JPH04117247U - 直線駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は直線移動体上にロボット、ＸＹテ−
ブル、作業工具等を載置する直線駆動装置に関し、移動
体の摺動抵抗を小とし、ガイドレ−ルの摩耗、音の発生
を防止することを目的としている。 【構成】 直線ガイドレ−ルと平行に直線状に駆動され
る駆動体を配設し、スライダ−下面に形成した直線溝を
前記直線ガイドレ−ルに摺動自在に嵌合し、該スライダ
−下面に形成した筒穴内に駆動体と一体のピン上端に形
成した球状部を回動自在に嵌合し、該ピンに上下方向の
自由度をもたせてなる直線駆動装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、直進ガイドとそのガイド上に移動体を摺動自在に配置させ、その移 動体を駆動源により作動させる直線駆動装置に関し、その実用上の例として、移 動体にロボットを載置したり、ＸＹテ−ブルに使用したり移動体を搬送箱とした り、移動体に作業工具（切削刃など）を取り付けた直線駆動装置があげられる。

【０００２】

【従来の技術】

従来の直進駆動装置としては図６、図７に示すような装置が知られている。

【０００３】 １は長方形のベ−スで両側壁１ａ，１ｂが一体成形され、上端に２本の直線ガ イドレ−ル２ａ，２ｂが配設されている。ベ−ス１の両端に取り付けられたブラ ケット３，４には前記直線ガイドレ−ル２ａ，２ｂと平行な送りねじ５が軸支さ れ、その一端とモ−タ６とはカップリング７により連結されている。

【０００４】 送りねじ５に螺合されたナット８には駆動体９が一体に固定されている。１０ はスライダ−で下面に形成した２個の直線溝１０ａ，１０ｂを前記２本の直線ガ イドレ−ル２ａ，２ｂに摺動自在に嵌合し、ねじ１１で前記駆動体９に一体に固 定している。

【０００５】 モ−タ６の正逆転により送りねじ５が正逆転し、ナット８、駆動体９、スライ ダ−１０が一体となって２本の直線ガイドレ−ル２ａ，２ｂ及び送りねじ５に沿 って前後に摺動する。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来技術においては、組み立てる際あるいは一体形成して も２本のガイドの平行度、ボ−ルネジとガイドとの平行度を出すことは困難であ った。その平行度は通常０にすることは皆無であり、装置の大きさ、用途によっ ても異なるが、約１ｍ位の長さのもので、約数十μｍの差（平行差）が限界であ った。

【０００７】 そのため、これらの数十μｍの差が移動体の移動の際に摺動抵抗となり、駆動 源の故障、ガイドレ−ルなどの摩耗、音の発生といった問題を生じさせた。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記問題点を解決することを目的とし、直線ガイドレ−ルと平行に直 線状に駆動される駆動体を配設し、スライダ−下面に形成した直線溝を前記直線 ガイドレ−ルに摺動自在に嵌合し、該スライダ−下面に形成した筒穴内に駆動体 と一体のピン上端に形成した球状部を回動自在に嵌合し、該ピンに上下方向の自 由度をもたせたことを特徴とする。

【０００９】

【実施例】

図１乃至図３は本考案の第１実施例である。２１は長方形のベ−スで両側壁２ １ａ，２１ｂが一体成形され、上端に直線ガイドレ−ル２２ａ，２２ｂが配設さ れている。ベ−ス２１の両端に取り付けられたブラケット２３，２４には前記直 線ガイドレ−ル２２ａ，２２ｂと平行な送りねじ２５が軸支され、その一端とモ −タ２６とはカップリング２７により連結されている。送りねじ２５に螺合され たナット２８には駆動体２９が一体に固定され、該駆動体２９には上端に球部３ ０を形成したピン３１の基部が固着されている。

【００１０】 ３２はスライダ−で下面両側に形成した直線溝３２ａ，３２ｂを前記２本の直 線ガイドレ−ル２２ａ，２２ｂに摺動自在に嵌合している。スライダ−３２下面 中央部には筒穴３３が穿設され、前記ピン３１上端の球部３０が摺動方向にガタ なく、上下に自由度を有するように嵌合されている。

【００１１】 次に作用について説明する。モ−タ２６の正逆転により送りねじ２５が正逆転 し、ナット２８、駆動体２９、ピン３１が一体になって送りねじ２５に沿って移 動する。スライダ−３２は筒穴３３に嵌合したピン３１先端の球部３０によって 直線ガイドレ−ル２２ａ，２２ｂに沿って押され摺動する。送りねじ２５の中心 から直線ガイドレ−ル２２ａ，２２ｂ間に生じる左右方向の誤差がある場合は、 駆動体２９が送りねじ２５を中心として図３の如く左右に回動し、左右精度誤差 を吸収し、上下方向に精度誤差がある場合は球部３０が筒穴３３内を上下動して 上下精度誤差を吸収し、全長に亘って円滑に摺動する。

【００１２】 図４は本考案の第２実施例である。

【００１３】 ４２は第１実施例のスライダ−３２に相当するスライダ−で円孔４３が形成さ れ、円孔４３内には球面軸受４４を配設し、下端を段部４３ａに係止し、円孔４ ３上部の螺孔４５に押え円板４６を螺合して押圧固定している。４９は第１実施 例の駆動体２９に相当する駆動体でピン４８が固定され、球面軸受４４に嵌合し た球部４７の通孔４７ａに上下動自在に嵌合している。

【００１４】 次に作用について説明する。送りねじと直線ガイドレ−ルとの間に左右方向の 誤差がある場合は、球面軸受４４に対して球部４７が回動して左右精度誤差を吸 収し、上下方向に精度誤差がある場合は、ピン４８が球部４７内を上下動して上 下精度誤差を吸収し、全長に亘って円滑に摺動する。

【００１５】 なお、送りねじの代りにエア、油圧シリンダ−等他の手段を用いて直線駆動す るようにしてもよい。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によると、直線ガイドレ−ルと平行に直線状に駆動される駆動体を配設 し、スライダ−下面に形成した直線溝を前記直線ガイドレ−ルに摺動自在に嵌合 し、該スライダ−下面に形成した筒穴内に駆動体と一体のピン上端に形成した球 状部を回動自在に嵌合し、該ピンに上下方向の自由度をもたせてあるので、例え ば、スライダ−上にロボットを載置したり、ＸＹテ−ブルに使用したり、搬送箱 としたり、作業工具を取り付け、該スライダ−を直線ガイドレ−ルに沿って摺動 させる場合、駆動体を直線状に駆動する送りねじ、シリンダ−装置等と直線ガイ ドレ−ルとの上下・左右の平行度を出すのに従来のようにスライダ−を摺動させ 乍ら、送りねじ、シリンダ−装置との取り付け位置を修正する面倒な作業を必要 とせず、組み立て作業が極めて容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例正断面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ側断面図である。

【図３】図２のＡとＡ／２間に誤差があった場合の作動
説明図である。

【図４】本考案の第２実施例図２相当図である。

【図５】従来装置の正断面図である。

【図６】図５のＡ−Ａ側断面図である。

【符号の説明】

２１ ベ−ス ２１ａ ベ−スの両側壁 ２１ｂ ベ−スの両側壁 ２２ａ 直線ガイドレ−ル ２２ｂ 直線ガイドレ−ル ２３ ブラケット ２４ ブラケット ２５ 送りねじ ２８ ナット ２９ 駆動体 ３０ 球部 ３１ ピン ３２ スライダ− ３３ 筒穴 ４２ スライダ− ４３ 円孔 ４４ 球面軸受 ４７ 球部 ４８ ピン ４９ 駆動体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 直線ガイドレ−ルと平行に直線状に駆動
   される駆動体を配設し、スライダ−下面に形成した直線
   溝を前記直線ガイドレ−ルに摺動自在に嵌合し、該スラ
   イダ−下面に形成した筒穴内に駆動体と一体のピン上端
   に形成した球状部を回動自在に嵌合し、該ピンに上下方
   向の自由度をもたせてなる直線駆動装置。