JPH04105662U - 溶接ベローズ - Google Patents

溶接ベローズ

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Publication number
JPH04105662U
JPH04105662U JP825191U JP825191U JPH04105662U JP H04105662 U JPH04105662 U JP H04105662U JP 825191 U JP825191 U JP 825191U JP 825191 U JP825191 U JP 825191U JP H04105662 U JPH04105662 U JP H04105662U
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JP
Japan
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bellows
welded
stainless steel
nickel plating
plating layer
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Pending
Application number
JP825191U
Other languages
English (en)
Inventor
稔 田代
Original Assignee
日本電気株式会社
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】円環状金属薄板1が表面にニッケルメッキ層4
を被覆したステンレス鋼板から形成されている。 【効果】素材コストを低減し、入手期間を格段に短かく
することが可能となり、かつ、薄肉で耐食性の優れた溶
接ベローズが得られる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は溶接ベローズに関し、特に真空器機等に用いる溶接ベローズに関する 。
【0002】
【従来の技術】
溶接ベローズは、気密性と自在な伸縮,曲げ特性を生かして真空や高圧気体を 取扱う機械装置の可動部分等に広く用いられている。
【0003】 ベローズは、その製法から3つに大別できる。
【0004】 その1つは、溶接ベローズと呼ばれ、金属薄板をプレス加工などにより円形や 方形の環状部材とした後、まず、2枚を同軸に重ね合わせて環の内径縁端部を全 周にわたり気密溶接する。こうして出来た溶接部品をさらに複数個同軸に重ねて 、今度はとなり合う溶接部品どうしの外径部を順次溶接し、全体が1個の連続体 となったベローズが完成する。ベローズの両端には、夫々ベローズを他の部品に 気密接合するための金具等も取付けられるのが一般的である。
【0005】 その他の製法のベローズとして、金属管を塑性変形して作る成形ベローズ、お よび、ワックス型等の原型の表面にめっきにより金属を被覆した後、原型を取出 して作る電着ベローズがある。
【0006】 このようなベローズで特徴的な構造は、いずれも金属の極めて薄い板、例えば 、50μm〜100μmの金属板を用い、その弾性変形能によりベローズの伸縮 性能を確保していることである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
前述したように、ベローズの薄肉構造は、気密性や耐食性と相反する関係にあ り、限られた寸法の中で可動性能と耐久性を両立させることがベローズの構造設 計上重要である。加えて、その材料の溶接性も無視できない要件で、ベローズを 構成する金属の材質の選択が特に重要である。溶接ベローズとして最も広く用い られている素材は、ステンレス鋼である。その理由は、機械的強度が大きく、か つ、溶接性が優れていること。加えて、工業材料として極薄板が比較的容易に入 手できる点もあげられる。
【0008】 しかし、ステンレス鋼製溶接ベローズは、ベローズがろう付等高温過程を経た 後では、金属結晶粒界に金属間化合物が折出する。この相は、本来のオーステナ イト相に比べ耐食性が劣るため、粒界腐食や割れを起し易くなる欠点がある。
【0009】 また、オーステナイト系ステンレス鋼は孔食を起し易く、肉薄で気密性を重視 するベローズでは致命的欠陥となる欠点がある。
【0010】 本考案の目的は、薄肉で耐食に優れ、気密性の高い溶接ベローズを提供するこ とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案は、複数の円環状金属薄板をそれぞれの該円環状金属薄板の内径端縁と 外径端縁で互いに全周溶接して一体化した溶接ベローズにおいて、前記円環状金 属薄板が表面にニッケルめっき層を被覆したステンレス鋼板から形成されている 。
【0012】
【作用】
ニッケルめっきしたステンレス鋼板は、ステンレス鋼、例えば、SUS304 ,SUS316,SUS347だけの場合に比べ、900℃以上で熱処理加工し た後でも孔食や応力腐食に対する抵抗性が大であり、防食材として実用上優れた 特性を持つ。
【0013】
【実施例】
次に、本考案の実施例について図面を参照して説明する。
【0014】 図1は本考案の第1の実施例の要部断面図、図2は図1の溶接部の部分拡大断 面図である。
【0015】 第1の実施例は、図1及び図2に示すように、まず、市販の厚さ50μmのS US304Lステンレス鋼帯を用意する。
【0016】 次に、このSUS304Lステンレス鋼帯を硫酸ニッケル300g/l塩化ニ ッケル50g/l,ホウ酸35g/lからなるPH3.5〜4.5の所謂、ワッ ト浴にて連続めっきし、約5±2μmのニッケルめっき層4を形成する。
【0017】 めっき完了後、プレス機で外径20mm内径12mmの円環を打抜き、さらに 、図1に示す形状の成形加工(波付け)を行なって、円環状金属薄板1を製造す る。
【0018】 次に、ベローズを他の部品にろう付するための金具2を厚さ0.5mmのSU S304L板で製造する。
【0019】 以後、従来の溶接ベローズと全く同じ製造工程を経て、円環状金属薄板1どう しをTIG溶接して溶接部3を形成し、さらに、溶接構体の終端に夫々金具2を 1個ずつ同様にして溶接して第1の実施例の溶接ベローズが完成する。
【0020】 この溶接にあたり、ニッケルめっき層4により溶接割れ等の不具合は何う発生 しなかった。また、その後の検査でも気密不良,伸縮耐久試験特性も従来と同等 であることが確認された。
【0021】 以上の様して製造したニッケルめっき層4付ステンレス鋼製溶接ベローズは、 マイクロ波用電子管のチューナ可動機構部品に用いるため、950℃の水素炉中 で金具2を夫々相手部品(図示せず)にろう付した。
【0022】 別途、同じ構成がベローズ組立品をテストピースとして、塩水噴露試験(JI S−C5028)による耐食性を調査したところ、従来のSUS304L溶接ベ ローズに比べ、10倍以上の耐久性を示した。また、ニッケルめっき層4の厚み は、実用上1.5μm以上あればピンホール等による耐食性の低下が防げること も確かめた。
【0023】 図3は本考案の第2の実施例の溶接部の部分拡大断面図である。
【0024】 図2の実施例は、図3に示すように、まず、SUS430ステンレス鋼の厚さ 0.1mm(100μm)の板材を用意する。
【0025】 次に、このSUS430ステンレス鋼板材に2μmの銅めっきを施し、続いて 、10μmのニッケルめっきを実施し、銅−ニッケルめっき層14を形成した。 この銅−ニッケルめっき層14を成形したSUS430ステンレス鋼板材をプレ ス加工して、外径10μm,内径5mmの円環状金属薄板11を製造した。
【0026】 以降、第1の実施例と同様の工程を経て、第2の実施例の溶接ベローズを製造 した。
【0027】 このとき、銅めっき層はニッケルめっき層の下地めっきとして実施したが、溶 接部3への影響は見られなかった。
【0028】
【考案の効果】
以上説明したように本考案の溶接ベローズは、ステンレス鋼とニッケルめっき 層の組合わせにその特徴がある。ステンレス鋼は、薄板材の入手が比較的容易で 、かつ、安価であり、ニッケルめっき加工も容易である。このため、本考案の溶 接ベローズでは、従来の高耐食性材料、例えば、ハステロイ系合金,モネル,イ ンコネル等に比べ、溶接ベローズを製造する際の素材コストを低減し、入手期間 を格段に短かくすることが可能となり、かつ、薄肉で耐食性の優れた溶接ベロー ズが得られるという効果がある。
【0029】 このため、特に、腐食性ガスを取扱う半導体素子製造用装置に用いるベローズ バルブ用のベローズ,屋外空気を取入れて強制空冷する電子管のチューナ用ベロ ーズ,劣悪な環境下で使用されるパイピングの伸縮継手用ベローズ等用地は多方 面におよび工業上重要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例の要部断面図である。
【図2】図1の溶接部の部分拡大断面図である。
【図3】本考案の第2の実施例の溶接部の部分拡大断面
図である。
【符号の説明】
1,11 円環状金属薄板 2 金具 3 溶接部 4 ニッケルメッキ層 14 銅−ニッケルメッキ層

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の円環状金属薄板をそれぞれの該円
    環状金属薄板の内径端縁と外径端縁で互いに全周溶接し
    て一体化した溶接ベローズにおいて、前記円環状金属薄
    板が表面にニッケルめっき層を被覆したステンレス鋼板
    から形成されていることを特徴とする溶接ベローズ。
JP825191U 1991-02-22 1991-02-22 溶接ベローズ Pending JPH04105662U (ja)

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JP825191U JPH04105662U (ja) 1991-02-22 1991-02-22 溶接ベローズ

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JP (1) JPH04105662U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019202329A (ja) * 2018-05-23 2019-11-28 株式会社鷺宮製作所 溶接構造および弁装置

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