JPH0411355Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案はフラツトケーブルをハウジングのス
ライダ溝内に挿入すると共にそのスライダ溝にス
ライダを挿入することによりフラツトケーブルの
芯線をハウジング内のコンタクトに接続させるフ
ラツトケーブル用コネンタに関する。

「従来の技術」 従来のこの種のコネクタは第７図に示すように
ハウジング１１内にコネクト収容孔１２が紙面と
直各方向に配列され、その各コンタクト収容孔１
２内にコンタクト１３が収容され、またコンタク
ト収容孔１２と連通したスライダ溝１４がコンタ
クト収容孔１２の配列方向に沿つて形成され、各
コンタクト１３の一部はスライダ溝１４内に位置
されている。スライダ溝１４に対し挿脱自在にス
ライダ１５がハウジング１１に係合して設けられ
る。

フラツトケーブル１６をコンタクト収容孔１２
の連通部に挿入し、その時フラツトケーブル１６
の芯線１７にコンタクト１３側に位置される。ス
ライダ１５をスライダ溝１４内に押し込むと、ス
ライダ１５のテーパ面１８がコンタクト１３をフ
ラツトケーブル１６側に押して第８図に示すよう
に芯線１７と接触して接続状態になる。

このように従来のコネクタはスライダ１５を抜
いた状態（第７図）も、挿入した状態（第８図）
もその姿勢が同一であり、このため、スライダ１
５を抜いた状態でフラツトケーブル１６をハウジ
ング１１内に挿入する際にスライダ１５が邪魔に
なり、つまりフラツトケーブルの挿入口が狭く、
接続操作がやりにくいものであつた。

「問題点を解決するための手段」 この考案によればハウジングの両側面にスライ
ド溝の深さ方向に延長した案内溝がそれぞれ形成
され、スライダの両端に一対の脚片が一体に形成
され、その各脚片の遊端部内面に軸がそれぞれ突
出され、これら軸は前記案内溝にそれぞれ挿入さ
れ、これら案内溝に軸が案内されてスライダがス
ライダ溝に対して挿脱される。案内溝のスライダ
抜き方向の端部側壁面は斜面とされてれいる。

従つてスライダを抜くと、上記軸が上記斜面の
近くとなり、軸を中心に脚片が上記斜面と衝合す
るまでスライダが回動し、フラツトケーブルの挿
入口が広がり、フラツトケーブルの挿入が容易と
なる。

「実施例」 第１図、第３図に示すようにハウジング１１に
はコンタクト収容孔１２が配列形成される。コン
タクト収容孔１２は第１図においてハウジング１
１の底面に形成され、かつ紙面と直角方向に配列
されている。各コンタクト収容孔１２にコンタク
ト１３が収容される。コンタクト１３はその中間
部が保持部１３ａとされ、保持部１３ａがコンタ
クト収容孔１２内に圧入されて収容孔１２内にコ
ンタクト１３が保持される。コンタクト１３の内
端部は折返されて接触部１３ｂとされ、他端は端
子１３ｃとして外部は導出されている。コンタク
トの端子１３ｃは交互に互にずらされて導出され
ている。

ハウジング１１にコンタクト収容孔１２と連通
してその配列方向に延長したスライダ溝１４が形
成される。図ではスライダ溝１４はハウジング１
１の上面に形成され、ハウジング１１はスライダ
溝１４側よりもコンタクト収容孔１２側が高くさ
れている。スライダ溝１４内に接触部１３ａの端
部が突出位置している。スライダ溝１４にスライ
ダ１５が挿脱される。

スライダ１５の両端面と対向して一対の脚片２
１が第５図、第６図に示すように一体に形成され
る。一方、第３図、第４図に示すようにハウジン
グ１１のコンタクト配列方向の両側面に案内溝２
２がスライダ溝１４の深さ方向に延長して形成さ
れる。脚片２１の遊端部の内側に軸２３が一端に
形成され、各軸２３は両側面の案内溝２２内に挿
入される。

案内溝２２のスライダ１５を抜く方向における
端部、すなわち上端部はその側壁面が斜面２４と
され、つまり案内溝２２はコンタクト収容孔１２
と反対側に折曲つている。案内溝２２の上側端部
のコンタクト収容孔１２側の壁側は円弧面として
折曲り、抜止め２５とされている。案内溝２２の
底面中間部に低い三角状突部２６が一体に突出形
成されている。この突部２６と抜止め２５との間
に丁度軸２３が入ることができるようにされる。
またスライダ１５の上端部はコンタクト収容孔１
２と反対側に一体に折曲り操作部２７とされてい
る。

上述の構成においてフラツトケーブル１６をコ
ネクタに接続するには第１図に示すようにスライ
ダ１５を抜き、第４図に１点鎖線で示すように軸
２３を突部２６を乗越え、突部２６と抜止め２５
との間に位置させると、突部２６の存在によりス
ライダ１５が下に落ちることなく、スライダ１５
の非対称構造により、つまり操作部２７の重みに
よりスライダ１５は第４図で反時計方向に回動
し、脚片２１が斜面２４と衝合する。このため第
１図に示すようにスライダ溝１４の上端、つまり
フラツトケーブル挿入口が広くなる。

従つてフラツトケーブル１６をハウジング１１
のコンタクト収容孔１２側の突出部の面に沿わせ
てスライダ溝１４内に容易に挿入することができ
る。この挿入の後に、第２図に示すように操作部
２７によりスライダ１５をスライダ溝１４内に押
し込めばよい。この時斜面２４と抜止め２５の内
面とが誘込みの作用をするため、スライダ１５が
垂直になつてなくても容易に軸２３を案内溝２２
に沿つて降下させることができる。この時スライ
ダ１５によりフラツトケーブル１６はコンタクト
１３側に押され、コンタクトの接触部１３ｂがフ
ラツトケーブル１６の芯線１７に弾性的に接触す
る。

スライダ１５の内端部のコンタクト１３側はテ
ーパ面２８とされ、第１図に示すようにスライダ
１５を抜いた時に、スライダ１５の端部がフラツ
トケーブル１６の挿入に邪魔にならず、かつスラ
イダ１５を押し込む時に、テーパ面２８の存在に
より円滑に押し込むことができる。

「考案の効果」 以上述べたようにこの考案によればスライダ１
５を抜いた時にスライダ１５を傾斜させることに
よりフラツトケーブル挿入口を広くすることがで
き、フラツトケーブルの接続操作が容易となる。
特に上記例のようにスライダ１５を非対称構造と
することによりスライダ１５を抜くとスライダ１
５は自動的に回動し、フラツトケーブルの挿入口
が自動的に広がり、操作性が一層よいものとな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のフラツトケーブル用コネク
タの一例を示し、スライダ１５を抜いた状態の断
面図、第２図はスライダを挿入した状態を示す第
１図と対応した断面図、第３図はハウジング１１
の一半部を示す断面図、第４図は第３図の右側面
図、第５図はスライダ１５の一半部を示す正面
図、第６図は第５図の右側面図、第７図は従来の
コネクタを示すスライダを抜いた状態の断面図、
第８図はそのスライダを挿入した状態の断面図で
ある。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ハウジングコンタクト収容孔が配列形成され、
   そのコンタクト収容孔と連通し、その配列に沿つ
   たスライダ溝が上記ハウジングに形成され、上記
   コンタクト収容孔にそれぞればね性を有するコン
   タクトが収容され、これらコンタクトの一部はそ
   れぞれ上記スライダ溝に位置され、上記スライダ
   溝に挿脱自在にスライダが上記ハウジングに係合
   され、上記スライダ溝にフラツトケーブルを挿入
   した状態で上記スライダをスライダ溝に挿入する
   と、スライダによりフラツトケーブルの各芯線が
   上記コンタクトにそれぞれ弾性的に圧接されるフ
   ラツトケーブル用コネクタにおいて、 上記ハウジングの上記スライダ溝の延長方向の
   両側面に上記スライダ溝の深さ方向に延長した案
   内溝がそれぞれ形成され、 上記スライダの両端にこれとそれぞれ対向して
   一対の脚片が一体に形成され、 これら脚片の遊端部の内側に上記案内溝に挿入
   された軸がそれぞれ突出され、 上記両案内溝の、スライダ抜き方向における端
   部側壁面は斜面とされ、上記軸を中心に上記スラ
   イダが回動できるように構成されているフラツト
   ケーブル用コネクタ。