JPH04116660U

JPH04116660U - 燃料冷却器

Info

Publication number: JPH04116660U
Application number: JP2723591U
Authority: JP
Inventors: 秀夫渡辺
Original assignee: 本田技研工業株式会社
Priority date: 1991-03-28
Filing date: 1991-03-28
Publication date: 1992-10-19

Abstract

(57)【要約】【構成】エアコン冷媒と連通する内部パイプ３１を有
して、燃料配管と連通した燃料冷却器２０において、内
部パイプ３１の内側に螺旋状のプレート３５を設ける。【効果】エアコン冷媒と連通する内部パイプ３１の内
側に、螺旋状のプレート３５を設けて、冷媒の熱を螺旋
状のプレート３５から内部パイプ３１に充分に伝える構
造のため、冷却器２０内を通る燃料との熱交換を促進で
き、従って燃料の温度上昇の抑制効果を高めて、大気中
へのベーパー放出を効果的に抑制できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エアコン冷媒を利用した燃料冷却器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

車両において、燃料配管に、エアコン冷媒を利用して熱交換を行わせる燃料冷却器を設置して、燃料の温度上昇を抑制し、発生ベーパー量の減少を図ったものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来は、燃料冷却器内にエアコン冷媒通路と連通する内部パイプを設置しただけであり、熱交換の効率の面からは必ずしも充分なものではなかった。

【０００４】そこで本考案の目的は、エアコン冷媒を利用しつつ、熱交換を促進させて、燃料の温度上昇の抑制効果を高めた燃料冷却器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の課題を解決すべく本考案は、エアコン冷媒通路と連通する内部パイプを有して、燃料配管と連通した燃料冷却器において、前記内部パイプの内側に螺旋状のプレートを設けたことを特徴とする。また本考案は、前記内部パイプと前記燃料冷却器外殻の間に相互にプレートを設置したことも特徴とする。

【０００６】

【作用】

エアコン冷媒通路と連通する内部パイプの内側に、螺旋状のプレートを設けたので、冷媒の熱が螺旋状のプレートから内部パイプに充分に伝わり、冷却器内を通る燃料との熱交換が促進される。また内部パイプと燃料冷却器外殻の間に、相互にプレートを設置することによっても、冷却器内の各プレート間によるラビリンス状通路を燃料が流れ、内部パイプの外周面及びその外周面に設けたプレートとの接触が充分に行われて、燃料との熱交換が促進される。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の実施例を図面に基づいて説明する。先ず本考案に係る燃料冷却器の設置の一例をエアコンシステムとともに示した図４において、１はリキッドタンク、２はコンデンサ、３はコンプレッサ、４はエバポレータ、５はエキスパンションバルブ、１１は燃料タンク、１２は燃料ポンプ、１３は燃料供給配管、１４はエンジン、１５はプレッシャーレギュレータ、１６は燃料戻し配管、２０は燃料冷却器である。図示例において、燃料冷却器２０は、コンプレッサ３とエバポレータ４との間の冷媒通路であるサクションライン６に設置されており、且つ燃料冷却器２０内は、エンジン１１側に設けたプレッシャーレギュレータ１５から燃料タンク１１への燃料戻し配管１６に連通されている。

【０００８】そして燃料冷却器２０は、図１及び図２に示すように、円筒ケース２１の両端に蓋２２，２２を結合して、内部パイプ３１を同心的に貫通固定したもので、蓋２２，２２には接続管２３，２３が備えられ、内部パイプ３１の両端は接続口３２，３３となっている。ここで、燃料冷却器２０は、前記燃料戻し配管１６の途中において、その配管１６と接続管２３，２３により接続されており、これにより燃料冷却器２０内には、燃料が通される。また内部パイプ３１は、前記サクションライン６の途中において、その冷媒通路と接続口３２，３３により接続されており、これにより内部パイプ３１内には、エアコン冷媒が通される。

【０００９】以上の燃料冷却器２０において、その円筒ケース２１の内側面に、多数のセパレータ２５…を軸線方向等間隔に接合して設置する一方、内部パイプ３１の内側面に、板材の捩り加工等による螺旋状のスパイラルプレート３５を挿入して設置するとともに、内部パイプ３１の外側面には、前記セパレータ２５…と軸線方向に交互に位置する多数のプレートフィン３６…を等間隔に接合して設置する。

【００１０】以上の構成による燃料冷却器２０によれば、先ずエアコン冷媒を通す内部パイプ３１の内側に、スパイラルプレート３５を設けているので、冷媒の熱は、表面積が充分に大きなスパイラルプレート３５を介して内部パイプ３１に伝えられる。更に内部パイプ３１の外側に、多数のプレートフィン３６…を設けているので、前記の如くスパイラルプレート３５を介して内部パイプ３１に伝えられら冷媒の熱が、このプレートフィン３６…による充分に大きな表面積に伝えられる。

【００１１】また円筒ケース２１の内側に、前記プレートフィン３６…と軸線方向に交互に位置する多数のセパレータ２５…を設けているので、一方の接続管２３から内部に流入する燃料は、セパレータ２５…及びプレートフィン３６…によるラビリンス状通路を通って他方の接続管２３側へと流れ、その過程において、前述の如く冷媒の熱が充分に伝えられた内部パイプ３１の外周面及びプレートフィン３６… との接触が充分に行われる。以上により冷媒と燃料との熱交換が高い効率をもって充分に行われてから、燃料が燃料タンク１１に戻されるため、燃料タンク１１内における燃料の温度上昇の抑制効果が高められ、従って大気中へのベーパー放出を効果的に抑制することができる。

【００１２】図３は以上の燃料冷却器２０を覆う断熱材２６を設けた例を示すもので、このように燃料冷却器２０の外側を断熱材２６で覆う構造とすることで、配設箇所であるエンジンルーム内の雰囲気温度からの燃料冷却器２０内の遮熱を行って、熱交換効率の低下を抑制することができる。

【００１３】尚、実施例では、セパレータ２５…及びプレートフィン３６…を設けているが、内部パイプ３１の内側にスパイラルプレート３５を設けるだけでも、企図する熱交換の促進化を達成できる。また冷媒通路及び燃料配管に対する燃料冷却器２０の具体的な設置箇所は任意であり、更に燃料冷却器２０自体の細部構造についても適宜に変更可能である。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように本考案の燃料冷却器によれば、エアコン冷媒通路と連通する内部パイプの内側に、螺旋状のプレートを設けて、冷媒の熱を螺旋状のプレートから内部パイプに充分に伝える構造、または内部パイプと燃料冷却器外殻の間に、相互にプレートを設置して、冷却器内の各プレート間によるラビリンス状通路に燃料を流し、内部パイプの外周面及びその外周面に設けたプレートとの接触を充分に行わせる構造としたため、冷却器内を通る燃料との熱交換を促進することができ、従って燃料の温度上昇の抑制効果を高めて、大気中へのベーパー放出を効果的に抑制することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した一実施例に係る燃料冷却器の
内部構造を示す縦断側面図

【図２】その一端側から見た一部破断の正面図

【図３】燃料冷却器を覆う断熱材を設けた例を示す断面
図

【図４】燃料冷却器設置の一例を示すシステム図

【符号の説明】

３…コンプレッサ、４…エバポレータ、６…エアコン冷
媒通路、１１…燃料タンク、１３，１６…燃料配管、１
４…エンジン、２０…燃料冷却器、２１…円筒ケース、
２５…セパレータ、２６…断熱材、３１…内部パイプ、
３５…螺旋状のプレート、３６…プレートフィン。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】エアコン冷媒通路と連通する内部パイプ
を有して、燃料配管と連通した燃料冷却器において、前
記内部パイプの内側に螺旋状のプレートを設けたことを
特徴とする燃料冷却器。
【請求項２】エアコン冷媒通路と連通する内部パイプ
を有して、燃料配管と連通した燃料冷却器において、前
記内部パイプと前記燃料冷却器外殻の間に相互にプレー
トを設置したことを特徴とする燃料冷却器。