JPH04105772U - テレビ受信機の自動選局装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テレビジョン受信機の自動選局装置のシーク
動作の誤停止をなくすことである。 【構成】 テレビ受信部３から出力される映像信号は同
期信号検出回路５に入力され、該回路で検出された映像
（水平）同期信号がミュートスイッチ１２を介して同期
信号判別回路６に入力される。またテレビ受信部３から
出力される音声インターキャリア信号はＡＣ−ＤＣ変換
回路９によってその信号レベルに応じた直流電圧に変換
され、電圧比較器１０にて所定値の基準電圧と比較され
る。上記信号レベルが所定値以下となった時、ミュート
スイッチ１２はオンされ前記同期信号はミュートされる
ので、同期信号判別回路は同期信号が異常であると判断
する。 【効果】 自動選局装置のスプリアスノイズ等による誤
停止を防止できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はテレビ受信機の自動選局装置に係り、特にその自動選局中の誤停止を 防止するための改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

テレビ受信機における周波数シンセサイザー方式の自動選局装置は受信周波数 を徐々に変化させながら放送が行なわれている周波数を検出するシーク動作を行 なうようになっている。従って選局完了時に上記シーク動作を停止させるため、 信号検出を行なう必要がある。 従来の自動選局におけるかかる信号検出方法には下記の第１〜第３の検出方法 がある。

【０００３】 第１の検出方法は中間周波数の映像搬送波信号を入力信号として動作する周波 数弁別回路（ＡＦＣ回路）と、その出力電圧により動作する電圧比較回路とを用 い、この電圧比較回路の出力電圧により信号の“有”又は“無”を判断する。 また第２の検出方法はテレビジョン信号の同期信号を検出する。 更に、第３の検出方法は上述した第１及び第２の検出方法を組み合せている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし第１の検出方法にはテレビジョンの放送局付近の単発周波数又はシステ ムノイズ等により誤動作する欠点がある。特に最近はマイコン等により自動選局 装置等を含むシステムをコントロールする場合が多く、機器内部の高周波信号等 により誤動作する場合がある。

【０００５】 また第２の検出方法はテレビジョン信号の同期信号を検出する方法をとってい るため、上記第１の検出方法の欠点は除去できるが、この検出方法に特有の隣接 周波数、あるいは強電界地域におけるチューナー等で発生する高周波等のスプリ アスノイズで誤動作する欠点がある。

【０００６】 更に第３の検出方法は第１及び第２の検出方法の欠点を除去できるが、第１の 検出方法で用いた周波数弁別回路及び電圧比較回路が必要であり、特に上記周波 数弁別回路は同調回路の調整を必要とするため繁雑となる問題がある。

【０００７】

【考案の目的】

本考案の目的は前記第１及び第２の検出方法の欠点を除去すると共に第３の検 出方法における周波数弁別回路を不要とすることにより無調整でかつ誤動作のな い自動選局装置を提供するにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、映像同期信号を判別してシーク動作を停 止するテレビ受信機の自動選局装置において、音声インターキャリア信号の信号 レベル検出手段と、検出された信号レベルが所定値以下となった時に前記映像同 期信号をミュートする手段と、を備えたことを要旨とする。

【０００９】

【作用】

音声インターキャリア信号が正常であれば、真の放送波が受信されているので 、その信号レベルは所定値以上であり、映像同期信号がミュートされることはな く、該信号に応答してシーク動作は停止し選局完了となる。 これに対し音声インターキャリア信号が異常であれば、その信号レベルが所定 値以下となるので、映像同期信号はミュートされシーク動作が誤停止することは ない。

【００１０】

【実施例】

以下図面に示す本考案の実施例を説明する。 図１は本考案によるテレビジョン受信機の自動選局装置の一実施例を示す。同 図において、１はアンテナ、２は公知の自動選局回路等を含むチューナー、３は 公知のテレビ受信部で、映像信号出力端子３１、４．５ＭHzの音声インターキャ リア信号出力端子３２及び音声信号出力端子３３を備えている。

【００１１】 ４は中心周波数４．５ＭHzのバンドパスフィルタ（ＢＰＦ）、５は映像信号出 力端子３１に接続された同期信号検出回路、６は映像同期信号が正常か異常かを 判別する同期信号判別回路、７はＢＰＦ４に接続されていて、音声インターキャ リア信号のレベルを検出しその信号レベルに応じて映像同期信号をミュートする ための本考案により付加された回路で、例えば、高周波増幅器８、ＡＣ−ＤＣ変 換回路９、電圧比較器１０、基準電圧源１１及びミュートスイッチ１２から成る 。

【００１２】 同期信号検出回路５によって検出された映像同期信号は上記回路７を介して同 期信号判別回路６に与えられ、該映像同期信号が正常であれば、上記回路６の出 力により前記自動選局回路のシーク動作を停止させるが、これだけでは前記第２ の検出方法の誤停止の欠点を免れ難い。

【００１３】 そこで前記回路７により音声インターキャリア信号のレベルを検出して正常な 受信信号か異常な信号であるかを判別する。 即ち、ＢＰＦ４からの音声インターキャリア信号は増幅器８を介してＡＣ−Ｄ Ｃ変換回路９に加えられ、この回路により整流し、その整流出力を電圧比較器１ ０によって所定値の基準電圧と比較し、この所定値以下の時は音声インターキャ リア信号が異常で、誤った受信信号が入力されていると判断してミュートスイッ チ１２をオンにする。これにより前記映像同期信号はミュートあるいは歯抜けの 状態となって同期信号判別回路６に入力されるので、該回路は正常な受信状態で ないと判断し、前記シーク動作が誤停止されることはない。

【００１４】 これに対し前記整流出力が所定値以上であれば、正常な受信状態と判断される ので、ミュートスイッチはオンされず、映像同期信号が入力されると同期信号判 別回路６はシーク動作を停止させ選局完了となる。

【００１５】 図２は強電界地域における自動選局動作時に正常な受信チャンネル以外の高調 波等のスプリアスノイズにより他の誤ったチャンネルを受信している場合の前記 実施例の動作例を示す。

【００１６】 図２において、Ａは同期信号検出回路５の出力であるテレビジョン信号の水平 同期信号であり、ｔ＝６３．５μsecと定められている。Ｂは高調波等のスプリ アスノイズを受信している時の４．５ＭHzの音声インターキャリア信号を示して おり、この信号は映像成分によりＡＭ変調を受けているか、又は４．５ＭHz成分 のレベルが低い。ＣはＢの信号をＡＣ−ＤＣ変換回路９によるエンベロープ検波 された信号である。ＤはＣの信号が電圧比較器１０に入力された時のその２値化 された出力信号を示す。ＥはＤの出力信号でミュートスイッチ１２をオフするこ とによりＡの水平同期信号をミュートして歯抜けの状態となった水平同期信号を 示す。この状態では定められた前記ｔの時間が変わるので正常な同期信号ではな くなる。このＥの信号は同期信号判別回路６に入力され、この回路により正常な 同期信号か否かを判別する。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、従来の方法の欠点が解決され、回路調整 の繁雑さが除去され無調整で誤動作のないテレビジョン受信機の自動選局装置を 提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すブロック図である。

【図２】上記実施例の動作説明用タイミングチャートで
ある。

【符号の説明】

２ チューナー ３ テレビ受信部 ４ ＢＰＦ ５ 同期信号検出回路 ６ 同期信号判別回路 ７ 本考案により付加された回路 ９ ＡＣ−ＤＣ変換回路 １０ 電圧比較器 １１ 基準電圧源 １２ ミュートスイッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 映像同期信号を判別してシーク動作を停
   止するテレビ受信機の自動選局装置において、音声イン
   ターキャリア信号の信号レベル検出手段と、検出された
   信号レベルが所定値以下となった時に前記映像同期信号
   をミュートする手段と、を備えたことを特徴とするテレ
   ビ受信機の自動選局装置。