JP2009186035A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009186035A
JP2009186035A JP2008023371A JP2008023371A JP2009186035A JP 2009186035 A JP2009186035 A JP 2009186035A JP 2008023371 A JP2008023371 A JP 2008023371A JP 2008023371 A JP2008023371 A JP 2008023371A JP 2009186035 A JP2009186035 A JP 2009186035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
pressure
expansion valve
suction
compressor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008023371A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutaka Takada
康孝 高田
Nobuhiro Umeda
信弘 梅田
Kenji Kinokami
憲嗣 紀ノ上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2008023371A priority Critical patent/JP2009186035A/ja
Publication of JP2009186035A publication Critical patent/JP2009186035A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】冷凍装置において、膨張弁の応答遅れを迅速に解消する。
【解決手段】冷凍装置1は、圧縮機21と、熱源側熱交換器22と、膨張機構23,25,26と、利用側熱交換器24とが順に冷媒配管によって接続された冷媒回路20を備えている。膨張機構23は冷媒回路20の主液管に設けられて減圧量の可変な主膨張弁23と、冷媒回路20の冷媒循環量を制御するために主膨張弁23の減圧量を調整する制御弁25とを備えている。冷凍装置1は、吸入冷媒過熱度が所定値より過上昇した上限値になったか否かを検出する検出手段51と、該検出手段51が吸入冷媒過熱度の過上昇を検出すると、主膨張弁23の減圧量を強制的に低下させる低減手段50とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍装置に関し、特に膨張弁の制御に関する。
従来より、ビル内の空調や工場内の大型設備の冷却や空調等の用途にターボ冷凍機が用いられている(例えば、特許文献1参照)。ターボ冷凍機(100)は、図6に示すように、羽根車を有するターボ圧縮機(121)と、凝縮器(122)と、膨張弁(123)と、蒸発器(124)とが順次接続された冷媒回路(120)を備えている。そして、蒸発器(124)において冷媒と熱交換することによって冷却された水が、大型の施設内の冷房や大型設備の冷却に用いられている。
ところで、一般に、冷媒負荷に応じて冷媒循環量を調節して吸入冷媒過熱度を制御するために、膨張弁として比較的安価である感温式自動膨張弁が用いられている。しかしながら、上述のような大型設備に用いられるターボ冷凍機(100)に用いることができる大型の感温式自動膨張弁はなかった。また、膨張弁として電動弁を用いて該電動弁を蒸発器の負荷に応じてその開度を制御することとしたターボ冷凍機は以前より用いられているが(例えば、特許文献2参照)、制御が複雑になる上、コストが増大する虞があった。
そこで、以前より、ターボ冷凍機(100)では、図6に示すように、パイロット圧力を制御することにより主膨張弁(123)の減圧量を制御するパイロット膨張弁(125)を設け、該パイロット膨張弁(125)は、蒸発器(124)出口の温度を感知する感温筒(125c)を備えた感温式に構成し、主膨張弁(123)とパイロット膨張弁(125)とによって冷媒の減圧量を制御している。具体的には、図6に示すように、冷媒回路(120)の凝縮器(122)出口と主膨張弁(123)との間に、感温式自動膨張弁(125)を備えたパイロット配管(126)を設けていた。このような構成により、感温式自動膨張弁(125)によって吸入冷媒過熱度に応じてパイロット配管(126)を流れる冷媒の減圧量を調整すると共に、主膨張弁(123)の減圧量を調整していた。このようにして、上記ターボ冷凍機(100)によれば、通常の感温式自動膨張弁を、パイロット膨張弁(125)として用いることにより、吸入冷媒過熱度に応じて主膨張弁(123)の減圧量を調整することが可能となり、電動弁を用いた場合に比べて安価に吸入冷媒過熱度を制御することができていた。
特開平6−323654号公報 特開平11−344265号公報
しかしながら、上述のような構成のターボ冷凍機(100)では、冷媒負荷の急激な変動(例えば、蒸発器(124)において冷媒と熱交換する冷水の温度の急変)に対して主膨張弁(123)がすぐに追従できずに応答が遅れてしまう。そのために、例えば、主膨張弁(123)の減圧量を低下させる動作が遅れた場合には、蒸発器(124)内の冷媒量が減少して冷媒回路(120)の低圧側の圧力が下がるために冷凍能力が低下する。特に、ターボ冷凍機(100)では、ターボ圧縮機(121)の吐出量に比べて冷媒循環量が少ない場合、吐出圧力及び吐出量が周期的変動を起こして激しく振動するサージング現象を起こして正常な運転ができなくなる虞があった。一方、例えば、主膨張弁(123)の減圧量を増大させる動作が遅れた場合には、主膨張弁(123)から多量の冷媒が蒸発器(124)内に供給されるために、蒸発器(124)内で蒸発しきれなかった冷媒液がターボ圧縮機(121)に戻る所謂液戻りが生じる虞があった。そのために、ターボ圧縮機(121)の性能を著しく低下させてしまう虞があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷凍装置において、膨張弁の応答遅れを迅速に解消することにある。
本発明は、圧縮機(21)と、熱源側熱交換器(22)と、膨張機構(23,25,26)と、利用側熱交換器(24)とが順に冷媒配管によって接続された冷媒回路(20)を備え、前記膨張機構(23)は冷媒回路(20)の主液管に設けられて減圧量の可変な主膨張弁(23)と、前記冷媒回路(20)の冷媒循環量を制御するために前記主膨張弁(23)の減圧量を調整する制御弁(25)とを備えている冷凍装置であって、前記冷媒回路(20)における冷媒物理量が所定の変動範囲の一方の限界値になったか否かを検出する第1の検出手段(51)と、前記第1の検出手段(51)が前記冷媒物理量が所定の変動範囲の一方の限界値になったことを検出すると、上記主膨張弁(23)の減圧量を強制的に低下させる低減手段(50)とを備えている。
本発明では、主膨張弁(23)の減圧量を低下させる動作が遅れた場合には、冷媒回路(20)における種々の冷媒物理量(例えば、吸入冷媒過熱度、吐出冷媒過熱度、吸入圧力)が所定の変動範囲の一方側へ変動する。そして、第1の検出手段(51)によって上記冷媒物理量が所定の変動範囲の一方の限界値になったことが検出されると、低減手段(50)によって主膨張弁(23)の減圧量が強制的に低下させられる。
第2の発明は、圧縮機(21)と、熱源側熱交換器(22)と、膨張機構(23)と、利用側熱交換器(24)とが順に冷媒配管によって接続された冷媒回路(20)を備え、前記膨張機構(23)は冷媒回路(20)の主液管に設けられて減圧量の可変な主膨張弁(23)と、前記冷媒回路(20)の冷媒循環量を制御するために前記主膨張弁(23)の減圧量を調整する制御弁(25)とを備えている冷凍装置であって、前記冷媒回路(20)における冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったか否かを検出する第2の検出手段(51)と、前記第2の検出手段(51)が前記冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったことを検出すると、前記主膨張弁(23)の減圧量を強制的に増大させる増大手段(50)とを備えている。
第2の発明では、主膨張弁(23)の減圧量を増大させる動作が遅れた場合には、冷媒回路(20)における種々の冷媒物理量(例えば、吸入冷媒過熱度、吐出冷媒過熱度、吸入圧力)が所定の変動範囲の他方側へ変動する。そして、第2の検出手段(51)によって上記冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったことが検出されると、増大手段(50)によって主膨張弁(23)の減圧量が強制的に増大させられる。
第3の発明は、第1の発明において、前記冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったか否かを検出する第2の検出手段(51)と、前記第2の検出手段(51)が前記冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったことを検出すると、前記主膨張弁(23)の減圧量を強制的に増大させる増大手段(50)とを備えている。
第3の発明では、主膨張弁(23)の減圧量を増大させる動作が遅れた場合には、冷媒回路(20)における種々の冷媒物理量(例えば、吸入冷媒過熱度、吐出冷媒過熱度、吸入圧力)が所定の変動範囲の他方側へ変動する。そして、第2の検出手段(51)によって上記冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったことが検出されると、増大手段(50)によって主膨張弁(23)の減圧量が強制的に増大させられる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記膨張機構(23,25,26)の制御弁(25)は、主膨張弁(23)の上流側の液冷媒の一部を主膨張弁(23)に導いて冷媒回路(20)の主液管に導くパイロット配管(26)に設けられ、前記圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が所定値となるようにパイロット配管(26)を流れる冷媒の減圧量を調整すると共に、前記主膨張弁(23)の減圧量を調整する感温式のパイロット膨張弁である。
第4の発明では、制御弁(25)は、圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が所定値となるようにパイロット配管(26)を流れる冷媒の減圧量を調整し、これにより主膨張弁(23)の減圧量を調整する。従って、主膨張弁(23)は、制御弁(25)によって圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が所定値となるように減圧量が調整されることとなる。
第5の発明は、第1の発明において、前記低減手段(50)は、冷媒回路(20)の高圧冷媒を主膨張弁(23)に導き主膨張弁(23)の減圧量を低下させる高圧配管(52)と、前記高圧配管(52)に設けられた高圧制御弁(54)と、前記第1の検出手段(51)の検知信号に基づき高圧制御弁(54)を制御する制御部(56a)とを備えている。
第5の発明では、主膨張弁(23)の減圧量を低下させる動作が遅れた場合には、冷媒物理量が所定の変動範囲の一方側へ変動する。そして、第1の検出手段(51)によって上記冷媒物理量が所定の変動範囲の一方の限界値になったことが検出されると、低減手段(50)の制御部(56a)は、第1の検出手段(51)の検知信号に基づき速やかに高圧制御弁(54)を制御する。これにより、高圧配管(52)から主膨張弁(23)に高圧冷媒が導かれ、主膨張弁(23)の減圧量が強制的に低下させられる。
第6の発明は、第2又は第3の発明において、前記増大手段(50)は、主膨張弁(23)を冷媒回路(20)の低圧側に連通させて主膨張弁(23)の減圧量を増大させる低圧配管(53)と、前記低圧配管(53)に設けられた低圧制御弁(55)と、前記第2の検出手段(51)の検知信号に基づき低圧制御弁(55)を制御する制御部(56a)とを備えている。
第6の発明では、主膨張弁(23)の減圧量を増大させる動作が遅れた場合には、冷媒物理量が所定の変動範囲の他方側へ変動する。そして、第2の検出手段(51)によって上記冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったことが検出されると、増大手段(50)の制御部(56a)は、第2の検出手段(51)の検知信号に基づき速やかに低圧制御弁(55)を制御する。これにより、主膨張弁(23)が冷媒回路(20)の低圧側に連通されて、主膨張弁(23)の減圧量が強制的に増大させられる。
第7の発明は、第1の発明において、前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度であり、前記第1の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力を検出する吸入圧力センサ(51b)と、圧縮機(21)の吸入側の冷媒温度を検出する吸入温度センサ(51a)と、前記吸入圧力センサ(51b)と前記吸入温度センサ(51a)の検出信号に基づき吸入冷媒過熱度が所定の上限値に過上昇したことを導出する導出部(51c)とを備えている。
第7の発明では、吸入圧力センサ(51b)と吸入温度センサ(51a)と導出部(51c)とによって、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力及び冷媒温度から吸入冷媒過熱度が所定の上限値に過上昇したことが速やかに導出される。また、吸入冷媒過熱度が所定の上限値に過上昇したことから主膨張弁(23)の減圧量を低下させる動作が遅れていることが検出される。
第8の発明は、第1の発明において、前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吐出側の吐出冷媒過熱度であり、前記第1の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吐出側の冷媒圧力を検出する吐出圧力センサ(51e)と、圧縮機(21)の吐出側の冷媒温度を検出する吐出温度センサ(51d)と、前記吐出圧力センサ(51e)と前記吐出温度センサ(51d)の検出信号に基づき吐出冷媒過熱度が所定の上限値に過上昇したことを導出する導出部(51c)とを備えている。
第8の発明では、吐出圧力センサ(51e)と、吐出圧力センサ(51e)と、導出部(51c)とによって、圧縮機(21)の吐出側の冷媒圧力及び冷媒温度から吐出冷媒過熱度が所定の上限値に過上昇したことが速やかに導出される。また、吐出冷媒過熱度が所定の上限値に過上昇したことから主膨張弁(23)の減圧量を低下させる動作が遅れていることが検出される。
第9の発明は、第1の発明において、前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吸入側の吸入圧力であり、前記第1の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力を検出する吸入圧力センサ(51f)と、前記吸入圧力センサ(51f)の検出信号に基づき吸入圧力が所定の下限値に過低下したことを導出する導出部(51c)とを備えている。
第9の発明では、吸入圧力センサ(51f)と、導出部(51c)とによって、吸入圧力が所定の下限値に過低下したことが速やかに導出される。また、吸入圧力が所定の下限値に過低下したことから主膨張弁(23)の減圧量を低下させる動作が遅れていることが検出される。
第10の発明は、第2又は第3の発明において、前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度であり、前記第2の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力を検出する吸入圧力センサ(51b)と、圧縮機(21)の吸入側の冷媒温度を検出する吸入温度センサ(51a)と、前記吸入圧力センサ(51b)と前記吸入温度センサ(51a)の検出信号に基づき吸入冷媒過熱度が所定の下限値に過低下したことを導出する導出部(51c)とを備えている。
第10の発明では、吸入圧力センサ(51b)と吸入温度センサ(51a)と導出部(51c)とによって、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力及び冷媒温度から吸入冷媒過熱度が所定の下限値に過低下したことが速やかに導出される。また、吸入冷媒過熱度が所定の下限値に過低下したことから主膨張弁(23)の減圧量を増大させる動作が遅れていることが検出される。
第11の発明は、第2又は第3の発明において、前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吐出側の吐出冷媒過熱度であり、前記第2の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吐出側の冷媒圧力を検出する吐出圧力センサ(51e)と、圧縮機(21)の吐出側の冷媒温度を検出する吐出温度センサ(51d)と、前記吐出圧力センサ(51e)と前記吐出温度センサ(51d)の検出信号に基づき吐出冷媒過熱度が所定の下限値に過低下したことを導出する導出部(51c)とを備えている。
第11の発明では、吐出圧力センサ(51e)と、吐出圧力センサ(51e)と、導出部(51c)とによって、圧縮機(21)の吐出側の冷媒圧力及び冷媒温度から吐出冷媒過熱度が所定の下限値に過低下したことが速やかに導出される。また、吐出冷媒過熱度が所定の下限値に過低下したことから主膨張弁(23)の減圧量を増大させる動作が遅れていることが検出される。
第12の発明は、第2又は第3の発明において、前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吸入側の吸入圧力であり、前記第2の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力を検出する吸入圧力センサ(51f)と、前記吸入圧力センサ(51f)の検出信号に基づき吸入圧力が所定の上限値に過上昇したことを導出する導出部(51c)とを備えている。
第12の発明では、吸入圧力センサ(51f)と、導出部(51c)とによって、吸入圧力が所定の上限値に過上昇したことが速やかに導出される。また、吸入圧力が所定の上限値に過上昇したことから主膨張弁(23)の減圧量を増大させる動作が遅れていることが検出される。
以上のように、本発明によれば、例えば、蒸発器(24)の負荷が急激に大きくなったために主膨張弁(23)が追従できず、その応答(減圧量を低下させる動作)が遅れている場合に、低減手段(50)によって主膨張弁(23)の減圧量を強制的に低下させることができる。そのため、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができ、その結果、冷媒不足に伴うサージング現象を防止することができる。
また、第2の発明によれば、例えば、蒸発器(24)の負荷が急激に小さくなったために主膨張弁(23)が追従できず、その応答(減圧量を増大させる動作)が遅れている場合に、増大手段(50)によって主膨張弁(23)の減圧量を強制的に増大させることができる。そのため、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができ、その結果、蒸発器(24)への冷媒供給量の増加に伴う圧縮機(21)への液戻りを防止することができる。
また、第3の発明によれば、例えば、蒸発器(24)の負荷が急激に小さくなったために主膨張弁(23)が追従できず、その応答(減圧量を増大させる動作)が遅れている場合に、増大手段(50)によって主膨張弁(23)の減圧量を強制的に増大させることができる。そのため、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができ、その結果、蒸発器(24)への冷媒供給量の増加に伴う圧縮機(21)への液戻りを防止することができる。
また、第4の発明によれば、感温式のパイロット膨張弁によって構成される制御弁(25)を設けることにより、主膨張弁(23)の減圧量を圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が所定値となるように調整することができる。これにより、主膨張弁(23)として大型のパイロット膨張弁を用いることなく、主膨張弁(23)の減圧量を圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が所定値となるように調整することができる。
第5の発明によれば、低減手段(50)を高圧配管(52)と、高圧制御弁(54)と、制御部(56a)とによって容易に構成することができる。また、第1の検出手段(51)の検知信号に基づいて制御部(56a)によって高圧制御弁(54)を制御することで、より速やかに主膨張弁(23)の減圧量を低下させることができる。従って、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
また、第6の発明によれば、増大手段(50)を低圧配管(53)と、低圧制御弁(55)と、制御部(56a)とによって容易に構成することができる。また、第2の検出手段(51)の検知信号に基づいて制御部(56a)によって低圧制御弁(55)を制御することで、より速やかに主膨張弁(23)の減圧量を増大させることができる。従って、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
また、第7の発明によれば、吸入圧力センサ(51b)と吸入温度センサ(51a)と導出部(51c)とによって、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力及び冷媒温度から吸入冷媒過熱度が所定の上限値に過上昇したことを速やかに導出することができる。そのため、速やかに主膨張弁(23)の減圧量を低下させることができ、その結果、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
第8の発明によれば、吐出圧力センサ(51e)と、吐出圧力センサ(51e)と、導出部(51c)とによって、圧縮機(21)の吐出側の冷媒圧力及び冷媒温度から吐出過熱度が所定の上限値に過上昇したことを速やかに導出することができる。そのため、速やかに主膨張弁(23)の減圧量を低下させることができ、その結果、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
また、第9の発明によれば、吸入圧力センサ(51f)と導出部(51c)とによって、圧縮機(21)の吸入側の吸入圧力が過低下したことを速やかに導出することができる。そのため、速やかに主膨張弁(23)の減圧量を低下させることができ、その結果、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
また、第10の発明によれば、吸入圧力センサ(51b)と吸入温度センサ(51a)と導出部(51c)とによって、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力及び冷媒温度から吸入冷媒過熱度が所定の下限値に下低下したことを速やかに導出することができる。そのため、速やかに主膨張弁(23)の減圧量を増大させることができ、その結果、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
第11の発明によれば、吐出圧力センサ(51e)と、吐出圧力センサ(51e)と、導出部(51c)とによって、圧縮機(21)の吐出側の冷媒圧力及び冷媒温度から吐出冷媒過熱度が所定の下限値に過低下したことを速やかに導出することができる。そのため、速やかに主膨張弁(23)の減圧量を増大させることができ、その結果、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
第12の発明によれば、吸入圧力センサ(51f)と、導出部(51c)とによって、吸入圧力が所定の上限値に過上昇したことを速やかに導出することができる。そのため、速やかに主膨張弁(23)の減圧量を増大させることができ、その結果、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る冷凍装置の一例として、ターボ冷凍機(1)について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍装置であるターボ冷凍機(1)の構成を示す配管系統図である。図1に示すように、ターボ冷凍機(1)は、ターボ圧縮機(21)と、熱源側熱交換器である凝縮器(22)と、主膨張弁(23)と、利用側熱交換器である満液式の蒸発器(24)とが冷媒配管によって順次接続された蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備えている。また、詳細については後述するが、該冷媒回路(20)の主膨張弁(23)は、冷媒が導入される作動室(23k)を有し、該作動室(23k)に導入される冷媒の圧力に応じて減圧量が調整される。主膨張弁(23)の作動室(23k)には、パイロット膨張弁(25)が設けられたパイロット配管(26)が接続されている。そして、上記主膨張弁(23)とパイロット配管(26)とパイロット膨張弁(25)とで膨張機構を構成している。
具体的には、本実施形態では、上記パイロット配管(26)は、冷媒回路(20)の凝縮器(22)と主膨張弁(23)とを接続する冷媒配管と、主膨張弁(23)の作動室(23k)とに接続されている。そして、パイロット配管(26)は、主膨張弁(23)の上流側の液冷媒の一部を主膨張弁(23)の作動室(23k)に導く。
上記パイロット膨張弁(25)は、弁本体(25a)と、弁本体(25a)にキャピラリーチューブ(25b)を介して接続され、ターボ圧縮機(21)の吸入側の冷媒温度を感知する感温筒(25c)と、蒸発器(24)の出口側の低圧側配管と接続する細管(25d)とを備えた外部均圧式の感温式に構成されている。パイロット膨張弁(25)は、ターボ圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が所定値となるようにパイロット配管(26)を流れる冷媒の減圧量を調整することで、該パイロット配管(26)を流れる冷媒の圧力を変動させ、主膨張弁(23)の減圧量を調整する。
以下、主膨張弁(23)の構成について詳述する。
図2(a)、(b)に示すように、上記主膨張弁(23)は、本体(23a)と、本体(23a)内に設けられたピストン(23b)と、ピストン(23b)を図2における上向きに付勢するばね(23c)とを備えている。本体(23a)には、凝縮後の高圧(Pm1)の冷媒を内部に導く入口(23d)と、膨張後の低圧(Pm2)の冷媒を排出するための出口(23e)とが形成され、入口(23d)と出口(23e)との間には、ピストン(23b)によって冷媒流路(23f)が形成されている。
ピストン(23b)は、有底筒状体であり、入口(23d)側の小径部と出口(23e)側の大径部とからなる筒部(23g)と、該筒部(23g)の一方側の開口を遮蔽する壁部材(23h)とによって形成されている。該壁部材(23h)によって、本体(23a)内には、上記作動室(23k)が区画されている。壁部材(23h)には、筒部(23g)内と作動室(23k)とを連通する小径の孔(23m)が形成されている。また、本体(23a)には導入口(23o)が形成され、該導入口(23o)に上記パイロット配管(26)が接続されている。
また、本体(23a)内には、上記冷媒流路(23f)の流路径を絞る筒形状の絞り部(23p)が形成されている。該絞り部(23p)は、ピストン(23b)の上下動に伴い、筒部(23g)の大径下部との間の間隙量を制御して冷媒減圧量を調整するように形成されている。
このような構成により、例えば、ターボ圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が小さい場合、感温式自動膨張弁からなるパイロット膨張弁(25)の開度は自動的に小さくなる。これにより、パイロット配管(26)から作動室(23k)に導入される冷媒量が減少する一方、孔(23m)を介して作動室(23k)内の冷媒が冷媒流路(23f)側に移動することにより、作動室(23k)に導入される冷媒の圧力Pp2と出口(23e)から流出する冷媒の圧力Pm2との差圧は減少し、この差圧がピストン(23b)に作用して発生する下向きの力がばね(23c)の付勢力よりも小さくなると、ピストン(23b)は、ばね(23c)の付勢力により図2における上方に向かって移動する。そして、筒部(23g)の大径下部と絞り部(23p)との間の間隙量が調整されて(減少して)、その隙間がなくなると、主膨張弁(23)は全閉状態となる(図2(a)参照)。
一方、例えば、ターボ圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が大きい場合、パイロット膨張弁(25)の開度が自動的に大きくなり、パイロット配管(26)から作動室(23k)に導入される冷媒量が増加する。そして、作動室(23k)に導入され、孔(23m)を介して作動室(23k)から冷媒流路(23f)側に移動する冷媒量の増加により孔(23m)の通過抵抗が大きくなると、作動室(23k)に導入される冷媒の圧力Pp2と出口(23e)から流出する冷媒の圧力Pm2との差圧は大きくなる。そして、作動室(23k)内と筒部(23g)内との圧力差がばね(23c)の付勢力よりも大きくなると、ピストン(23b)が図2における下方に向かって移動する。そして、絞り部(23p)と隙間なく接触していた筒部(23g)の大径下部が絞り部(23p)から離れるに従って大径下部と絞り部(23p)との間隙量が調整されて(増大して)、やがて主膨張弁(23)は全開状態となる(図2(b)参照)。
ところで、上述のような主膨張弁(23)の減圧量を、感温式のパイロット膨張弁(25)を用いて調整することとすると、冷媒負荷の急激な変動(例えば、蒸発器(24)において冷媒と熱交換する冷水の温度の急変)に対して主膨張弁(23)がすぐに追従できずに応答が遅れてしまうことがある。そのために、本発明に係るターボ冷凍機(1)には、このような主膨張弁(23)の応答遅れを速やかに解消するための強制制御手段(50)が設けられている。
図1に示すように、ターボ冷凍機(1)には、主膨張弁(23)の応答が遅れていることを検出する検出手段(51)と、主膨張弁(23)の応答遅れを速やかに解消するための強制制御手段(50)とが設けられている。
本実施形態では、上記検出手段(51)は、ターボ圧縮機(21)の吸入側に設けられた温度センサ(51a)と、圧力センサ(51b)と、導出部(51c)とを有している。本実施形態では、導出部(51c)は制御装置(56)内に設けられている。そして、温度センサ(51a)及び圧力センサ(51b)によって検出された吸入温度及び吸入圧力は導出部(51c)に検出信号として送られ、導出部(51c)では該吸入温度及び吸入圧力に基づいて吸入冷媒過熱度を導出し、該吸入冷媒過熱度から主膨張弁(23)の応答遅れを検出する。具体的には、吸入冷媒過熱度が所定値より過上昇した上限値になると、吸入冷媒過熱度の過上昇を検出し、主膨張弁(23)の減圧量を低下させる動作が遅れていることを導出する。一方、吸入冷媒過熱度が所定値より過低下した下限値になると、吸入冷媒過熱度の過低下を検出し、主膨張弁(23)の減圧量を増大させる動作が遅れていることを導出する。
上記強制制御手段(50)は、検出手段(51)が吸入冷媒過熱度の過上昇を検出すると、主膨張弁(23)の減圧量を強制的に低下させる低減手段と、検出手段(51)が吸入冷媒過熱度の過低下を検出すると、主膨張弁(23)の減圧量を強制的に増大させる増大手段とを有している。
上記低減手段は、冷媒回路(20)の高圧冷媒を主膨張弁(23)の作動室(23k)に導き主膨張弁(23)の減圧量を低下させる第1配管(52)と、第1配管(52)に設けられた第1電磁弁(54)と、第1電磁弁(54)を開閉制御する制御部(56a)とを備えている。本実施形態では、制御部(56a)は、制御装置(56)内に設けられている。
上記第1配管(52)は、本実施形態では、パイロット配管(26)にパイロット膨張弁(25)をバイパスするように接続されている。そのため、第1配管(52)に設けられた第1電磁弁(54)とパイロット膨張弁(25)とは並列に接続されている。
上記増大手段は、主膨張弁(23)の作動室(23k)を冷媒回路(20)の低圧側に連通させて主膨張弁(23)の減圧量を増大させる第2配管(53)と、第2配管(53)に設けられた第2電磁弁(55)と、第2電磁弁(55)を開閉制御する制御部(56a)とを備えている。本実施形態では、制御部(56a)は、制御装置(56)内に設けられている。
上記第2配管(53)は、本実施形態では、パイロット配管(26)のパイロット膨張弁(25)と主膨張弁(23)の作動室(23k)との間と、蒸発器(24)の流入側に接続された冷媒配管とに接続されている。
上記制御部(56a)は、検出手段(51)の導出部(51c)によって主膨張弁(23)の減圧量を低下させる動作が遅れていることが導出されると、第1電磁弁(54)を開かせるように制御指令を送る。一方、検出手段(51)の導出部(51c)によって主膨張弁(23)の減圧量を増大させる動作が遅れていることが検出されると第2電磁弁(55)を開かせるように制御指令を送る。
このような検出手段(51)及び強制制御手段(50)が設けられていることにより、以下のように、主膨張弁(23)の応答遅れが速やかに解消される。
例えば、蒸発器(24)内において冷媒と熱交換する冷水の温度が急上昇する等により、蒸発器(24)の負荷が急激に大きくなり、ターボ圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が急激に大きくなると、主膨張弁(23)が追従できず、その応答(減圧量を低下させる動作)が遅れてしまう。これにより、蒸発器(24)内の冷媒が少なくなり、冷媒回路(20)の低圧が下がり、吸入冷媒過熱度がさらに大きくなる。そして、検出手段(51)が、吸入冷媒過熱度が所定の許容上限値を超えたことにより、主膨張弁(23)の減圧量を低下させる動作が遅れていることを検出すると、制御部(56a)は速やかに第1電磁弁(54)を開く。これにより、第1配管(52)を介して冷媒回路(20)の高圧冷媒が主膨張弁(23)の作動室(23k)に導かれる。そして、作動室(23k)に導入される冷媒の圧力Pp2は冷媒回路(20)の高圧Pp1と等しくなるため、出口(23e)から流出する冷媒の圧力Pm2よりも大きくなる。その結果、ピストン(23b)が図2における下方に速やかに押し下げられて主膨張弁(23)の減圧量が低下する方向に作動する(図2(b)参照)。
一方、例えば、蒸発器(24)内において冷媒と熱交換する冷水の温度が急降下する等により、蒸発器(24)の負荷が急激に小さくなり、ターボ圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が急激に小さくなると、主膨張弁(23)が追従できず、その応答(減圧量を増大させる動作)が遅れてしまう。これにより、蒸発器(24)内の冷媒が多くなり、冷媒回路(20)の低圧が上がり、吸入冷媒過熱度がさらに小さくなる。そして、検出手段(51)が、吸入冷媒過熱度が所定の許容下限値未満となったことにより、主膨張弁(23)の減圧量を増大させる動作が遅れていることを検出すると、制御部(56a)は速やかに第2電磁弁(55)を開く。これにより、第2配管(53)を介して主膨張弁(23)の作動室(23k)内の冷媒が冷媒回路(20)の低圧側配管に導かれる。これにより、作動室(23k)内の冷媒の圧力が冷媒回路(20)の低圧圧力Pm2と等しくなり、ピストン(23b)がばね(23c)の付勢力によって図2における上方に向かって速やかに移動して主膨張弁(23)の減圧量が増大する方向に作動する(図2(a)参照)。
−実施形態の効果−
以上より、本実施形態では、吸入冷媒過熱度が所定値より過上昇した上限値になったか否かを検出する検出手段(51)と、該検出手段(51)が吸入冷媒過熱度の過上昇を検出すると、主膨張弁(23)の減圧量を強制的に低下させる低減手段とを備えている。そのため、例えば、蒸発器(24)の負荷が急激に大きくなり、吸入冷媒過熱度が急上昇したために主膨張弁(23)が追従できず、その応答(減圧量を低下させる動作)が遅れている場合に、該低減手段によって主膨張弁(23)の減圧量を強制的に低下させることができる。これにより、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができ、その結果、冷媒不足に伴うサージング現象を防止することができる。
また、本実施形態では、吸入冷媒過熱度が所定値より過低下した下限値になったか否かを検出する検出手段(51)と、該検出手段(51)が吸入冷媒過熱度の過低下を検出すると、主膨張弁(23)の減圧量を強制的に増大させる増大手段とを備えている。そのため、例えば、蒸発器(24)の負荷が急激に小さくなり、吸入冷媒過熱度が急降下したために主膨張弁(23)が追従できず、その応答(減圧量を増大させる動作)が遅れている場合に、増大手段によって主膨張弁(23)の減圧量を強制的に増大させることができる。これにより、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができ、その結果、蒸発器(24)への冷媒供給量の増加に伴う圧縮機(21)への液戻りを防止することができる。
さらに、本実施形態では、感温式のパイロット膨張弁(25)を設けたことにより、主膨張弁(23)の減圧量を圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が所定値となるように調整することができる。これにより、主膨張弁(23)として大型のパイロット膨張弁を用いることなく、主膨張弁(23)の減圧量を圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が所定値となるように調整することができる。
また、本実施形態では、強制制御手段(50)の低減手段は、冷媒回路(20)の高圧冷媒を主膨張弁(23)に導き主膨張弁(23)の減圧量を低下させる第1配管(52)と、第1配管(52)に設けられた第1電磁弁(54)と、検出手段(51)の検知信号に基づき第1電磁弁(54)を制御する制御部(56a)とによって容易に構成することができる。また、検出手段(51)の検知信号に基づいて制御部(56a)によって第1電磁弁(54)を制御することで、より速やかに主膨張弁(23)の減圧量を低下させることができる。従って、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
さらに、本実施形態では、増大手段(50)を主膨張弁(23)を冷媒回路(20)の低圧側に連通させて主膨張弁(23)の減圧量を増大させる第2配管(53)と、第2配管(53)に設けられた第2電磁弁(55)と、検出手段(51)の検知信号に基づき第2電磁弁(55)を制御する制御部(56a)とによって容易に構成することができる。また、検出手段(51)の検知信号に基づいて制御部(56a)によって第2電磁弁(55)を制御することで、より速やかに主膨張弁(23)の減圧量を増大させることができる。従って、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
また、本実施形態では、検出手段(51)は、吸入圧力センサ(51b)と、吸入温度センサ(51a)と、導出部(51c)とを備えている。そのため、本実施形態によれば、ターボ圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力及び冷媒温度から吸入冷媒過熱度の過上昇又は過低下を速やかに導出することができる。従って、速やかに主膨張弁(23)の減圧量を低下又は増大させることができ、その結果、主膨張弁(23)の応答遅れを迅速に解消することができる。
《変形例1》
上記実施形態では、検出手段(51)は、ターボ圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力及び冷媒温度から吸入冷媒過熱度の過上昇又は過低下を検出していた。しかし、検出手段(51)はこれに限られない。例えば、ターボ圧縮機(21)の吐出側の冷媒圧力及び冷媒温度から吐出冷媒過熱度の過上昇又は過低下を検出することとしてもよい。その場合、図3に示すように、ターボ圧縮機(21)の吐出側の高圧側配管に温度センサ(51d)及び圧力センサ(51e)を取り付けて、両センサ(51d,51e)の検出値を導出部(51c)に送るように構成する。また、導出部(51c)は、吐出温度及び吐出圧力から吐出過熱度を導出するように構成する。なお、制御部(56a)は、吐出過熱度が過上昇したときに、第1電磁弁(54)を開かせるように制御指令を送る一方、吐出過熱度が過低下したときに第2電磁弁(55)を開かせるように制御指令を送ることとする。このようなターボ冷凍機(1)であっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
《変形例2》
また、検出手段(51)は、例えば、ターボ圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力を検出することとしてもよい。その場合、図4に示すように、ターボ圧縮機(21)の吸入側に接続された低圧側配管に圧力センサ(51f)のみを取り付けて、該圧力センサ(51f)によって検出された吸入圧力を導出部(51c)に送るように構成する。導出部(51c)は、吸入側の冷媒圧力の過上昇又は過低下を検出するように構成する。なお、制御部(56a)は、吸入側の冷媒圧力が過低下したときに、第1電磁弁(54)を開かせるように制御指令を送る一方、吸入側の冷媒圧力が過上昇したときに第2電磁弁(55)を開かせるように制御指令を送ることとする。このようなターボ冷凍機(1)であっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
《変形例3》
上記実施形態では、本発明に係る冷凍装置は、単段ターボ圧縮機(21)を備えたものであった。しかし、本発明に係る冷凍装置は、多段ターボ圧縮機(21)を備えた多段ターボ冷凍機であってもよい。例えば、図5に示すように、上記実施形態のターボ圧縮機(21)を、低段側羽根車(21a)及び高段側羽根車(21b)を有する二段ターボ圧縮機(21)に変更し、低段側膨張弁(27)と、主膨張弁(23)と低段側膨張弁(27)との間に気液二相冷媒の気液を分離し、分離後の冷媒ガスを二段ターボ圧縮機(21)の中間に導くエコノマイザ(28)とを追加したものであってもよい。このような冷凍装置であっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、本発明に係る冷凍装置は、上記実施形態のような遠心式の圧縮機を備えたターボ冷凍機に限られず、例えば、ロータリ式圧縮機やスクロール式圧縮機を備えた冷凍装置であってもよい。このような冷凍装置であっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態では、第1配管(52)は、パイロット膨張弁(25)をバイパスするようにパイロット配管(26)に設けられていた。しかし、第1配管(52)は、凝縮器(22)の出口側に接続された高圧側配管に直接接続されていてもよい。また、ターボ圧縮機(21)の吐出側に接続された高圧側配管に接続されていてもよい。
また、上記実施形態では、第2配管(53)は、蒸発器(24)の入口側に接続された低圧側配管に接続されていた。しかし、第2配管(53)は、ターボ圧縮機(21)の吸入側に接続された低圧側配管に接続されていてもよい。
また、主膨張弁(23)は、上記実施形態の形態に限られず、パイロット配管(26)から導入される冷媒の圧力に応じて減圧量を調整できるものであればいかなる形態であってもよい。
さらに、上記実施形態では、主膨張弁(23)の減圧量を調整する制御弁は、主膨張弁(23)の上流側の液冷媒の一部を主膨張弁(23)に導いて冷媒回路(20)の主液管に導くパイロット配管(26)に設けられた感温式のパイロット膨張弁(25)によって構成されていた。しかし、主膨張弁(23)の減圧量を調整する制御弁はこれに限らない。例えば、蒸発器(24)に内蔵されたフロートスイッチであってもよい。その場合、主膨張弁(23)の減圧量は蒸発器(24)内の液面高さに応じて調整されることとなる。このようなターボ冷凍機(1)であっても、冷媒負荷の急激な変動に対して主膨張弁(23)の応答が遅れる虞があるため、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷凍装置に有用である。
本発明の実施形態に係るターボ冷凍機の構成を示す配管系統図である。 (a)は全閉時の膨張弁の概略断面図であり、(b)は全開時の膨張弁の概略断面図である。 変形例1に係るターボ冷凍機の構成を示す配管系統図である。 変形例2に係るターボ冷凍機の構成を示す配管系統図である。 変形例3に係るターボ冷凍機の構成を示す配管系統図である。 従来のターボ冷凍機の構成を示す配管系統図である。
符号の説明
1 ターボ冷凍機(冷凍装置)
20 冷媒回路
21 ターボ圧縮機(圧縮機)
22 凝縮器(熱源側熱交換器)
23 主膨張弁(膨張機構、主膨張弁)
24 蒸発器(利用側熱交換器)
25 パイロット膨張弁(制御弁、パイロット膨張弁)
26 パイロット配管
50 強制制御手段(低減手段、増大手段)
51 検出手段(第1検出手段、第2検出手段)
51a 温度センサ(吸入温度センサ)
51b 圧力センサ(吸入圧力センサ)
51c 導出部
51d 温度センサ(吐出温度センサ)
51e 圧力センサ(吐出圧力センサ)
51f 圧力センサ
52 第1配管(高圧配管)
53 第2配管(低圧配管)
54 第1電磁弁(高圧制御弁)
55 第2電磁弁(低圧制御弁)
56a 制御部

Claims (12)

  1. 圧縮機(21)と、熱源側熱交換器(22)と、膨張機構(23,25,26)と、利用側熱交換器(24)とが順に冷媒配管によって接続された冷媒回路(20)を備え、前記膨張機構(23)は冷媒回路(20)の主液管に設けられて減圧量の可変な主膨張弁(23)と、前記冷媒回路(20)の冷媒循環量を制御するために前記主膨張弁(23)の減圧量を調整する制御弁(25)とを備えている冷凍装置であって、
    前記冷媒回路(20)における冷媒物理量が所定の変動範囲の一方の限界値になったか否かを検出する第1の検出手段(51)と、
    前記第1の検出手段(51)が前記冷媒物理量が所定の変動範囲の一方の限界値になったことを検出すると、上記主膨張弁(23)の減圧量を強制的に低下させる低減手段(50)とを備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  2. 圧縮機(21)と、熱源側熱交換器(22)と、膨張機構(23)と、利用側熱交換器(24)とが順に冷媒配管によって接続された冷媒回路(20)を備え、前記膨張機構(23)は冷媒回路(20)の主液管に設けられて減圧量の可変な主膨張弁(23)と、前記冷媒回路(20)の冷媒循環量を制御するために前記主膨張弁(23)の減圧量を調整する制御弁(25)とを備えている冷凍装置であって、
    前記冷媒回路(20)における冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったか否かを検出する第2の検出手段(51)と、
    前記第2の検出手段(51)が前記冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったことを検出すると、前記主膨張弁(23)の減圧量を強制的に増大させる増大手段(50)とを備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項1において、
    前記冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったか否かを検出する第2の検出手段(51)と、
    前記第2の検出手段(51)が前記冷媒物理量が所定の変動範囲の他方の限界値になったことを検出すると、前記主膨張弁(23)の減圧量を強制的に増大させる増大手段(50)とを備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つにおいて、
    前記膨張機構(23,25,26)の制御弁(25)は、主膨張弁(23)の上流側の液冷媒の一部を主膨張弁(23)に導いて冷媒回路(20)の主液管に導くパイロット配管(26)に設けられ、前記圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度が所定値となるようにパイロット配管(26)を流れる冷媒の減圧量を調整すると共に、前記主膨張弁(23)の減圧量を調整する感温式のパイロット膨張弁である
    ことを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項1において、
    前記低減手段(50)は、冷媒回路(20)の高圧冷媒を主膨張弁(23)に導き主膨張弁(23)の減圧量を低下させる高圧配管(52)と、前記高圧配管(52)に設けられた高圧制御弁(54)と、前記第1の検出手段(51)の検知信号に基づき高圧制御弁(54)を制御する制御部(56a)とを備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項2又は3において、
    前記増大手段(50)は、主膨張弁(23)を冷媒回路(20)の低圧側に連通させて主膨張弁(23)の減圧量を増大させる低圧配管(53)と、前記低圧配管(53)に設けられた低圧制御弁(55)と、前記第2の検出手段(51)の検知信号に基づき低圧制御弁(55)を制御する制御部(56a)とを備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項1において、
    前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度であり、
    前記第1の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力を検出する吸入圧力センサ(51b)と、圧縮機(21)の吸入側の冷媒温度を検出する吸入温度センサ(51a)と、前記吸入圧力センサ(51b)と前記吸入温度センサ(51a)の検出信号に基づき吸入冷媒過熱度が所定の上限値に過上昇したことを導出する導出部(51c)とを備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  8. 請求項1において、
    前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吐出側の吐出冷媒過熱度であり、
    前記第1の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吐出側の冷媒圧力を検出する吐出圧力センサ(51e)と、圧縮機(21)の吐出側の冷媒温度を検出する吐出温度センサ(51d)と、前記吐出圧力センサ(51e)と前記吐出温度センサ(51d)の検出信号に基づき吐出冷媒過熱度が所定の上限値に過上昇したことを導出する導出部(51c)とを備えている
    ことを特徴とする冷媒装置。
  9. 請求項1において、
    前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吸入側の吸入圧力であり、
    前記第1の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力を検出する吸入圧力センサ(51f)と、前記吸入圧力センサ(51f)の検出信号に基づき吸入圧力が所定の下限値に過低下したことを導出する導出部(51c)とを備えている
    ことを特徴とする冷媒装置。
  10. 請求項2又は3において、
    前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吸入側の吸入冷媒過熱度であり、
    前記第2の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力を検出する吸入圧力センサ(51b)と、圧縮機(21)の吸入側の冷媒温度を検出する吸入温度センサ(51a)と、前記吸入圧力センサ(51b)と前記吸入温度センサ(51a)の検出信号に基づき吸入冷媒過熱度が所定の下限値に過低下したことを導出する導出部(51c)とを備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  11. 請求項2又は3において、
    前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吐出側の吐出冷媒過熱度であり、
    前記第2の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吐出側の冷媒圧力を検出する吐出圧力センサ(51e)と、圧縮機(21)の吐出側の冷媒温度を検出する吐出温度センサ(51d)と、前記吐出圧力センサ(51e)と前記吐出温度センサ(51d)の検出信号に基づき吐出冷媒過熱度が所定の下限値に過低下したことを導出する導出部(51c)とを備えている
    ことを特徴とする冷媒装置。
  12. 請求項2又は3において、
    前記冷媒物理量は、前記圧縮機(21)の吸入側の吸入圧力であり、
    前記第2の検出手段(51)は、圧縮機(21)の吸入側の冷媒圧力を検出する吸入圧力センサ(51f)と、前記吸入圧力センサ(51f)の検出信号に基づき吸入圧力が所定の上限値に過上昇したことを導出する導出部(51c)とを備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
JP2008023371A 2008-02-01 2008-02-01 冷凍装置 Pending JP2009186035A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008023371A JP2009186035A (ja) 2008-02-01 2008-02-01 冷凍装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008023371A JP2009186035A (ja) 2008-02-01 2008-02-01 冷凍装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009186035A true JP2009186035A (ja) 2009-08-20

Family

ID=41069460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008023371A Pending JP2009186035A (ja) 2008-02-01 2008-02-01 冷凍装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009186035A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110864475A (zh) * 2019-12-02 2020-03-06 宁波奥克斯电气股份有限公司 空调器回气过热度的控制方法、装置、空调器及存储介质
CN113701873A (zh) * 2020-05-19 2021-11-26 广州汽车集团股份有限公司 冷媒流动声检测装置、系统及方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110864475A (zh) * 2019-12-02 2020-03-06 宁波奥克斯电气股份有限公司 空调器回气过热度的控制方法、装置、空调器及存储介质
CN113701873A (zh) * 2020-05-19 2021-11-26 广州汽车集团股份有限公司 冷媒流动声检测装置、系统及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5414482B2 (ja) 空気調和機
US9494356B2 (en) Condensing unit having fluid injection
EP1826513A1 (en) Refrigerating air conditioner
KR101005678B1 (ko) 공기 조화 장치
CN107990609B (zh) 电子膨胀阀的控制方法及冷媒循环系统
JP2013257121A (ja) 冷凍装置
JP2011208860A (ja) 空気調和機
JP2007155230A (ja) 空気調和機
JP2019078440A (ja) 空気調和機
JP5473213B2 (ja) 空気調和装置
JP4303759B2 (ja) 空気調和機
JP3982557B2 (ja) 空気調和機
JP5783783B2 (ja) 熱源側ユニット及び冷凍サイクル装置
JP2013024538A (ja) 冷凍装置
JP2009186033A (ja) 二段圧縮式冷凍装置
US8205463B2 (en) Air conditioner and method of controlling the same
JP4082435B2 (ja) 冷凍装置
CN106931546B (zh) 一种热泵喷焓系统及其控制方法、空调器
US20180363961A1 (en) Air conditioner
KR100845847B1 (ko) 공기조화기의 제어방법
JP2009186035A (ja) 冷凍装置
JP2007101177A (ja) 空気調和機又は冷凍サイクル装置
KR20070089507A (ko) 공조시스템의 전자팽창장치 제어 장치 및 그 방법
JPH0674579A (ja) 冷凍装置
KR100557760B1 (ko) 공기조화기