JPH04114491U - 電解イオン水生成器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不適当な水を排出し、安全な飲料水のみを使
用させる。 【構成】 装置の不使用時間を計測する手段と、不使用
時間経過を表示する手段と、洗浄水の排出を告知する手
段と、所定の不使用時間経過後に電解手段の電極に印加
する電圧を反転させる手段（電圧反転手段）と、電圧を
反転させた後に電極に印加する電圧を復帰させる手段と
を設ける。前記電圧反転手段を自動的にあるいは手動で
動作させる。 【効果】 ユ−ザは所定の不使用時間を確認して通水ク
リーニングをし、装置を通水クリ−ニングしている動作
を確認し、安全な飲料水のみを使用できる。さらに電解
槽内部のスケール除去を行える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、水道水等の飲料水を濾過した後、イオン水を連続的に生成する電解 イオン水生成器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

水道水等の飲料水は、殺菌用成分やその他の不純物を含んでいる。また、これ らの飲料水は加工することにより、目的に応じた加工水を生成することが可能で ある。そこで、従来から飲料水の濾過装置、電解によりイオン水等を生成する電 解装置を具備する電解イオン水生成器が種々提案されている。

【０００３】 例えば、実公平2-7675号公報、同2-7676号公報、同2-7715号公報には、陰極、 陽極を隔膜を介して交互に配置した密閉式の電解槽を設け、電圧が印加された電 解槽中に飲料水を流してイオン水を生成する装置が開示されている。 ところが、この装置は長期間使用していると、電極板にスケ−ルが付着し次第 に電解能力が低下したり、スケ−ルが飲料水の中に析出してしまうという問題が あった。そこで、従来の装置は使用時の給水による水圧で圧力スイッチを介して 所定の極性に設定されていたものを、給水停止時に圧力スイッチをoff すること により極性を反転させることにより、スケ−ルの除去を図るようにした構成とし ている。

【０００４】 また、飲料水を濾過するために活性炭等を用いたフィルタにより不純物、残留 塩素等を除去しているが、装置を使用しない時間が長い場合は活性炭表面および 水路内に残留塩素等が除去された水が滞留水となって存在すると、その水は殺菌 作用が無い状態であるので雑菌が繁殖し易く、その直後に装置を使用する場合、 飲料水としては不適当な状態のものを汲み出してしまうことになってしまう。 そこで、従来はユ−ザに「長時間しない場合の最初の水は、飲用に用いないよ うに」といった旨の注意を説明書等で行っていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の装置はユ−ザが、除去されたスケ−ルを含んだ水や雑菌 の混入した水を長時間の不使用後に通水クリ−ニングをして除去した後、適正な 状態の水を飲料水として使用するということは困難であった。つまり、単に通水 クリ−ニングの注意書ではそれを徹底できないのである。殊に、この装置の使用 に慣れていないユ−ザにとっては、殆ど不可能であった。

【０００６】 本考案は、上記不具合を解決すべく提案されるもので、装置に供給される水が 飲用には不適当である旨の表示手段を設け、この表示がなされたら自動的にある いは手動により通水クリ−ニングを行わせるともに、スケ−ル除去をも行わせる ようにして、安全な飲料水のみを供給できる電解イオン水生成器を提供すること を目的としたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために少なくとも飲料水を濾過する手段と、濾 過された飲料水からイオン水を生成する電解手段を具えた電解イオン水生成器に おいて、電解イオン水生成器の不使用時間を計測する手段と、所定の不使用時間 経過を示す表示手段と、洗浄水を排出していることを告知する手段と、所定の不 使用時間経過後に電解手段の電極に印加する電圧を反転させる手段と、電圧を反 転させた後に電極に印加する電圧を復帰させる手段とを設けたことを特徴とする 電解イオン水生成器としたものである。 また、電解イオン水生成器の不使用時間経過が表示された後に、電解手段の電 極に印加する電圧を手動によって反転させる手段を設けたことを特徴とする電解 イオン水生成器としたものである。

【０００８】

【作用】

このように装置の不使用時間が長時間にわたった場合、その直後の装置から供 給される水は飲用としては不適当であることを表示するようにしているので、使 用を回避させることができる。また、ユ−ザに通水クリ−ニングおよびスケ−ル 除去を積極的に行わせるようにしているので、その後の安全な飲料水のみを使用 させることができる。

【０００９】

【実施例】

以下、図面を参照しながら本考案の実施例を詳細に説明していく。図１は、本 考案に係る装置の内部機構を示す概要図である。装置１は、水道等の蛇口２に接 続して使用するものである。蛇口２には、分岐栓３を取りつけ水道水供給パイプ ４を装置１内に導くとともに、陰極水吐出パイプ５を装置１から分岐栓３に導い ている。

【００１０】 装置１内部には、水道水供給パイプ４にダイヤフラム６が設けられ、さらにダ イヤフラム６が水圧によって押されることにより作動するマイクロスイッチ７が 設けられている。ダイヤフラム６の近傍を通過していく水道水の流出方向には、 フィルタ８を有する濾過装置９が設けられており、ここを水道水が通過すること により残留塩素、不純物等が除去される。

【００１１】 濾過装置９を通過した水道水の流出方向には、隔膜10を介在させて陽極11と陰 極12とが対向して成る複数の電解部を有する電解槽13が設けられている。電解槽 13に流入した水道水は、陽極11にプラス電圧、陰極12にマイナス電圧が印加され た状態の中を通過していく時に隔膜10を介して陽イオン水は陰極側に、陰イオン 水は陽極側に分離され、陽イオン水は陽極水吐出パイプ14内に流出し吐出口15か ら吐出される。そして、陰イオン水は陰極水吐出パイプ５内に流出していくよう になっている。 なお、装置１の使用を停止し蛇口２を締めた時は、使いきらなかった水が装置 １内に残留してしまうが、これは図示していないドレ−ンパイプを介して排出さ れるようになっている。

【００１２】 図２は、本考案の第１実施例に係る制御機構を示す回路の概要図である。商用 電源16に接続した装置１を示しているが、ヒュ−ズ17を介して第１のトランス18 が接続されておりここで変圧される。さらに第１の整流ブリッジダイオ−ド19で 整流されその後、制御回路20に印加されるようになっている。 第１の整流ブリッジダイオ−ド19と制御回路20との間には、マイクロスイッチ ７およびコンデンサ21が設けられている。蛇口２を開くことによりダイヤフラム ６を介してマイクロスイッチ７が入ると、制御回路20の出力によりリレ−22が駆 動されリレ−接点23がONし、第２のトランス24により変圧された電圧が第２の整 流ブリッジダイオ−ド25により整流され、電解槽９の陽極11、陰極12に電圧が印 加されるようになっている。

【００１３】 また制御回路20には、商用電源が入ることによってONするタイマ−が内蔵され ており、マイクロスイッチ７がONすることによりリセットされない限り時間を計 測するようになっている。また制御回路20には、スピ−カ25と発光ダイオ−ド26 が接続されており、前記タイマ−の設定時間を越えた場合、装置１のパネル表面 に設けた発光ダイオ−ド26を点滅させるようにしてある。この点滅表示は、装置 を所定時間経過後に使用する場合、通水クリ−ニングが必要であることを示すも のである。 そして、発光ダイオ−ド26が点滅していることを確認したら、ユ−ザは蛇口２ を開いて水道水を装置１へ流出させる。すると、前記のごとくマイクロスイッチ ７がONし、さらに制御回路20が駆動してその出力によりスピ−カ26が駆動され洗 浄告知音を発生させるようになっている。したがって、ユ−ザはこの間に吐出さ れる水を飲料水として使用することは避けることができる。

【００１４】 前記のように発光ダイオ−ド26が点滅している間は、蛇口２が開かれて分岐栓 ３が切り替えられ装置１内に水道水が流出していくが、これにより濾過装置９が クリ−ニングされる。また、水道水の流出圧によりマイクロスイッチ７がONし、 それにより制御回路20が駆動してその出力によりリレ−27が駆動され、その接点 28が切り替わることによって電解槽13へ印加する電圧の極性が切り替わりスケ− ルの除去が行われるのである。 極性の反転状態は、制御回路20に内蔵されているタイマーICの駆動により、設 定時間を越えると自動的に復帰するようになっている。

【００１５】 図３は、本考案の第２実施例を示したもので、第１実施例と対応する箇所には 同一符号を付した。本実施例では、第１実施例の構成にさらに通水クリ−ニング を適宜起動させる洗浄スイッチ29が付加されている。つまり、装置を長時間使用 しないでいると発光ダイオ−ド26が点滅し、通水クリ−ニングの必要性を表示す ることとなるが、これによりユーザは蛇口２を開き水道水を装置１へ流出させる 。するとクリーニング用に供したこの水は、飲用には不適当である旨の洗浄告知 音がスピーカ26から発せられる。その後洗浄スイッチ29を押すことにより制御回 路20を駆動させ、その出力によりリレ−27が駆動され、その接点28が切り替わる ことによって電解槽13へ印加する電圧の極性が切り替わりスケ−ルの除去が行わ れるのである。

【００１６】 通水クリ−ニングの時期を知らせる制御回路20内蔵のタイマ−ICは、マイクロ スイッチ７がONする度にリセットされ、マイクロスイッチ７がOFF されると０か ら計測しなおすようになっており、また、電解部の極性の反転状態は制御回路20 内蔵のタイマ−ICにより設定時間を越えることによって自動的に復帰するように なっている構成、その他の構成については第１実施例と同様である。

【００１７】

【考案の効果】

以上のごとく本考案によれば、装置に水道水が供給されない時間が自動的に計 測され、所定の時間より長くなると通水クリ−ニングの必要性を表示し、さらに 通水クリ−ニング中は警報音により、水道水の使用を禁じるように構成されてい る。そして、通水クリ−ニングとともにスケール除去が自動的にあるいは手動で 行えるように構成されている。 したがって、電解槽内のスケ−ル除去、濾過装置内の洗浄が確実に行われると ともに、飲料水として不適当な水の確実な廃棄が可能となり、安全に電解イオン 水生成器の使用ができることとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】装置の内部機構を示す概要図である。

【図２】第１実施例に係る制御機構を示す回路の概要図
である。

【図３】第２実施例に係る制御機構を示す回路の概要図
である。

【符号の説明】

７ マイクロスイッチ 11 陽極 12 陰極 16 商用電源 17 ヒュ−ズ 18 第１のトランス 19 第１の整流ブリッジダイオ−ド 20 制御回路 21 コンデンサ 22 リレ− 23 リレ−接点 24 第２のトランス 25 第２の整流ブリッジダイオ−ド 26 発光ダイオ−ド 27 リレ− 28 リレ−接点 29 洗浄スイッチ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも飲料水を濾過する手段と、濾
   過された飲料水からイオン水を生成する電解手段を具え
   た電解イオン水生成器において、電解イオン水生成器の
   不使用時間を計測する手段と、所定の不使用時間経過を
   示す表示手段と、洗浄水を排出していることを告知する
   手段と、所定の不使用時間経過後に電解手段の電極に印
   加する電圧を反転させる手段と、電圧を反転させた後に
   電極に印加する電圧を復帰させる手段とを設けたことを
   特徴とする電解イオン水生成器。
2. 【請求項２】 電解イオン水生成器の不使用時間経過が
   表示された後に、電解手段の電極に印加する電圧を手動
   によって反転させる手段を設けたことを特徴とする請求
   項１記載の電解イオン水生成器。