JP2001129482A - 土砂分別用振動スクリーン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリーン上でのオーバー品の滞留長さを十
分に確保する。 【解決手段】 メッシュからなるスクリーン３を加振体
により振動させつつ、スクリーン上に土砂４を供給し、
スクリーン３を通過して落下する土砂をアンダー品４ａ
とし、スクリーン３上を移動して排出口方向に送られる
土砂をオーバー品４ｂとして分別するようにした土砂分
別用振動スクリーン１において、スクリーン３上に、土
砂４のスクリーン３上への滞留時間を調節するための一
ないし複数の邪魔棒５を配置した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、大径土砂の外周に
付着した粘性土塊や、コンクリート塊の叩き出し能力を
高めた土砂分別用振動スクリーンに関する。

【０００２】

【従来の技術】土砂分別用振動スクリーンは、メッシュ
からなるスクリーンを加振体により振動させつつ、スク
リーン上に土砂を供給し、スクリーンを通過して落下す
る土砂をアンダー品とし、スクリーン上を移動して排出
口方向に送られる土砂をオーバー品として分別する装置
である。

【０００３】この装置は、主としてコンクリートガラを
クラッシャなどにより破砕処理したものの中から回収さ
れるコンクリート片や、粗骨材、細骨材などの土砂成分
を、さらに所定の大きさに分別するためのもので、振動
スクリーンによって分級されたもののサイズに応じて、
粗骨材や細骨材に再分別することにより、資源としての
再生利用を可能とする。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この構造において、特
にオーバー品として回収される大塊の外周に粘性土塊や
コンクリート塊が付着していると、これら付着物が付着
したまま分別され易い。この場合、オーバー品のスクリ
ーン上でのフィード速度は、スクリーンの振幅、振動
数、長さ及び傾斜角度に応じて定まり、振動数及び振幅
が一定であれば、スクリーンの長さを長く取り、傾斜角
度を小さくすることで、オーバー品のフィード速度を遅
くすることができる。

【０００５】一方、前記付着物は比較的付着力の弱い二
次凝集によって付着しているに過ぎないものであるた
め、オーバー品が繰返しスクリーンに衝突することによ
って、付着物を順次叩き落すことが出来る。従って、オ
ーバー品のスクリーン上での滞留時間が長いほど、付着
物の分別も可能となる。

【０００６】しかしながら、既存の振動スクリーンにあ
っては、長さなどの仕様が一定であり、これを変更しな
い限りは、この種の叩き出しによる付着物の効率の良い
分別は出来ず、粗骨材としての品質も低下せざるを得な
いという課題があった。

【０００７】本発明は、以上の課題を解決するものであ
って、その目的は既存の振動スクリーンであっても、ス
クリーン上でのオーバー品の滞留長さを十分に確保でき
るようにした土砂分別用振動スクリーンを提供するもの
である。

【０００８】

【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明は、メッシュからなるスクリーンを加振体に
より振動させつつ、該スクリーン上に土砂を供給し、該
スクリーンを通過して落下する土砂と、該スクリーン上
を移動して排出口方向に送られる土砂とに分別するよう
にした土砂分別用振動スクリーンにおいて、前記スクリ
ーン上に、前記土砂のスクリーン上への滞留時間を調節
するための邪魔棒を配置したことを特徴とするものであ
る。

【０００９】以上の構成によれば、オーバー品が振動に
より、スクリーン上を移動しようとしてもその飛びはね
時に邪魔棒にランダムに衝突することで、排出方向への
移動が妨げられ、この滞留時間分だけ、付着物の叩きだ
し時間を長くすることができる。邪魔棒の本数、配置間
隔及びスクリーン上の配置高さなどに応じて、滞留時間
も調整できる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図１は
本発明に係る振動スクリーン１を示すもので、長方形の
先端が開口した縁枠２の内側に所定メッシュのラス金網
などからなるスクリーン３が二重に張設されたもので、
このものは、図示しないバイブレータなどの加振体によ
り、矢印に示すように上下、前後方向に振動する。な
お、スクリーン３が二重に張設されているのは、例え
ば、上段のスクリーンで分級点を７０ｍｍとし、下段の
スクリーンで分球点を５０ｍｍとするためである。

【００１１】そして、振動スクリーン１の後端上部には
図示しないホッパなどが配置され、このホッパを通じて
土砂４が順次スクリーン３上に供給され、加振によりふ
るい分けられ、小径土砂すなわちアンダー品４ａは、ス
クリーン３の網の目をくぐって下部にスクリーン３の下
部に排出される。また、大径土砂、すなわちオーバー品
４ｂはスクリーン３上を移動しつつ先端部排出口に排出
される。

【００１２】以上に加え、本実施の形態においては、上
部スクリーン３上にその移送方向に直交して二本の邪魔
棒５が所定高さで平行配置され、スクリーン３上をホッ
パと対向する受け部３ａ，中間部３ｂ，排出部３ｃに区
画している。したがって、オーバー品４ｂの外周に図中
点の集合で示すように、粘性土塊や、コンクリート塊な
どの付着物が付着している場合には、受け部３ａにおい
ては、落下衝撃により一部が剥落する。

【００１３】この状態から繰返し振動を受けることによ
り順次付着物を叩き落しながら移動するが、第一の邪魔
棒５にランダムに衝突することでその円滑な移動が妨げ
られ、この位置に停滞しつつ繰返し振動を受けること
で、付着物はその振動による衝撃で順次叩き落され、下
部側に排出される。オーバー品４ｂは停滞し続けること
なく、振動によりランダムにこの部分を飛び越えて中間
部３ｂに至る。ここでも、オーバー品４ｂは、第二の邪
魔棒５によって停滞し、繰返し振動を受けることで、さ
らに付着物を叩き出し、下部側に排出する。

【００１４】そして、第二の邪魔棒５を飛び越え、排出
部３ｃに位置した状態からは、通常のフィード速度によ
り、排出口側に排出される。排出されたオーバー品４ｂ
の外周には図中点密度で示すように付着物量が激減し、
効率の良く付着物を除去できることになる。排出口に排
出されたオーバー品４ｂは図示しないベルトコンベアな
どにより、連続的に集積位置まで搬送され、この位置に
山積みされる。

【００１５】なお、以上の実施形態では、邪魔棒５は、
スクリーン３上に所定高さを保って二本の邪魔棒５を搬
送方向と直交して平行配置したが、一本であっても、ま
た三本以上であってもよく、複数本の場合はそれぞれの
高さを変更することにより搬送速度を調節することも可
能である。また、邪魔棒５は、図１の実施形態では、上
段のスクリーン３に取り付けているが、下段のスクリー
ン３に取り付けても、両方のスクリーンに取り付けても
よい（上段のスクリーンに取り付ける方が、取付作業性
がよいといった利点がある）。

【００１６】また、邪魔棒５は、図２に示されるよう
に、適宜間隔で立設してもよく（同図では、縁枠２に掛
け渡されるブリッジ部から複数の邪魔棒５が垂設されて
いるが、上段のスクリーン３から直接立設してもよ
い）、図１に示す邪魔棒と図２に示す邪魔棒とを任意に
組み合わせて採用してもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明による土砂分別用振動スクリーンにあっては、既存の
振動スクリーンであっても、スクリーン上でのオーバー
品の滞留長さを十分に確保でき、オーバー品の外周より
付着物を十分に叩き出せることができるため、付着物の
除去効率が高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態による振動スクリーンの説
明用斜視図である。

【図２】本発明の他の実施形態による振動スクリーンを
示す正面図である。

【符号の説明】

１ 振動スクリーン ３ スクリーン ４ 土砂 ４ａ アンダー品 ４ｂ オーバー品 ５ 邪魔棒

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 メッシュからなるスクリーンを加振体に
   より振動させつつ、該スクリーン上に土砂を供給し、該
   スクリーンを通過して落下する土砂と、該スクリーン上
   を移動して排出口方向に送られる土砂とに分別するよう
   にした土砂分別用振動スクリーンにおいて、 前記スクリーン上に、前記土砂のスクリーン上への滞留
   時間を調節するための邪魔棒を配置したことを特徴とす
   る土砂分別用振動スクリーン。