JPH04115405U - フロアマツト移動防止用面フアスナー - Google Patents
フロアマツト移動防止用面フアスナーInfo
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Landscapes
- Slide Fasteners, Snap Fasteners, And Hook Fasteners (AREA)
- Carpets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 タフトカーペット上に重ね敷きするフロアマ
ットは従来十分な固定・防滑性能を有しておらず、この
固定・防滑性能を向上させてフロアマットの移動防止を
図る。 【構成】 熱可塑性樹脂モノフィラメントを直立状にて
基材に植設する。好ましくは、モノフィラメントとして
は、軸部の径に対して一定倍数以下の径を有する比較的
小さなマシュルーム形状を先端部に付与したものを用い
る。このような構成を採用することにより、タフト毛房
へのモノフィラメントの侵入は容易となり、毛房との係
合効果が十分に発揮され、移動が起こる原因といわれる
毛房の繊毛運動を阻止できる。
ットは従来十分な固定・防滑性能を有しておらず、この
固定・防滑性能を向上させてフロアマットの移動防止を
図る。 【構成】 熱可塑性樹脂モノフィラメントを直立状にて
基材に植設する。好ましくは、モノフィラメントとして
は、軸部の径に対して一定倍数以下の径を有する比較的
小さなマシュルーム形状を先端部に付与したものを用い
る。このような構成を採用することにより、タフト毛房
へのモノフィラメントの侵入は容易となり、毛房との係
合効果が十分に発揮され、移動が起こる原因といわれる
毛房の繊毛運動を阻止できる。
Description
【0001】
本考案はフロアマット移動防止用面ファスナー、さらに詳しくは、特に毛房を
有するタフト織物のカーペットの上にさらにピース物のフロアマットの重ね敷き
する際の固定ないしは防滑効果の優れたフロアマット移動防止用面ファスナーに
関する。
【0002】
毛房を有するタフト織物のカーペットの上にさらにピース物のフロアマットを
重ね敷きする場合、フロアマットはカーペット上で固定されておらず、その上を
歩行したりすると、移動するなどの不都合がある。
これを防止するため、裏面に合成ゴム等で吸盤状、線状、フック状等の防滑処
理がなされたフロアマットが提案されているが、これらのフロアマットでは、タ
フトカーペット上に重ね敷きした場合、係止力が小さくて滑りやすい。また、い
わゆる樹脂綿とか発泡ウレタンフォームを利用してフロアマットに固定・防滑能
を付与しようとする試みもあるが、その効果も低いものである。
【0003】
本考案の目的は、重ね敷きするピース物フロアマットの従来不十分であった固
定・防滑特性を向上させるための手段を提供することにある。
【0004】
本考案者らは、前記事情に鑑み、タフトカーペット上に重ね敷きしたフロアマ
ットにその面に平行な分力を有する力が作用した場合に当該マットが移動するの
は、タフト毛房が繊毛運動を起こすことによるものと考えられることに着目し、
かかる繊毛運動を阻止できる構造体を案出すべく鋭意研究を重ねた。かかる研究
の結果、タフトカーペットの毛房への侵入が容易であり、かつ摩擦ないしは引っ
掛かり効果によって毛房の繊毛運動を阻止できる特定タイプの構造を有する雄面
ファスナーが、意外にも前記繊毛運動阻止効果を十分発揮できることを見い出し
、本考案を完成するに至った。
即ち、本考案は、熱可塑性樹脂モノフィラメント、殊にフィラメント径の1.
5倍以下の最大径を有するマシュルーム形状を先端部に付与した熱可塑性樹脂モ
ノフィラメントを基材に直立状にて植設したことを特徴とするフロアマット移動
防止用面ファスナーを提供するものである。
【0005】
以下、図面を参照して本考案を説明する。図1は本考案の好ましい態様のフロ
アマット移動防止用面ファスナーを模式的に示す斜視図である。図2は本考案の
好ましい態様のフロアマット移動防止用面ファスナーで使用するマシュルーム形
状を先端部に付したモノフィラメントの断面図である。図3は、モノフィラメン
トの断面が異形の場合の図であり、図3(a)は正面図、図3(b)は図3(a
)の軸部をA−A線で切断し、下から見た底面図である。図4は「えら張った」
マシュルーム形状(図4(a))とそうでないマシュルーム形状(図4(b))
を示す断面図である。
【0006】
まず、図1を参照し、本考案のフロアマット移動防止用面ファスナー(4)は
熱可塑性樹脂モノフィラメント(1)と基材(5)よりなる。熱可塑性樹脂モノ
フィラメント(1)は雌面となるタフト毛房に侵入する部分であり、単に切断し
ただけのモノフィラメント自体、あるいは図2に示すごとく、その先端部(2)
にマシュルーム形状を付与したものを使用する。単なる切断モノフィラメントで
あっても、毛房との摩擦により毛房の繊毛運動をある程度阻止できるが、毛房と
の物理的引っ掛かりによる固定効果がプラスされて繊毛運動阻止効果が大きくな
るという観点より、先端部(2)にマシュルーム形状を付与したモノフィラメン
トを使用する方が好ましい。
【0007】
図1に示すごとく、本考案のフロアマット移動防止用面ファスナー(4)は、
前記モノフィラメントを基材(5)に植設してなる。基材の種類は特に限定され
るものではなく、例えばポリエステル、ナイロンやポリプロピレン織物を用いた
接結二重織物等を使用することができる。モノフィラメントの植設密度は通常4
0〜400本/inch2の範囲とする。この範囲を逸脱すると所望の固定・防滑効
果を得ることができない。
さらに、本考案のフロアマット移動防止用面ファスナーでは、個々のモノフィ
ラメントがほぼ直立状に植設されているところに特徴がある。ここに、本明細書
中で用いる「直立状」なる語は基材に対して各モノフィラメントが相互に交叉し
ない程度の直立状をいい、例えば、物理的に垂直ないしは垂直方向から15〜2
0°程度以内の傾きを持ち、各モノフィラメントが相互に交叉しない程度までを
包含する。このような植設形態を採用することによって、雌面たるタフトカーペ
ット毛房への侵入がスムーズに行われ、食い込みが阻害されない。
もし、侵入用フィラメントが垂直方向から相当傾いている場合とか、あるいは
余り傾いていなくても相互に交叉する場合は雌面タフト毛房への侵入が円滑に行
われず、所望の係合効果が得られない。
また、好ましい態様においては、基材の非モノフィラメント面側に高周波(ウ
ェルダ)加工が可能な合成樹脂を塗布し、あるいはその他の一般的接着、粘着加
工を施してフロアマットへの接合を容易とすることもできる。
【0008】
図2に示すようなマシュルーム形状のものを用いる場合、マシュルーム形状先
端部(2)の最大径(図中b)は軸部(3)の径(図中a)の1.5倍以下、好
ましくは1.1〜1.3倍とする。マシュルーム型雄面ファスナーは従来より知ら
れているが、公知のものではこの軸径に対する最大径が本考案と比してかなり大
きく、重ね敷きのフロアマットの裏面に接合すべくそのまま応用しても、大きな
マシュルーム部が却って邪魔になって雌面たるタフトカーペットの毛房への侵入
が容易でなく、その結果食い込み不足で十分な固定効果が得られない。ところが
、今回、かかる小さな比を採用することにより食い込みは十分となり、固定効果
が十分発揮され、重ね敷きフロアマットの有効な移動防止が可能となることが判
明した。
また、本考案においては、断面が円であるのみならず、例えば図3に一例を示
すように断面が異形であるモノフィラメントを使用することもできる。
尚、本考案においては、特に、図4(a)に示すごとく、いわゆる「えら張っ
た」マシュルーム形状が好ましい。図4(b)に示すごとく、いわゆるR部(6
)が存在すると、防滑効果が弱まる。
【0009】
マシュルーム形状はモノフィラメントの先端部を熱により溶融させて付与する
ので、毛房への侵入部分には熱可塑性樹脂モノフィラメントを用いる。熱可塑性
樹脂の種類は特に限定されるものではないが、形状付与容易性等の観点よりポリ
プロピレンが好ましい。
また、用いるモノフィラメントの太さは通常200〜2000デニールの範囲
とする。毛房の繊毛運動を阻止して固定効果を発揮させるという観点からは、8
00〜1300デニールと太めの方が好ましい。モノフィラメント自体が容易に
屈曲変形して毛房の繊毛運動を阻止できなければ固定効果が減少するからである
。また、モノフィラメント長(マシュルーム先端部を有する場合は先端部も含む
)(図中c)は1.0〜10mm、好ましくは4〜8mmとする。1.0mm未満
では固定・防滑効果が十分でなく、一方10mmを超えて長いのは毛房からはみ
出てしまうおそれがあり適当でないからである。本考案ではこのように比較的短
いモノフィラメントを使用するので、モノフィラメント部はほぼ全長が毛房に侵
入し、わずかに基材の厚み分がカーペットに加わるだけであり、使用時の違和感
が少ないという利点がある。
【0010】
本考案のフロアマット移動防止用面ファスナーは、例えば、いわゆる接結二重
織法により2枚の基材にモノフィラメントを織り込み、基材間でモノフィラメン
トを切断し、次いでモノフィラメントの先端を加熱溶融することにより製造する
ことができる。先端部の径や形状は加熱温度・時間等を選択することによって適
宜調節することができる。
得られるファスナーは、そのまま、あるいは種々のサイズに切断し、フロアマ
ットの裏面に、例えば粘接着加工、高周波ウェルダー、超音波ウェルダー、熱接
着、縫製等により接合して使用できる。本考案のフロアマット移動防止用面ファ
スナーは、住宅・事務室の床、自動車等の乗物の床等に敷いたタフト織物のカー
ペット類に対するフロアマットの移動を防止するのに好適に使用することができ
る。
使用に際しては、雌面であるタフトカーペットのいずれの方向に対して敷いて
も十分に固定・防滑効果が発揮される。係合部がフック型であれば織物の方向に
より係合の良否があるが、本考案ではマシュルーム型であるのでかかる不都合は
生じないのである。一方、フロアマット自体を別の場所へ移して使用しようとす
るに際しては、毛房との引張り剪断強さは2kg/(5×5cm)程度であるの
で雌面から取り外すのが容易であり、また、剥離によるカーペットの損傷度も低
い。
【0011】
以下に実施例を挙げて本考案をさらに詳しく説明するが、本考案はそれらに限
定されるものではない。
実施例1
熱可塑性樹脂モノフィラメントとしてポリプロピレン1000デニールのモノ
フィラメント(断面が円となる通常のもの)、基材用繊維として3ナイロン42
0デニールを用い、接結二重織法により、1inch2当たり120本の密度で植立
させた織物構造体を作製し、モノフィラメントの先端部を600℃で溶融させて
マシュルーム形状を付与した。先端部の最大径は軸部の径の1.2倍であり、R
部はほとんど認められなかった。
次いで、高周波ウェルダ−を用いてのフロアマットとの接着を可能とするため
に下記配合の合成樹脂をコーティングして本考案のフロアマット移動防止用面フ
ァスナーを得た。
成 分 重量部
クリスホン5516S(大日本インキ(株)製) 50
ゼオンM25% 50
架橋剤 10
着色顔料 10
【0012】
本考案により、優れた固定・防滑効果を有し、しかも新たな場所へ移すに際し
ては容易に係合を解くことができるフロアマット移動防止用面ファスナーが提供
される。
【図1】 図1は本考案の好ましい態様のフロアマット
移動防止用面ファスナーを模式的に示す斜視図である。
移動防止用面ファスナーを模式的に示す斜視図である。
【図2】 図2は本考案の好ましい態様のフロアマット
移動防止用面ファスナーで使用するマシュルーム形状を
先端部に付したモノフィラメントの断面図である。
移動防止用面ファスナーで使用するマシュルーム形状を
先端部に付したモノフィラメントの断面図である。
【図3】 図3は、モノフィラメントの断面が異形の場
合の一例を示す図であり、図3(a)は正面図、図3
(b)は図3(a)の軸部をA−A線で切断し、下から
見た底面図である。
合の一例を示す図であり、図3(a)は正面図、図3
(b)は図3(a)の軸部をA−A線で切断し、下から
見た底面図である。
【図4】 図4は本考案におけるモノフィラメント先端
部のマシュルームの形状例を示す断面図であり、図4
(a)はえら張ったマシュルーム形状例を示す断面図で
あり、図4(b)はえら張らないマシュルーム形状例を
示す断面図である。
部のマシュルームの形状例を示す断面図であり、図4
(a)はえら張ったマシュルーム形状例を示す断面図で
あり、図4(b)はえら張らないマシュルーム形状例を
示す断面図である。
1:モノフィラメント、2:先端部、3:軸部、4:フ
ロアマット移動防止用面ファスナー、5:基材、6:R
部
ロアマット移動防止用面ファスナー、5:基材、6:R
部
フロントページの続き
(72)考案者 国川 忠徳
大阪府大阪市北区梅田1−12−39 株式会
社クラレ内
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂モノフィラメントを基材に
直立状にて植設したことを特徴とするフロアマット移動
防止用面ファスナー。 - 【請求項2】 該モノフィラメントの先端部がマシュル
ーム形状であって、該先端部の最大径が軸部の径の1.
5倍以下である請求項第1記載のフロアマット移動防止
用面ファスナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991019888U JP2596829Y2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | タフトカーペット上に重ね敷きされるフロアマット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991019888U JP2596829Y2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | タフトカーペット上に重ね敷きされるフロアマット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04115405U true JPH04115405U (ja) | 1992-10-13 |
JP2596829Y2 JP2596829Y2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=31906066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991019888U Expired - Lifetime JP2596829Y2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | タフトカーペット上に重ね敷きされるフロアマット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2596829Y2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2009013998A1 (ja) * | 2007-07-20 | 2010-09-30 | クラレファスニング株式会社 | 座席表皮材の固定用テープ状係止部材、及び係止部材付き樹脂成形体の製造方法 |
JP2016055139A (ja) * | 2014-09-11 | 2016-04-21 | ダイニック株式会社 | 難燃性雄面ファスナー材 |
EP4248806A4 (en) * | 2021-09-17 | 2024-08-14 | Kunshan Yijia Ju Textile Co Ltd | CARPET MAT |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5320603U (ja) * | 1976-07-30 | 1978-02-21 | ||
JPS56152603A (en) * | 1980-03-31 | 1981-11-26 | Minnesota Mining & Mfg | Two stringer material for fastener formation |
JPH026516U (ja) * | 1988-06-28 | 1990-01-17 |
-
1991
- 1991-03-29 JP JP1991019888U patent/JP2596829Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5320603U (ja) * | 1976-07-30 | 1978-02-21 | ||
JPS56152603A (en) * | 1980-03-31 | 1981-11-26 | Minnesota Mining & Mfg | Two stringer material for fastener formation |
JPH026516U (ja) * | 1988-06-28 | 1990-01-17 |
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EP4248806A4 (en) * | 2021-09-17 | 2024-08-14 | Kunshan Yijia Ju Textile Co Ltd | CARPET MAT |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2596829Y2 (ja) | 1999-06-21 |
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Legal Events
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