JPH0411562Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、高さ調整可能なヘツドレスト付きで
ローバツク化を図ると共にニースペースも広く確
保し得るよう構成するシートバツクのフレーム構
造に関するものである。

一般に、車輌用シートにおいては第１図ａで示
す如く後部座席Ａの乗員が前部座席越しに前方を
見えるようにするため、前部座席Ｂのシートバツ
クを丈の低いものに形成するとの要請がある。

この要請に応じ、第１図ｂで示すような略四辺
形の枠組を有する骨組フレーム１を用い、その骨
組フレーム１の左右側辺間に比較的広幅なクロス
プレート２を取付け、このクロスプレート２の中
間辺と骨組フレーム１の上辺部との間に高さ調整
可能なネツドレストから突出する板棒状のピラー
を軸受け支持する略中空函形のピラーブラケツト
３を取付けてピラーブラケツト３を確実に支持す
るシートバツクフレームでシートバツクを組立て
る場合、その略四辺形の骨組フレーム１を所望寸
法分ｘだけ狭めて形成し、骨組フレーム１の左右
の側辺部間に取付けるクロスプレート２をピラー
ブラケツト３の長さ分だけ下方に下げて取付ける
だけであると、第１図ｃで示すようにニースペー
スが狭くなるため、第１図ａでも示すように後部
乗員のひざＣがクロスプレート２に当つて感触が
損なわれしかも窮屈でリラツクスした座姿勢を保
つことができない。

本考案は、シートバツクの丈を低くしてもニー
スペースを広く確保できるよう工夫したシートバ
ツクのフレーム構造を提供することを目的とす
る。

即ち、本考案に係るシートバツクのフレーム構
造においては、略四辺形の枠形を有する骨組フレ
ームの上部側で左右の側辺部間に取付けられるク
ロスプレートと、そのクロスプレートの中間辺と
枠組フレームの上辺部との間に取付けられて高さ
調整自在なヘツドレストのピラーを軸受け支持す
る略中空函形のピラーブラツケトを備えるシート
バツクフレームで、骨組フレームを丈の低い略四
辺形に形成し、且つ、クロスプレートの左右寄り
板面を下辺側で切欠いて所望な空間のニースペー
スを設けると共に、その中間辺に必要長さ下方に
突出するピラーブラケツトのあてがい固定部を設
けることにより構成されている。

以下、第２〜４図を参照して説明すれば、次の
通りである。

第２図で示すフレーム構造は高さ調整可能なヘ
ツドレストＨを持つフロントシートのシートバツ
クを組立てるのに用いられるものであり、これは
骨組フレーム１０、クロスプレート１１、ピラー
ブラケツト１２で構成されている。骨組フレーム
１０は第１図ａ，ｂで示す通常のものよりも丈を
所望寸法ｘだけ相対的に低く形成し、シートクツ
シヨンとの軸承ブラケツト部１０ａを下方に突出
した略四辺形の枠形状に成形されている。クロス
プレート１１は左右寄りの板面を下辺側で切欠成
形することにより所望空間のニースペース１１
ａ，１１ｂを持ち、また、その中間辺にピラーブ
ラケツト１２のあてがい固定部１１ｃを必要長さ
下方に突出させて設けることにより略Ｔ字状に形
成されている。このクロスプレート１１は骨組フ
レーム１０の上辺部から所望間隔を隔てた上部側
で、骨組フレーム１０の左右の側辺部にスポツト
溶接することにより骨組フレーム１０に取付けら
れている。そのクロスプレート１１にニースペー
ス１１ａ，１１ｂを形成する左右の切欠部１１
ｄ，１１ｅは座姿勢にある人体のひざＣの形状に
相応させてアール状に設けるとよく、この縁辺に
沿つては第３図に示すように左右の切欠縁に連続
するリブ１１ｆを形成することによりクロスプレ
ート１１の左右寄り板面を補強することができ
る。ピラーブラケツト１２はヘツドレストＨの板
棒状のピラーＰを挿通支持可能な略中空函形のも
ので、骨組フレーム１０の上辺部とクロスプレー
ト１１の中間辺に設けたあてがい固定部１１ｃと
の間に掛渡して取付け固定されている。

このように構成するフレーム構造では、第１図
ｂで示す通常のものよりも丈が所定寸法ｘだけ低
く形成されており、しかも骨組フレーム１０とク
ロスプレート１１との間に設定されるニースペー
ス１１ａ，１１ｂも十分に広く形成されている。
従つて、このシートバツクフレームでシートバツ
クを組立てるときには後部乗員がシートバツク越
しに前方を見ることが可能になり、ひざＣもニー
スペース１１ａ，１１ｂでクロスプレート１１に
当らないため感触を損なうことがなくてゆとりを
持つた座姿勢を保つことができる、また、クロス
プレート１１にはピラーブラケツト１２を支持す
るのに必要な長さで下方に突出するあてがい固定
部１１ｃが設けられているためピラーブラツケト
１２を確実に固定することができる。そのあてが
い固定部１１ｃはピラープロテクタ部としても用
いることができ、第４図ａ，ｂで示すように通常
通りの長さを有するピラーＰをヘツドレストＨに
伴つて上下動させても座者のひざＣに下端側が当
らないようにできる。特に、最下段位置ではブラ
ケツト１２のあてがい固定部１１ｃが後部乗員の
足が当らない中間辺に位置ししかも下方に突出位
置するから、ピラーＰの下端側が下方に突出する
のも防げるようになる。

以上の如く、本考案に係るシートバツクのフレ
ーム構造に依れば、ローバツク化と共にニースペ
ースも十分に確保できるから、後部乗員の乗り心
地を良好にししかも室内スペースを有効に活用す
ることも可能にするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは従来のフレーム構造でローバツク化
を図る場合の問題点を示す説明図、第１図ｂは従
来のフレーム構造を示す正面図、第１図ｃは同フ
レーム構造でローバツクに設計変更したものの正
面図、第２図は本考案に係るシートバツクのフレ
ーム構造を示す正面図、第３図は同フレーム構造
を構成するクロスプレートの斜視図、第４図ａ，
ｂは本考案に係るフレーム構造でヘツドレストを
最上段に位置させたときと最下段に位置させたと
きの各正面図である。 １０……骨組フレーム、１１……クロスプレー
ト、１１ａ，１１ｂ……ニースペース、１１ｃ…
…あてがい固定部、１１ｄ、１１ｅ……切欠部、
１１ｆ……リブ、１２……ピラーブラケツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 略四辺形の枠形を有する骨組フレームの上部
   側で左右の側辺部間に取付けられるクロスプレ
   ートと、そのクロスプレートの中間辺と枠組フ
   レームの上辺部との間に取付けられて高さ調整
   自在なヘツドレストのピラーを軸受け支持する
   略中空函形のピラーブラツケトを備えるシート
   バツクのフレーム構造において、上記骨組フレ
   ームを丈の低い略四辺形に形成し、且つ、上記
   クロスプレートの左右寄り板面を下辺側で切欠
   いて所望な空間のニースペースを設けると共
   に、その中間辺に必要長さで下方に突出するピ
   ラーブラケツトのあてがい固定部を設けてなる
   ことを特徴とするシートバツクのフレーム構
   造。 (2) 上記クロスプレートの左右寄り板面がアール
   形状に切欠成形されているところの実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のフレーム構造。 (3) 上記クロスプレートの左右寄り板面が左右の
   切欠縁に連続させて設けるリブで補強されてい
   るところの実用新案登録請求の範囲第１または
   ２項記載のフレーム構造。