JPH04105911U - すべり軸受用潤滑油供給装置 - Google Patents

すべり軸受用潤滑油供給装置

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JPH04105911U
JPH04105911U JP886291U JP886291U JPH04105911U JP H04105911 U JPH04105911 U JP H04105911U JP 886291 U JP886291 U JP 886291U JP 886291 U JP886291 U JP 886291U JP H04105911 U JPH04105911 U JP H04105911U
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JP
Japan
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shaft
oil
lubricating oil
opening
oil supply
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Application number
JP886291U
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English (en)
Inventor
正章 太田
Original Assignee
富士重工業株式会社
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】すべり軸受用潤滑油供給装置において軸強度、
許容軸受荷重を低下させることなく、潤滑油膜を充分に
形成させることができるようにする。 【構成】クランクピン11aの外周に形成した油溝15
を、このクランクピン11aの半径よりも大きな半径の
円弧で軸周方向に形成することで、この油溝15の溝深
さを深くすることなく、軸周方向に充分な長さの油供給
面積を確保することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、シャフトの強度を低下させることなく効率よく潤滑油を供給するこ とのできるすべり軸受用潤滑油供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のごとく、すべり軸受けは、シャフトとこのシャフトに相対摺動自在に軸 装した摺動部材との軸受け面間に、いわゆるくさび現象により潤滑油膜を形成し 、油膜圧で潤滑するようにしたものである。
【0003】 また、この潤滑油膜厚さ(軸受け面間の隙間)は、通常0.01〜0.03mmと比較的 薄いので、この軸受け面間に臨まされて潤滑油を供給する油供給通路の開口部が シャフトに形成されている場合、この開口部に、穴開け加工後のばり、かえりな どが存在すると上記潤滑油膜が破壊され、上記摺動部材側の軸受け面を傷付ける ことになる。
【0004】 そのため、従来は、図6、図7に示すように、エンジンのクランクシャフト1 のクランクピン1aに開口する油供給通路2の開口部2aを面取り加工したり、 あるいは、図8〜図10に示すように、刃先が円弧状の加工具3で、油供給通路 2の開口部2aを通る所定深さの面取り部4を形成して、上記開口部2aのばり 、かえりなどで上記潤滑油膜が破壊されるのを防止するとともに、潤滑油の流出 面積を確保して、潤滑油膜が摺動部分に充分に形成されるようにしたものが多い 。また、符号1bはジャーナルで、このジャーナル1bの外周にも軸受け部(図 示せず)に潤滑油を供給する油供給通路2の開口部2aが開口されている。
【0005】 なお、実開昭63−160425号公報にも、クランクシャフトのクランクピ ンの外周に油供給通路の開口部を通る浅溝を環設して、同様の効果を得るように した技術が開示されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、図11に示すように、上記クランクシャフト1のクランクピン1a と、このクランクピン1aに摺接するコネクティングロッドなどの摺動部材5と の間の全周に油溝が環設されていない場合は、潤滑油の流出箇所が摺動部材5の 側面だけとなり、全体的に高い潤滑油膜の油圧分布を得ることができ、上記摺動 部5の幅WB に応じた許容軸受荷重を得ることができる。
【0007】 しかし、図12に示すように、上記摺動部5(あるいはクランクシャフト1) に油溝6を環設した場合、この油溝6からも潤滑油が流出するため、油圧分布が 二分されてしまい、その分、許容軸受荷重が低下する。
【0008】 油溝6を環設することなく、比較的大きな潤滑油の流出面積を確保するには、 油供給通路の開口部の面取り面積を大きくすればよいが、この面取り面積をシャ フトの軸方向へ広げることで確保しようとすれば有効軸受け幅が減少するので好 ましくなく、また、図8に示す面取り部4のように、円周方向に比較的長く確保 しようとすれば、それだけ面取り深さが深くなり軸強度が低下するので採用する には問題がある。
【0009】 本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、軸強度、許容軸受荷重が低下す ることなく、潤滑油膜を充分に形成させることのできるすべり軸受用潤滑油供給 装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案は、シャフトと、このシャフトに相対回動自在に軸装した摺動部材との 間にすべり軸受け部を設け、このすべり軸受け部に、上記シャフトに設けた油供 給通路に連通する開口部を臨ませ、さらに上記シャフトの上記開口部の周囲に油 溝を形成したすべり軸受用潤滑油供給装置において、上記油溝を上記シャフトの 半径よりも大きな半径の円弧で軸周方向に形成したものである。
【0011】
【作 用】
上記構成において、油溝を上記シャフトの半径よりも大きな半径の円弧で軸周 方向に形成したので、溝深さを深くせずに外周に沿って比較的長い油溝を確保す ることができ、その分、潤滑油の流出面積が大きくなりすべり軸受け部に潤滑油 膜を充分に形成することができる。
【0012】
【実施例】
以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。
【0013】 図1〜図4は本考案の第一実施例を示し、図1はコネクティングロッドとクラ ンクピンの側面図、図2はクランクシャフトの要部平面図、図3は図2の III− III 断面図、図4は図2のIV−IV断面図である。
【0014】 (構 成) 図中の符号11はクランクシャフトで、このクランクシャフト11に設けたク ランクピン11aに、コネクティングロッド12の大端部12aが軸受けブッシ ュ(図示せず)を介して支承されており、この大端部12aの上側部に、ピスト ン(図示せず)の裏側に向けて潤滑油を噴射して、ピストン冷却を行うための油 孔12bが穿設されている。
【0015】 また、上記クランクピン11aに、図示しないオイルポンプに連通する油供給 通路13が形成され、さらに、上記クランクピン11aの外周に上記油供給通路 13に連通する開口部13aが開口されている。
【0016】 さらに、このクランクピン11aの外周と、上記コネクティングロッド12の 大端部12aに設けた軸受けブッシュ(図示せず)との間に、隙間 0.01 〜 0.0 3mm 程度のすべり軸受け部14が設けられている。
【0017】 また、上記クランクピン11aの外周に、上記開口部13aを通り軸周方向へ 延びる油溝15が形成されている。
【0018】 図3に示すように、この油溝15が、上記クランクピン11aの半径rよりも 大きい半径R、最深部深さt、幅wの円弧状に形成されており、この半径Rの中 心O2 が上記開口部13aの中心と上記クランクピン11aの軸中心O1 とを結 ぶ延長線上に位置している。さらに、図4に示すように、上記油溝15が、刃先 が円弧状の切削工具などで切削形成されており、幅wは上記開口部13aの直径 よりやや広く、また、上記半径R、深さtはクランクピン11aの半径r、上記 開口部13aからの油流出量などに基づいて適宜設定されている。
【0019】 なお、図3のθ1 はクランクピン11aと油溝15との交差角で微小角度に設 定されており、θ2 は油溝15の上記軸中心O1 を中心とした有効角である。
【0020】 (作 用) 次に、上記構成による実施例の作用について説明する。
【0021】 エンジンが駆動すると、ピストン(図示せず)に連設するコネクティングロッ ド12を介してクランクシャフト11が回転し、このクランクシャフト11に連 設するオイルポンプ(図示せず)が潤滑油を必要潤滑部へ供給する。
【0022】 上記オイルポンプから供給される潤滑油の一部が上記クランクシャフト11の クランクピン11aに穿設した油供給通路13を介し、このクランクピン11a の外周に開口する開口部13aから噴射される。
【0023】 この開口部13aから噴射された潤滑油が、上記クランクピン11aの外周に 形成した油溝15を介して、このクランクピン11aと上記コネクティングロッ ド12の大端部12aに設けた上記軸受けブッシュ(図示せず)との間に設けた すべり軸受け部14に供給されて潤滑油膜を形成する。
【0024】 このとき、図3に示すように、上記油溝15が、上記クランクピン11aの半 径rよりも大きい半径Rの円弧状に形成されているので、この油溝15の最深部 深さt、交差角θ1 を小さく設定しても、上記軸中心O1 を中心とした有効角θ 2 を比較的大きく設定することができ、よって、この油溝15の流出面積が大き くなり、上記クランクピン11aの外周に、すべり軸受けとして機能するに充分 な潤滑油膜を形成させることができる。
【0025】 また、上記油溝15の最深部深さtを小さく、さらに、交差角θ1 を微小に設 定することができるので、上記クランクピン11aの軸強度が低下することがな く、しかも、すべり軸受け部に潤滑油を滑らかに供給することができる。さらに 、この油溝15の幅wを上記開口部13aの直径とほぼ同じ程度に設定すること ができるので、有効軸受け幅の減少を最小限に抑えることができる。
【0026】 さらに、図1に示すように、上記油溝15の上記有効角θ2 が比較的広いので 、クランク角の長い区間に渡り、上記コネクティングロッド12の大端部12a に形成した油孔12bからピストン裏側に向けて潤滑油を噴射させることができ 、シリンダ内壁の潤滑性、ピストン冷却性が向上する。
【0027】 (第二実施例) 図5は本考案の第二実施例による図3相当の断面図である。
【0028】 この実施例では、油供給通路11aがクランクピン11aの軸中心O1 から偏 心した位置に穿設されているもので、この場合、油溝15を形成する円弧の中心 O2 を、油供給通路13の開口部13aの中心と上記軸中心O1 とを結ぶ線の延 長上に設定する。
【0029】 その他の作用効果は、第一実施例と同様である。なお、本考案の実施例では、 油溝15の半径Rの中心O2 を開口部13aの中心と上記軸心O1 とを結ぶ延長 線上に設定したが、これは開口部13aを油溝15の最深部に位置させたもので あり、開口部13aが油溝15内の他の位置になるように設定してもさしつかえ ない。
【0030】 また、本考案は上記各実施例に限るものではなく、例えば、シャフトはクラン クシャフトに限らず、ロッカシャフトなど回転を伴わない部材でもよく、また、 摺動部材もコネクティングロッドに限らず、ロッカアームなど揺動自在な部材で あっても、また、フレームに固定されているものであってもよい。
【0031】
【考案の効果】
以上、説明したように本考案によれば、シャフトの油供給通路に連通する開口 部の周囲に形成した油溝を、上記シャフトの半径よりも大きな半径の円弧で軸周 方向に形成したので、軸強度、許容軸受荷重が低下させることなく、潤滑油膜を 形成させるに充分な油流出面積を得ることがことのできるなど優れた効果が奏さ れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1〜図4は本考案の第一実施例を示し、図1
はコネクティングロッドとクランクピンの側面図
【図2】クランクシャフトの要部平面図
【図3】図2の III−III 断面図
【図4】図2のIV−IV断面図
【図5】本考案の第二実施例による図3相当の断面図
【図6】図6以下は従来例を示し、図6はクランクシャ
フトの部分平面図
【図7】図6のVII −VII 断面図
【図8】クランクシャフトの部分平面図
【図9】図8のIX−IX断面図
【図10】図8のX−X断面図
【図11】シャフトと摺動部材の側面図
【図12】シャフトと摺動部材の側面図
【符号の説明】
11 …シャフト 12 …摺動部材 13 …油供給通路 13a…開口部 14 …すべり軸受け部 15 …油溝 r …(シャフトの)半径 R …(油溝の)半径

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフトと、このシャフトに相対回動自
    在に軸装した摺動部材との間にすべり軸受け部を設け、
    このすべり軸受け部に、上記シャフトに設けた油供給通
    路に連通する開口部を臨ませ、さらに上記シャフトの上
    記開口部の周囲に油溝を形成したすべり軸受用潤滑油供
    給装置において、上記油溝を上記シャフトの半径よりも
    大きな半径の円弧で軸周方向に形成したことを特徴とす
    るすべり軸受用潤滑油供給装置。
JP886291U 1991-02-25 1991-02-25 すべり軸受用潤滑油供給装置 Pending JPH04105911U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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