JP2006061453A - 針付縫合糸 - Google Patents
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Abstract
【課題】針付縫合糸を構成するアイレス針に特別な形状の穴を形成することなく且つマルチフィラメント糸からなる縫合糸を用いてアイレス針と縫合糸とを接合させたとき、アイレス針と縫合糸との段差を小さくする。
【解決手段】針付縫合糸Aは、縫合糸としてのマルチフィラメント糸2とアイレス針1とをかしめ接合して構成され、マルチフィラメント糸2のアイレス針1に対してかしめ接合された接合部に於ける一部の繊維が除去されていることで、縮径部2bの太みが糸部2aの太みよりも小さくなっている。
【選択図】 図1
【解決手段】針付縫合糸Aは、縫合糸としてのマルチフィラメント糸2とアイレス針1とをかしめ接合して構成され、マルチフィラメント糸2のアイレス針1に対してかしめ接合された接合部に於ける一部の繊維が除去されていることで、縮径部2bの太みが糸部2aの太みよりも小さくなっている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、アイレス針に縫合糸を接合させて構成され、アイレス針によって生体組織を刺通させて縫合糸によって患部を縫合し或いは血管を結紮する針付縫合糸に関し、特に、アイレス針の太みと縫合糸の太みとの差を小さくさせた針付縫合糸に関するものである。
繊細な患部の縫合や血管を結紮する際に、元端面に盲穴を形成したアイレス針を利用し、該アイレス針の盲穴にモノフィラメントやマルチフィラメントからなる縫合糸の端部を差し込んでかしめることで接合させた針付縫合糸を用いることがある。ナイロンに代表されるモノフィラメント糸は、結び難くほどけ易いものの、抗張力が大きいという特徴を有しており、シルクに代表されるマルチフィラメント糸は、結び易くほどけ難いものの、抗張力が小さいという特徴を有する。
上記針付縫合糸を用いて縫合,結紮を行う場合、アイレス針と縫合糸との太みに差があると、組織を傷つけたり、患部を刺通したときに形成された穴から血液や体液が滲み出す虞がある。このため、アイレス針と縫合糸との間に段差のない針付縫合糸を得ることを目的として幾つかの技術が開発され、提案されている。
例えば、特許文献1に記載された技術は、アイレス針に形成した挿入穴の壁の厚さを該挿入穴の奥側から開口側に向かって薄くなるようにレーザ加工或いは旋盤加工しておき、この挿入穴に縫合糸を挿入してかしめたとき、アイレス針のかしめ部分は縫合糸側に向かって径が小さくなるように傾斜しており、これにより、アイレス針の端部と縫合糸の間に段差を無くしたものである。
また特許文献2に記載された技術は、アイレス針の元端面に形成する穴を、放電加工によって入口部の径が奥部の径よりも大きくなるようにしたものであり、この穴に縫合糸を挿入してかしめることで、かしめ部分に元端面側に向かって径が小さくなるような傾斜を形成し、これにより、アイレス針の元端面部分に於ける太みと縫合糸の太みとの間の段差を小さくしたものである。
上記の如く、特許文献1,2に記載された技術は何れもアイレス針側に形成された穴の形状を規定することによって、該穴に縫合糸を挿入してかしめたとき、かしめ部分の形状を端面側に向けて先細状にしてアイレス針と縫合糸との段差を解消しようとするものである。
これに対し、特許文献3に記載された技術は、モノフィラメントを加熱すると共に加熱部分を延伸して直径を小さくし、更に、直径を小さくした部分を切断して縫合糸として利用するものである。そして、アイレス針に形成した穴にモノフィラメントの直径を小さくした部分を挿入してかしめて接合することで、モノフィラメントの非延伸部分の径とアイレス針のかしめ部分の径との段差を小さくしたものである。
特許文献1,2の技術では、アイレス針の端部に端面側から奥に向かって径が小さくなるような穴を加工したり、或いはアイレス針の端面に向かって径が小さくなるように外周面を加工することになる。しかし、脳外科手術のように繊細な縫合や結紮を行う際に用いるような極めて径が小さいアイレス針を製造する場合、このような加工を行うことが困難になり、製造コストが増大するという問題を生じる。また段差をなくすために穴の壁厚を薄くするのに伴って縫合糸に対する保持力が小さくなってしまうという問題も生じている。
また特許文献3の技術では、縫合糸がモノフィラメントで且つ加熱して延伸し得る素材、例えばナイロン等に限定されるため、例えばシルク,ポリエステル等のマルチフィラメント糸からなる編み糸や撚り糸に適用することができないという問題がある。
本発明の目的は、アイレス針に特別な形状の穴を形成することなく且つマルチフィラメント糸からなる縫合糸を用いてアイレス針と縫合糸とを接合させたとき、アイレス針と縫合糸との段差を小さくすることが出来る針付縫合糸を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る針付縫合糸は、マルチフィラメント糸からなる縫合糸とアイレス針とをかしめ接合して構成した針付縫合糸であって、マルチフィラメント糸のアイレス針に対してかしめ接合された接合部に於ける一部の繊維が除去されていることで該マルチフィラメント糸の太みが他の部分の太みよりも小さくなっているものである。
上記本発明に係る針付縫合糸では、縫合糸を構成するマルチフィラメント糸の一部の繊維を除去することによって、該除去部分の太さを他の部分の太さよりも細くすることが出来る。このため、マルチフィラメント糸の一部の繊維を除去して細くした部分をアイレス針に形成された穴に挿入してかしめたとき、マルチフィラメント糸の太い部分がアイレス針の端部と対向して該端部との段差を小さくすることが出来る。
特に、アイレス針に形成する穴の形状を規定する必要がないため、該穴の壁厚を薄くする必要がなく、穴にマルチフィラメント糸を挿入してかしめたとき、挿入されたマルチフィラメント糸に対する保持力を確保することが出来る。
以下、本発明に係る針付縫合糸の最も好ましい実施形態について説明する。本発明に係る針付縫合糸は、生体組織を刺通する針であって一方側の端部の端面から盲穴を形成したアイレス針と、シルクやポリエステル等の繊維を編んで或いは撚って構成されたマルチフィラメント糸と、を接合して構成されたものであり、アイレス針の軸心とマルチフィラメント糸の軸心とが一致し、且つアイレス針の太みとマルチフィラメント糸との太みとの差を小さくし或いは実質的になくすことで、生体組織の損傷を防ぎ、且つ生体組織からの血液や体液の滲み出しを防ぐようにしたものである。
特に、アイレス針の太みとマルチフィラメント糸の太みとの差をなくすに際し、該マルチフィラメント糸の繊維の一部を除去して部分的に太みを小さくし、この太みの小さい部分をアイレス針に形成した穴に挿入してかしめることで、太みの大きいマルチフィラメント糸をアイレス針に接合することが可能となり、これにより、アイレス針とマルチフィラメントとの太みの差を小さくし、或いは実質的になくすようにしたものである。
アイレス針は、縫合し或いは結紮すべき部位に於ける生体組織を切り開き、或いは押し開いて縫合糸を通過させる機能を有するものであり、この機能を有するものであれば利用することが可能である。一般的なアイレス針は、先端部分に針先部が形成され、針先部から連続して胴部が形成され、該胴部に連続した他方の端部側がかしめ部を含む元端部として形成され、元端部の端面(元端面)に軸心に沿って(アイレス針の長手方向)縫合糸を挿入する穴が形成されている。前記穴は、縫合糸の太みに対応して深さが設定されており、元端部に於ける穴の深さに対応した部分がかしめ部分となる。
アイレス針は、適用すべき生体組織に対応させて種々の外形形状や断面形状及び太み等を含む仕様が設定されており、形状や寸法等は一義的に限定されるべきものではない。例えば、鋭い針先部から鋭い切刃を形成した断面が多角形の胴部を有するアイレス針、鈍い針先部から断面が円形の胴部を有するアイレス針、針先部から胴部にかけて湾曲した形状を有するアイレス針、針先部から胴部にかけて直線状に形成されたアイレス針、等がある。
アイレス針の太み(元端部の外径)は、最も細いもので0.05mm、最も太いもので1.78mmに設定されており、前記範囲の中で、0.02mm間隔又は0.03mm間隔で多数のサイズのものが用意されている。同様にアイレス針の元端面に形成される穴の径もアイレス針の太みに対応させて、例えば、アイレス針の太みが0.43mmの場合、穴径は0.26mmに設定され、深さは1.1mm以上になるように設定されている。
アイレス針の材料は特に限定するものではなく、生体組織を刺し通す際の刺通抵抗に対抗し得る強度と、刺通抵抗を小さくするために必要な切開性能を確保し得るものであれば良い。このような材料としては、炭素工具鋼に代表される鋼、ステンレス鋼等があり、これらを選択的に利用することが可能である。特に、流通過程で錆が生じることのないオーステナイト系ステンレス鋼を採用することが好ましい。このオーステナイト系ステンレス鋼の場合、熱処理による硬化を期待し得ないため、オーステナイト系ステンレス鋼の素材を冷間加工することによって硬化させることが望ましい。
アイレス針の元端面に穴を形成する際の加工方法は特に限定するものではなく、元端面にレーザ光を照射して穴を形成するレーザ加工法やドリリング法、或いは放電加工法や電子ビーム法等の加工方法を選択的に採用することが可能である。
マルチフィラメント糸は、患部の生体組織を縫合し或いは結紮するものであり、極めて細い多数の繊維を編んで、或いは撚って形成されている。マルチフィラメント糸の材質としては、生体に悪影響を与えることのないものであれば良く、例えばシルクやポリエステル或いはナイロン等を好ましく使用することが可能である。しかし、本発明では材質を限定するものではなく、縫合糸として利用することが可能なマルチフィラメント糸であれば採用することが可能である。
マルチフィラメント糸は、サイズが1〜5、1−0〜11−0等が規定されている。例えば、サイズ1は糸径が0.5mm、サイズ5は糸径が0.8mmに設定され、サイズ1−0は糸径が0.4mm、サイズ11−0は糸径が0.019mmに設定されている。このように、マルチフィラメント糸は多数のサイズのものが提供されている。
従って、アイレス針の太みや穴径に対応させて、より太みのあるマルチフィラメント糸を選択して接合させることで、アイレス針とマルチフィラメント糸との段差を小さくすることが可能となる。
マルチフィラメント糸の一部の繊維を除去するに際し、除去する部分や長さを限定するものではなく、マルチフィラメント糸の軸心に沿って(長手方向に)アイレス針に形成された穴の深さに対応させた長さ(穴の深さよりも充分に長く)分に相当する繊維を除去すれば良い。例えばマルチフィラメント糸が、芯となる糸(芯糸)を有する編み糸或いは撚り糸である場合、この芯糸を引き出して切断して除去することで良く、また芯糸の有無に関わらず、編んである繊維、或いは撚ってある繊維を引き出して切断して除去することでも良い。
またマルチフィラメント糸の太み方向に対する繊維の除去量も特に限定するものではないが、糸径のサイズを1ランク〜3ランク程度落とすことが可能な除去量であることが好ましい。例えば、サイズ3−0(糸径0.25mm)のマルチフィラメント糸の繊維の一部を除去して、除去部分の太みをサイズ4−0(糸径0.2mm)、或いはサイズ5−0(糸径0.15mm)程度にすることが好ましい。
上記の如く、例えばサイズ3−0のマルチフィラメント糸の一部の繊維を除去して、除去部分の太みをサイズ4−0と同様にすることによって、サイズ3−0のマルチフィラメント糸をサイズ4−0のマルチフィラメント糸と同様に用いることが可能となる。
このため、本来、サイズ4−0のマルチフィラメント糸を用いるべき、例えば太みが0.43mmのアイレス針に対してサイズ3−0のマルチフィラメント糸を用いることが可能となり、この結果、マルチフィラメント糸の太みが0.2mmから0.25mmに増加したこととなり、この差である0.05mm分、針径と糸径の差が小さくなったことになる。
マルチフィラメント糸の一部の繊維を除去したとき、この除去部分をそのままの状態でアイレス針の元端面に形成された穴に挿入してかしめることが可能である。しかし、挿入する際の作業を容易に行えるように、繊維を除去した部分を生体に悪影響を与えることのない接着剤を塗布して硬化させておくことが好ましい。特に、繊維を除去した部分に引張力を付与した状態で接着剤を塗布して硬化させることで、除去部位の太みを合理的に保持することが可能となる。
アイレス針の元端面に形成した穴にマルチフィラメント糸の繊維を除去した部分を挿入してかしめるに際し、如何なる工具を用いるかは限定するものではない。しかし、一対の相対的に離隔,接近し得るように構成された成形型を用いて、一工程でかしめるようにすることが好ましい。
次に、本発明に係る針付縫合糸の構成について図を用いて説明する。図1は針付縫合糸Aの構成を説明する図である。図に示す針付縫合糸Aは、アイレス針1とマルチフィラメント糸2とが接合されて構成されている。
アイレス針1には、図示しない針先部が形成され、該針先部に連続して胴部1aが、胴部1aの端部に元端面1bが形成されている。また元端面1bから軸心に沿って所定の径と深さを持った穴1cが形成されており、該穴1cに対応する部分がかしめ部1dとして形成されている。
マルチフィラメント糸2は編み糸或いは撚り糸によって構成され、元の太みを持った糸部2aと、糸部2aの端部に繊維の一部が除去された縮径部2bが形成されている。そして縮径部2bがアイレス針1の穴1cに挿入され、且つかしめ部1dがかしめられることで、アイレス針1とマルチフィラメント糸2が接合し、これにより、針付縫合糸Aが構成されている。
本実施例に於いて、アイレス針1の胴部1aの太みは0.43mmに設定されており、穴1cの径は0.26mm(壁厚は約0.08mm)に設定されている。またマルチフィラメント糸2はサイズ3−0を用い糸部2aの太みは0.25mmに設定されている。そして、マルチフィラメント糸2の縮径部2bは、穴1cの径に対応させてサイズ4−0と等しい太みとなるように0.2mmに設定されている。
マルチフィラメント糸2の縮径部2bがアイレス針1に形成された穴1cに挿入され、該穴1cの深さに対応させて元端面1b側をかしめてかしめ部1dを形成することで、マルチフィラメント糸2がアイレス針1に接合され、針付縫合糸Aが構成されている。
アイレス針1に於けるかしめ部1dの太みはかしめの際に用いるかしめ型によって規定される。このかしめ型はアイレス針1の胴部1aの太みに対応させて予め複数種のものが設定されている。そして、本実施例に係る太みが0.43mmのアイレス針1をかしめたとき、かしめ部1dの太みが0.34mmになるように設定されている。
かしめ部1dに於ける縮径寸法は、針付縫合糸Aによって患部を縫合し或いは結紮する際に作用する引張力を想定し、この引張力をマルチフィラメント糸2に作用させたときに離脱することのない保持力を発揮し得るような値に設定されている。
通常、太みが0.43mmのアイレス針にはサイズ4−0のマルチフィラメント糸が適用される。従って、アイレス針の太み0.43mmと、サイズ4−0のマルチフィラメント糸の太み0.2mmとを接合させたかしめ部の太みを0.34mmに設定した針付縫合糸では、両者の間に0.14mmの差が生じる。
本実施例では、サイズ3−0のマルチフィラメント糸1を太みが0.43mmのアイレス針1に適用することで、針付縫合糸Aに於けるアイレス針1の元端部の太み(0.34mm)とマルチフィラメント糸2の糸部2aの太み(0.25mm)との差が0.09mmとなる。即ち、通常の使い方をした針付縫合糸の差と比較して0.05mmの差を解消したこととなる。
このため、弾力性の期待し得ない患部を縫合し、或いは結紮したとき、アイレス針1が通過した部位から血液や体液が滲み出すことを防ぐことが可能となる。
次に、本発明に係る針付縫合糸Aを製造する際の好ましい方法について図を用いて説明する。図2はマルチフィラメント糸から繊維の一部を除去する手順を説明する図である。図3は繊維の一部を除去したマルチフィラメント糸をアイレス針の穴に結合する手順を説明する図である。尚、本実施例に於いて、前述の実施例と同一の部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
先ず、図2によりマルチフィラメント糸2の一部の繊維を除去する手順について説明する。図に示すマルチフィラメント糸2は細い繊維を編んだ編み糸として構成されており、中心に芯糸2c(同図(b)参照)が設けられている。即ち、芯糸2cの周囲を編み部2dによって覆うことでマルチフィラメント糸2が形成されている。
上記マルチフィラメント糸2を目的の針付縫合糸Aを構成するマルチフィラメント糸2の長さの約2倍の長さに切断しておき、切断されたマルチフィラメント糸2の長さ方向の略中央部分をまっすぐにしておく(同図(a)参照)。
次いで、同図(b)に示すように、針状の工具11を利用してマルチフィラメント糸2の編み部2dを構成する繊維を広げ、広げた隙間から図示しないピンセット等を差し込んで芯糸2cを引っ張り出す。このとき、芯糸2cの引っ張り出す長さは、縮径部2bの長さの約2倍程度か、この値よりも大きいこと(例えば5mm〜10mm程度)が好ましい。
その後、同図(c)に示すように、引っ張り出した芯糸2cを切断して除去する。これにより、マルチフィラメント糸2から一部の繊維が除去されたことになる。次いで、同図(d)に示すように、マルチフィラメント糸2に引張力を作用させることで、編み部2dを伸長させる。
上記手順を経ることによって、一部の繊維を除去したマルチフィラメント糸2が用意される。
次に、図3により一部の繊維を除去したマルチフィラメント糸2をアイレス針1に結合させて針付縫合糸Aを構成する手順について説明する。同図(a)に示すように、マルチフィラメント糸2に引張力を作用させることによって、芯糸2cを除去した部分を縮径し、この部分に接着剤を塗布して固める。
次に、同図(b)に示すように、固められた縮径部分を略中央で斜めに切断し、夫々端部に接着剤によって硬化した縮径部2bを有する2本のマルチフィラメント2を構成する。このように、予め接着剤を塗布して固めた縮径部2bを形成しておくことで、後工程でアイレス針1の穴1cに縮径部2bを挿入する際の作業を容易に進めることが可能となる。
次に、同図(c)に示すように、アイレス針1の穴1cにマルチフィラメント糸2を対向させて縮径部2bを挿入する。その後、同図(d)に示すように、所定のかしめ型を利用して穴1cに対応する部分をかしめることでアイレス針1とマルチフィラメント糸2を接合させ、これにより、針付縫合糸Aが構成される。
次に、本発明に係る針付縫合糸Aを製造する際の他の方法の例について図を用いて説明する。図4はマルチフィラメント糸から繊維の一部を除去する手順を説明する図である。図5は繊維の一部を除去したマルチフィラメント糸をアイレス針の穴に接合する手順を説明する図である。図に示すマルチフィラメント糸2は芯糸2cの周囲を編み部2dによって覆うことで形成された編み糸として構成されている。
この実施例では、マルチフィラメント糸2を予め目的の針付縫合糸Aを構成するマルチフィラメント2の長さに略等しく切断しておき、このマルチフィラメント糸2の端部に縮径部2bを形成するものである。
先ず、図4(a)に示すように、マルチフィラメント糸2の端部の切断面に於ける編み部2dにマルチフィラメント糸2の中央側方向への力を作用させて該編み部2dを寄せる。この結果、同図(b)に示すように、芯糸2cが相対的に飛び出すことになり、この突出した部分を所定の長さ(アイレス針1の穴1cの深さに加え、後述する接着剤塗布工程で把持するための把持代と切り代を考慮した長さ)に切断する(同図(c)参照)ことで、一部の繊維を除去する。
その後、マルチフィラメント糸2の端部をしごいて、中央側に寄せておいた編み部2dを初期の状態に戻す。これにより、マルチフィラメント糸2の端部には芯糸2cが除去された部分が形成される。即ち、マルチフィラメント糸2の一部の繊維が除去されたこととなる。
次に図5により上記マルチフィラメント糸2をアイレス針1に接合する手順について説明する。図4に示す手順によって、同図(a)に示すように、マルチフィラメント糸2の端部から芯糸2cが除去されている。
同図(b)に示すように、マルチフィラメント糸2の編み部2dの自由端を把持して引張力を作用させて伸長させると、芯糸2cが除去されているため、編み部2dの太みが減少して縮径される。この状態を保持して編み部2dに接着剤を塗布して固めることで、マルチフィラメント糸2の端部に縮径部2bが形成される。縮径部2bが充分に固まった後、同図(c)に示すように、斜めに切断しておく。
次に、同図(d)に示すように、アイレス針1の穴1cにマルチフィラメント糸2を対向させて縮径部2bを挿入する。その後、同図(e)に示すように、所定のかしめ型を利用して穴1cに対応する部分をかしめることでアイレス針1とマルチフィラメント糸2を接合させ、これにより、針付縫合糸Aが構成される。
尚、上記各実施例では、芯糸2cを有するマルチフィラメント糸2を用いた場合について説明したが、芯糸2cを有することのないマルチフィラメント糸2を採用する場合は、該マルチフィラメント糸2に於ける縮径部2bに対応する部位の外周部分の繊維、或いは内部の繊維をナイフ等の刃物によって切断し、ピンセット等によってつまみ出すことで一部の繊維を除去することが可能である。この場合、繊維の切断部分がバラバラにならないように、充分に接着剤によって固めておくことが好ましい。
上記の如き本発明の針付縫合糸Aは、アイレス針1のかしめ部1dとマルチフィラメント糸2の糸部2aとの差が小さくなるため、アイレス針1が生体組織を通過した後、円滑にマルチフィラメント2が通過することが可能となる。またかしめ部1dとマルチフィラメント糸2との差が小さいことから、血管を結紮する場合であっても、アイレス針1が通過した後、通過部位から血液が滲み出すことを防ぐことが可能となる。このため、生体組織の縫合や結紮に際し、極めて有効に利用することが可能である。
A 針付縫合糸
1 アイレス針
1a 胴部
1b 元端面
1c 穴
1d かしめ
2 マルチフィラメント糸
2a 糸部
2b 縮径部
2c 芯糸
2d 編み部
11 工具
1 アイレス針
1a 胴部
1b 元端面
1c 穴
1d かしめ
2 マルチフィラメント糸
2a 糸部
2b 縮径部
2c 芯糸
2d 編み部
11 工具
Claims (1)
- マルチフィラメント糸からなる縫合糸とアイレス針とをかしめ接合して構成した針付縫合糸であって、マルチフィラメント糸のアイレス針に対してかしめ接合された接合部に於ける一部の繊維が除去されていることで該マルチフィラメント糸の太みが他の部分の太みよりも小さくなっていることを特徴とする針付縫合糸
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