JPH0411514Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は餃子を製造する型に対して餃子の原
料たる皮を自動的に供給する餃子の皮の供給装置
に関するもので、特に、カスタネツト状に開閉す
る形枠と押し枠とを用い、それらを上側に向けて
開いてその上に餃子の皮と具とを載せ、両枠形を
餃子の皮と共に二つに折り曲げて重合し、餃子の
皮の中に具をくるむと共に、皮の周縁を挟圧して
粘着させる形式の餃子成形型（以下、カスタネツ
ト形という）に供給するのに適した装置に関す
る。

〔従来の技術〕

従来、カスタネツト形餃子成形型に餃子の皮を
供給する装置は、薄いガーゼ状の無端ベルト上に
多数の餃子の皮を一定間隔でのせ、順次成形型上
に送つて落下させたり、餃子の皮を並設されたロ
ーラの間に挟んで成形型上に送り、型の上へ落下
させるものが知られている（例えば、特公昭61−
29710号、実公昭61−40158号公報など）。

そのようなものでは構造が簡単である反面、成
形型に対する餃子の皮の落下位置が不正確で、本
来的に必要とするより若干大きい皮を必要として
いた。

〔考案が解決しようとする課題〕

然しながら、そのような手段では製作上の問題
は少ないものゝ、具に対する皮の量が過大となり
やすく、味の点で一層の改良を必要としていた。

〔課題を解決するための手段〕

この考案はそのような不具合を解消し、成形型
上の必要な位置へ正確に餃子の皮を供給できる供
給装置を得ることを目的とするもので、対向して
配置した形枠３ａと押し枠３ｂとをそれらの一側
で回動可能に連結してなる成形型３により餃子の
粘着されるべき縁を挟圧するようにした餃子製造
機において、前記成形型３を支持するフレーム２
の側方に成形型３とほゞ同じ高さに餃子の皮を供
給する固定供給台６ａと、その固定供給台６ａの
下方に位置して昇降自在の送りフレーム６ｂとを
設け、前記送りフレーム６ｂの上面に成形型方向
へ進退する可動台６ｃを摺動自在に設け、その可
動台６ｃから上方へ突設した押圧爪６ｄを供給台
６ａに開設した長溝６ｅを通して固定供給台６ａ
の上面へ突出させて戻り止め用ストツパ爪３ｈを
設ける共に、そのストツパ爪３ｈを前記型枠３ａ
の上面に退去方向に対して先細りに配置した八の
字形とした点に特徴がある。

〔作用〕

餃子の皮が何らかの手段によつて固定供給台６
ａ上に供給されると、餃子の皮は固定供給台６ａ
上に突出させた押圧爪６ｄに押されて成形型３の
上へ移動する。押圧爪６ｄが退去するとき、餃子
の皮は型枠３ａの上面に設けた八の字形のストツ
パ爪３ｈにより戻りを阻止されると共に、その位
置を正確に矯正され、型枠３ａ上の正しい位置の
載置される。

〔実施例〕

以下、図示の実施例によつてこの考案を説明す
ると、第１図は餃子の製造機１を示し、そのフレ
ーム２には餃子の具を餃子の皮Ｋでくるんで縁を
閉じる成形型３と、それを間欠的に駆動する駆動
手段４、前記成形型３に餃子の具を供給する供給
手段５、および餃子の皮供給装置６とが設けられ
ている。

成形型３は第２図以下で示すように、形枠３ａ
と押し枠３ｂとを有し、それぞれはピン３ｃ，３
ｃによつてフレーム２に軸支されており、摺動枠
７が駆動手段４によつてフレーム２上を進退する
とき、前記ピン３ｃ，３ｃを軸としてカスタネツ
トのように互いに開閉する。すなわち、形枠３ａ
には略馬蹄形をなす段部３ｄと窪み３ｅとが形成
され、また、押し枠３ｂには略平坦な押し面が形
成されている。それら形枠３ａと押し枠３ｂの側
面には摺動枠７に設けられた２個のカム面７ａ，
７ｂにそれぞれ係合させた従動車３ｆ，３ｆが軸
支され、摺動枠７が進退するときカム面７ａ，７
ｂの一側へ押されて成形型３を開き、他側へ押さ
れて閉じる。なお、３ｈは後述する餃子の皮のス
トツパ爪であり、型枠３ａの上面に退去方向に対
して先細り八の字形に配して上方へ突設してあ
る。

駆動手段４は電動機４ａと、図示していないゼ
ネバ機構により間欠駆動されるカム板４ｂ、およ
びそれに従動する揺動腕４ｃとからなり、揺動腕
４ｃの他端は押し棒４ｄを介して前記摺動枠７と
係合させてある。よつて、電動機４ａが作動する
とカム板４ｂが間欠的に駆動され、それに伴つて
成形型３が動作する。

なお、餃子の具を供給する供給手段５は先に出
願人によつて出願され特許された特公昭61−
31999号に示されるような公知の手段であるので
詳細な説明は省略する。

６はこの考案には係る餃子の皮供給装置であ
り、前記フレーム２の側方に固設した餃子の皮Ｋ
の固定供給台６ａと、フレーム２の側面へ昇降自
在に付設された送りフレーム６ｂ、および、送り
フレーム６ｂ上から成形型３上へ進退する可動台
６ｃとからなつている。なお、６ｊは案内ピン、
６ｋは案内用長孔、６ｍは送りフレーム６ｂの昇
降ストロークを示す。こゝで、可動台６ｃの上面
には押圧爪６ｄが鉛直方向に立設され、押圧爪６
ｄは固定供給台６ａに設けた２個の長溝６ｅ，６
ｅを通して固定供給台６ａ上に突出しており、第
３図から明らかなように、進行方向へ向けて開く
八の字型に構成してある。６ｆ，６ｈは送りフレ
ーム６ｂを昇降させる空気シリンダ、および可動
台６ｃを成形型３上へ進退させる空気シリンダで
ある。

次に、この餃子の皮供給装置６の作動を説明す
る。駆動手段４によつて形枠３ａと押し枠３ｂと
が開かれ、完成された餃子が取り出された後、可
動台６ｃが空気シリン６ｈによつて成形型３方向
へ水平に移動すると、図示してない手段によつて
固定供給台６ａ上へ供給された餃子の皮Ｋは、可
動台６ｃに設けた押圧爪６ｄに押されて固定供給
台６ａ上を滑り、その端部において可動台６ｃ上
へ移行するが、可動台６ｃはそのまゝ進行を続け
るので、餃子の皮Ｋはストツパ爪３ｈの上を通過
して成形型３上に至る。

可動台６ｃが前進端に達すると、空気シリン６
ｈにより送りフレーム６ｂが昇降ストローク６ｍ
だけ降下し、次いで後退する。よつて、餃子の皮
Ｋはストツパ爪３ｈによつて退去動を阻止されて
成形型３上に残る。また、ストツパ爪３ｈは型枠
３ａの上面に退去方向に対して先細り八の字形に
配置してあるから、後退方向ばかりかそれと直交
する方向の位置も正確に定まるものである。

〔考案の効果〕 この考案は以上のように、カスタネツト型の餃
子製造型において、成形型３を支持するフレーム
２の側方に餃子の皮を供給する供給台６ａと、そ
の下方に位置して昇降自在の送りフレーム６ｂと
からなる餃子の皮の供給手段を設ける一方、型枠
３ａの上面に退去方向に対して先細りに配置した
八の字形としたストツパ爪３ｈを設けたものであ
るから、成形型３上の必要な位置へ正確に餃子の
皮を供給することができる。また、餃子の皮の大
きさを具の量に対して必要な最小限とすることが
でき、味のよい餃子を成形することができる等の
効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は餃
子製造機の断面図、第２図はその要部の拡大外観
図、第３図はその平面図、第４図はその−断
面図である。 ３……成形型、３ｈ……ストツパ爪、６ａ……
固定供給台、６ｂ……送りフレーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対向して配置した形枠３ａと押し枠３ｂとをそ
   れらの一側で回動可能に連結してなる成形型３に
   より餃子の粘着されるべき縁を挟圧するようにし
   た餃子製造機において、前記成形型３を支持する
   フレーム２の側方に成形型３とほゞ同じ高さに餃
   子の皮を供給する固定供給台６ａと、その固定供
   給台６ａの下方に位置して昇降自在の送りフレー
   ム６ｂとを設け、前記送りフレーム６ｂの上面に
   成形型方向へ進退する可動台６ｃを摺動自在に設
   け、その可動台６ｃから上方へ突設した押圧爪６
   ｄを供給台６ａに開設した長溝６ｅを通して固定
   供給台６ａの上面へ突出させて戻り止め用ストツ
   パ爪３ｈを設ける共に、そのストツパ爪３ｈを前
   記型枠３ａの上面に退去方向に対して先細りに配
   置した八の字形としてなる餃子の皮の供給装置。