JPH04109047U - 注出口栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体容器等に嵌着したキャップの開封後、キ
ャップの再封によってあたかも開封していないかのよう
な外観を呈して誤認するのを防止する。 【構成】 キャップの下端に、切断可能な接合部を介し
て外周リングを設ける。キャップの側面に押圧用突起を
設け、その押圧用突起に押される受止用突起を外周リン
グに設けて、キャップのセット時のみキャップと共に外
周リングを回転させる。外周リングの内面に鋸歯状係合
部を設け、キャップの開封時にはその鋸歯状係合部が注
出口栓本体に設けた戻り防止用突片に係止して外周リン
グの回転を阻止し、キャップのみ回転可能として接合部
を切断する。切断により分離した外周リングは、抜け落
ちて元の位置に止まらない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、液体容器等の注出口栓に関し、特に注出口栓本体にねじ嵌合したキ ャップの開封を簡単に見分けられるようにした注出口栓に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

液体容器等の注出口栓本体に嵌めたキャップを開封したかどうかを見分ける為 に、キャップを回すとそのキャップを止めていた外周リングとの接合部が切断し 、これによりキャップが開封されたのを視認できるようにしたものがある（例え ば、実願平１−１２０６７９号）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このようなキャップの開封視認において、通常外周リングは注出口栓本体に接 着等により固定されており、キャップの開封時に接合部の切れた外周リングは開 封後もそのまま注出口栓本体側に付着したままであるから、キャップを再封する と外周リングとキャップが接合部により再び繋がったように見え、あたかも開封 していないかのような外観を呈して誤認の原因になることがある。

【０００４】 本考案は、このような従来のキャップ開封誤認の防止を図る目的でなされ、外 周リングを注出口栓本体に固定することなく、嵌合手段のみにより注出口栓本体 に取り付けうるようにし、キャップが開封されると外周リングは抜け落ちて元の 位置に止まらないようにした注出口栓を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この課題を技術的に解決するための手段として、本考案は、注出口栓本体にね じ嵌合するキャップの下端に、切断可能な接合部を介して外周リングを円周方向 に設けると共に、キャップの側面要所に押圧用突起を設け、前記外周リングの内 面側下部にはその円周方向に沿って鋸歯状係合部が設けられ、内面側上部要所に は前記キャップを前記注出口栓本体にセットする時のみ前記押圧用突起に押され る受止用突起を設け、前記注出口栓本体には前記キャップを開封するときに前記 鋸歯状係合部に係止して前記外周リングの回転を阻止する戻り防止用突片を設け たことを要旨とするものである。

【０００６】

【作用】

キャップをセットする時に、キャップを閉める方向に回すと押圧用突起が外周 リングの受止用突起を押すから、外周リングは鋸歯状係合部が注出口栓本体の戻 り防止用突片を乗り越えてキャップと共に回転する。

【０００７】 キャップを開封する時に、キャップを開ける方向に回すと押圧用突起が外周リ ングの受止用突起から離れ、外周リングは鋸歯状係合部が注出口栓本体の戻り防 止用突片に係止するため回転が阻止され、この状態で更にキャップを強めに開け るとキャップのみが回転して接合部が切断し、キャップと外周リングとは完全に 分離する。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面により詳細に説明する。 図１において、１はキャップであり、その下部の開口端がキャップ１を取り巻く 外周リング２と複数個の切断可能な接合部３を介して連結されている。

【０００９】 前記キャップ１は図３に示すように、注出口栓本体４の雄ねじ４ａに螺合する 雌ねじ１ａが内壁面に設けられ、外壁面の下部には押圧用突起１ｂが設けられて いる。

【００１０】 前記外周リング２は図２に示すように、内面側の上部に前記押圧用突起１ｂに 近接させて受止用突起２ａを設け、この受止用突起２ａはキャップ１を前記注出 口栓本体４にセットする際に、そのキャップ１の回転に伴って押圧用突起１ｂに より押されるようにしてある。また、外周リング２の内面側の下部には鋸歯状係 合部２ｂが円周方向に沿って形成されている。

【００１１】 前記注出口栓本体４は、フランジの外周部に段部４ｃが円周方向に形成され、 その段部４ｃの垂直面の要所には前記外周リング２の鋸歯状係合部２ｂと係合す る戻り防止用突片４ｂが適宜の間隔をあけて複数個形成されている。

【００１２】 この戻り防止用突片４ｂは、外周リング２が一方向のみに回転できるように規 制するものである。即ち、図４に示すように前記キャップ１を時計方向に回わし た時には、前記鋸歯状係合部２ｂが戻り防止用突片４ｂを乗り越えて外周リング ２を回転させることができるが、反時計方向に回した時には、鋸歯状係合部２ｂ が戻り防止用突片４ｂに引っ掛かって外周リング２は回転できないようになって いる。つまり、セット時にキャップ１を注出口栓本体４に嵌着する時のみ、その キャップ１と共に外周リング２を時計方向に回転できるようにしてある。

【００１３】 本考案に係る注出口栓は上記のように構成され、キャップ１を注出口栓本体４ に嵌着すると、外周リング２もそのキャップ１と共に回されてセットされる。こ のセット時に、キャップ１を時計方向に回すと前記押圧用突起１ｂが外周リング ２の受止用突起２ａを押すので、外周リング２に強い回転力が伝達されて確実に 回転できると共に、弱い接合部３を切断から保護することができる。

【００１４】 キャップ１の開封時には、そのキャップ１を反時計方向に回すと接合部３によ り繋がった外周リング２も反時計方向の回転力を受けるが、前記押圧用突起１ｂ は外周リング２の受止用突起２ａから離れると共に、鋸歯状係合部２ｂは戻り防 止用突片４ｂに引っ掛かって係止するので、外周リング２は反時計方向に回転す ることができない。即ち、キャップ１だけ反時計方向に回転できるのであり、こ の時やや強めの力でキャップ１を回すと前記接合部３が切断し、キャップ１のみ 注出口栓本体４から外して開封することができる。

【００１５】 一方、キャップ１から分離した外周リング２は、前記注出口栓本体４の段部４ ｃに抜け落ち、又は姿勢が斜めとなって水平位置を保持できない状態になる。

【００１６】 従って、再封のためキャップ１を閉めてもキャップ１と外周リング２とは外観 上元の状態を呈することは決してなく、既に開封されたものであることを簡単に 視認することができる。また、開封後邪魔になるようであれば、外周リング２を 注出口栓本体４から容易に外して除去することもできる。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、液体容器等の開封を視認するためキャ ップに付ける外周リングを、注出口栓本体側に接着することなくキャップの下端 部に切断可能な接合部を介して連結したので、キャップを開封すると接合部が切 れて外周リングが抜け落ち決して元の状態に戻らないため、キャップを再封して も既に開封されたものであることを外観上簡単にかつ確実に見分けることができ る。

【００１８】 また、外周リングは突起の係合によってキャップのセット時に強い力で回され るようにしたので、セット時に接合部が切れる事故を未然に防止することができ 、キャップの開封時には鋸歯状係合部によって外周リングの戻り回転が阻止され るように構成したので、キャップのみの回転によって接合部を簡単に切断できる 等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例におけるキャップの斜視図で
ある。

【図２】 同キャップの一部の破断斜視図である。

【図３】 キャップをセットした時の要部の断面図であ
る。

【図４】 同上面図である。

【符号の説明】

１…キャップ、 １ａ…雌ねじ、 １ｂ…押圧用突起、
２…外周リング、２ａ…受止用突起、 ２ｂ…鋸歯状
係合部、 ３…接合部、 ４…注出口栓本体、 ４ａ…
雄ねじ、 ４ｂ…戻り防止用突片、 ４ｃ…段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 注出口栓本体にねじ嵌合するキャップの
   下端に、切断可能な接合部を介して外周リングを円周方
   向に設けると共に、キャップの側面要所に押圧用突起を
   設け、前記外周リングの内面側下部にはその円周方向に
   沿って鋸歯状係合部が設けられ、内面側上部要所には前
   記キャップを前記注出口栓本体にセットする時のみ前記
   押圧用突起に押される受止用突起を設け、前記注出口栓
   本体には前記キャップを開封するときに前記鋸歯状係合
   部に係止して前記外周リングの回転を阻止する戻り防止
   用突片を設けたことを特徴とする注出口栓。