JPH04114721U

JPH04114721U - 電気機器の母線支持装置

Info

Publication number: JPH04114721U
Application number: JP2467791U
Authority: JP
Inventors: 俊治山内; 雅史植主
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 1991-03-20
Filing date: 1991-03-20
Publication date: 1992-10-09

Abstract

(57)【要約】【目的】母線を支持金と押え金で挟んだ状態で固定す
るようにしたもので、少なくとも支持金を共通に適用し
得るようにして、部品数の節減、量産化を図る。【構成】母線３の長手方向に対して幅方向が直角位置
に配置された支持金１７のスロット17ａで母線３を支持
するとともに、その上方から母線３の幅に合わせたスロ
ット18ａを有する押え金１８を被せて支持金１７に連結
し、この押え金で母線の上方並びに両側面を押えて確固
に固定できるようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、電気機器の母線を支持する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、列盤に配置された閉鎖配電盤などでは、図３の様に連絡用母線が配設されている。即ち図において、１は盤の箱体で、遮断器２を収容している。３は連絡用の母線で、高圧充電部となっており、絶縁碍子などよりなる絶縁支持台４上に取付けられた支持装置５により支持されている。６は接続導体である。

【０００３】このような母線支持装置は、従来、図４のように構成されていた。７はボルト９によって絶縁支持台４に固定されている支持金、８はこの支持金７と対向して配置され、中に母線３を挟持した状態でボルト１０で該支持金７に取付けられた押え金である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の母線支持装置は以上のように構成されているが、母線３は定格によりその厚さｔ、幅Ｗが変わるので、これに伴って支持金７及び押え金８も種々の大きさに変える必要があり、その都度多種の寸法のものを製作せねばならなかった。また、各母線３に短絡電流が流れると、母線間には大きな電磁力が生じ、それにより、支持金７には曲げモーメントが作用し、次の曲げ応力が生じる。 δ＝Ｍ／Ｚ δ：支持金に生じる曲げ応力［kgf/mm^２］Ｍ：支持金に作用する曲げモーメント［mm,kgf］Ｚ：曲げモーメントを受ける支持金の断面係数［mm^３］同一の材料では許容曲げ応力δは一定しており、断面係数Ｚが大なる程、大きな曲げモーメントＭに耐え得る。Ｚ＝（ＷＴ^２）／２であり、支持金７は幅Ｗ方向を母線３の長手方向にして支持しており、支持金７の強度は厚さＴに大きく影響される。このため、厚さＴを大きくする必要があり、外形が大きくなり、製作が複雑となって高価になっていた。

【０００５】この考案は上記の様な従来の欠点を除去するためになされたものであり、曲げモーメントに対する強度を増大し、小型、軽量にでき、製作が容易でコストダウンを図ることを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る母線支持装置は、母線の長手方向に対し直角に支持金を配し、この支持金に設けたスロットにて母線を支持するとともに、母線の幅に対応したスロットを設けた押え金を反対方向から被せて固定したものである。

【０００７】さらに、上記押え金を母線の幅方向及び厚み方向に取付け調整可能にしたものである。

【０００８】

【作用】

この考案における母線支持装置は、母線の長手方向に対し支持金の幅方向を配設しているので、断面係数が大きくなり、曲げモーメントに対する強度が大きくなるので小形軽量にでき、かつスロットを有する押え金で母線を支持金で上下で挟んで固定するので、支持金の共用化が図れる。

【０００９】さらに、上記押え金を支持金に対して取付け調整可能としたことによって押え金の共用化も可能となる。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の一実施例を図１について説明する。１７はＬ形をなす支持金で、幅Ｔ_１方向が母線３の長手方向に対し直角配置にして曲げモーメントに対する強度を大にし、絶縁支持台４に締付ボルト９にて取付けられている。この支持金１７には、直立辺にスロット17ａが設けられており、その開口幅Ｌ_１は母線３の厚さｔが入り、がたつかない様な寸法に小さく設定している。１８は押え金で、母線３の厚さに応じ、それに適応した開口幅Ｌ_２のスロット18ａを設けてあり、上記支持金１７と反対方向からスロット18ａに母線３が入る様に押え、取付けボルト１０で母線３を固定している。なおこの押え金１８は製作簡単で、スロット18ａの加工も極めて容易である。スロット17ａ及び18ａの深さは、組立てたとき、母線３の幅Ｗに対し適当に押える深さにしている。

【００１１】次にこの考案の他の実施例を図２について説明する。この実施例では、押え金１８が支持金１７に対して母線３の幅方向及び厚み方向に取付調整可能な様に、支持金１７と押え金１８にそれぞれ横方向の長穴17ｂと縦方向の長穴18ｂが設けられている。また支持金17のスロット17ａの開口幅Ｌ_１及び押え金１８のスロット18ａの開口幅Ｌ_２は、寸法の大きな母線の厚みｔに適合した幅にしている。この実施例によると、母線３の寸法が変わっても、支持金１７及び押え金１８を共通に適用できるので、共用化が可能で、安価にできる。

【００１２】

【考案の効果】

以上のようにこの考案によれば、支持金の幅方向を母線の長手方向に対して直角位置に配置するとともに、支持金のスロット幅を各種母線の厚さより大きくし、かつこれに取付けられるスロットを有する押え金側で母線の厚さ及び幅方向を押える様にしたので、少なくとも支持金は一種類のみで多種の母線を支持することができ、大量生産ができ安価にできる。

【００１３】また支持金に対し、押え金を母線の幅方向と厚み方向に取付調整可能としたので、支持金のみならず押え金も一種類のみで多種の母線を支持することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す斜視図ａとその支持
金のみの斜視図ｂと押え金のみの斜視図である。

【図２】この考案の他の実施例を示す斜視図ａとその支
持金のみの斜視図ｂと押え金のみの斜視図ｃである。

【図３】従来の一般的な閉鎖配電盤の側面図である。

【図４】従来の母線支持装置を示す斜視図ａと側面図ｂ
である。

【符号の説明】

３母線４絶縁支持台９，１０ボルト１７支持金１８押え金 17a,18a スロット 17b,18b 長穴

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】母線の長手方向に対し幅方向が直角位置
に配設されたＬ形の支持金を備え、この支持金の直立辺
に設けられたスロットの底部で上記母線を支持するとと
もに、この支持金の直立辺に着脱可能に取付けられ、上
記支持金のスロットと対向するスロットを有して上記母
線の上方及び両側面を押えるように被せられる押え金を
備え、少なくとも上記支持金は各種母線に対し共通に適
用可能にしたことを特徴とする電気機器の母線支持装
置。
【請求項２】押え金を母線の幅方向及び厚み方向に移
動調整可能に構成し、押え金も共用化したことを特徴と
する請求項１記載の電気機器の母線支持装置。