JPH04116839U - カメラ装置保護ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラ装置の保護ケースにおいて粉塵、水滴
等の侵入を防ぎ、ケース内部の熱交換効率を高める様に
する。 【構成】 カメラ装置６を収納する保護ケース５のカメ
ラ装置６のレンズ６ａが対向する面に窓孔５ａを穿っ
て、エアーを保護ケース５内を通して送出し、窓孔から
エアーを吹き出させ、且つ窓孔５ａの上部からもエアー
を吹き出して、エアーカーテンを作る様に構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は悪環境でカメラを保護するためのカメラ装置保護ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の赤外線カメラ装置の保護ケースは粉塵や水滴の充満した悪環境で赤外線 温度測定を行うために、図３に示す様に構成されていた。

【０００３】 図３で１は測定物で、例えば炉内の鉄の温度分布等を赤外線カメラ６で撮像し 、その温度分布特性曲線等を得る場合には、赤外線カメラ６を粉塵や塵埃３等か ら保護するために保護ケース５内に収納して撮像が行なわれる。

【０００４】 保護ケース５は略長方形状の赤外線カメラ６が収納出来る箱体と成され、アル ミニウム等で構成される。赤外線カメラ６が保護ケース５に収納された状態でカ メラレンズ６ａが対向する保護ケースの一側面に開口５ａが穿たれ、この開口５ ａを覆う様にゲルマニウムやシリコン或はサファイア等で作製された赤外線透過 ガラスの窓７が窓取付金具８によって、密閉する様に配設されている。

【０００５】 保護ケース５内が密閉されて、温度が上昇するのを防止するために保護ケース ５の背面にファン９が取り付けられ、保護ケース５内の温度を換気することで一 定の温度に保つ様になされている。この場合、外部からのエアーは、保護ケース ５の壁面に設け、フィルタ或はエアホース（図示せず）を介して供給される様に なっている。

【０００６】 赤外線カメラ６を駆動するための電源コード１０を保護ケース５外に引き出す ためにコード挿入口はゴム製のＯリング１２等で密閉し、塵埃の侵入を防いでい る。又、保護ケース５内のファン９は赤外線カメラ６の背面コンセント１３から 電源が取られて駆動がなされ、保護ケース５内の換気を行なっている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

上述の従来構成で説明した赤外線カメラ装置の保護ケース５によると、保護ケ ース５を密閉構造として窓７を設けているが、この窓７の材料は赤外線透過ガラ スであり、Ｇｅ等で構成されているため高価なだけでなく、これら窓ガラスを取 付けるための窓取付金具８によって気密な構成としなくてはならない煩わしさが あった。

【０００８】 又、測定物１から放射される赤外線２を窓７を通して赤外線カメラ６で撮像す る際の悪環境中の粉塵や水滴３が窓７の外表面に付着して、粉塵（水滴）付着層 ４等を形成するために誤測定又は測定不可状態になる等の問題もあった。

【０００９】 更に赤外線カメラから自己発生する熱や炉等の近傍に配した場合の高温外気等 の影響を極力押さえると共に窓のくもりを止めるために冷却用のファン９等を必 要としていた。

【００１０】 本考案は叙上の問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところはカメラ 装置保護ケースを密閉型としない様にして高価な窓ガラスを不用となし、且つ、 保護ケース内の熱交換効率の高いものが得られるカメラ装置保護ケースを提供し ようとするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案のカメラ装置保護ケースはその例が図１に示されている様にカメラ６を 収納して塵埃等からカメラ６を保護する様になされたカメラ装置保護ケースに於 いて、カメラ６のレンズが対向する保護ケース５の一前面に窓孔５ａを穿ち、こ の窓孔５ａをエアーカーテン２０となしたものである。

【００１２】

【作用】

本考案のカメラ装置保護ケースによれば、エアーカーテン２０により粉塵の進 入を防止すると共に、保護ケース５内にエアーを送り込み熱交換を行い、更に、 窓穴５ａから放出することで粉塵等巻き込むことのない保護ケースが得られる。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案のカメラ装置保護ケースを赤外線カメラ装置に適用した場合につ いて説明する。尚、図３との対応部分には同一符号を付して重複説明を省略する 。

【００１４】 本例の保護ケース５は赤外線カメラ６のカメラレンズ等６ａと対向する前面壁 に窓孔５ａを、背面壁にも透孔５ｂを穿ち、この透孔５ｂにエアー接栓座１８Ｊ を固定する。更に、前面壁の窓孔５ａの上部にエアーカーテン発生器２２を固定 し、このエアーカーテン発生器２２に透孔２３を穿つと共にエアー接栓座１９Ｊ を固定する。

【００１５】 一方、工場等のエアーコンプレッサー源１４に取り付けたエアー用ホースの一 端を二叉状にして、圧力調整弁１６ａ及び１６ｂ並にエアー用チューブ１７ａ及 び１７ｂの夫々の端にエアー接栓１８Ｐ及び１９Ｐを取り付け、上記したエアー 接栓座１８Ｊ及び１９Ｊに結合させて、エアーコンプレッサー源１４から保護ケ ース５内及び窓孔５ａの上部からエアーを吹き出す様になす。

【００１６】 上述の如く、保護ケース５内にエアー接栓座１８Ｊから吹き込まれたエアー２ １は赤外線カメラ６から発生する熱を窓孔５ａから排出すると共に、保護ケース ５内の内圧が高められるので一種のエアーカーテンを構成し得る。

【００１７】 本例では、更に窓孔５ａの上部に完全なエアーカーテン２０を作って、外部か らの粉塵や水滴が窓孔５ａを通して保護ケース５内に侵入しない様に構成する。 この為に保護ケース周囲にある粉塵等を保護ケース内へ巻込むことを完全に防止 し得る。

【００１８】 上述の実施例に於いてはエアー源からのエアーとしての通常のエアーを用いた が、必要に応じてドライエアーやクリーンエアーとすることでより本例の効果を 高め得る。

【００１９】 更に、本例では圧力調整弁１６ａ及び１６ｂによって、保護ケース５の内圧と エアーカーテン２０を作る圧力を適宜調整することが出来て、熱排気条件やカー テン２０の形成条件を自由に選択することが可能となる。

【００２０】 上述の実施例では２個所からエアーを吹き出させた例を説明したが、これらは 、いずれか一方だけであってもよい。

【００２１】 図２は本考案の他の実施例を示すもので保護ケース５の上部と下部とを段違い にして空隙部２６を形成すると共に保護ケース５内を仕切板２７によって２分割 し、接栓座１８Ｊ及び１９Ｊを仕切板２７を境に上下に取り付け、接栓１８Ｐ及 び１９Ｐを上記接栓座１８Ｊ及び１９Ｊに嵌め合せてエアーコンプレッサー源１ ４からエアー２５及び２８を吹き出させることで、エアー２５は空隙部２６から 吹き出して窓孔５ａの前面にエアーカーテンを作ると共に保護ケース５内を冷却 させ、エアー２６は窓孔５ａから吹き出されて保護ケース５の内圧を高め赤外線 カメラ６から発生する熱を放出する。また、仕切板２７に貫通孔を設けることに より接栓座は保護ケース５のエアーカーテン側あるいは赤外線カメラ側の何れか に１つだけ設置するようにしても良い。

【００２２】 上述の各実施例に於いては赤外線カメラを収納した保護するケースについて説 明したが、本例の保護ケースを通常のＣＣＤカメラやカメラ一体型ＶＴＲ等の保 護ケースとして用いた場合にも同様の効果が得られ、カメラレンズ等のくもり止 めとしても有効なものとなる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案のカメラ装置保護ケースによれば密閉式でないのでケース内部の熱交換 効率が高められ、レンズや走査ミラーのくもりを防止し、高価な赤外線透過ガラ スを用いなくてもよいので廉価なものが得られ、悪環境下でも粉塵や水滴が窓ガ ラスに付着する弊害が除去出来て、その実用的効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のカメラ装置保護ケースの一実施例を示
す側断面図

【図２】本考案のカメラ装置保護ケースの他の実施例を
示す側断面図

【図３】従来のカメラ装置保護ケースの側断面図であ
る。

【符号の説明】

５ 保護ケース ５ａ 窓孔 ６ 赤外線カメラ １４ エアーコンプレッサー源 １６ａ，１６ｂ 圧力調整弁 １７ａ，１７ｂ エアー用チューブ １８Ｐ，１９Ｐ 接栓 １８Ｊ，１９Ｊ 接栓座

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カメラを収納して塵埃等から該カメラを
   保護する様になされたカメラ装置保護ケースに於いて、
   上記カメラのレンズが対向する上記保護ケースの一前面
   に窓孔を穿ち、該窓孔をエアーカーテンとなしたことを
   特徴とするカメラ装置保護ケース。