JPH04111991U - 冷暖房機の配管保護ボツクス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 配管作業の効率化を図るとともに、室外の壁
面に温水管の配管部分を露出させることなく、見栄えが
良く、且つ、温水管の保護及び断熱性を保持することが
できる冷暖房機の配管保護ボックスを提供する。 【構成】 壁内の配管引出しボックス５の雌ネジ１０に
取付リング１１が螺合され、この取付リング１１に室外
側から取付ベース１２が複数のネジ１３により固定され
る。この取付ベース１２には合成樹脂により中空状に形
成された本体１６が取り付けられる。配管保護ボックス
１５は取付ベース１２と本体１６とで構成され、室外の
壁面に取り付けられる。引き入れ口１８へは配管引出し
ボックス５の引き出し口９から引き出された温水管が引
き入れられ、導入口１９へは冷房用の室外機から延びる
冷媒管が導入されるようになっている。さらに接続口２
２には室外の壁面に沿って取り付けられる保護ダクト２
３の下端部が直接接続されるようになっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、冷暖房機に温水管や冷媒管を配管する場合に、室外の壁面に取り付 けられる冷暖房機の配管保護ボックスに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、冷暖房機にガス湯沸かし器等の熱源から温水を供給する温水管６は、図 ８に示すように、建築物の床から壁４内に立ち上げられ、壁４に設けた引き出し 口２５から室外に引き出され、冷房用の室外機１に接続された冷媒管２０と共に 室外の壁面に沿って取り付けた保護ダクト２３内に挿通され、この保護ダクト２ ３を通して室内に引き込まれて室内機２へと配管されていた。 この配管構造では、前記引き出し口２５に保護カバー２６が取り付けられ、こ の保護カバー２６の下部には雨水の侵入を防ぐため下方に向けて開口が設けられ ている。そして、保護カバー２６の下部開口から室外に引き出された温水管６は 、ほぼＵ字状に曲げられて保護ダクト２３内へと配管されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この従来構成においては、引き出し口２５から引き出した温水 管６を保護カバー２６の下部開口から室外に引き出し、さらにＵ字状に曲げ配管 して保護ダクト２３内へと配管するために、配管作業が非常に面倒であるととも に、外観上の見栄えも悪いといった問題があった。また、温水管６のＵ字状に曲 げ配管された部分は室外に露出した状態にあるため、放熱しやすく温水管６内を 流れる湯の温度低下を招き、熱の効率を悪くするといった問題があった。さらに は温水管６の早期老朽化を招くといった問題があった。

【０００４】 本考案は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたもので あって、その目的とするところは、配管構造を簡素化して配管作業を短時間に容 易に行うことができるようにするとともに、室外の壁面に温水管の配管部分を露 出させることなく、見栄えの悪さを解消し、且つ、温水管の保護及び断熱性を保 持することができる冷暖房機の配管保護ボックスを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案では、壁内の温水管６を室外に引き出す ために壁に設けられた引き出し口９を覆うように、室外の壁面に取り付けられる 冷暖房機の配管保護ボックス１５であって、温水管６を引き入れるための引き入 れ口１８と、室外に配置された冷房用の室外機１からの冷媒管２０を導入するた めの導入口１９と、温水管６及び冷媒管２０を引き出すと共に、温水管６及び冷 媒管２０を収納して室外の壁面に取り付けられる保護ダクト２３に直接接続する ための接続口２２と、を備えたものである。

【０００６】

【作用】

上記のように構成された冷暖房機の配管保護ボックス１５によれば、壁内の温 水管６を室外に引き出すために壁に設けられた引き出し口９を覆うように室外の 壁面に取り付けた状態で、引き入れ口１８から温水管６を引き入れると共に、導 入口１９から冷媒管２０を導入し、その温水管６及び冷媒管２０を保護ダクト２ ３に接続された接続口２２より保護ダクト２３内に導くことができるようになっ ている。従って、壁に設けられた引き出し口９の外側及び保護ダクト２３の端部 を覆うことができ、室外の壁面に温水管６の配管部分を露出させることなく、配 管を行うことができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を具体化した一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図１及び図２に示すように、冷暖房機は冷房用の室外機１と壁掛け式の室内機 ２とから構成され、室外機１が室外に配置されると共に、室内機２が室内に配置 されている。図２及び図３に示すように、鞘管３は建築物の壁４内に埋め込まれ 、その先端には配管引出しボックス５が取り付けられている。温水管６は鞘管３ 内に配管され、図示しない給湯器等の熱源に接続されて、熱源からこの温水管６ を通して温水が供給されるようになってる。

【０００８】 図３及び図４に示すように、前記配管引出しボックス５のボックス本体７は合 成樹脂により中空状に形成され、その外側下部には鞘管３の先端に接続可能な接 続口８が設けられている。引き出し口９はボックス本体７の一側外面に設けられ 、鞘管３内に配管された温水管６を、この引き出し口９から室外へ引き出して配 管できるようになっている。前記引き出し口９の内周には雌ネジ１０が形成され ており、この雌ネジ１０には取付リング１１が螺合されるようになっている。

【０００９】 図５及び図６に示すように、前記引き出し口９を覆うように、室外の壁面には 配管保護ボックス１５が取り付けられる。この配管保護ボックス１５は、取付ベ ース１２と合成樹脂により中空状に形成された本体１６とからなり、取付ベース １２は室外側から複数のネジ１３により取付リング１１に固定されるようになっ ている。取付ベース１２の外面には一対の係止部１４が設けられており、本体１ ６はその両側に設けられた係合部１７と前記係止部１４との係合により、取付ベ ース１２の外面に着脱可能に取り付けられるようになっている。

【００１０】 取付ベース１２には前記配管引出しボックス５の引き出し口９と合致するよう に、引き入れ口１８が設けられており、配管引出しボックス５の引き出し口９か ら室外側に引き出された温水管６がこの引き入れ口１８から配管保護ボックス１ ５の本体１６内に引き入れられるようになっている。又、本体１６の下部には筒 状に突出して導入口１９が設けられており、前記冷房用の室外機１から延びる冷 媒管２０がこの導入口１９から本体１６内に導入されるようになっている。接続 口２２は配管保護ボックス１５の本体１６の上部に設けられ、温水管６及び冷媒 管２０がこの接続口２２から上方に引き出されるとともに、室外の壁面に沿って 取り付けられる保護ダクト２３の下端部が直接接続されるようになっている。

【００１１】 かかる配管保護ボックス１５を使用する場合には、室外側から配管引出しボッ クス５の引き出し口９に取り付けることにより、給湯器等の熱源に接続されて鞘 管３内から配管引出しボックス５内に配管された温水管６を保護ボックス１５の 引き入れ口１８から引き入れると共に、室外機１に接続された冷媒管２０を導入 口１９から導入し、その温水管６及び冷媒管２０を接続口２２から保護ダクト２ ３内へ導くことができる。そして、保護ボックス１５の接続口２２から引き出さ れる温水管６及び冷媒管２０を、この保護ダクト２３内に挿通して上方に導き、 保護ダクト２３の上端から壁４の開口２４を通して室内に引き込み、室内機２へ と配管することができる。

【００１２】 なお、本考案では、配管保護ボックス１５は、本体１６と取付ベース１２とで 構成される必要はなく、又、配管保護ボックス１５が取付リング１１を介して配 管引出しボックス５に固定される前記実施例の構成に限らず、例えば、図７に示 すように室外の壁面に直接固定される構成であってもよい。なお、取付リング１ １を介して配管引出しボックス５に固定される配管保護ボックス１５の場合には 、固定する配管引出しボックス５が傾斜していても取付リング１１が雌ネジ１０ に螺合されているので、まっすぐな位置に取り付けることが可能である。

【００１３】 又、本考案では、導入口１９を本体１６の側部に設けて、冷媒管２０をカバー 本体１６内に側方から導入するように構成したり、接続口２２を本体１６の側部 に設けて、温水管６及び冷媒管２０を本体１６内から側方へ引き出すように構成 してもよい。又、実施例では導入口１９は本体１６の下部に筒状に突出した形態 となっているが、本考案では、本体１６下部底面を開口させたものであってもよ い。なお、筒状に突出した形態の場合には、筒状部外面に所定間隔おきに複数の 折り取り用溝を有する逆円錐状に形成し、任意の折り取り用溝から筒状部を折り 取ることにより、冷媒管２０の外径に応じた開口径の導入口１９を形成できるよ うにしてもよい。

【００１４】

【考案の効果】

本考案では、以上説明したように構成されているため、壁に設けられた引き出 し口を覆うように室外の壁面に取り付けた状態で、その配管保護ボックスの引き 入れ口から温水管を引き入れると共に、導入口から冷媒管を導入して、その温水 管及び冷媒管を接続口から保護ダクト内へ導くことができる。このため、従来構 造のように、引き出し口から引き出した温水管を保護カバーの下部開口から室外 に引き出し、さらにＵ字状に曲げ配管して保護ダクト内へと配管するといった面 倒な配管作業を要せず、配管構造を簡素化して配管作業を短時間に容易に行うこ とができる。

【００１５】 又、本考案に係る配管保護ボックスを使用することにより、室外の壁面に温水 管の配管部分を露出させることなく、見栄えの良好な配管を行うことができ、且 つ、温水管の保護及び断熱性を保持することができ、温水管内を流れる湯の温度 低下を招くといった問題や、露出による温水管の早期老朽化を招くといった問題 を解決することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を具体化した配管保護ボックスを使用し
た室外側の配管構造を示す正面図である。

【図２】図１に示す配管構造の断面図である。

【図３】図２の配管保護ボックスを拡大して示す断面図
である。

【図４】図３のＡ−Ａ線における断面図である。

【図５】本考案に係る配管保護ボックスの一実施例を示
す分解斜視図である。

【図６】図５に示す配管保護ボックスを壁に取り付けた
状態の斜視図である。

【図７】本考案に係る配管保護ボックスの別の実施例を
示し、壁に取り付けた状態の斜視図である。

【図８】従来の冷暖房機における室外側の配管構造を示
す正面図である。

【符号の説明】

１ 室外機 ２ 室内機 ６ 温水管 ９ 引き出し口 １２ 取付ベース １５ 保護ボックス １６ 本体 １８ 引き入れ口 １９ 導入口 ２０ 冷媒管 ２２ 接続口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁内の温水管を室外に引き出すために壁
   に設けられた引き出し口を覆うように、室外の壁面に取
   り付けられる冷暖房機の配管保護ボックスであって、温
   水管を引き入れるための引き入れ口と、室外に配置され
   た冷房用の室外機からの冷媒管を導入するための導入口
   と、温水管及び冷媒管を引き出すと共に、温水管及び冷
   媒管を収納して室外の壁面に取り付けられる保護ダクト
   に直接接続するための接続口と、を備えたことを特徴と
   する冷暖房機の配管保護ボックス。