JPH04109334U - ノツクセンサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 共振が生じないようにする。 【構成】 相対する２か所に軸方向に延びる切り欠き1
3，14を有する円筒部11とその基端の鍔部12とからなる
ハウジングの円筒部11外周に、半径方向内側に凸部15
ａ，17ａを有する環状のアース側リードプレート15を、
凸部15ａを切り欠き13に嵌入して嵌挿し、環状の圧電素
子16を嵌入し、更に同様な凸部17ａを有する環状の出力
側リードプレート17を、凸部17ａを切り欠き14に嵌入し
て嵌挿し、円筒部11内にて、両リードプレート15，17に
繋がるターミナル23を円筒部11先端側に位置するコネク
タ24に導出する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、内燃機関の燃焼室でのノッキングを検出するため、機関本体（シリ ンダブロック等）に取付けられてその振動を検出するノックセンサに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種のノックセンサとしては、中央部に取付け用の孔が形成されたセンター ホール型のものがある（実開平２−１１３１３３号公報参照）。 即ち、図５に示すように、円筒部１ａとその基端の鍔部１ｂとからなる金属製 ハウジング１の円筒部１ａの外周に、樹脂製の絶縁スリーブ２を介して、円筒部 １ａの基端側から先端側にかけて、アース側リードプレート３，圧電素子４，出 力側リードプレート５，絶縁シート６，振動加速度により圧電素子４にストレス を与えるための金属製のウエイト７のそれぞれ環状のものを順に嵌挿し、皿バネ ８を介して、円筒部１ａの外周のねじ部１ｄに螺合したナット９で共に締め付け 固定してなる。

【０００３】 そして、これら圧電素子４，ウエイト７，ナット９等の周囲をモールド樹脂10 によって被覆してケースとしてある。 尚、アース側リードプレート３及び出力側リードプレート５は、円筒部の横方 向に配置されたコネクタ11に、ターミナル12，13を介して導出されている。 かかるノックセンサは、円筒部１ａの中空部１ｃに図示しないボルトを挿通さ せて、ボルトによりシリンダブロック等に取付けられる。

【０００４】 そして、ノックセンサは、シリンダブロック等の振動を受けると、圧電素子４ に振動加速度に対応した電気信号を発生し、この信号を外部のコントロールユニ ットに出力することにより、コントロールユニットでノッキング振動を検出する ものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来のノックセンサにあっては、コネクタがセンサ の中心に対して、偏心した位置にあるため、図６に示すように、コネクタの共振 が発生し、周波数特性が乱れる（Ｘ，Ｙ箇所）という問題点があった。 本考案は、上記の従来の問題点に鑑み、共振を起こさないで、安定した周波数 特性を有するノックセンサを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案は、円筒部とその基端の鍔部とからなるハ ウジングの円筒部外周に、環状のアース側リードプレートと環状の圧電素子と環 状の出力側リードプレートとを順に嵌挿し、両リードプレートに繋がるターミナ ルをコネクタに導出してなるノックセンサにおいて、前記円筒部の相対する２箇 所にほぼ軸方向に延びる切り欠きを形成すると共に、前記環状の両リードプレー トに半径方向内側に延びる凸部をそれぞれ形成し、該各凸部を前記各切り欠きを 介してそれぞれ円筒部の内側に嵌入させ、円筒部内で前記各凸部に前記各ターミ ナルを接続して、これらのターミナルを導出させるコネクタを円筒部先端側に位 置させる構成とする。

【０００７】

【作用】

上記の構成によると、従来は、円筒部の横方向にあったコネクタが円筒部先端 側、つまり、ノックセンサの縦中心に位置することになるので、ほぼ対称形とな り、もって、共振がなくなる。

【０００８】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を説明する。 図１〜図４を参照して、本実施例にかかるノックセンサの構成を説明する。 ハウジングは、円筒部11とその基端の鍔部12とよりなり、円筒部11には、相対 する２箇所に軸方向に延びる切り欠き13，14が形成されている。

【０００９】 そして、円筒部11外周には、図示しない絶縁体を介して、環状のアース側リー ドプレート15，環状の圧電素子16，環状の出力側リードプレート17，環状の絶縁 シート18，環状のウエイト19がこの順で嵌挿されており、これらは、皿バネ20を 介してナット21により締め付け固定されている。 ここで、アース側リードプレート15及び出力側リードプレート17には、半径方 向内側に延びる凸部15ａ，17ａがそれぞれ形成されており、アース側リードプレ ート15の凸部15ａを切り欠き13に嵌入させることにより、円筒部11外周に嵌挿で きる。同様に、出力側リードプレート17の凸部17ａを切り欠き14に嵌入させるこ とにより、円筒部11外周に嵌挿できる。

【００１０】 凸部17ａは、円筒部11内にて、絶縁チューブ22で被覆されたターミナル23（ア ース側は図示せず）にそれぞれ接続され、円筒部11先端に位置するコネクタ24内 に導出されている。 そして、上記各部品を嵌挿したハウジングの側部は樹脂によりモールドＲされ ている。

【００１１】 尚、ハウジングには、鍔部12の反円筒部側にノックセンサをシリンダブロック に取り付ける際のねじ部25が一体に形成されている。 以上説明したように、本実施例によると、コネクタが円筒部先端側に位置して いて、縦中心位置にあるので、従来のように、コネクタが偏心位置にあることに より生じる共振を回避することができ、良好な周波数特性を得ることができる（ 図６の破線参照）。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によると、コネクタが円筒部先端に位置していて 、縦中心位置にあるので、従来のように、コネクタが偏心位置にあることにより 生じる共振を回避することができ、良好な周波数特性を得ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例を示すノックセンサの部分
断面図

【図２】 図１のＡ−Ａ断面図

【図３】 図１のＢ−Ｂ断面図

【図４】 円筒部の斜視図

【図５】 従来のノックセンサを示す断面図

【図６】 ノックセンサの周波数特性図

【符号の説明】

11 円筒部 12 鍔部 13 切り欠き 14 切り欠き 15 アース側リードプレート 15ａ 凸部 16 圧電素子 17 出力側リードプレート 17ａ 凸部 23 ターミナル 24 コネクタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】円筒部とその基端の鍔部とからなるハウジ
   ングの円筒部外周に、環状のアース側リードプレートと
   環状の圧電素子と環状の出力側リードプレートとを順に
   嵌挿し、両リードプレートに繋がるターミナルをコネク
   タに導出してなるノックセンサにおいて、前記円筒部の
   相対する２箇所にほぼ軸方向に延びる切り欠きを形成す
   ると共に、前記環状の両リードプレートに半径方向内側
   に延びる凸部をそれぞれ形成し、該各凸部を前記各切り
   欠きを介してそれぞれ円筒部の内側に嵌入させ、円筒部
   内で前記各凸部に前記各ターミナルを接続して、これら
   のターミナルを導出させるコネクタを円筒部先端側に位
   置させてなることを特徴とするノックセンサ。