JPH04111582U - 油潤滑式エアコンプレツサの油循環量調整装置 - Google Patents

油潤滑式エアコンプレツサの油循環量調整装置

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JPH04111582U
JPH04111582U JP2379591U JP2379591U JPH04111582U JP H04111582 U JPH04111582 U JP H04111582U JP 2379591 U JP2379591 U JP 2379591U JP 2379591 U JP2379591 U JP 2379591U JP H04111582 U JPH04111582 U JP H04111582U
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oil
lubricating oil
air compressor
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敬一 外丸
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サンデン株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 潤滑油中に気泡が生じた場合においてもオイ
ルクーラの能力を低減させず,また,潤滑油供給量を常
に所要の量に調節することができ,コンプレッサの始動
開始時において,低温時の潤滑を促進し,始動時の騒音
を防止でき,節電の可能であり,更に,吐出エアの流量
を増加することができる油潤滑式エアコンプレッサの油
循環量調節装置を夫々提供すること。 【構成】 吸気管2からエアーを吸入し,圧縮して圧縮
空気を潤滑油とともに混合流体として吐出するエアコン
プレッサ1と,該吐出された混合流体をタンクに貯え分
離して該潤滑油をエアコンプレッサ1に送出するタンク
50とを備えた潤滑油循環回路に設けられ,該エアコン
プレッサ1に送出す油の循環量を調整するための装置で
あって,前記装置は,前記タンク50から前記エアコン
プレッサの吸気管2に通じる流路に設けられ,前記流路
を通過する潤滑油の温度が特定温度以上まで上昇したこ
とを検知したとき,もしくは始動から通常の運転状態に
至る所定時間経過の後,この潤滑油流の断面積を減少さ
せるように動作する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は,油潤滑式コンプレッサに用いられる油循環量調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアコンプレッサに設けられる潤滑油循環回路は図5に示されている。 図5において,潤滑油循環回路はエアコンプレッサ1と,タンク50と,オイ ルクーラ60と,これらを接続する吐出管71,オイルリターンパイプ73,オ イルリターンパイプ74とを備えている。
【0003】 コンプレッサ1は,外気をフィルタ1aを介して内部に吸気する吸気管2を有 し,圧縮された空気を潤滑油と混合流体として吐出する吐出管71と,潤滑油が 流入する潤滑油はオイルリターンパイプ74とに連結されている。 タンク50は,内部空間を油分離室52と,空気室51とに隔壁54により分 割されている。 油分離室52は,潤滑油と圧縮空気との混合流体が流入する吐出管71及び分 離された潤滑油56をフィルター55を介して流出させるオイルリターンパイプ 73が接続されている。また,油分離室51内には,導入された混合流体から潤 滑油を取り除くオイルセパレター53が設けられ,オイルセパレター53に取り 除かれたオイルセパレータから下方に落下して,この油分離室51内に貯えられ る。一方,潤滑油が取り除かれた圧縮空気は,隔壁54を通って空気室52に貯 えられる。
【0004】 空気室51は,調節弁59aを有する吐出管59とドレンバルブ58aを有す るドレン管58に接続されている。空気室51内の圧搾空気は調節弁59aを開 放することで,吐出管59を通り,この吐出管59の下流部に接続された図示し ない圧縮空気駆動装置を駆動する。尚,ドレン管58は,空気室51内の水分等 を除去する際に用いられる。
【0005】 オイルリターンパイプ73は,電気駆動によって開閉するソレノイドバルブ 72を備えている。オイルクーラ60は,オイルリターンパイプ73の下流に接 続されている。このオイルクーラ60は,放熱フィンを有する蛇行管で,オイル リターンパイプ73から導入された潤滑油を冷却して,オイルリターンパイプ 74を介して,コンプレッサーに供給される。
【0006】 即ち,従来の油循環回路においては,コンプレッサー1からの潤滑油は,圧縮 空気とともに混合流体として,吐出管71を通ってタンク50に導入される。 この高温の潤滑油はタンク内に一旦貯えられて,圧縮空気と分離され,高温の 潤滑油は,オイルリターンパイプ73を経てオイルクーラ60を通過し,冷却さ れて,オイルリターンパイプ74を経てコンプレッサ内に導入される。尚,図中 において,実線の矢印は空気の流れ,破線の矢印は潤滑油の流れを夫々示す。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら,潤滑油を単にコンプレッサに戻すだけであると,戻される潤滑 油量が多すぎるとともに潤滑油中に気泡が発生し,吐出空気流量が減るばかりか ,オイルクーラ60内でこの潤滑油中の気泡が断熱材として働き,オイルクーラ 60の冷却能力が激減するという欠点があった。
【0008】 また,潤滑油中の戻り量を潤滑に必要な最小限とし気泡が発生を防止するため にキャピラリー等の固定絞りを油潤滑回路に設けると,前記欠点は解消される。 しかし,始動時等の潤滑油が低温である時には,潤滑油の粘度が大きいために, 流量が減少し,十分な給油ができず,この給油不足は,コンプレッサーの摺動部 の損傷の恐れが生じるとともにコンプレッサ1の騒音の発生の原因にもなるとい う欠点が生じた。
【0009】 そこで,本考案の主な技術的課題は,高温で潤滑油中に気泡が生じた場合にお いてもオイルクーラの能力を低減させず,また,潤滑油供給量を常に所要の量に 調節することができる油潤滑式エアコンプレッサの潤滑油循環量調節装置を提供 することにある。
【0010】 また,本考案の他の技術的課題は,コンプレッサの始動開始時において,低温 時の潤滑を促進し,始動時の騒音発生を防止することができる油潤滑式エアコン プレッサの潤滑油循環量調節装置を提供することにある。
【0011】 さらに,本考案のもう一つの技術的課題は,エアの吐出量を増加することがで きる油潤滑式エアコンプレッサの潤滑油循環量調節装置を提供することにある。
【0012】 さらにまた,本考案の更にもう一つの技術的課題は,節電が可能で,構成の簡 単な油潤滑式エアコンプレッサの潤滑油循環量調節装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本考案によれば,吸気管からエアーを吸入し,圧縮して圧縮空気を潤滑油とと もに混合流体として吐出するエアコンプレッサと,該吐出された混合流体をタン クに貯え分離して該潤滑油をエアコンプレッサに送出すタンクとを備えた潤滑油 循環回路に設けられ,該エアコンプレッサに送出す潤滑油の循環量を調整するた めの装置であって,前記装置は,前記タンクから前記エアコンプレッサの吸気管 に通じる流路に設けられ,前記流路を通過する潤滑油の温度が特定温度以上であ ることを感知,もしくは始動から通常の運転状態に至る所定時間経過の後,当該 潤滑油流の断面積を減少させるように動作することを特徴とする油潤滑式エアコ ンプレッサの油循環量調整装置が得られる。
【0014】 本考案によれば,前記油潤滑式エアコンプレッサの油循環量調整装置において ,前記流路に下流側で交わるように形成された第1分岐路及び該第1分岐路より 潤滑油流断面が小さくなるように形成された絞り第2分岐路と,前記第1及び第 2分岐路に分岐させる3ポート電磁弁と,前記流路の上流側に設けられ,当該流 路を通過する潤滑油の温度を検出する温度センサと,前記温度センサの検出温度 に基づいて,前記3ポート電磁弁の開閉を制御する制御装置とを備えていること を特徴とする油潤滑式エアコンプレッサの油循環量調整装置が得られる。
【0015】 本考案によれば,前記油潤滑式エアコンプレッサの油循環量調整装置において ,前記絞部は,キャピラリチューブからなることを特徴とする油潤滑式エアコン プレッサの油循環量調整装置が得られる。
【0016】 本考案によれば,吸気管からエアーを吸入し,圧縮して圧縮空気を潤滑油とと もに混合流体として吐出するエアコンプレッサと,該吐出された混合流体をタン クに貯え分離して該潤滑油をエアコンプレッサに送出すタンクとを備えた潤滑油 循環回路に設けられ,該エアコンプレッサに送出す潤滑油の循環量を調整するた めの装置であって,前記装置は,前記タンクから前記エアコンプレッサの吸気管 に通じる流路に設けられ,前記流路を通過する潤滑油の温度が特定温度以上であ ることを感知,もしくは始動から通常の運転状態に至る所定時間経過の後,当該 潤滑油流の断面積を減少させるように動作する油潤滑式エアコンプレッサの油循 環量調整装置において,前記流路に温度感知弁を備えていることを特徴とする油 潤滑式エアコンプレッサの油循環量調整装置が得られる。
【0017】 本考案によれば,前記油潤滑式エアコンプレッサの油循環量調整装置において ,前記温度感知弁は,前記流路を閉塞する弁と,該弁を付勢する形状記憶合金か らなるバネ部材とを備えていることを特徴とする油潤滑式エアコンプレッサの油 循環量調整装置が得られる。
【0018】
【作用】
本考案の油潤滑式エアコンプレッサの油循環量調整装置は,タンクからエアコ ンプレッサの吸気管に通じる流路に設けられ,流路を通過する潤滑油の温度を感 知して,測定された油温が特定温度まで上昇したときに,もしくは始動から通常 の運転状態に至る所定時間経過の後,この潤滑油流の断面積を減少させるように 動作するので,潤滑油の粘度が低くなったときに,適正な油循環量が得られる。
【0019】 具体的例としては,流路の上流側に設けられた温度センサが,流路を通過する 潤滑油の温度が所定温度より上昇したことを検出したときに,制御装置は,3ポ ート電磁弁を第1分岐路より潤滑油流断面が小さくなるように形成された絞部を 有する第2分岐路にに潤滑油が流れるように動作させる。また,この絞部として は,キャピラリを使用することもできる。
【0020】 他の具体的例としては,流路に温度感知弁を設け,流路を通過する潤滑油の温 度を感知して,この油温が特定温度まで上昇したときに,この潤滑油流の断面積 を減少させるように弁を動作させることもできる。この温度感知弁は,流路を閉 塞する弁と,この弁を付勢する形状記憶合金からなるバネ材とを有する構成とし ,た場合には,潤滑油温が所定温度以上のとき形状回復してバネ部材が変形し, このバネ部材によって弁が流路を閉塞する方向に動作する。
【0021】
【実施例】
次に,本考案の実施例を図面を参照して説明する。 図1は本考案の第1実施例に係る潤滑油循環量調整装置を示す図である。 図において,コンプレッサ1は,吐出管71を介して,タンク50の油分離室 52に接続されている。油分離室52で分離された潤滑油はオイルリターンパイ プ73を介して,冷却用のファン61を有するオイルクーラ60に導かれる。以 上までの潤滑油循環回路構成は従来例と同様である。 第1実施例に係る潤滑油循環量調整装置13は,オイルクーラ60からのオイ ルリターンパイプ74と,コンプレッサ1の吸気管2との間に設けられ,潤滑油 循環回路を完成させている。
【0022】 即ち,潤滑油循環量調整装置13は,オイルクーラ60からのオイルリターン パイプ74に設けられた温度センサ6と,このオイルリターンパイプ74の末端 に接続された3ポート電磁弁5と,この電磁弁5によって分岐される第1及び第 2の分岐管3及び4と,この第1及び第2の分岐管3及び4は下流で合流しコン プレッサ1の吸気管2に接続されたオイルリターンパイプ75とを備え,さらに 油循環回路とは別に制御部9とを備えている。
【0023】 温度センサ6は,オイルリターンパイプ74を通過する潤滑油の温度を検知し ,その検出信号は,温度感知信号線7を介して制御部9に入力する。制御部9は ,温度検出信号による温度検出値が予め定められた温度(例えば,40℃)より も高いか低いかを判断して2種の電磁弁操作信号を電磁弁操作信号線8を介して 3ポート電磁弁5に出力する。電磁弁5は,この2種の制御信号に基づいて動作 し,第1及び第2の分岐管3及び4のいずれかに流路を開くように選択して,各 々の分岐管に潤滑油を導入する。尚,第2の分岐管は,その中途に螺回したキャ ピラリーチューブからなる絞部30を有する。
【0024】 本考案の第1実施例に係る潤滑油循環量調整装置の動作について説明する。 運転開始時においては,オイルリターンパイプ74を通る潤滑油温が特定温度 ,例えば,40℃より小であるので,温度センサ6がこの潤滑油温の温度検知信 号が出力され,制御部9は,温度検知信号に基づいて,温度下降を判断して第1 分岐管3を開成させるような制御信号を3ポート電磁弁5に送る。今,オイルリ ターンパイプ74を通る潤滑油温が特定温度,例えば,40℃以上に上昇したこ とを温度センサ6が検知したときに,が出力され,制御部9は,温度検知信号に 基づいて温度上昇を判断して第2分岐管を開成するような制御信号を電磁弁5に 送る。この温度上昇検知制御信号に基づいて,3ポート電磁弁5は,絞部30を 有する第2の分岐路4に潤滑油を流すように動作する。このとき潤滑油は,コン プレッサ1の内部を潤滑するのに必要な最低限の流量に絞られ,コンプレッサ1 は,効率良く運転されることになる。
【0025】 図2は本考案の第2実施例に係る潤滑油循環量調整装置を示す図で,図1の潤 滑油循環量調整装置の変形例を示している。 図2において,本考案の第2実施例に係る潤滑油循環量調整装置13´は,第 1実施例の第1及び第2の分岐管3,4の起点である3ポート電磁弁のかわりに ,オイルリタンーンパイプ74の末端から第1及び第2の分岐管3,4を分岐し て接続するとともに,第1の分岐管3の中途に流通路を開放及び閉塞する2ポー ト電磁弁5´が設けられている点で第1実施例とは異なる。
【0026】 第2実施例においても,第1実施例と同様に,温度センサ6が,オイルリター ンパイプ74を通過する潤滑油の温度を検知し,その検出信号は,温度感知信号 線7を介して制御部9に入力する。制御部9は,温度検出信号が予め定められた 温度(例えば,40℃)よりも高いか低いかを判断して2種の電磁弁操作信号を 電磁弁操作信号線8を介して2ポート電磁弁5´に出力する。電磁弁5´は,こ の2種の制御信号に基づいて動作し,第1の分岐管3の流路を開閉させる。尚, 第2の分岐管は,その中途に螺回したキャピラリーからなる絞部30を有する。
【0027】 本考案の第2実施例に係る潤滑油循環量調整装置の動作について説明する。 今,温度センサ6がオイルリターンパイプ74を通る潤滑油温が特定温度,例 えば,40℃まで上昇したことを検知したときに,この温度値を示す温度検知信 号が温度感知信号線を介して制御部9に送られる。制御部9は,温度検知信号に よって示される値が予め定められた値よりも大きいので,開放中であった2ポー ト電磁弁5´を閉塞させ,螺旋状のキャピラリチューブからなる絞部30を有す る第2の分岐路4に潤滑油を流す。従って,潤滑油は,コンプレッサ1の内部を 潤滑するのに必要な最低限の流量に絞られ,コンプレッサ1は,効率良く運転さ れることになる。
【0028】 図3は本考案の第3実施例に係る潤滑油循環量調整装置をを示す図である。 図において,コンプレッサ1は,吐出管71を介して,タンク50の油分離室 52に接続されている。油分離室52で分離された潤滑油はオイルリターンパイ プ73を介して,冷却用のファン61を有するオイルクーラ60に導かれる。以 上までの潤滑油循環回路構成は従来例及び第1,第2実施例と同様である。図中 で実線の矢印はエアの流れ,破線の矢印は潤滑油の流れを示している。
【0029】 第3実施例に係る潤滑油循環量調整装置23は,オイルリターンパイプ74の 中途に設けられ,潤滑油の温度が高温(40℃)であると潤滑油が高温であるこ とを示す高温検知信号を発する感温筒21と,この感温筒21に信号線20を介 して接続され,この感温筒21からの高温検出信号に基づいて,オイルリターン パイプの流路の断面積を小さくするように動作する温度感知式絞弁22とを有し ている。この絞弁22からのオイルリターンパイプ75は,第1,2実施例と同 様の吸気管2に接続されている。
【0030】 次に,第3実施例に係る潤滑油循環量調整装置23の動作について説明する。 感温筒21がオイルリターンパイプ74を通過する油温が高いと検知した場合 には,高温検知信号が出され,温度感知式絞弁22の絞りが強まり,オイルリタ ーンパイプ74を通過する循環油流路を狭くする。 狭くなった場合には,高温で粘度の低下した潤滑油の過剰供給による吐出エア 量の減少による効率の低下を防止するとともに,絞り上流側(オイルクーラ等) は高圧になり,気泡の発生を抑え,オイルとオイルクーラの接触面積を大きくす るため熱交換量を大きくすることができます。潤滑油中の気泡は通過できないの で,供給される潤滑油は気泡を含まないものとなる。
【0031】 一方,感温筒21がオイルリターンパイプ74を通過する潤滑油の温度が予め 定められた値,例えば,40℃よりも低い時には,高温検知信号を発生しないの で,常に絞りが弱まり圧損を減ずるとともに,循環油量を確保し,油不足の際に 生じる焼付き及び騒音を防止し,潤滑を促進させる。
【0032】 図4は本考案の第4実施例に係る循環油量調節装置を示す断面図である。 第4実施例に係る潤滑油循環量調整装置40は,オイルリターンパイプ74の 中途に第2実施例の感温筒21,温度発知式の絞弁22の代わりに設けられてい る。 図4において,潤滑油循環量調整装置40は,潤滑油の流路を形成する円筒部 30とこの円筒部の流路内から円柱状の窪み31aを形成して外側が外方に突出 した絞弁本体31と,この窪み内に設けられた弁32と,この弁32と窪み底部 31bとの間に設けられたバネ部材33とを備えている。 窪み31aの開口部には,円錐形状で流路側に向かってが窪み内部の断面より もしだいに断面が狭くなるような弁座31cが形成されている。弁32は,弁座 31cの内面に対応するように,窪み底部31bから流路側に向かって,先端部 に移動するにつれて,断面積が次第に狭くなるような円錐形状を有する。 また,バネ部材33は,螺旋状のTiNi系形状記憶合金からなり,所定温度 近辺(40℃)にマルテンサイト相からオーステナイト相への相変態温度を有し ,この温度以上にて形状回復して伸長し,逆にこの温度以下にて再び縮小する。 このバネ部材33は,窪み底部31bに一端を固着され,他端は弁32底部に固 着され,伸縮方向に弁32を付勢している。 絞弁本体30は,オイルクーラ60からのオイルリターンパイプ74の端部及 びコンプレッサの吸気管への吐出管2の端部との間に,これらの端部を夫々押し 広げて,このオイルリターンパイプ74,75と円筒部30の両端に設けられて いる。オイルリターンパイプ74,75の夫々の端部と円筒部30の両側端部と の接続は,円筒部30の両側端部の外面に設けられたねじ30a,30bと螺合 するねじ41a,42aを有するフレアナット41,42により固定されている 。 ここで,バネ部材33が弁32を付勢する構成としたが,弁32を開く方向に 付勢する通常のコイルバネを,バネ部材33の内部もしくは外部に,このバネ部 材33に対して2重となるように挿入して,低温時にバネ部材を縮小するように 変形させるような構成としてもその効果は変わらない。
【0033】 次に,本考案の第4実施例に係る循環油量調節装置について説明する。 今,所定温度よりも高温の潤滑油が流路を通過したとき,この形状記憶合金から なるバネ部材33は形状回復して伸長し弁32を押して流路を閉塞して油通過断 面積を減少させる。この状態から,油の温度が所定温度よりも低くなった場合に は,バネ部材33は,底部31bへ弁32を後退させて流路を拡張させて,潤滑 油通過断面積を増大させる。このような構成は,第1,第2及び第3の実施例よ りも構成が簡単で,組立てが容易であるとともに,電力を使用しないので節電に もつながり,第1,第2及び第3の実施例と同様の構成を有する。
【0034】 尚,本考案の3,4実施例においては,潤滑油が所定温度より上昇した時,絞 部が狭くなるように動作するような構成としたが,温度を直接感知する装置の代 わりに,コンプレッサ運転開始時から所定時間,例えば,室温(0〜20℃)で ,正常運転状態となる時間10分間経過後に信号を発するタイマーを設けても, 本考案の第1乃至第4実施例と同様の効果が得られる。
【0035】
【考案の効果】
以上説明したように,本考案によれば,潤滑油中に気泡が生じた場合において もオイルクーラの能力を低減させず,また,潤滑油供給量を常に所要の量に調節 することができる油潤滑式エアコンプレッサの潤滑油循環量調節装置を提供する ことができる。 また,本考案によれば,コンプレッサの始動開始時において,低温時の潤滑を 促進し,始動時の騒音を防止できる油潤滑式エアコンプレッサの潤滑油循環量調 節装置を提供することができる。 さらに,本考案によれば,感温絞弁を使用することで,節電の可能な油潤滑式 エアコンプレッサの潤滑油循環量調節装置を提供することができる。 さらにまた,本考案によれば,定常時に循環潤滑油中に気泡を減少させ,粘度 を下げ,また供給量を減少させるので吐出エアの流量を増加することができる油 潤滑式エアコンプレッサの潤滑油循環量調節装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る潤滑油循環量調整装
置を模式的に示す図である。
【図2】本考案の第2実施例に係る潤滑油循環量調整装
置を模式的に示す図である。
【図3】本考案の第3実施例に係る潤滑油循環量調整装
置を模式的に示す図である。
【図4】本考案の第4実施例に係る潤滑油循環量調整装
置を示す断面図である。
【図5】従来のコンプレッサに設けられる潤滑油循環回
路を示す図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサ 1a フィルタ 2 吸気管 3 第1の分岐管 4 第2の分岐管 5 3ポート電磁弁 5´ 2ポート電磁弁 6 温度センサ 7 温度感知信号線 8 電磁弁操作信号線 9 制御部 13 潤滑油循環量調整装置 13´ 潤滑油循環量調整装置 21 感温筒 22 温度感知式絞弁 23 潤滑油循環量調整装置 30 円筒部 30a ねじ 30b ねじ 31 絞弁本体 31a 窪み 31b 底部 31c 弁座 32 弁 33 バネ部材 40 潤滑油循環量調整装置 41a ねじ 41b ねじ 50 タンク 51 分離室 52 空気室 53 オイルセパレータ 54 隔壁 55 オイルフィルタ 56 潤滑油 58 ドレン管 58a ドレン弁 59 吐出管 59a 調節弁 60 オイルクーラ 61 冷却用のファン 71 吐出管 72 ソレノイドバルブ 73 オイルリターンパイプ 74 オイルリターンパイプ 75 オイルリターンパイプ

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気管からエアーを吸入し,圧縮して圧
    縮空気を潤滑油とともに混合流体として吐出するエアコ
    ンプレッサと,該吐出された混合流体をタンクに貯え分
    離して該潤滑油をエアコンプレッサに送出すタンクとを
    備えた潤滑油循環回路に設けられ,該エアコンプレッサ
    に送出す潤滑油の循環量を調整するための装置であっ
    て,前記装置は,前記タンクから前記エアコンプレッサ
    に通じる流路に設けられ,前記流路を通過する潤滑油の
    温度が特定温度以上であることを感知,もしくは始動か
    ら通常の運転状態に至る所定時間経過の後,当該潤滑油
    流の断面積を減少させるように動作することを特徴とす
    る油潤滑式エアコンプレッサの油循環量調整装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の油潤滑式エアコンプレッサの
    油循環量調整装置において,前記流路に下流側で交わる
    ように形成された第1分岐路及び該第1分岐路より潤滑
    油流断面が小さくなるように形成された絞り第2分岐路
    と,前記第1及び第2分岐路のいずれか一方の通路を開
    閉する電磁弁と,前記流路の上流側に設けられ,当該流
    路を通過する潤滑油の温度を検出する温度センサと,前
    記温度センサの検出温度に基づいて,前記電磁弁の開閉
    を制御する制御装置とを備えていることを特徴とする油
    潤滑式エアコンプレッサの油循環量調整装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の油潤滑式エアコンプレッサの
    油循環量調整装置において,前記絞部は,キャピラリチ
    ューブからなることを特徴とする油潤滑式エアコンプレ
    ッサの油循環量調整装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の油潤滑式エアコンプレッサの
    油循環量調整装置において,前記流路に温度感知弁を備
    えていることを特徴とする油潤滑式エアコンプレッサの
    油循環量調整装置。
  5. 【請求項5】 請求項4の油潤滑式エアコンプレッサの
    油循環量調整装置において,前記温度感知弁は,前記流
    路を閉塞する弁と,該弁を付勢する形状記憶合金からな
    るバネ部材とを備えていることを特徴とする油潤滑式エ
    アコンプレッサの油循環量調整装置。
JP2379591U 1991-03-19 1991-03-19 油潤滑式エアコンプレツサの油循環量調整装置 Withdrawn JPH04111582U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014214704A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 アネスト岩田株式会社 油冷式圧縮機

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