JPH0411580Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案、カーペツト用下地材に関する。

（従来の技術） 従来、独立気泡のオレフイン系合成樹脂発泡シ
ートは、断熱性、防音性、クツシヨン性等に優れ
た性能を有している為にカーペツト用下地材とし
て使用されているが、その上に長時間物を置く
と、その部分が凹み、回復せずに跡が残り易い。
この為、実公昭46−6782号公報では、独立気泡の
多泡体シートに貫通孔をあけている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記従来の貫通孔をあけた独立
気泡の多泡体シートより成るカーペツト用下地材
は、ニードルパンチ機によつて孔をあけている
が、孔あけ速度が通常１〜2m／分と非常に遅く、
又孔あけ滓の除去が困難であるので、製造コスト
が高くなるという欠点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案カーペツト用下地材は、独立気泡のオレ
フイン系合成樹脂発泡シートに、該シートの表面
から裏面に貫通する長さ５乃至100mmの切目が、
１m²当たり、100乃至40000個同一方向に沿つて略
均一に設けられてなることを特徴とするものであ
る。

本考案に於ける独立気泡のオレフイン系合成樹
脂発泡シートとしては、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレンを主体とする共重合体等から成
る発泡シートであり、強度とクツシヨン性に優れ
ている点で特に架橋発泡シートの使用が好まし
い。又、該発泡シートの平均気泡径は0.15mm以
上、特に0.4mm以上であることが好ましく、見掛
け密度は0.02〜0.05ｇ／cm³の範囲にあることが好
ましい。

本考案に於ける切目の長さは、５乃至100mmで、
その数は１m²当たり100乃至40000個、長さの累計
で10m以上200m以下である。この範囲外では、
回復力が充分ではない。

（作用） 本考案は、上記した構成により、刃付ロールを
用いて高速で孔あけを行うことができ、孔の端部
の破れや孔あけ滓が生じ難い。

（実施例） 次に、本考案カーペツト用下地材の一例を図面
を参照しながら説明する。

図面において、１は平均気泡0.7mm、見掛け密
度0.025ｇ／cm²、厚み2.5mmの独立気泡の架橋高発
泡ポリエチレンシートであり、刃幅が0.1乃至1.0
mmの刃付きロールにより、20m／分の速度で引取
りながら、該シートの表面から裏面に貫通して引
取方向に沿つた長さ10mmの切目２を、10mm間隔で
5000個／m²設けた。該シートは、切目が同一方向
に沿つて略均一に閉じた状態で設けられている。

このカーペツト用下地材を180°に折り曲げ、荷
重20Kgを載せ、温度20℃、湿度60％の室内に24時
間放置した後、荷重を取除き、元の状態に戻し、
24時間後に折皺を観察したところ、殆ど目立たな
かつた。

（考案の効果） 本考案によれば、独立気泡のオレフイン系合成
樹脂発泡シートに、該シートの表面から裏面に貫
通する長さ５乃至100mmの切目が、１m²当たり100
乃至40000個同一方向に沿つて略均一に設けられ
たので、端部の破れや孔あけ滓のない外観の美麗
なカーペツト用下地材を20m／分以上の高速で、
安価に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す部分平面図で
ある。 １……架橋高発泡ポリエチレンシート、２……
切目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 独立気泡のオレフイン系合成樹脂発泡シート
   に、該シートの表面から裏面に貫通する長さ５乃
   至100mmの切目が、１m²当たり100乃至40000個同
   一方向に沿つて略均一に設けられたことを特徴と
   するカーペツト用下地材。