JPH04109946U - 原稿送込み装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、比較的簡単な構成で原稿の重送
やミスフィードを防止することができるような原稿送込
み装置を提供することを主要な特徴とする。 【構成】 送りローラの中央部にＶ字状などの溝や凹み
を形成して凹みと原稿との間に一定の隙間を有するよう
にストッパで原稿を送りローラに押さえ付け、原稿と送
りローラとの摩擦を増加させ、重送を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、原稿送込み装置に関し、特に、ファクシミリ装置などで原稿を読 取部に送り込むような原稿送込み装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３および図４はそれぞれ従来の原稿送込み装置を示す図であり、特に、（ａ ）は側面図を示し、（ｂ）は正面図を示す。図３を参照して、ファクシミリ装置 などに設けられている原稿送込み装置について説明する。ゴム製の送りローラ１ にストッパ２が接触するように設けられ、送りローラ１が回転すると、原稿３が １枚ずつ送り込まれる。

【０００３】 図４に示した例は、ゴム製の送りローラ１に対向するように押さえローラ４が 設けられ、送りローラ１で原稿３を送り込み、原稿３の上を押さえローラ４で押 さえると同時に重送を防止し、原稿３を１枚ずつ送り込む。

【０００４】 図５は図４に示した原稿送込み装置における摩擦の関係を説明するための図で ある。図４に示した原稿送込み装置において、送りローラ１と原稿３との間の摩 擦ａと、原稿３のそれぞれの間の摩擦ｂと、押さえローラ４と原稿３との間の摩 擦ｃとの関係がａ＞ｃ＞ｂであれば、最もスムーズに原稿を送ることができる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図４に示した例では原稿３を送りローラ１と押さえローラ４と によって上下で押さえているため、ゴムの性質や長年の使用により送りローラ１ と原稿３との間の摩擦ａと、原稿３と押さえローラ４との間の摩擦ｃとの差を大 きく作り出すことができない。原稿３が多数枚ある場合に、クラッチなどでスト ップさせる押さえローラ４のワンウエイ動作などにおいても摩擦抵抗の大幅な差 を作り出すことができない。また、原稿と原稿との間の紙の摩擦４上下の圧力で 大きくなるため、押さえローラ４の摩擦を大きくする必要があるが、時間の経過 とともに重送が増加してしまうという欠点があった。

【０００６】 それゆえに、この考案の主たる目的は、比較的簡単な構成で原稿の重送やミス フィードを防止し得る原稿送り込み装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案は原稿を１枚ずつ送り込むための原稿送込み装置であって、中央部分 に凹みが形成され、回転することによって原稿を１枚ずつ送り込むための送りロ ーラと、送りローラの凹み上の原稿を、凹み底部と原稿との間に一定の隙間があ くように押さえ込むストッパとを備えて構成される。

【０００８】

【作用】

この考案に係る原稿送込み装置は、送りローラの凹部にストッパで原稿を押さ えることによって、紙のこしにより送りローラに原稿が押しつけられるので、摩 擦抵抗を増大でき、重送やミスフィードをなくすことができる。

【０００９】

【考案の実施例】

図１はこの考案の一実施例を示す図であり、特に、（ａ）は側面図を示し、（ ｂ）は正面図を示し、（ｃ）は外観斜視図を示す。

【００１０】 図１において、送りローラ５には、その中央部にＶ字状の凹み６が形成される ように全体が鼓型の形状に形成される。そして、原稿３が送りローラ５に載せら れたとき、凹み６と原稿３との間に一定の隙間ｄがあくようにストッパ７が配置 される。

【００１１】 上述のごとく、凹み６と原稿３との間に隙間を設けたことによって、原稿３が ストッパ７に強く押さえられないため、原稿３の用紙の間の摩擦はほぼ紙の重さ によるものとなり、前述の図５で示した摩擦ｂに比べて著しく小さくすることが できる。しかも、ストッパ７は、原稿が複数枚あるなしにかかわらず、一定の摩 擦力を与えることができ、摩擦係数の高い材質のものを選ぶことができ、摩擦抵 抗の増加を図ることができる。実際の動作では、少し原稿３を押さえ凹ますこと で、紙のこしを利用して２枚目以上の紙を実質的に強力に停止させることができ 、原稿の重送を防止できる。さらに、鼓型の送りローラ５を用いることにより、 送りローラ５と原稿３の接触面積を大きくし、摩擦の増大を図ることができる。 ストッパ７はわずかな面積で原稿３と接するだけであるため、下の原稿は紙のこ しにより送りローラ５に押しつけられることで、一層摩擦抵抗を増大できる。

【００１２】 図２はこの考案の他の実施例を示す正面図である。図２に示した実施例は、回 転軸８に一定間隔を有してフランジ９，９を設け、フランジ９と９との間に凹部 を有するようにし、フランジ９の内側と原稿３とが接触するようにしたものであ り、ストッパ７は図１に示したものと同じである。このように構成しても、図１ と同様の効果を得ることができる。

【００１３】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば、送りローラの凹部にストッパで原稿を押さ えることによって紙のこしにより、送りローラに原稿が押しつけられるので、摩 擦抵抗を増大でき、重送やミスフィードをなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す図である。

【図２】この考案の他の実施例を示す正面図である。

【図３】従来の原稿送込み装置を示す図である。

【図４】従来の原稿送込み装置の他の例を示す図であ
る。

【図５】図４に示した原稿送込み装置における摩擦の関
係を説明するための図である。

【符号の説明】

３ 原稿 ５ 送りローラ ６ 凹み ７ ストッパ ８ 回転軸 ９ フランジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 原稿を１枚ずつ送り込むための原稿送込
   み装置であって、中央部分に凹みが形成され、回転する
   ことによって前記原稿を１枚ずつ送り込むための送りロ
   ーラと、前記送りローラの凹み上の原稿を前記凹み底部
   と前記原稿との間に一定の隙間があくように押さえ込む
   ストッパとを備えた、原稿送込み装置。