JPH0411396Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 −産業上の利用分野− 本考案は電話機の筐体構造に関し、特に、ダイ
ヤル番号や内線番号等を表示させる表示パネル構
造に関する。

−従来の技術− 従来、例えば第５図に示すような電話機におい
ては、電話機筐体Ａの一部に表示窓Ｂを形成して
液晶表示器Ｃによりダイヤル番号等を表示させる
場合があるが、同目的に用いる液晶表示器Ｃの表
面は軽度の衝撃力により容易に破壊されるので、
透明な保護カバーＤで覆つている。そして、この
電話機では、内線番号等を表示させる差替え可能
な紙片Ｅを収容できるポケツトＦを電話機筐体Ａ
に形成するけれども、この紙片Ｅは必要に応じて
取換えられるから、図示のように、電話機筐体Ａ
の側方より挿脱される透明シートＧで紙片Ｅの抜
出しを防止している。

−考案が解決しようとする問題点− しかしながら、このような従来の電話機の表示
パネル構造では、液晶表示器Ｃの表面とポケツト
Ｆとに別々の保護カバーＤ及び透明シートＧを用
いるので、製造原価が割高となり、外観上から
も、表示窓ＢとポケツトＦとが一体感のない構造
になるため、商品性の高い外観を得ることは無理
であつた。

本考案の目的は、以上に述べたような液晶表示
器と紙片用ポケツトを備えた従来の電話機の問題
に鑑み、製造原価が割安で外観のよい電話機の表
示パネル構造を得るにある。

−問題点を解決するための手段− この目的を達成するため、本考案は、ダイヤル
番号等を表示する液晶表示器を電話機筐体に組込
み、同液晶表示器に隣合つた筐体表面に、内線番
号等を表示される差替え可能な紙片を収容できる
ポケツトを形成する電話機において、前記液晶表
示器方向から電話機筐体に挿入できる透明カバー
で前記液晶表示器及びポケツトの表面全体を覆
い、同透明カバーの先端部に設けるロツク爪に係
合して透明カバーの抜出しを防止するロツク手段
を電話機筐体に形成すると共に、液晶表示器と前
記ポケツトとの境界部の電話機筐体表面に前記ロ
ツク爪に係合して透明カバーの必要以上の移動を
阻止する係止片を設けることを提案するものであ
る。

−実施例− 以下、第１図から第４図について本考案の実施
例の詳細を説明する。

第１図から第３図において、電話機筐体１の表
面一側には、開口面積の大きな表示窓２が形成さ
れ、この表示窓２の内部にはダイヤル番号表示３
ａ、通話状態表示３ｂ、通話時間表示３ｃを行な
う液晶表示器３が配置される。そして、この表示
窓２に近接した電話機筐体１の表面には、表示窓
２の幅寸法に一致させた長さの長方形ポケツト４
が形成され、必要じ応じて内線番号等を記入でき
る紙片５が同ポケツト４中に収容される。

また、前記表示窓２の両側には、電話機筐体１
の端面にまで到達した一対のスライド溝６Ａ，６
Ｂが対向状態で形成され、前記表示窓２及びポケ
ツト４の表面は、両端部７ａ，７ｂをこれらのス
ライド溝６Ａ，６Ｂに沿つて案内される透明カバ
ー７により覆われる。即ち、この透明カバー７は
透明または半透明の樹脂で成形するもので、その
先端部７ｃの幅方向中央にロツク爪８を一体成形
してある。このロツク爪８は透明カバー７の先端
部７ｃよりも突出しかつ電話機筐体１内方へ突出
した状態で透明カバー７に成形されるが、同ロツ
ク爪８に対応したポケツト４の縁部には、同ロツ
ク爪８を係止するロツク溝９（ロツク手段）が形
成される。このロツク溝９は液晶表示器３及びポ
ケツト４の表面を覆う透明カバー７のロツク爪８
を係止することにより電話機筐体１からの透明カ
バー７の脱落を防止するけれども、指先で透明カ
バー７の先端部７ｃが電話機筐体１に向つて強く
押されると、同ロツク溝９からロツク爪８が外れ
る。また、前記表示窓２とポケツト４の境界部に
は電話機筐体１に一体成形される係止片１０が突
起され、同係止片１０は透明カバー７が電話機筐
体１に組付けられた後、透明カバー７が必要以上
に開かないように前記ロツク爪８を係止する。

図示実施例による電話機の表示パネル構造は、
以上のような構造であるから、透明カバー７の両
端部７ａ，７ｂをスライド溝６Ａ，６Ｂに当が
い、透明カバー７を第１図の矢印P₁方向に強く
押圧することにより第１図の状態に組立てられ
る。即ち、樹脂成形された透明カバー７及びロツ
ク爪８は幾分変形するから、矢印P₁方向に強く
押すと、ロツク爪８が係止片１０を乗越え、ロツ
ク爪８がポケツト４中に達する。したがつて、透
明カバー７を更に強く押せば、ロツク爪８がロツ
ク溝９に係止され、通常の使用状態が得られる。

通常の使用状態では、表示窓２及びポケツト４
が共通の透明カバー７により覆われるので、液晶
表示器３による表示面とポケツト４に収容される
紙片５の表示に一体感があり、一枚の透明カバー
７で液晶表示器３の表面と紙片５の表面を覆うか
ら、材料費及び組立工程数を削減して製造原価が
割安になる。

また、ポケツト４に収容された紙片５に記入し
たり、同紙片５を取換える場合は、透明カバー７
の先端部７ｃを指先で強く押すと、ロツク溝９か
らロツク爪８が外れるので、透明カバー７を第４
図の矢印P₂方向に移動させれば、ポケツト４中
の紙片５が露呈するから、同紙片５を図示のよう
に取出し、記入するかまたは新たなものに取換え
ればよい。この場合、第４図に示すように、透明
カバー７のロツク爪８が係止片１０で衝止される
ので、必要のない液晶表示器３の表面が外部に露
呈されて傷付いたり、抜出した透明カバー７を紛
失するのを防止できる。勿論、紙片５をポケツト
４中に戻した後、矢印P₂とは逆な方向へ透明カ
バー７を復旧させるだけで、元の使用状態におく
ことができる。

−考案の効果− 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、液晶表示器の表面及びポケツト中に収容され
た紙片の表面を共通の透明カバーで覆うから、製
造原価が割安で、外観的に一体感があり、必要に
応じて紙片を着脱できる構造を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は第２図の−線に沿う断面図、第２
図は本考案を施した電話機の要部正面図、第３図
は第２図の−線に沿う断面図、第４図は同電
話機に用いる紙片の挿脱操作説明図、第５図は従
来の電話機の要部斜視図である。 １……電話機筐体、２……表示窓、３……液晶
表示器、４……ポケツト、５……紙片、７……透
明カバー、８……ロツク爪、９……ロツク溝、１
０……係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ダイヤル番号等を表示する液晶表示器を電話機
   筐体に組込み、同液晶表示器に隣合つた筐体表面
   に、内線番号等を表示される差替え可能な紙片を
   収容できるポケツトを形成する電話機において、
   前記液晶表示器方向から電話機筐体に挿入できる
   透明カバーで前記液晶表示器及びポケツトの表面
   全体を覆い、同透明カバーの先端部に設けるロツ
   ク爪に係合して透明カバーの抜出しを防止するロ
   ツク手段を電話機筐体に形成すると共に、液晶表
   示器と前記ポケツトとの境界部の電話機筐体表面
   に前記ロツク爪に係合して透明カバーの必要以上
   の移動を阻止する係止片を設けたことを特徴とす
   る電話機の表示パネル構造。