JPH0410970Y2 - - Google Patents

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JPH0410970Y2
JPH0410970Y2 JP1986068559U JP6855986U JPH0410970Y2 JP H0410970 Y2 JPH0410970 Y2 JP H0410970Y2 JP 1986068559 U JP1986068559 U JP 1986068559U JP 6855986 U JP6855986 U JP 6855986U JP H0410970 Y2 JPH0410970 Y2 JP H0410970Y2
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cutting
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axis
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、回転中心部から外周に至る略四半
分の円弧をなす切刃が焼結合金からなる複数の切
刃チツプによつて構成されたボールエンドミルに
関する。
[従来の技術] 従来、この種のボールエンドミルとしては、第
3図および第4図に示すものが提供されている。
これらの図に示すボールエンドミルは、軸線Xを
中心として回転せしめられる工具本体1の先端部
に、円弧状をなす切刃2a…を有する3つの切刃
チツプ2…を、周方向へ120°をもつて互いに離間
させるとともに、径方向および軸線X方向へ互い
にずらし、図中二点鎖線で示すように、切刃2a
…の回転軌跡が全体としてほぼ四半分の円弧をな
すように配置したものである。そして、各切刃チ
ツプ2は、超硬合金からなる基板3と、CBN焼
結体(超高硬度焼結体)からなるチツプ4とから
構成され、チツプ4の円弧状をなす周縁稜が切刃
2aとされ、最も軸線X寄りに配置された切刃チ
ツプ2の切刃2aの端縁2bは、軸線Xから径方
向へ僅かに離間せしめられている。
このように構成されたボールエンドミルにおい
ては、CBN焼結体からなるチツプ4に切刃2a
を形成しているので、耐磨耗性に優れており、高
速切削に適しているという利点がある。
[考案が解決しようとする問題点] ところで、上記のようなボールエンドミルにお
いては、切刃の軸線側端縁に多大なスラスト荷重
が作用し、かつその部分の切削速度が極めて小さ
いため、ボールエンドミルを横送りした際にその
端縁が被削材の壁部に強くこすられる。ところ
が、上記エンドミルでは、切刃がCBN焼結体に
よつて構成されているため、極めて硬い半面靱性
に乏しい。このため、切刃の端縁に上記のような
スラスト荷重が作用したり、被削材の壁部に強く
こすられた場合に、その部分が容易に欠損してし
まうという問題があつた。
この考案は上記事情を考慮してなされたもの
で、CBN焼結体が有する優れた耐磨耗性を保持
しつつ、切刃の軸線側の端縁の欠損を未然に防止
することができるボールエンドミルを提供するこ
とを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] この考案は、その目的を達成するために、次の
ような構成としている。すなわち、本考案に係る
ボールエンドミルは、超硬合金からなる切刃チツ
プを工具本体の最も軸線寄りの位置に配置し、超
高硬度焼結体からなる切刃チツプを外周側に配置
したものとしている。
[作用] 上記構成のボールエンドミルにあつては、切削
速度の速い工具本体の外周側に耐磨耗性に優れた
超高硬度焼結体からなる切刃チツプを配置し、最
も軸線寄りの位置に比較的靱性の高い超硬合金か
らなる切刃チツプを配置しているので、高速切削
を行うことができるのは勿論のこと、切刃の軸線
側端縁に多大なスラスト荷重が作用し、また被削
材に強くこすらてもその部分が欠損することがな
い。
[実施例] 以下、この考案の一実施例を第1図および第2
図を参照しながら説明する。
第1図および第2図はこの考案に係わるボール
エンドミルの一実施例を示すものである。この実
施例においても、工具本体5の先端部に、円弧状
をなす切刃6a,7a,8aを有する3つの切刃
チツプ6,7,8が、周方向へ120°をもつて互い
に離間するとともに、径方向および軸線X方向へ
互いにずらし、図中二点鎖線で示すように、切刃
6a,7a,8aの回転軌跡が全体としてほぼ四
半分の円弧をなすように配置されている。
上記切刃チツプ6,7,8のうち、工具本体5
の外周側に配置された切刃チツプ7,8は、とも
に超硬合金からなる基板7b,8bと、CBN焼
結体(超高硬度焼結体)からなるチツプ7c,8
cとから構成され、チツプ7c,8cの円弧状を
なす周縁稜が切刃7a,8aとされている。そし
て、切刃チツプ7,8は工具本体5にろう付され
ている。また、最も軸線X寄りの切刃チツプ6
は、超硬合金からなるものであつて、その円弧状
をなす周縁稜が切刃6aとされ、切刃6aの端縁
6bを軸線Xから径方向へ僅かに離間させた状態
で工具本体5にろう付されている。
ここで、切刃6aの長さLは、ボールエンドミ
ルの外径をDとしたときに、1/10D〜1/20に設定
するのが望ましい。すなわち、Lが1/10Dを下回
る場合には、切刃チツプ7の切刃7aの軸線X側
端縁における切削速度が遅くなるため、その部分
が被削材の壁部に強くこすられて欠損が生じ易く
なり、Lが1/20Dを上回る場合には、切刃チツプ
6の切刃6aの外周側端縁における切削速度が速
くなるため、切刃チツプ6が早期に摩耗してしま
うからである。
上記構成のボールエンドミルにあつては、切削
速度の速い工具本体5の外周側に超高硬度焼結体
を用いた切刃チツプ7,8を配置し、最も軸線X
寄りの位置に比較的靱性の高い超硬合金からなる
切刃チツプ6を配置しているので、高速切削を行
うことができるのはもちろんのこと、切刃6aの
軸線X側端縁に多大なスラスト荷重が作用し、ま
た、その部分が被削材に強くこすらても欠損する
ことがない。
なお、上記実施例では、切刃チツプ6を超硬合
金によつて一体に形成しているが、例えば、第4
図に示すボールエンドミルにおいて、最も軸線寄
りに配置された切刃チツプ2の軸線側の端部を超
硬合金によつて形成し、外周側の端部をCBN焼
結体によつて構成してもよい。また、外周側の切
刃チツプ7,8は、CBN焼結体に限るものでは
なく、WBN焼結体、あるいはダイヤモンド焼結
体等の超高硬度焼結体を用いても上記と同様の効
果を得ることができる。また、切刃チツプを工具
本体にろう付しているが、楔とクランプねじによ
つて着脱自在に装着してもよい。
ここで、本考案の効果を明らかにすべく切削試
験を行つたので以下に説明する。
第1図に示すボールエンドミルと、このボール
エンドミルと同一形状で切刃がすべて同一組成の
CBNで構成されたもの2種類とを用意し、被削
材を同一条件の下で切削して逃げ面摩耗量を測定
した。このときの結果を第5図に示す。なお、本
考案に係るボールエンドミルは本考案品と、比較
例としてのボールエンドミルを比較品1,2とし
て表示する。
ここで、切削条件及び本考案品の具体的材質は
下記の通りである。また、逃げ面摩耗量の値は誤
差を排除すべく本考案品、比較品1,2いずれも
10本づつ試験して平均値を算出した。さらに、第
5図における「欠損」の表示は、切刃チツプの部
分的欠陥によるものを排除するため、一の切刃チ
ツプで3箇所以上欠損が生じた時点で「欠損」と
判断している。なお、比較品1,2の相違は
CBNの組成の相違によるもので、比較品1より
も比較品2の方が靱性が高いものを使用してい
る。
−切削条件− ・ 工具径D ……30mm ・ 最も軸線寄りの切刃長さL ……5mm ・ 切削速度(工具外周部) ……500m/min. ・ 工具送り速度 ……4000mm/min. ・ 工具回転数 ……5300r.p.m. ・ 工具径方向への切込量 ……0.5mm/1パス (ピツクフイード量) ・ 被削材材質 ……鋳鉄 (JIS FC−25相当) ・ 被削材取代 ……14mm ・ 本考案品の材質 超硬合金……超微粒超硬合金 (三菱マテリアル製品名:UF20) CBN……TiC系セラミツクスをバインダに使
用したCBN材 (三菱マテリアル製品名:MB710) −試験結果− 第5図からも明らかなように、すべての切刃チ
ツプがCBNで構成されている比較品1,2では
切削開始後2時間に満たない範囲でチツピングが
頻繁に発生し、靱性の低い比較品1で1.5時間、
靱性のより高い比較品2でも2時間をやや越した
程度で最も軸線寄りの切刃チツプが欠損し、きわ
めて短時間で工具寿命が尽きている。
これに対して、工具の軸線寄りに超硬合金製の
切刃チツプを配置した本考案品では、外周側に配
置されるCBN製の切刃チツプと、最も軸線寄り
の超硬合金製の切刃チツプのいずれにおいても、
切削開始後19時間を経過しても欠損が発生せず、
すべての切刃チツプが継続使用可能であつた。以
上の結果から、本考案品によれば工具外周側に配
置されるCBN製の切刃チツプの優れた切削性能
を十分発揮させて高速切削を行いつつ切刃欠損を
防止して工具寿命を大幅に高め得ることが確認さ
れた。
また、超硬合金製の切刃チツプの逃げ面摩耗量
がCBN製の切刃チツプの2倍程度で収まつてい
ることから、すべての切刃チツプをCBNで構成
した場合に比して各切刃チツプの寿命が大幅に接
近し、工具の経済性が大幅に高まつていることも
明白である。ちなみに、比較品1,2では工具外
周側の切刃チツプがまだ十分使用できるにも拘ら
ず、最も軸線寄りの切刃チツプの寿命が短時間で
尽きるために工具全体も短時間で廃棄せざるを得
ず、きわめて経済性が悪い。
[考案の効果] 以上説明したようにこの考案のボールエンドミ
ルでは、最も軸線寄りの位置に配置された切刃チ
ツプを超硬合金によつて構成し、他の切刃チツプ
を超高硬度焼結体によつて構成しているので、工
具外周側に配置される超高硬度焼結体製の切刃チ
ツプの優れた切削性能を十分に利用して高速切削
を行いつつ、超硬合金製の切刃チツプの高い靱性
を利用して工具軸線寄りの切刃チツプの欠損を防
止し、これにより工具寿命を飛躍的に高めること
ができる。しかも、各切刃チツプをすべて超高硬
度焼結体で構成した場合に比して各切刃チツプの
寿命が大幅に接近するので、工具の経済性も高ま
る。さらに、一部の切刃チツプに、安価かつ加工
性が良い超硬合金を使用しているため、すべての
切刃チツプを高価(材料費で超硬合金の約10倍程
度)かつ加工性が悪い超高硬度焼結体で構成した
場合に比して工具の原料費及び製造費がともに低
下し、この点でも工具の経済性が一層高まる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本考案の一実施例を示す
図であつて、第1図はボールエンドミルを示す側
面図、第2図は第1図の方向矢視図、第3図お
よび第4図は従来のボールエンドミルの一例を示
す図であつて、第3図はボールエンドミルを示す
側面図、第4図は第3図の方向矢視図、第5図
は本考案に係るボールエンドミルと従来のボール
エンドミルとを比較した切削試験における切削継
続時間と逃げ面摩耗量との関係を示す図である。 1……工具本体、2……切刃チツプ、2a……
切刃、5……工具本体、6,7,8……切刃チツ
プ、6a,7a,8a……切刃。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 軸線を中心として回転せしめられる工具本体の
    先端部に、円弧状をなす切刃が形成された複数の
    切刃チツプを、径方向および軸線方向へ互いにず
    らし、上記切刃の回転軌跡が全体として略四半分
    の円弧をなすように配置してなるボールエンドミ
    ルにおいて、上記切刃チツプのうち最も軸線寄り
    の位置に配置された切刃チツプを超硬合金によつ
    て構成し、他の切刃チツプを超高硬度焼結体によ
    つて構成してなることを特徴とするボールエンド
    ミル。
JP1986068559U 1986-05-07 1986-05-07 Expired JPH0410970Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986068559U JPH0410970Y2 (ja) 1986-05-07 1986-05-07

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JP1986068559U JPH0410970Y2 (ja) 1986-05-07 1986-05-07

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Publication Number Publication Date
JPS62181310U JPS62181310U (ja) 1987-11-17
JPH0410970Y2 true JPH0410970Y2 (ja) 1992-03-18

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ID=30908484

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JP1986068559U Expired JPH0410970Y2 (ja) 1986-05-07 1986-05-07

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Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2746344B2 (ja) * 1987-09-05 1998-05-06 ダイジヱツト工業株式会社 高硬度複合焼結体を切刃とする切削工具
JPH0753853Y2 (ja) * 1988-07-11 1995-12-13 三菱マテリアル株式会社 ボールエンドミル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5898120U (ja) * 1981-12-21 1983-07-04 住友電気工業株式会社 複合ボ−ルエンドミル

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JPS62181310U (ja) 1987-11-17

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