JPH04105646A - 縫合糸への針の取付方法および針付縫合糸 - Google Patents
縫合糸への針の取付方法および針付縫合糸Info
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
けるための方法および針付縫合糸に関するものである。
高分子からなる縫合糸が多用されている。
とともに縫合時の組織の損傷をなるべく抑えるため、針
と縫合糸の直径差を少なくした状態で上記縫合糸の片端
または両端に予め針を取付けておき、このような針付き
縫合糸を包装後、滅菌した状態で販売することが行われ
ている。
けに関し、種々の提案がなされている。
ントからなる縫合糸を枠に張って引張状態にするととも
に、この縫合糸の一部を樹脂で固めた後切断することに
より、先端部分をより細くして針孔への挿入を容易にす
るとともに、より硬くして針取付時のほぐれを防ぐよう
にした方法か開示されている。
ラメントからなる縫合糸を枠に張って引張状態とし、そ
の後上記枠を一旦緩めた状態で硬化剤を塗布し、次いで
再度縫合糸を引張ることにより、上記硬化剤を硬化させ
るとともに、この硬化剤を縫合糸の内部まで浸透させて
より強く硬化させる方法が開示されている。
脂製のマルチフィラメントからなる縫合糸において、そ
の先端の針取付部のみを加熱しながら引張り、この状態
で表面の50%以下を熱溶融させることにより、上記針
取付部を硬化させる方法および装置が開示されている。
単回縫合または連続縫合に選択的に使用されるため、こ
れに応じて、針を糸に強固に取付けたものと、針を手で
容易に引抜くことかできるように取付強度を調整したも
のの2種類が市販されるに至っている。このため、従来
、針の引抜き強度を調整する方法についても種々提案さ
れており、例えば特公昭58−39544号公報には、
スェージ加工した手術針と縫合糸との組合わせにおいて
、上記縫合糸の針取付部を上記特公昭58−340号公
報に示される方法と同一の方法により樹脂で覆って他の
部分よりも細くし、この部分の直径、針孔の直径、およ
びスェージ加工の工程を適当に制御することにより、糸
引抜き値を3オンスから26オンスの間に調節するよう
にしたものが開示されている。
号公報および特開平1−158962号公報に示される
方法では、縫合糸の末端が樹脂で覆われているので、硬
化によって針取付けは容易になるが、不要な部分、すな
わち針取付部の末端よりも中央側の部分にまで数cmに
亘って樹脂か付着し、残存するため、縫合糸が組織等を
傷付けるおそれかある。また、糸の直径は樹脂溶液の濃
度や糸の材質等に大きく影響を受けるので、所望の直径
を安定して得るのは難しい。 一方、特開昭64−38
266号公報に示される方法では、縫合糸の末端を加熱
溶融しているので、温度制御が十分でないと硬化しに<
<、また溶融によって縫合糸が切断したり、強度劣化を
引起こして針取付部が他の部分よりも弱くなるおそれか
ある。
−39544号公報に示されるものと同様に、針引抜き
値の調整を容易に行えるようにすることも望まれる。
および針付縫合糸を提供することを目的とする。
とにより細くかつ高強度となることが知られている。本
発明はこの点に着目したものであり、熱可塑性フィラメ
ントからなる縫合糸の一部を該フィラメントのガラス転
移温度以上でかつ融点よりも低い温度で加熱延伸するこ
とにより加熱延伸していない他の部分よりも細くかつ硬
化し、この部分を切断し、これにより得られる末端を針
の装着穴へ挿入してかしめることにより、針を取付ける
方法である(請求項1)。
ントからなる縫合糸とを備え、この縫合糸の末端か上記
フィラメントのガラス転移温度以上で融点よりも低い温
度で加熱延伸されて他の部分よりも細くかつ硬化した状
態で針の装着穴へ挿入され、かしめて取付けられている
針付縫合糸である(請求項5)。
フィラメント等か適用可能である(請求項2.3.6.
7)。
整によって針を引抜き可能とすることが可能である(請
求項4,9)。
針が取付けられているものでもよい(請求項8)。
より、この部分は熱溶融時のような強度劣化を生ずるこ
となく、細くかつ硬くなる。この末端の直径については
、加熱温度および張力を調節することにより、他の部分
よりも極度に細くすることが可能であるが、針取付けか
容易となる充分な硬さおよび細さを確保し、かつ他の部
分と同程度の強度を維持させるには直径の収縮率は1〜
30%が適当であり、さらには5%〜30%であること
がより好ましい。
いる場合には、上記方法により得られる末端は他の部分
に比較し細くなっているため、従来のものよりも針取付
けか容易である。しかも、単位断面積当たりの強度は向
上するので、細くなっても他の部分と比較して強度劣化
は生じない。
る場合には、加熱によって、この加熱部分で各フィラメ
ントそのものか緩められるとともに編み組も緩められる
ため、−旦縫合糸は大きくなるか、延伸によって各フィ
ラメントが細くなるとともに上記編み組も締まるため、
加熱されていない他の部分よりも細く硬くなり、針取付
けか可能になる。しかも、この硬くなった延伸部は手で
ほぐすと容易に元の状態に戻り、硬化のほとんどない状
態になる。
が安定しているので、かしめ具合の調節によって安定し
た針引抜き強度が得られる。
を示したものである。ここに示される縫合糸10は、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン
、ポリグリコール酸、ポリグリコール酸共重合体等から
なるモノフィラメントまたはマルチフィラメントで構成
され、その末端12が加熱延伸で細くかつ硬くなった状
態で針20の装着穴に挿入され、この部分がかしめられ
ることにより、上記末端12に針20が取付けられてい
る。
材質は問わず、加熱延伸によって細くなり、かつ釘付は
加工が容易になる適度の硬さが得られる素材であれば広
く適用が可能である。また、針20の形状や材質も問わ
ず、種々のものが適用可能である。
合糸10を張力をかけずに枠に張り、所望の長さに設定
した後、その一部、具体的には1〜10cmはどの部分
をフィラメントの融点よりも低い温度まで加熱した後、
張力をかけて加熱部分のみを熱延伸させて硬くかつ細く
し、この硬化された部分を切断して上記末端12を得る
ものが好適である。加熱時間は加熱温度および延伸倍率
に応じて適宜選択できるが、約1〜10秒間が好ましく
、さらには約3〜5秒間がより好ましい。
実験結果を示す。
伸時の温度は、ガラス転移温度から融点以下までの温度
であることが必要である。第1表は、PGA (ポリグ
コール酸)、ポリプロピレン、ポリエステルを素材とす
る各縫合糸3−0号について、使用可能な曲げ強さを維
持するように延伸する際の最高、最低、および最適温度
を示したものである。
言すれば延伸倍率を変えることにより、この延伸部分の
硬さや直径に違いが生じる。
して曲げ試験がある。ここでは、第2図に示されるよう
な引張試験機(オリエンチック社製、UTM−II型)
の可動部30に縫合糸10を挿通ずる一方、ひずみゲー
ジをもつ固定部40の中央に設けられたフック42を上
記縫合糸10に掛け、このフック42て縫合糸10を曲
げようとする際の荷重を測定する方法を採り、この方法
により、各素材の縫合糸3−0号を上記最適温度で5秒
間加熱延伸したものについて単位断面積当りの曲げ強度
を測定した。
中「回復延伸部」とあるのは、硬化した延伸部を手でほ
ぐした時の延伸部を意味する。
合糸とを接合した後は、上記はぐしによって硬度を下げ
ることにより、縫合糸が組織等を傷付けるのをより効果
的に抑制することができる。これは、熱溶融により硬化
部を固化してしまう従来法では得られにくい効果である
。
示されるように、PGA縫合糸では、熱延伸された部分
は他の部分よりも曲げ強度が強くなり、しかも、この曲
げ強度は延伸倍率の増大に従って大きくなる。例えば、
延伸倍率を1.2倍とした場合では延伸部の曲げ強度は
約13倍以上大きくなる。
部を手でほぐすことにより、未延伸部に近い値まで曲げ
強度が下がり、柔かくなる。
、1.7倍の延伸を行うことにより、曲げ強度を約1.
5倍向上させることかできる。
第5〜7表に示す。
PGA製マルチフィラメント縫合糸3−0号に100〜
700gの荷重をかけ、その中央部の長さLoamの領
域を190゜Cの温度で5秒間加熱した後、延伸した時
の実験結果を示したものであり、5回測定した時の平均
値を示している。
メント縫合糸は、例えば約1.1倍に熱延伸されること
により曲げ強度が2倍以上大きくなり、しかも、その後
に手でほぐすことにより元の柔らかさをとり戻すことが
できる。
の直径をそれぞれ投影機で測定し、この表に示されるよ
うに、1.05倍から1゜2倍の加熱延伸により得られ
る硬化部は、硬化前よりも15.8〜26.5%細くな
り、針の装着がより容易な状態となっている。
は、ポリプロピレン製モノフィラメントからなる縫合糸
3−0号に100〜200gの荷重をかけ、その中央部
の長さ10cmの領域を140°Cの温度で5秒間加熱
した後、延伸した時の実験結果を示したものであり、5
回測定した時の平均値を示している。(以下、余白) 第6表 この表に示されるるように、1.2倍から1.7倍の加
熱延伸により得られる硬化部は、硬化前よりも11.0
〜25,0%細くなり、上記PGA製マルチフィラメン
ト縫合糸と同様、針の装着がより容易な状態となってい
る。
製マルチフィラメント縫合糸同士の比較 次の第7表は、本発明方法および従来法(特開昭64−
83266号公報に示される方法)による縫合糸同士の
比較結果を示したちのである。本発明方法としては、ポ
リエステル製マルチフィラメントからなる縫合糸3−0
号に430gおよび600gの荷重をかけ、その中央部
の長さ10cmの領域を240°Cの温度で5秒間加熱
して延伸し、従来法としては、上記と同じポリエステル
製マルチフィラメントからなる縫合糸3−0号に50g
および300gの荷重をかけ、260°Cの温度で3秒
問および2秒間のぞれぞれで加熱溶融し、固化させた。
った部分と他の部分とにおける直径を測定した。(以下
、余白) この表に示されるように、ポリエステル縫合糸を本発明
のように熱延伸する場合には、その延伸倍率を変えるこ
とにより、直径を7.7%および11.3%細くするこ
とが可能であり、しかも、これらは前記策4表に示した
ように針取付けが可能な硬さを有している。これに対し
、熱溶融により得られる縫合糸は、針取付けが可能な硬
さを有するものの、直径は2.6%しか収縮せず、その
分取付容易性は不利となる。また、この熱溶融で上記直
径をより収縮させるためには荷重、加熱温度、または加
熱時間をさらに上げる必要があるが、その調節は難しく
、これらをあまり上げ過ぎると加熱部が溶融して切断す
るおそれがある。例えば、300gの荷重をかけ、26
0°Cで3秒間加熱溶融すると切断することが確認され
た。
糸を不都合なく容易に細(かつ硬くすることが可能であ
るが、さらに、この方法によれば縫合糸の安定した直径
を得ることができるため、針のかしめ具合を調節するこ
とによって、針を引抜く際に必要な荷重(針引抜き強度
)をより正確に設定することが可能であり、具体的には
100g〜3kgまでの範囲で調節することができる。
の説明と同様の操作で得られた直径が0.258mmの
縫合糸の末端を、直径が0.58mmで穴径が0.33
mmの装着穴をもつ針の装着穴に挿入し、かしめの度合
をダイヤルで調節しながらかしめ機(松谷製作所製VA
NI ATTAC)IINGMACIIINE)で針と
糸とを接合し、その後引張試験機(オリエンチック製、
RTM−100型)により針を引抜く際に要する荷重(
針引抜き値)を測定した。その結果を次の第8表に示す
。
00g〜600gといった針引抜きか容易な取付も行う
ことが可能である。
48mm、硬化部の直径が0.186mmのポリプロピ
レン製モノフィラメント縫合糸に、直径が0.38mm
、穴径が0.22mmの針(通常は4−0号の縫合糸に
使用される針)を取付けたところ、縫合糸と針の直径の
差が0.13mmとほとんどなくなった。この時の針の
引抜き値を次の第9表に示す。(以下、余白) この表に示されるように、本発明の縫合糸では、かしめ
強度の調整により、通常使用されている縫合糸、すなわ
ち末端が樹脂で覆われたものと同様に、針引抜き値が2
.131kgと非常に大きい強第9表 この表に示されるように、本発明方法によって先端を細
くした縫合糸によれば、この縫合糸に通常は4−0号に
使用される針を取付けたにも拘らず針の引抜き値の平均
値は1.1kgとなり、通常の3−0号の縫合糸に使用
される針(0,26XO,43)を取付けた場合の針引
抜き値の平均値(1,0kg)ととほとんど差のない値
を得ることができる。
縫合糸の一部を該フィラメントのガラス転移温度以上で
かつ融点よりも低い温度で加熱延伸することにより加熱
延伸していない他の部分よりも細くかつ硬化し、これに
よってより細(かつ硬い末端が得られるようにしたもの
であるので、従来のように樹脂コーティングや熱溶融を
用いるものに比べ、より容易な工程で針の取付を確実に
行うことができる効果かある。
合には、上記加熱延伸で硬化された部分を手でほぐすこ
とにより、処理前とほとんど変わりのない柔らかさを復
元することができ、これによって、手術中での縫合糸と
の接触による組織の損傷等をより効果的に抑制すること
ができる。
端直径を得ることができるので、かしめ度合の調節によ
って、所望の針引抜き強度をより正確に得ることができ
る。
、第2図は同縫合糸の特性に関する実験に用いられる引
張試験機の斜視図である。 10・・・縫合糸、12・・縫合糸の末端、20・・針
。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、熱可塑性フィラメントからなる縫合糸の一部を該フ
ィラメントのガラス転移温度以上でかつ融点よりも低い
温度で加熱延伸することにより加熱延伸していない他の
部分よりも細くかつ硬くし、この部分を切断し、これに
より得られる末端を針の装着穴へ挿入してかしめること
により、針を取付けることを特徴とする縫合糸への針の
取付方法。 2、上記フィラメントがマルチフィラメントからなるこ
とを特徴とする請求項1記載の縫合糸への針の取付方法
。 3、上記フィラメントがモノフィラメントからなること
を特徴とする請求項1記載の縫合糸への針の取付方法。 4、針が引抜き可能となるようにかしめ具合を調整する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の縫合
糸への針の取付方法。 5、装着穴を有する針と、熱可塑性フィラメントからな
る縫合糸とを備え、この縫合糸の末端が上記フィラメン
トのガラス転移温度以上でかつ融点よりも低い温度で加
熱延伸されて他の部分よりも細くかつ硬化した状態で針
の装着穴へ挿入され、かしめて取付けられていることを
特徴とする針付縫合糸。 6、上記フィラメントがマルチフィラメントからなるこ
とを特徴とする請求項5記載の針付縫合糸。 7、上記フィラメントがモノフィラメントからなること
を特徴とする請求項5記載の針付縫合糸。 8、上記縫合糸の両末端にそれぞれ針が取付けられてい
ることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の針
付縫合糸。 9、針が引抜き可能となるようにかしめ具合が調整され
ていることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載
の針付縫合糸。
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---|---|---|---|
JP2223463A JP2979484B2 (ja) | 1990-08-24 | 1990-08-24 | 縫合糸への針の取付方法および針付縫合糸 |
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Publications (2)
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JPH04105646A true JPH04105646A (ja) | 1992-04-07 |
JP2979484B2 JP2979484B2 (ja) | 1999-11-15 |
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JP2223463A Expired - Fee Related JP2979484B2 (ja) | 1990-08-24 | 1990-08-24 | 縫合糸への針の取付方法および針付縫合糸 |
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JP (1) | JP2979484B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003038503A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-02-12 | Manii Kk | 医療用針付きテープの製造方法 |
JP2006061453A (ja) * | 2004-08-27 | 2006-03-09 | Manii Kk | 針付縫合糸 |
-
1990
- 1990-08-24 JP JP2223463A patent/JP2979484B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003038503A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-02-12 | Manii Kk | 医療用針付きテープの製造方法 |
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