JPH0411627B2 - - Google Patents

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JPH0411627B2
JPH0411627B2 JP60218700A JP21870085A JPH0411627B2 JP H0411627 B2 JPH0411627 B2 JP H0411627B2 JP 60218700 A JP60218700 A JP 60218700A JP 21870085 A JP21870085 A JP 21870085A JP H0411627 B2 JPH0411627 B2 JP H0411627B2
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JP
Japan
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plasma
coated substrate
raw material
coating
material gas
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Ryoji Makabe
Osamu Tabata
Shoichi Mochizuki
Saburo Kimura
Sadao Nakajima
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Publication of JPH0411627B2 publication Critical patent/JPH0411627B2/ja
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61HPHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
    • A61H7/00Devices for suction-kneading massage; Devices for massaging the skin by rubbing or brushing not otherwise provided for
    • A61H7/007Kneading
    • A61H7/008Suction kneading

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  • Dermatology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Rehabilitation Therapy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は金属やセラミツクスを低温で、高速コ
ーテングするプラズマ化学蒸着方法とその装置に
関する。
〔従来技術〕
従来から化学蒸着法(以下、CVDと略記する)
により、金属・セラミツクス膜を金属、或は無機
質基材上に形成するには、基材を、数百度以上の
高温(通常1000−2000℃)に加熱した炉内に置
き、原料ガスを所要時間送り込んで化学反応を進
行させる。方法が採用されていた。この方法は、
膜層の生成がすべて熱エネルギーのみに依存して
いるので、「熱CVD法」と呼ばれる。熱CVD法
の特徴は、強靱で、密着性の優れた膜層を迅速に
製作出来ることで、装置の作業性のよいことも手
伝つて、各方面で実用されている。
しかしながら、膜層形成反応が1000℃を越える
高温度で行なわれるため、その間各種の弊害を被
覆基材に与える。例えば、鉄鋼基材では、成分・
組織の損壊や、寸法公差の狂いが発生する。この
ため被覆が終つたあと、再熱処理による修正工程
が必要で、コストと生産性の両面で大きな障害と
なつている。
熱CVD法にかかる重大な欠陥は、コーテング
温度を下げることにより解決される。例えば、W
膜をコーテングする際、原料にW(CO)6を用いれ
ば、300−800℃の低い温度で行なうことが出来
る。しかし、かかる好都合な原料は実際に得難い
場合が多い。
近年、イオン・プレーテング等の物理蒸着法
(以下、PVDと略記する)が開発され、金属・セ
ラミツクスをより低い温度でコーテングすること
が可能となつた。この結果、基材の熱的損壊や寸
法公差の狂い等の問題は回避された。
しかしながら、コーテング膜の機械的強度の不
足、膜形成速度が低い、隠蔽部に対する着き廻り
が悪い、生産コストが上昇する等のPVD法に係
わる問題点がつぎつぎと指摘され、低温・高速・
高密着・均一被覆を原則とする本格的なセラミツ
クス・コーテング技術の完成を見るに至つていな
い。
一方、グロー放電などによつてプラズマを発生
させ、このプラズマによつて気相の化学反応を促
進させて重合反応を引越したり、被膜を形成させ
る方法が研究されている。このプラズマCVDは、
原料物質のプラズマ中で、膜物質の堆積を行なう
もので、原料ガスの分解反応に必要な熱エネルギ
ーの一部又は大部分をプラズマが内蔵する電気エ
ネルギーで代替することにより、コーテング温度
が大幅に引下げられる。更に、プラズマ自体の活
発な反応性が、大きな原子間結合力を有する特種
な無機化合物、例えば、超耐熱性の窒化物、炭化
物、酸化物でさえ、低温で製作することを可能に
する。
プラズマの発生は二電極放電でも、無電極放電
でも行なうことが出来る。前者は、プラズマ・エ
ネルギーの供給を電極間の電界により行ない、後
者はコイル中に誘発する電磁界により行なう。
しかしながら、これ等のプラズマを、金属やセ
ラミツクスを工業材料や部品にコーテングするた
めに利用した事例は極めて少ない。
最近、切削工具や金型等に対するTiC,TiNコ
ーテングはこのプラズマCVDを用いた事例が安
井、広瀬、市原「直流グロー放電によるセラミツ
クスコーテング技術」金属、1月号(1984)P.49
−51や、キクチ(KiKuchi)、オオサワ
(Oosawa)、「プラズマCVDによるチタニウム・
ナイトライドコーテング(Titanium nitride
cooting by plasma CVD)」プロシーデング
ス・ナインス・シ・ブイ・デイ・コンフアレンス
(Proc,9th.CVD Conf.)(1984)728−735等で
知られている。
これ等の事例では、共通して、プラズマの陰極
暗部に被覆基体を置き、そこに飛び込んで来る高
いエネルギー粒子によつて膜層堆積を行なつてい
る。この結果、コーテングの低温化、PVD膜に
優る強い密着力と高硬度な膜質を得ているが、コ
ーテングの高速化や立体基材に対する被覆の均一
化を達成するまでには至つていない。
〔発明の目的〕
本発明は従来のCVDやPVDとは全く異なり、
プラズマを原料ガスを分解するために使用するば
かりでなく、被覆基体の加熱源として使用するこ
とによつて、被覆基体表面に500〜600℃で高品
質、高強度、高密着性の薄膜を形成する方法と装
置を提供することを目的とするものである。
〔発明の構成〕
上記目的を達成する本発明のプラズマ化学蒸着
による薄膜製造方法は、放電空間の陽光柱に被覆
基体を浸漬し、該陽光柱内の該被覆基体の近傍か
ら該被覆基体を包囲する如く該被覆基体に向けて
原料ガスを該陽光柱内に供給し、これにより発生
したプラズマで該被覆基体の表面を加熱して、該
原料ガス圧力1〜10Torrで該原料ガスの該プラ
ズマによる分解生成物の薄膜を該被覆基体の表面
に形成させることを特徴とするものである。
また本発明のプラズマ化学蒸着による薄膜製造
装置は、原料ガス圧力が1〜10Torrである真空
容器内に形成した陽光柱内に置かれた被覆基体
と、該陽光柱内に該被覆基体を包囲する如く配置
した原料ガス噴射ノズルとからなり、発生したプ
ラズマにより該被覆基体を加熱するようにしたこ
とを特徴とするものである。
本発明は、陽光柱発生体の相異によつて形成さ
れたプラズマが二電極及び無電極プラズマに拘わ
らず、放電路の陽光柱領域においてコーテングを
実施することを基本的特徴とする。
そこで、以下の記載においては、本発明を「陽
光柱浸漬法」および「陽光柱浸漬装置」と呼ぶこ
とにする。
本来、陽光柱とは、二電極放電に於ては、陰極
暗部の反対側、或はその外側に広がる濃密な発光
領域である。また、無電極放電では、誘導コイル
の中に閉じこめられた発光空間を指す。いづれ
も、均一なエネルギーを持つイオン、中性原子・
分子及び高エネルギー電子が充満している。従つ
て、プラズマのパワーを高めることにより、それ
等の粒子の衝撃力を昂め、基材に対する強い付着
性を得ることが出来る。
また、陽光柱の容積は、放電電力、ガス圧、電
極間距離を調節することによつて拡大縮少が自在
であるので、容積の大きな陽光柱を作り、その中
に任意形状の基体を浸漬すれば、表面の起伏に関
係なく〓なくコーテングすることが出来る。これ
が、本陽光柱浸漬法の第1の特徴である。
第2の特徴は、1Torr(最低限でも1Torr弱)
〜10Torrの高密度プラズマを使用することであ
る。プラズマの基本的性質として圧力の増加と共
に、その温度が上昇する。
従つて圧力の高いプラズマ中では被覆基体は自
動的に加熱されることになり、極端な場合、基体
に熱損傷を生ずる危険がある。
そこで本発明では、適度の電力(通常1KW以
上)を供給すると共に原料ガス圧力を1〜10torr
とすることによつて、プラズマ温度を500〜600℃
とし、被覆基体の熱損傷を回避することができ
る。通常、プラズマ重合或は半導体膜の製作に用
いられるプラズマでは、放電時の原料ガスの圧力
は10-2−10-1Torrと低く、プラズマ温度はせい
ぜい200〜300℃で、被覆基体加熱能力を有してお
らず、その時の放電電力密度は0.1W/cm3程度あ
るいは、それ以下である。しかし、本陽光柱浸漬
法では、1〜10Torr或は、それ以上の高い圧力
範囲を使用し、1W/cm3以上の高い電力密度を得
るものである。
つまり本発明は、プラズマを原料ガスの分解手
段として使用するばかりでなく、被覆基体の加熱
源として使用するものである。
当然のこと乍ら、プラズマ電力の増加分だけ反
応温度を下げることが出来る。すなわち、原料ガ
ス圧力を1〜10Torrとすることによつて、プラ
ズマ温度を通常のグロー放電温度(200℃以下)
を越えて500〜600℃に上昇させることにより、被
覆基体の過熱による熱的損傷を防止することがで
きる。
但し、プラズマ電力の増大により、プラズマ温
度も、次第に上昇し、コーテングに困難が生ずる
ので、自ずから圧力の限界が生ずる。
第3の特徴は、原料ガスの供給を陽光柱の内部
に於て行なうことである。この為、噴射ノズルを
陽光柱内に取付け、しかも被覆基体を包囲する構
造とし、原料ガスをその表面に、一様に吹付ける
如く行なうことである。更に、該ノズルの内又は
外側に、該被覆基体を囲んでヒータを配置し、被
覆基体の熱容量が大きく、プラズマのみでは加熱
に長時間を要する場合には、所要の表面加熱をも
加えるものである。一般に、かかる放電空間に、
ノズル、ヒータ等の構造物を挿入することは、プ
ラズマを攪乱し、不安定性を誘発するとして行な
わない。本発明においては、プラズマによる被覆
基体加熱の補助手段として、ヒータ等による被覆
基体の加熱を採用し、各種条件のプラズマに関
し、陽光柱内に置かれた被覆基体の極めて近傍
(通常数cmのところ)から該基体へ向けて原料ガ
ス噴射を行なつても、陽光柱の状態に何等異変を
生ぜず、良好な膜層形成が進行することを確認し
た。しかも、一定組成の原料ガスと放電電力を、
相互に、定比率で増量して行くことにより、最大
堆積速度を常時保持しながら、コーテング速度を
広範囲に増伸出来ることを発見した。
更に、第4の特徴は、ガラス、陶磁気等の絶縁
性基体に対しても、金属基体に対すると同様、円
滑に被覆を実施出来ることである。すなわち、前
述の従来事例では、原料物質イオンの衝撃下でコ
ーテングが行なわれるため、絶縁基体の表面に帯
電が発生し、膜の被着が困難となる。しかし、本
陽光柱内では、被覆体の表面は等量の電子とイオ
ンの照射を受け、常に電荷中和がなされているの
で、絶縁物・金属を問わず、円滑にコーテングを
行うことが出来る。
また、第5の特徴は、陽光柱内に絶縁して保持
した被覆基体に、或はこれと同じく絶縁した噴射
ノズルとの間に扁倚電圧を印加することである。
かくして、プラズマ中の電子或は原料ガスイオン
を加速して衝突させ、被覆体表面を加熱・活性化
させると同時に、機械的付着力を増大して、密着
性の強化と膜質の改善を図る。この際、印加する
扁倚電圧は、正極、負極の直流電圧、及び任意波
形の交番電圧を使用する。
結局、本陽光柱浸漬法は、上記5つの特徴で代
表され、膜層コーテングの低温化、高速化、均一
被覆、強密着効果を提供するものである。
以下、本発明の陽光柱浸漬装置を二電極陽光柱
と無電極陽光柱について図面に示す実施例にもと
づき説明する。
1 二電極浸漬法装置 第1図は二電極装置の基本構造である。上部電
極2は下部電極3に対し、櫛ノズル4,5、電熱
ヒータ7、被覆基体10を十分収容出来る高さに
調節する。この高さは、通常数cm〜10数cmであ
る。放電電源11は直流高圧でも高周波電圧でも
よい。何れの場合にも、上部電極2面に陰極暗部
8を発生させる。従つて、被覆体を載せる下部電
極3は陽光柱9を積載した形になる。
板状の被覆体14に対しては、櫛ノズル4,5
を被覆体14表面から数cmの高さに取付ける。第
2図に櫛ノズル4の概要構造を示す。パイプで送
られて来た原料ガスを蓄える気蓄管21と噴射孔
24を有する噴射枝管22を有する。噴射枝管2
2の長さは、下部電極3(第1図)の大きさにも
よるが、少くとも陽光柱を貫通しなければならな
い。太さは5〜10mmで、冷却管23に通水・通気
して、噴射ガスの温度を調節する。噴射枝管22
の間隔は、板状被覆体の表面に一様な原料ガスの
広がりを形成する如く設計する。通常1〜5cm程
度である。また、第1図に於て、櫛ノズル4,5
の取付けに際し、必要に応じ、ノズル碍子6のス
イツチ13を開いて絶縁する。なお、複数の原料
ガスを同時に使用する場合には、2〜3本の櫛ノ
ズルを同一高さで交叉するか、或は積層にして取
付ける。
かくして、下部電極に組込んだ電熱ヒータ7、
或は周辺よりする輻射・誘導方式による加熱によ
り、被覆基体を適温に保持し、所要の放電電力を
陽光柱に集中的に投入する。また、要すれば絶縁
した櫛ノズル4,5と下部電極上の被覆基板との
間に扁倚電源12の電圧を印加しつつコーテング
を実施する。通常の放電電力密度は1W/cm3以上、
加熱温度は600℃まで、扁倚電圧は0〜500V程度
で、直流又は任意サイクルの交流、及び任意波形
の交番電圧を使用する。
なお、第3図Aおよび第3図Bに示すように、
被覆基体31が深い曲線からなる立体の場合に
は、上下両電極の間隔を一層大きく開いて陽光柱
の容積を拡大し、その中に第3図Aに示すリング
ノズル35または第3図Bに示す花弁ノズル35
Aを設け、下部電極3上の被覆基体31中にこれ
らノズル35または35Aの一部分を挿入すると
共に、基本外面をこれらノズルで覆うようにすれ
ば、噴射気流が湾曲被覆体を濃厚に覆うことが出
来、上記要領に従つてコーテングが行なわれる。
2 無電極浸漬装置 第4図Aおよび第4図Bに示す如く、真空容器
41の内部に、口径の大きな高周波誘導コイル4
2を取つける。その中心部に被覆基体48を保持
する。囲りに電熱ヒータ44及び、櫛ノズル43
を配置し、該被覆体に向けて原料ガスを吹付けつ
つ、高周波電源47により、高電力プラズマを発
生して、コーテングを実施する。使用する高周波
電源の周波数は、数十KHz〜数十MHzの範囲で、
原料ガスに対する放電効率を考慮して選定する。
また、必要に応じ、該被覆基体を機械的に転動し
てコーテング層の均一化を図る。更に、適度の加
熱と扁倚電圧を印加して、膜層の硬度、密着性、
被覆性、電気・磁気・機械的性能の向上を図る。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明は、プラズマを原料ガ
スの分解源として使用するばかりでなく、被覆基
体の加熱源とすることに最大の特長がある。
プラズマを被覆基体の加熱源とするために、本
発明においては、原料ガス圧力を1〜10Torrの
高い圧力範囲に選ぶことによつてプラズマの温度
をグロー放電の温度(通常では200℃以下)を越
えて500〜600℃に上昇させ、かつ被覆基体材料で
ある鉄鋼材の焼鈍温度を越えない範囲においてプ
ラズマ自体のエネルギーが十分に高まり、被覆基
体表面の熱源とすることができる。そして、原料
ガスのプラズマによる分解生成物の薄膜を加熱さ
れた基体表面に形成することができるのである。
換言すれば、本発明は従来のグロー放電状態を
脱却し、熱プラズマに至る間の高エネルギーの遷
移領域で実施するものである。
また本発明の第2の特長は、被覆基体を包囲す
る如く、被覆基体に向けて原料ガスを陽光柱内に
供給することにある。
この結果、本発明では被覆基体を包囲する如く
高温のプラズマが発生する。
この包囲プラズマによつて、上記のように被覆
基体が加熱されるので、被覆基体がいかに複雑な
形状の立体基体であつても、むらなく均一に加熱
される。
つまり本発明においては、プラズマは原料ガス
を分解するための反応媒体であると同時に被覆基
体を加熱するための熱媒体となつているのであ
り、原料ガスのプラズマ分解生成物の均一な薄膜
を被覆基体上に形成することができ、従来の化学
蒸着法(CVD)における高温(1000℃以上)に
よる熱損傷を回避しながら、高品質、高強度、高
密着膜のコーテングが可能である。
本発明においては、原料ガスとして、気化可能
なすべての単体金属、無機ハロゲン化物、有機金
属化合物等を利用することが出来、原料選択の自
由度は大である。そして、金属や、合金化合物、
無機酸化物、窒化物、炭化物、朋化物、硫化物等
からなるセラミツクスの薄膜を基体上に形成する
ことができる。
代表的なコーテング可能な膜としては: Al,Sn,Cu,Ni,Cr,Ge,Zn等の低融点金
属、 Ti,Ta,B,Hf,Si,Mo,W,Fe,Ta等の
高融点金属、 GaP,GaAs,MoSi,WSi等の合金化合物、 Al2O3,ZnO,ZrO,VO2,HfO2,SnO2,Fe2
O3等の酸化物、 TiN,Si3N4,A1N,GaN,BN,CrN等の窒
化物、 TiC,SiC,B4C,WC,TaC,ZrC等の炭化
物、 TiB2,LaB6,WB,CrB2,ZrB2,MoB2等の
朋化物、 CdS,ZnS等の硫化物、 等広範囲に亘る。
また、プラズマ・エネルギーを微弱なレベルに
保持することによつて、ポリマー重合膜の被覆も
可能である。
更に、コーテングの低温化・高速化と併せて、
密着性の強化、立体曲面に対する均一被覆をもす
べて実現することが可能となる。
以下に本陽光柱浸漬法の実施例を記述する。
〔実施例〕
実施例 1 二電極法を実施すめため第1図の装置を製作し
た。真空チヤンバー1は直径600mm、高さ600mmの
ステンレス製である。上部電極2及び3の直径は
200mm。電極間距離を100mmに設定し、下部電極3
から約60mmの高さに2本の櫛ノズル4,5を図示
の如く取付けた。櫛ノズル4,5の気蓄管の寸法
は、直径40mm×長さ260mm、噴射枝管は直径6mm
×長さ260mmで、直径0.6mmの噴気孔を20mm間隔で
穿けた。原料薬品として、無水のTiCl4と高純度
NH3(99.99%)を使用した。TiCl4バブラーの温
度を20℃に保ち、H2をキヤリヤガスとして、そ
の蒸気を櫛ノズル4に送り、下部電極3に向けて
噴射した。
同時に、もう一つの櫛ノズル5よりNH3を噴
射し、13.56MHzの高周波電源により、1.5KWの
放電プラズマを起動し、下部電極に接する高さ約
8cm×直径20cmの濃密な陽光柱を形成した。この
時、陽光柱内で噴射したNH3及びTiCl4バブリン
グ水素の流量〔以後H2(TiCl4:20℃)と略記す
る〕はそれぞれ70c.c./min及び100c.c./minで、
放電ガス圧を約3Torr(ガス温度約450℃)に保
ち、プラズマ分解反応を継続した。この結果、
300℃に加熱した下部電極3上に置いた板ガラス
14(120mm×120mm×5mm)面にTiNが合成さ
れて、黄金色の膜が異常な速さで堆積した。膜の
堆積速度は3000Å/minを越え、100分経過して、
膜厚は33μmに達した。すなわち、熱CVDでは
1000℃を越える高温度を要するTiN被覆層が、
被覆基材に熱損傷を生ずる虞れのない300℃とい
う低温で、且つ、極めて速い速度で形成されるこ
とが判明した。同時に、本陽光柱浸漬法がガラス
等の絶縁性物体へのコーテングに適することが実
証された。
また、堆積膜の厚さを測定したところ、分布は
面域内8%以内で、櫛ノズルが均一な原料ガス分
布を形成した結果と解される。皿、板ガラス基板
14を、Al,SUS鋼板等の金属基板に変えて試
みたが、同時に良好な結果を得た。
実施例 2 原料ガス・プラズマの高圧力・高電力化による
コーテングの増速効果を調べた。すなわち、実施
例1に於て、原料ガスの供給とプラズマ電力を同
時に増加して、最大成膜速度の保存を図つた。こ
の結果を第5図に示す。先づ、プラズマ電力
700Wを投入した時、TiN膜の堆積速度は原料ガ
スの総量(H2(TiCl4)+NH3)がほぼ320c.c./
minに達した点で、飽和した。次に、2KWに電
力を増強したところ、膜厚飽和が起る総流量は約
500c.c./minまで伸びた。この時、堆積膜厚は、
第5図に示す如く、約950Åから3500Åまで3倍
以上増加した。すなわち、電力増加率は約
7.2W/c.c./minとなる。従つて、最大堆積速度
を確保するためには、原料ガスの増量に見合つた
この程度の電力の定率増量が必要である。
実施例 3 実施例2が示す通り、最高速度の膜層堆積は、
ガス圧の増加とプラズマ電力の増加を一定の量的
関係を保つて進めることにより達成される。しか
し、この限度量を越えてプラズマ電力を一途に増
大することにより、コーテング膜の構造、表面形
態、硬度、密着力等の機械的特性を改善出来るこ
とが判明した。
実施例1の装置で、原料ガスとしてH2
(TiCl4:20℃)とCH4を用い、SKD11チツプ
(直径50mm×高さ25mm)にTiCを約9μm被覆した。
コーテングに要した時間は約1時間。上記原料ガ
スに対し、個別に2本の櫛ノズルを使用し、下部
電極からの高さを60mmに設定した。他のコーテン
グ条件はH2(TiCl4:30℃)550c.c./min,CH4400
c.c./min、放電ガス圧2.2Torr、チツプ加熱温度
550℃である。最初750Wのプラズマ電力でコーテ
ングを行なつた。
ちなみに、この電力値は、当該原料ガス条件に
於て、最大成膜速度を与える値である。その時、
TiC膜層の硬度は約3200Kg/mm2HVであつた。ま
た、密着剪断力(F)は、先端半径0.2mm、荷重5gの
ダイヤモンド圧子で測定した結果F=35Nであつ
た。しかし、同一ガス条件で、プラズマ電力を増
量し、1.7KWにしたところ、硬度と密着力は、
それぞれ4400HV及び73Nに向上した。また外観
的に、灰褐色の面光沢は一段と強くなつた。
実施例 4 陽光柱浸漬法に於て、プラズマ電力の増強によ
り、コーテング膜の表面形態、硬度、密着性が改
善されることは、実施例3により明らかとなつ
た。これに加え、コーテング中の絶縁した被覆体
に対し、或は、該被覆体と接地又は絶縁した原料
ガス噴射ノズルとの間に扁倚電圧を印加すること
により、電力の増強と同等の効果が得られること
も重要な事実である。
第1図の櫛ノズル4,5の高さを6cmに設定
し、下部電極3との空間に数枚のSUS板及び鋼
片(30mm×30mm×5mm)を絶縁して懸吊し、電熱
ヒータ7で450℃に加熱した。更にH2(TiCl4:10
℃)及びNH3をそれぞれ500c.c./min及び250c.c./
minの割合で供給し、該板片に0〜600Vの範囲
に亘つて扁倚電圧(Vb)を印加しつつ、850Wの
幾分弱めのプラズマを発生して、TiNをコート
した。コーテング膜の厚さは5〜8μmである。
Vb=0の時、HV=1300−1700Kg/mm2、Vb
200Vでは、VH=2200−2600Kg/mm2に増加した。
同時に黄金色も一段と鮮明になつた。既知の
TiNの硬度は1500〜2500Kg/mm2の範囲にあるの
で、扁倚電圧の印加によつて略々極限の硬度が得
られたといえる。
また、同等の放電条件で、原料ガス系をH2
(TiCl4:25℃)450c.c./min,CH4300c.c./minに
切替え、TiCコーテングを実施した。その際、絶
縁した櫛ノズル4,5を正極性としてVb=400V
を継続印加することによつて、硬度はHV=5200
Kg/mm2に、密着力はF=86Nに上昇した。
実施例 5 第6図に被覆性試験に用いたNi−Cr金型鋼基
材14Aを示す。寸法は54×54×30mm3で、表
面には4本の溝が切つてある。溝巾は6mm、深さ
は各々10,20,30,40mmである。第1図の二電極
装置の上下電極間隔を12cmに拡げ、絶縁した櫛ノ
ズル4,5の高さを下部電極3より7cmに固定す
る。更に、その下方5cmの位置にこの金型鋼基材
を溝面を櫛ノズル4,5に正対し、絶縁して懸下
した。溝の側面及び底面にBNを被覆するため、
N2(BCl3:13℃)を900c.c./minの割合でH2と共
に導入し、全圧を3.2Torrとした。
また、電熱ヒータ7で400℃に加熱した。つい
で、絶縁ノズル4,5を正極とし、該金型に対
し、扁倚電圧Vb=−150Vを印加して、1.8KWの
プラズマ中で90分間の被覆を行なつた。この結
果、該溝内面は5〜8μの透明或は薄黄又は灰色
がかつた膜で覆われた。溝内被覆特性は、深さ2
cmまでは均一と見なされるが、4cmでは堆積量が
減少した。膜厚の概略比は、頂面:側面:底面=
1:0.8:0.65である。
また、ダイキヤストキヤツプ(直径60mm、高さ
70mm、厚さ3mm)31を下部電極3上に置き、第
3図Bの花弁ノズル35を絶縁して取付けた。次
に外部電熱ヒータ7で500℃程度に加熱し、H2
(AlCl3:150℃)460c.c./min及びCO2200c.c./min
からなる原料ガスを該キヤツプ31表面に吹付け
て、Al2O3をコートした。プラズマ圧力2.5Torr、
同電力は1.3KWである。被覆膜は透明・失透・
黒化部が混在した色相を呈した。膜厚は平均6μm
で、キヤツプ内面は外面に対し数μm厚く、外側
面に関しては、上部が下部より10%程度厚く付着
した。
実施例 6 無電極陽光柱によるコーテングを実施するた
め、第4図Aおよび第4図Bに示す装置を製作し
た。チヤンバー41の寸法は60cm×60cm×60cm
で、背壁46を使つて、RF放電コイル42、そ
の内側に電熱ヒータ44、原料ガス噴射櫛ノズル
43を一括して取付けた。RF放電コイル42の
寸法は開口28cm×28cm、奥行28cmで、水冷され、
13.56MHzの高周波電源47で駆動する。RF放電
コイル42の中に上下に組込んだ電熱ヒータ44
は、アルミダイキヤスト式で、寸法は20cm×20cm
×2.5cm、電力500Wである。また、左右一対の櫛
ノズル43は、長さ250mm、直径6mmの噴射枝管
(噴気孔0.6mm)3〜4本を有し、碍子により絶縁
した。
コーテング被体としてAl製インペラー(概寸、
直径60mm、長さ100mm)を碍子絶縁したスタンド
により、RFコイル中央に保持した。このインペ
ラーを約400℃に加熱し、H2750c.c./minをバブ
リングガスとして、TiCl4(30℃)蒸気を導入し、
全圧を1.5Torrとした。次に、プラズマ電力を
1.2KWに設定し、絶縁されたインペラーとアー
ス間に、200V、60Hzの交流扁倚電圧を加えて40
分間保持した。但し、櫛ノズル43は接地した。
この結果、褶曲翼翅を有するインペラーは、僅か
に光沢を帯びた肉厚のTiで被覆された。膜厚は
約8μm、コーテング速度は〜2200Å/minと極め
て高速である。尚、硬度は210HV、密着力は40〜
80Nとバラツいた。
また、外径56mm、長さ80mmのアルミナ襞付き碍
子を、RF放電コイル4の中央に支持し、H2
(SiCl4:10℃)450c.c./min及びN2300c.c./minを
供給して、Si3N4のコーテングを実施した。原料
ガス圧を約2Torrに調節し、該アルミナ碍子を
600℃に加熱して、2KWの強いプラズマを起動し
た。この状態で、扁倚電圧を加えることなく、約
1時間放電を持続したところ、被覆性の良好な暗
緑色のSi3N4コーテング層が得られた。膜厚は7
−10μm、密着性は>100Nである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いる陽光柱発生体の一例で
ある二電極装置の概要図、第2図はこの装置に取
付けられる櫛ノズルの斜視図、第3図Aはリング
ノズルの斜視説明図、第3図Bは花弁ノズルの斜
視説明図、第4図Aは陽光柱発生体の他の例であ
る無電極装置の縦断面図概要図、第4図Bはその
横断面概要図、第5図はTiN膜の堆積速度と原
料ガス流量との関係を示す図、第6図はNi−Cr
金型鋼基材の斜視図である。 2……上部電極、3……下部電極、4……櫛ノ
ズル、9……陽光柱、10,31……被覆基体、
35……リングノズル、35A……花弁ノズル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 放電空間の陽光柱に被覆基体を浸漬し、該陽
    光柱内の該被覆基体の近傍から該被覆基体を包囲
    する如く該被覆基体に向けて原料ガスを該陽光柱
    内に供給し、これにより発生したプラズマで該被
    覆基体の表面を加熱して、該原料ガス圧力1〜
    10Torrで該原料ガスの該プラズマによる分解生
    成物の薄膜を該被覆基体の表面に形成させること
    を特徴とするプラズマ化学蒸着による薄膜製造方
    法。 2 原料ガス圧力が1〜10Torrである真空容器
    内に形成した陽光柱内に置かれた被覆基体と、該
    陽光柱内に該被覆基体を包囲するごとく配置した
    原料ガス噴射ノズルとからなり、発生したプラズ
    マにより該被覆基体を加熱するようにしたことを
    特徴とするプラズマ化学蒸着による薄膜製造装
    置。
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