JPH04113683U - 出窓設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 電動雨戸を有する出窓において、雨戸スラッ
ト１と、駆動部３とを納めた出窓屋根部４の天井板５に
点検口６を設け、その開閉蓋７の裏側位置に取出し操作
および収納自在な電動雨戸の手動開閉操作棒８を配設し
てなる出窓設備。 【効果】 停電時、あるいは故障時には点検口をすばや
く開け、かつ、容易に電動雨戸の手動開閉操作が可能と
なる。しかも、通常は、この操作のための操作棒は露出
していないため、意匠的にも、出窓部の美観を損なうこ
ともない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、出窓設備に関する者である。さらに詳しくは、この考案は、停電 時、あるいは故障時の電動雨戸の開閉が容易で、出窓域の意匠性も損なうことの ない、手動開閉操作可能な電動雨戸装着の出窓設備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、居住空間の広がりや採光性、換気性の向上等を目的として様々な形状と 構造の出窓が設置されてきている。 そして、これらの出窓については、たとえば図６に例示したように、防犯性を 高め、雨仕舞をも良好とするために、サッシガラス窓（ア）の外側に、電動ブラ インド雨戸（イ）を設置することも実用化されてきている。

【０００３】 通常、このような電動雨戸を有する出窓は、たとえば図７に例示したように、 屋根部（ウ）の内部に雨戸スラット（エ）とその引出し・巻取り収納のためのブ ラインドロール（オ）を、その駆動装置（カ）とともに収納している。そして、 このブラインドロール（オ）の回転によって、サッシガラス窓（キ）の外側に雨 戸スラット（エ）が引出され、かつ、引上げられるようにしている。

【０００４】 また、これらの屋根部（ウ）、サッシガラス窓（キ）や電動雨戸スラット（エ ）等の重量は、地板（ク）や受け木（ケ）によって支持してもいる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、これらの従来の出窓設備においては、電動雨戸の使用が防犯上 、あるいは雨仕舞の上からも有効であることが認められているものの、この電動 雨戸の停電時や故障時への対応が充分とはいえない状況にある。 その理由としては、電動雨戸や、その駆動装置の操作は面倒で、不慣れな人が 扱う場合には、さらに重大な故障を生じさせやすいことや、住宅設備としての意 匠性から、手動操作のための特別の設備を設けるスペースそのものに大きな制約 があることによる。

【０００６】 このため、どうしても、専門のメンテナンス対応に依存するほかになく、停電 時や故障時に即応できないという欠点が避けられなかった。また、実際、電動雨 戸を手動操作しようとすると、出窓屋根部（ウ）の天井板（コ）や屋根板（サ） そのものを取りはずしてブラインドロール（オ）や駆動装置（カ）を手動操作し なければならず、普通の家庭の人々が対応できるものではなかった。

【０００７】 このため、より簡便に、停電時や故障時にも即応することができ、しかも安全 に操作できて、住宅設備としての美観性、意匠性をも損なうことのない新しい構 造の出窓設備の実現が望まれていた。 この考案は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来の電動雨戸 付出窓の欠点を解消し、緊急時の開閉手動操作が容易で、かつ意匠的にも良好な 新しい出窓設備を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記のとおりの課題を解決するものとして、電動雨戸を有する出 窓において、雨戸スラットと駆動部とを納めた出窓屋根部の天井板に点検口を設 け、その開閉蓋の裏側位置に、取出し操作および収納自在な電動雨戸の手動開閉 操作棒を配設してなることを特徴とする出窓設備を提供する。

【０００９】 また、この考案は、手動開閉操作棒としてクランクハンドルを用いることや、 クランクハンドルが手動兼用駆動部に連結されていることを好ましい態様として もいる。

【００１０】

【作用】

この考案においては、出窓屋根部に設けた点検口の裏側位置に手動操作棒を配 設しているため、停電時や故障時への対応が容易で、しかも、収納時においては 点検口開閉蓋によって手動開閉操作棒が露出しないようにすることができる。こ のため、出窓域における意匠性が損なわれることもない。

【００１１】

【実施例】

以下、この考案の実施例を示し、さらに詳しくこの考案の出窓設備について説 明する。 図１は、この考案の一例を示した断面図であって、たとえばこの図１に例示し たように、この考案の出窓設備においては、雨戸スラット（１）、その引出し・ 巻取り収納のためのブラインドロール（２）、そしてその駆動部（３）とを納め た出窓屋根部（４）の天井板（５）に点検口（６）を設け、その開閉蓋（７）の 裏側位置に、手動開閉操作棒（８）を配設している。

【００１２】 出窓としては、この図１に例示したように、サッシガラス窓（９）と電動スラ ット（１）、さらにはカーテン等によってその採光・遮光部（１０）を適宜に構 成することができる。 このような出窓設備の構造においては、停電時、または故障時には、まず天井 板（５）に設けた押しツマミ（１１）を介して点検口（６）を開ける。もちろん 、この押しツマミ（１１）以外の手段によって点検口（６）の開閉を自在として もよい。

【００１３】 この開けた時の状態を示したものが図２である。手動開閉操作棒（８）は、こ の点検口（６）の開閉蓋（７）の裏側に位置して配設されており、これを直ちに 引出して図３のように回動操作して、電動雨戸の開閉を行う。そして図２にも示 したように、操作棒（８）は止め具（１２）によって支持しておくこともできる 。また、図３に示したように、手動開閉操作棒（８）を、たとえば、右に回す場 合には雨戸が開き、左に回す場合には雨戸がしまるようにしてもよく、さらに別 の方法でもよい。

【００１４】 なお、図１にも示したように、この操作棒（８）の先端部は、たとえば手動兼 用駆動部（３）と連結させておく。 図４は、この操作棒（８）の一例としてクランクハンドルを示したものである 。このクランクハンドルにおいては、支持部（８１）をたとえば左手で握り、か つ、ハンドル部（８２）を右手で握る。そして右手で握ったハンドル部（８２） を右または左に回動させて電動雨戸の開閉を行う。

【００１５】 先端ロッド部（８３）は、たとえば、図５に例示した通り、駆動部（３）に連 結し、手動操作による電動雨戸の開閉を可能とする。すなわち、クランクハンド ルからの先端ロッド部（８３）はウォーム（３１）に連結し、その動きが、ブラ インドロール（２）に、ダイナトルクプーリーフランジ（３２）に装着されたベ ルトまたはチェーンを介して伝えられ、雨戸の開閉を行うようにしている。そし て通常は、手動兼用モーター（３３）が、電動雨戸の開閉のための駆動源となる 。このモーター（３３）には、クラッチ式ドライブ（３４）が装着されてもいる 。

【００１６】 たとえば以上の通りの機構からなる手動開閉操作とすることにより、いっぱん の家庭においても、クランクハンドルを回動させることで、極めて容易に電動雨 戸を開閉することができる。 また、クランクハンドルとしての操作棒（８）は、再度、出窓屋根部（４）の 内部に納めておくことができる。

【００１７】 もちろん、この考案の出窓設備は、以上の例によって何ら限定されるものでは ない。電動雨戸の駆動のための機構、出窓の構造等については様々な態様が可能 である。

【００１８】

【考案の効果】

以上詳しく説明した通り、この考案によって、停電時、あるいは故障時には点 検口をすばやく開け、かつ、容易に電動雨戸の手動開閉操作が可能となる。しか も、通常は、この操作のための操作棒は露出していないため、意匠的にも、出窓 部の美観を損なうこともない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の出窓設備を例示した断面図である。

【図２】この考案の設備の点検口を例示した斜視図であ
る。

【図３】操作棒による操作を例示した斜視図である。

【図４】クランクハンドルを例示した平面図である。

【図５】手動兼用駆動部を示した部分断面図である。

【図６】従来の出窓を示した斜視図である。

【図７】従来の出窓構造を例示した断面図である。

【符号の説明】 １ 雨戸スラット ２ ブラインドロール ３ 駆動部 ４ 出窓屋根部 ５ 天井板 ６ 点検口 ７ 開閉蓋 ８ 手動開閉操作棒 ９ サッシガラス窓 １０ 採光・遮光部 １１ 押しツマミ １２ 止め具 ８１ 支持部 ８２ ハンドル部 ８３ 先端ロッド部 ３１ ウォーム ３２ ダイナトルクプーリーフランジ ３３ 手動兼用モーター ３４ クラッチ式ドライブ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動雨戸を有する出窓において、雨戸ス
   ラットと駆動部とを納めた出窓屋根部の天井板に点検口
   を設け、その開閉蓋の裏側位置に取出し操作および収納
   自在な電動雨戸の手動開閉操作棒を配設してなることを
   特徴とする出窓設備。
2. 【請求項２】 手動開閉操作棒がクランクハンドルであ
   る請求項１の出窓設備。
3. 【請求項３】 手動開閉操作棒の一端が手動兼用駆動部
   に連結されている請求項１または２の出窓設備。