方、電池収納部０１の裏内側上部には、小型
電池１８を収納固定する為のホルダー１７が接着
剤による接着層を介して接着固定されており、ホ
ルダー１７には、電子回路基板１６へ電気エネル
ギイを供給する為の導電伝達体１０，１１が接続
され、小型電池１８を収納することにより、その
電池エネルギイが電子回路基板１６へ伝達される
ような構成を有している。導電性シート部材６の
下面には、カラヤゴム等の天然樹脂、あるいはポ
リアクリル酸等の合成樹脂を主成分としてなる導
電性粘着性を有する界面部材４が、独自の粘着力
により貼着結合している。

その全体構成を第２図に示した。使用時、回路
収納部０２、電池収納部０１の界面部材４を生体
皮膚に貼着することにより、電子回路基板内で組
み合わされた電子回路が閉じて、低周波刺激パル
スが生体に印加される。

以上述べた実施例は、回路収納部と電池収納部
とを各々分離構成し、両者共に人体貼着すること
により、低周波刺激パルスが通電を開始するもの
であつたが、第３図に示すように、回路と電池を
同一のカバー部１３内に収納し、且つ同一支持部
材上に２つの導電性シート部材と界面部材４を互
いに絶縁的関係を保つて一体的に配置した構成を
とつてもよい。

尚、第３図に示した実施例の形状は第１図に示
したものと同様なものであるから、その説明は省
略する。

又、本考案に於いては、第１の実施例に示した
電池収納部及び回路収納部の間を接続するリード
線をらせん状に形成してもよく、又、その形状等
は適宜選択されるものである。

以上詳述の如く本考案は、小型電池、電子回路
基板等の硬質性構造体を具備しながらも、界面部
材を支持する蛇腹状の筒状本体が柔軟な程度の材
質を有することから、曲率の大きい部位あるいは
人体の揺動等でも剥離することなく追従貼着し、
安定した刺激を与えることが可能である等の一体
貼着型の低周波治療器に対する効果を初めとし
て、一般的な低周波治療器に於ける導子等にも上
記と同様の効果を奏効するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案の実施例を示す断面図
及び側面図、第３図は本考案の他の実施例を示す
側面図である。 １……低周波刺激パルス出力部、２……支持部
材（筒状本体）、３……ネツク部、４……界面部
材、６……導電性シート部材、７，１４……絶縁
性接着剤層、８……導電接合部、９，１０，１１
……導電伝達体、１３……カバー部、１５……
枠、１６……電子回路基板、１７……ソケツト、
１８……電池、１９……貫通孔、０１……電池収
納部、０２……回路収納部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 硬質性部材よりなるカバー部、柔軟性、粘着
   性、導電性を有する電極部、弾性材より形成され
   且つその側面が蛇腹形状である筒状本体よりな
   り、前記カバー部と前記電極部は、前記筒状本体
   を挟んで一体的に接続されていることを特徴とす
   る低周波治療器用導子。