JPH04106682U - 振動式フイ−ダ - Google Patents

振動式フイ−ダ

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JPH04106682U
JPH04106682U JP1021191U JP1021191U JPH04106682U JP H04106682 U JPH04106682 U JP H04106682U JP 1021191 U JP1021191 U JP 1021191U JP 1021191 U JP1021191 U JP 1021191U JP H04106682 U JPH04106682 U JP H04106682U
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宣比古 柿木
秀幸 稲吉
彰 堤
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株式会社神戸製鋼所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】振動式フィ−ダの隣接したグリズリ同士の間の
間隙に、原料や泥等による目詰まりを起こり難くする。 【構成】原料の高さと幅と長さとの寸法比が1:1.4
〜1.5:2であることから、隣接した上流側のグリズ
リ5の先端と下流側のグリズリ5の基端の間に、段差C
に基づく原料の落下距離に相当する水平間隙Bを設け、
上流側の水平部材3bの下面と下流側のグリズリトップ4
の上面との間にふるい分けすべき原料の高さ寸法に相当
する垂直間隙Aを設けると共に、垂直間隙Aとグリズリ
バ−3の垂直部材3aの間の間隔Dとの比を1対2以上に
することによって、これら間隙A,Bや間隔Dの間に原
料が引っ掛かるのを防止し、かつ原料の落下放物線より
下側の泥の付着・堆積部分の面積を狭くする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は振動式フィ−ダの改善に係り、詳しくは所定の粒径以上の目的とする 原料を効果的にふるい分けて供給すると共に、隣接したグリズリの間に目詰まり が生じ難いようにした振動式フィ−ダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、砕石プラント、コンクリ−ト廃材処理プラント、アスファルト 廃材処理プラント等のプラント類には振動式フィ−ダが用いられているが、典型 的な振動式フィ−ダは、例えばその側面断面図の図4に示すように、下部に設け られた周知の構成になる加振装置Mにより加振され、幅方向の両側に移送される 原料の荷零れを防止するサイドプレ−ト1aを有してなるフィ−ダフレ−ム1の原 料のフィ−ド先側に、隣接した同士の間に段差Cが設けられて下流側ほど順次高 さが低くなるように配設される後述するグリズリ5が複数段(この例では3段配 設されている)配設されている。
【0003】 そして、上記グリズリ5は、その構成説明図の図5a,b(図aは正面図であ り、また図bは側面図である)に示すように、フィ−ダフレ−ム1の幅方向に所 定の間隔Dで平行に配設される垂直部材3aと、この垂直部材3aの上に固着される 櫛歯状のグリズリバ−3とからなる構成になっている。
【0004】 隣接した上流側のグリズリ5の櫛歯状の先端は下流側のグリズリ5の櫛歯状の 基端の位置に合致するように配列され、また各グリズリ5のグリズリバ−3同士 の間には所定の間隙が設けられている。
【0005】 さらに、隣接した上流側のグリズリ5の先端下部と下流側のグリズリ5の基端 上部との間に粒状の原料が引っ掛かるのを防止すると共に、原料を反転させてほ ぐすことによりふるい分け性能を向上させることを狙いとして、上記段差Cは経 験に基づいて通常150〜200mmに設定され、垂直部材3aの間隔Dは、一般 に上記段差Cに近似した寸法に設定されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成になる従来の振動式フィ−ダによれば、段差とグリズリを構成する隣 接したグリズリバ−の間の間隔Dが近似していると、塊状の原料の目詰まりが次 第に進展して、ふるい分け性能が低下してしまうということが知られている。
【0007】 これは、小塊状の原料の目詰まりや付着した泥分等はふるい分けされるべき粒 度の原料の転動による小塊状の原料に対する押出し作用や付着泥の削取り作用、 つまり清掃作用によってある程度除去することができるが、例えば泥の付着・堆 積状況説明図の図3に示すように、段差が大きい場合には上流側のグリズリから 大塊状の原料が放物線を描いて下流側のグリズリの上に落下するため、同図中の 斜線部分にふるい分けされるべき原料による清掃作用が及ばないからである。
【0008】 原料の落下放物線より下側の斜線部分に清掃作用が及ばなくなると、上流側の グリズリと下流側のグリズリとの間に引っ掛かったふるい分けされるべき原料よ りも小塊の原料は押出されず、また斜線部分に付着する泥が次第に堆積して上流 側のグリズリと下流側のグリズリとの間に侵入する結果、泥によっても目詰まり が生じてしまうことになる。
【0009】 このようにして、隣接したグリズリの間に目詰まりが生じると、これらの間に 引っ掛かった原料や付着・堆積した泥の除去作業を行うために、振動式フィ−ダ の運転停止を余儀なくされることとなり、振動式フィ−ダの稼働率の向上を阻む 一因となっていた。
【0010】 ならば、ふるい分けすべき原料による清掃作用を最大限に発揮させるために、 グリズリの間に段差を設けなければ良いと考えられる。しかしながら、グリズリ には原料をほぐす機能を必要とするため、隣接した上・下流側のグリズリの間に 段差がないと、原料のほぐし機能の低下を来すので採用することができない。
【0011】 従って、本考案は所定の粒径以上の目的とする原料を効果的にふるい分けると 共に、隣接したグリズリバ−組同士の間に目詰まりを防止し得る振動式フィ−ダ の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本考案は、原料の高さ、幅、長さの寸法比に着目すると共に、泥の付着・堆積 部分の面積の広さに着目することにより上記した課題を解決したものであって、 従って本考案に係る振動式フィ−ダの構成は、垂直部材と鋸歯状の水平部材とか らなるグリズリバ−がフィ−ダフレ−ムの幅方向に所定の間隔で平行に配列され 、これらグリズリバ−の水平部材の上に着脱自在に鋸歯状のグリズリトップが固 着されてなるグリズリが、原料の供給先側ほど低くなるように所定の段差を有し て複数段配設されてなる振動式フィ−ダにおいて、隣接した上流側のグリズリの 先端と下流側のグリズリの基端との間の水平方向に前記段差に基づく原料の落下 距離に相当する水平間隙を設け、上流側のグリズリバ−の水平部材の下面と下流 側のグリズリトップの上面との間にふるい分けすべき原料の高さ寸法に相当する 垂直間隙を設けると共に、該垂直間隙と各段のグリズリのグリズリバ−の垂直部 材の間隔との比を1対2以上にしてなることを特徴とする。
【0013】
【作用】
いま、原料が例えばクラッシャ−で破砕された原石であるとして、段差Cの高 さをh、重力の加速度をg、原石の移動速度をv、原石の水平方向の落下距離を L、落下に要する時間をtとすれば、段差Cの高さh=1/2・g・t2 で表す ことができ、また原石の水平方向の落下距離(以下、落下距離という)L=vt で表すことができる。
【0014】 そして、上記後式のL=vtをt=L/vと変形し、次いでこの時間tを前式 の高さh=1/2・g・t2 に代入すると共に落下距離Lについて整理すると、 L=v・(2h/g)1/2 の関係式が得られる。
【0015】 このように、原石が距離Lだけ原石のフィ−ド先側に放物線を描いて落下する ために、落下距離Lに相当する水平間隔が隣接した上流側のグリズリの先端と下 流側のグリズリの基端との間の設けられていても、ふるい分けされるべき原石が これに引っ掛かったりすることがなく、しかもこの原石の落下放物線の下側の泥 の付着・堆積部分の面積が狭くなる。
【0016】 一方、原石の高さ:幅:長さの寸法比は、1:1.4〜1.5:2となるのが 一般的であるから、前記図5に示すように、垂直間隙Aを原石6が通るには、そ の高さ方向と幅方向とからの2通りである。
【0017】 つまり、垂直間隙Aを原石6の高さ寸法程度にしておけばふるい分けすべき原 石6が引っ掛からず、また垂直部材3aの間隔Dを上記寸法比の関係から垂直間隙 Aの2倍以上にしておけばこの間隔Dにふるい分けすべき原石6が引っ掛かった りすることがない。
【0018】
【実施例】
以下、幅寸法が40mmの原石をふるい分ける振動式フィ−ダを例として、そ の側面断面図の図1と、グリズリの構成説明図の図2a,b(図aは図1のA部 拡大図であり、図bは図aのB矢視図である)とを参照しながら、従来と同一の もの並びに同一機能を有するものを同一符号を以て説明する。
【0019】 図1に示す符号1は、下部に設けられた加振装置Mによって加振され、幅方向 の両側には、フィ−ドされる原料の荷零れを防止する平行なサイドプレ−ト1aを 有するフィ−ダフレ−ムであって、このフィ−ダフレ−ム1の原石の供給側、つ まり同図における左側にはサポ−トフレ−ムライナ2が平行なサイドプレ−ト1a の間で水平に架設され、このサポ−トフレ−ムライナ2の原料のフィ−ド先側、 つまり同図における右側には後述する構成になる6段のグリズリ5が、隣接した 同士の間に段差Cを持ってサポ−トフレ−ムライナ2の間に架設されている。
【0020】 上記グリズリ5の詳細は、フィ−ダフレ−ム1の幅方向に60mmの間隔Dで 垂直部材3aが配列され、これら垂直部材3aの上に、垂直部材3aの先端にその先端 を合致させた状態で鋸歯状の水平部材3bが固着されてなるグリズリバ−3が設け られ、このグリズリバ−3の水平部材3bの上に機械的手段によって着脱自在にグ リズリトップ4が固着されてなる構成になっている。
【0021】 さらに、図2に示すように、隣接した上流側のグリズリバ−3の水平部材3bの 下面と下流側のグリズリ5のグリズリトップ4の上面との間に原石6の高さ寸法 に相当する30mmの垂直間隙Aが設けられると共に、上流側のグリズリ5の先 端と下流側のグリズリ5の基端との間に30mmの水平間隙Bが設けられてなる 構成になっている。
【0022】 以下、上記構成になる振動式フィ−ダの作用態様を説明すると、上記したよう に、原石4の高さ:幅:長さの寸法比は、1:1.4〜1.5:2となるのが一 般的であるから、幅寸法が40mmの原石6の場合には、上記寸法比から原石6 の寸法は約30mm:40mm:60mmとなり、このような寸法の原石6は垂 直間隙Aや間隔Dの何れにも引っ掛からずにふるい分けされる。
【0023】 さらに、上流側のグリズリ5の先端と、下流側のグリズリ5の基端との間には 垂直間隙Aと水平間隙Bとに基づいて42mm以上の幅のふるい分けされるべき 原石6が幅寸法方向でとおり得る開口幅を有する開口部Eが形成される。
【0024】 ところで、上記段差Cの高さをh、重力の加速度をg、原石6の移動速度をv 、原石6の落下距離をL、落下に要する時間をtとしたとき、段差Cの高さh= 1/2・g・t2 で、また落下距離L=vtで表されるから、両式からtを消去 して得られるL=v・(2h/g)1/2 の関係式から原石6の落下距離Lを求め ることができる。
【0025】 いま、段差Cの高さhを55mmにしたとして落下距離Lを求めると、考案者 等の経験によれば、原石6は17m/min(=283mm/sec)の速度で フィ−ドされるので、上式にv=283mm/sec、h=55mm、g=98 00mm/sec2 を代入して演算すると、原石6は放物線を描いてそのフィ− ド方向約30mm前方に落下することになるからこの原石6が水平間隔Bや開口 部Dに引っ掛かったり、開口部Eから落下しないことになる。
【0026】 しかしながら、中にはふるい分けされるべき原石6よりも小塊の原石が混じっ ており、当然これらの原石は上記間隙や間隔に引っ掛かり得ることが考えられる が、これらはふるい分けされるべき原石6の清掃作用によって開口部Eに押出さ れて開口部Eから落下してしまうために、原石6のフィ−ド作業に何の支障も来 さなかった。
【0027】 前述のとおり、段差Cは原石6を反転させてほぐすことによりふるい分け性能 を向上させることを狙いとしているから、本実施例のように段差Cが小さいとほ ぐし性能が悪化する懸念があったが、ほぐし性能に殆ど差が認められなかった。
【0028】 しかも、30mmの水平間隙Bが設けられているが故に、原石6の落下放物線 の下部における泥の付着部分の面積が狭くなっているので、泥の付着・堆積量が 少なくなる結果、その除去作業の頻度を大幅に削減し得るようになった。
【0029】 なお、上記水平間隙Bと間隔Dとを変えずに、段差Cのみを20mmに設定し て同寸法の原石6についてフィ−ド試験を行ってみた。当然、原石6の落下距離 Lは18mmと小さくなるので、原石6の落下中心位置は水平間隙Bの間になる が、原石6の高さ、幅寸法がこの水平間隙Bと同等若しくは大きいのに加えて、 フィ−ド先方向の速度成分により水平間隙Bに引っ掛かったりするようなことが なく、この場合もほぼ上記実施例と同等の結果が得られた。 但し、この場合には段差Cが小さいが故に垂直間隙Aは負となるため、垂直間 隙Aと間隔Dとの比は成立しなくなる。
【0030】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案に係る振動式フィ−ダでは、原料が原料のフィ− ド先側に放物線を描いて落下するため、隣接した上流側のグリズリの先端と下流 側のグリズリの基端との間に原料の落下距離に相当する水平間隔が設けられてい ても、ふるい分けされるべき原料がこれに引っ掛かったりすることがなく、しか もこの原石の落下放物線の下側の泥の付着・堆積部分の面積が狭くなる。
【0031】 一方、原石の高さ:幅:長さの寸法比は、1:1.4〜1.5:2となるのが 一般的であるから、ふるい分けすべき原料の高さ寸法程度に設定されている垂直 間隙に原料が引っ掛からず、また垂直部材の間隔が上記寸法比の関係から垂直間 隙の2倍以上に設定されているのでこの間隔にもふるい分けすべき原料が引っ掛 かることがなくなる。
【0032】 従って、本考案に係る振動式フィ−ダによれば、垂直間隙と水平間隙とにより 広い開口部が形成され、この開口部からふるい分けされるべき原料による清掃作 業によって小塊の原料が押出される一方、狭い付着・堆積部分に付着・堆積した 泥も除去されるため、それらの除去作業の頻度が大幅に削減され、振動式フィ− ダの稼働率の向上に対して極めて多大な効果を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る振動式フィ−ダの側面断
面図である。
【図2】グリズリの構成説明図であって、図aは図1の
A部拡大図であり、また図bは図aのB矢視図である。
【図3】泥の付着・堆積状況説明図である。
【図4】従来例に係る振動式フィ−ダの側面断面図であ
る。
【図5】グリズリの構成説明図であって、図aはグリズ
リの正面図であり、また図bはグリズリの側面図であ
る。
【符号の説明】
1…フィ−ダフレ−ム、1a…サイドプレ−ト、2…サポ
−トフレ−ムライナ、3…グリズリバ−、3a…垂直部
材、3b…鋸歯状の水平部材、4…鋸歯状のグリズリトッ
プ、5…グリズリ、6…原石、A…上流側のグリズリト
ップの下面と下流側のグリズリトップの上面との間の垂
直間隙、B…上流側のグリズリの先端と下流側のグリズ
リの基端との間の水平間隙、C…隣接したグリズリの間
の段差、D…各段のグリズリのグリズリバ−の間の間
隔、E…隣接したグリズリの先端と基端との間の開口
部、M…加振装置。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直部材と鋸歯状の水平部材とからなる
    グリズリバ−がフィ−ダフレ−ムの幅方向に所定の間隔
    で平行に配列され、これらグリズリバ−の水平部材の上
    に着脱自在に鋸歯状のグリズリトップが固着されてなる
    グリズリが、原料の供給先側ほど低くなるように所定の
    段差を有して複数段配設されてなる振動式フィ−ダにお
    いて、隣接した上流側のグリズリの先端と下流側のグリ
    ズリの基端との間の水平方向に前記段差に基づく原料の
    落下距離に相当する水平間隙を設け、上流側のグリズリ
    バ−の水平部材の下面と下流側のグリズリトップの上面
    との間にふるい分けすべき原料の高さ寸法に相当する垂
    直間隙を設けると共に、該垂直間隙と各段のグリズリの
    グリズリバ−の垂直部材の間隔との比を1対2以上にし
    てなることを特徴とする振動式フィ−ダ。
JP1021191U 1991-02-28 1991-02-28 振動式フィ−ダ Expired - Lifetime JPH0742539Y2 (ja)

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JPH0742539Y2 JPH0742539Y2 (ja) 1995-10-04

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