JPH0410493B2 - - Google Patents

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JPH0410493B2
JPH0410493B2 JP58132145A JP13214583A JPH0410493B2 JP H0410493 B2 JPH0410493 B2 JP H0410493B2 JP 58132145 A JP58132145 A JP 58132145A JP 13214583 A JP13214583 A JP 13214583A JP H0410493 B2 JPH0410493 B2 JP H0410493B2
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は合成樹脂及びその製造方法に係り、更
に詳しくは、架橋剤と共に使用することにより優
れた物理的及び化学的性能を有し、且つ素材との
密着性が良好な硬化物を与える新規な合成樹脂及
びその製造方法に関する。 従来、木材、金属、プラスチツク用の塗料、接
着剤等に使用さる合成樹脂は、素材との密着性が
良好で、耐薬品性、耐湿性、耐水性、防菌性、硬
度及び光沢等の塗膜の物理的及び化学的性能が長
期にわたつて維持できるものであることが要求さ
れる。このような合成樹脂としては、不飽和ポリ
エステル樹脂、アミノアルキド樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、アクリル樹脂及びエポキシ樹脂等が知ら
れており、用途、素材に合せて適宜使用されてい
る。 一方、不飽和炭化水素基を有するヒドロキシア
リール化合物から誘導される合成樹脂が知られて
いる。この樹脂は、ヒドロキシアリール化合物の
ベンゼン核の反応性を利用して合成されるもので
あり、中でもアルデヒド類との付加縮合反応によ
り得られる樹脂は、塗装作業性、美感等が特に良
好であり、漆類似塗料として広汎に使用されてい
る。しかしながら、上記樹脂を使用した塗料は、
硬化塗膜の形成に際し、硬化反応が、不飽和炭化
水素基の酸化重合反応に依存しているため、長時
間を要し、又、酸化による臭気を発生するという
問題点を有している。更に、素材に対する硬化膜
の密着性が、樹脂構造に起因すると思われる選択
性のために、必ずしも良好でないという問題点を
も有している。 本発明の目的は、上記した問題点を解消し、優
れた物理的及び化学的性能を有し且つ素材との密
着性が良好な硬化膜を与える新規な合成樹脂及び
その製造方法を提供することである。 本発明者らは、不飽和炭化水素基を有するヒド
ロキシアリール化合物から誘導される合成樹脂に
ついて鋭意研究を重ねた結果、不飽和炭化水素基
を有するヒドロキシアリール化合物とα,β−不
飽和二塩基酸又は、その酸無水物との付加生成物
を縮重合して得られる高分子化合物を、酸無水物
基が残留している場合はその全部を一価アルコー
ルでハーフエステル化した後、モノオキシド化合
物又はカーボネート化合物と反応して得られるア
ルコール性水酸基を含む高分子化合物が、上記目
的を達成できることを見出し、本発明を完成する
に至つた。 即ち、本発明の合成樹脂は、次式〔〕: (式中、 はカシユー殼油、白土処理カシユー殼油又は蒸留
カシユー殼油に基づく不飽和脂肪族置換フエノー
ル残基であつて、R1及びR2は、夫々同一でも異
なつていてもよく、又、繰返し単位毎に同一でも
異なつていてもよく、水素原子、炭素数1〜5個
の飽和炭化水素基又は水酸基を有する炭素数2〜
3個のアルコキシ基を表わし、R3は1〜3個の
不飽和二重結合を有する炭素数15〜20個の炭化水
素基を表わし、R4は炭素数1〜5個の飽和炭化
水素基又は水酸基を有する炭素数2〜3個の飽和
炭化水素基を表わし、R5は水酸基を有する炭素
数2〜3個の飽和炭化水素基を表わし、mは0〜
2の整数であり、nは2〜10の整数である。) で示される主鎖を有することを特徴とするもので
ある。 本発明の式〔〕で示される合成樹脂は、フエ
ニルエステル結合を骨格構造中に含み、その側鎖
に反応性官能基を有するものである。 上記式中、R1及びR2は水素原子、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基及びペンチル基
等の直鎖状又は、分枝状の炭化水素基又は、ヒド
ロキシエトキシ基、ヒドロキシプロポキシ基であ
る。又、R3は、例えば、 等で示される2〜4価の不飽和炭化水素基で柔軟
性を持たせるため炭素数は15〜20個で二重結合数
が1〜3個のものが使用される。 更に、R4はメチル基、エチル基、プロピル基
及びペンチル基、又はヒドロキシエチル基、ヒド
ロキシプロピル基である。R5はヒドロキシエチ
ル基又はヒドロキシプロピル基である。 mが0、即ち水素原子で置換さていても適度の
柔軟性を持つた硬化物が得られるが、十分な架橋
密度を得るためにはmは1〜2であることが好ま
しい。 又、その繰り返し単位数nは2〜10の範囲にあ
ることが必要である。この範囲の分子量を有する
樹脂を使用することにより、硬化物の物理的及び
化学的性質が優れ、且つ素材との密着性が良好な
ものが得られる。nが10を起えると高粘度となり
流動性などが悪くなり密着不良の原因となる。 上記樹脂の使用に際しては、例えば架橋剤とし
てポリイソシアネート樹脂或いはメラミン樹脂、
尿素樹脂等を使用し、両者を適当量混合して硬化
物を得ることが可能であるがポリイソシアネート
樹脂が特に望ましい。硬化反応は、室温でも良い
が例えば80℃−30分の加熱条件で行なうことがで
きる。 架橋剤として使用されるポリイソシアネート樹
脂としては例えば、トリレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイ
ソシアネート、またはリジンジイソシアネート及
びイソホロンジイソシアネート等のトリメチロー
ルプロパンとの付加体や、これ等ジイソシアネー
トのビユーレツト構造または、イソシアヌール核
構造などを含んだもの等が挙げられる。 本発明の式〔〕で示される主鎖を有する合成
樹脂の製造方法は、 (a) カシユー殼油、白土処理カシユー殼油又は蒸
留カシユー殼油に、 (b) マレイン酸、無水マレイン酸又はフマル酸を
付加せしめ、 (c) 更にその化合物を縮重合し、 (d) 次いで残留している酸無水物基を一価飽和ア
ルコールでハーフエステル化して得た式
〔〕: (式中、R1及びR2は、夫々同一でも異なつ
ていてもよく、又、繰返し単位毎に同一でも異
なつていてもよく、水素原子、水酸基又は炭素
数1〜5個の飽和炭化水素基を表し、R3は1
〜3個の不飽和二重結合を有する炭素数15〜20
個の炭化水素基を表し、R6は水素原子又は炭
素数1〜5個の飽和炭化水素基を表し、mは0
〜2の整数であり、nは2〜10の整数である。) で示される化合物を (e) オキシド化合物及び/又はカーボネート化合
物とアルカリ金属化合物等の触媒の存在下に反
応させることを特徴とするものである。 上記反応は80〜160℃の範囲で行なわれること
が好ましい。反応温度が低いと長時間を要し、高
いと副反応による高分子化が起こり高粘度の生成
分が得られ望ましくない。 上記反応において使用されるオキシド化合物と
してはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、
ブチレンオキシド、スチレンオキシド、アリルグ
リシジールエーテル、フエニルグリシジールエー
テル及びバーサテイツク酸グリシジルエステル等
が挙げられるが、得られる樹脂の反応性が高いこ
とからエチレンオキシド又はプロピレンオキシド
を使用することが好ましい。カーボネート化合物
としては反応性が高いことからエチレンカーボネ
ート及びプロピレンカーボネートが好ましい。 更に上記反応に使用される触媒としては、ピリ
ジン、トリエチルアミン等のアミン類;ナトリウ
ムメトキシド、無水炭酸ソーダ、カセイソーダ、
ナトリウムオレエート等が使用されるが、これ等
は、架橋剤として使われる、例えばイソシアネー
トの反応を過剰に促進する性質があるため、必要
に応じて、硫酸、リン酸等の酸によつて中和、沈
殿、ロ過処理によつて除去しうるアルカリ金属化
合物が好ましく0.05PHR〜2.0PHRの範囲で使用
される。 上記反応に際しては式〔〕に示される高分子
化合物の活性水素に対して、等モル以上、望まし
くは1.2モル以上のオキシド化合物及び/又はカ
ーボネート化合物を配合して反応させる。 等モル以下では十分な官能基数が得られず、又
副反応による高分子量化が起こりやすくなる。 本発明の製造方法に使用される式〔〕で示さ
れる高分子化合物は、例えば、式〔〕: (式中、R1′,R2′,R3及びmは前記と同意義で
あり、Aは
【式】又は
【式】 (式中、R6は前記と同意義である。) で示される基を表わす。ただし、複数個のAは同
一でも異なつていてもよい。) で示される化合物を縮重合せしめ、次いで残存す
る酸無水物基を炭素数1〜5の一価のアルコール
で全てハーフエステル化することにより製造され
る。 縮重合は80℃〜240℃の範囲で行なうことが好
ましい。残存する酸無水物基のハーフエステル化
は40℃〜130℃の範囲で加熱のみで容易に行なわ
れる。 上記反応においてハーフエステル化に使用され
る一価アルコールとしてはメチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチル
アルコール、t−ブチルアルコール、アミルアル
コール及びイソアミルアルコール等が挙げられ
る。 本発明の製造方法において使用される式〔〕
で示される化合物は、例えば、不飽和二重結合を
有する不飽和炭化水素基を有するヒドロキシアリ
ール化合物とα,β−不飽和二塩基酸及びその酸
無水物との付加反応により得ることが可能であ
り、又、必要に応じて炭素数1〜5個の飽和一価
アルコールにより、一部の酸無水物基をハーフエ
ステル化して容易に目的物が得られる。 又、不飽和炭化水素基を有するヒドロキシアリ
ール化合物の一部をヒドロキシアリール基を有し
ないが、不飽和二重結合を有する化合物及び不飽
和炭化水素基を有しないヒドロキシアリール化合
物で置き換えて反応を行なつてもよい。 上記付加反応は、例えば、80〜240℃の温度で
行なうことが好ましく、反応を促進させるために
は、過酸化物又はヨウ素化合物等の公知の触媒の
存在下に行なうことが更に好ましい。又、上記反
応の開始に先立ち、不飽和二重結合を含む不飽和
炭化水素化合物を、活性白土、ヨウ素化合物、ア
ルカリ金属化合物等の異性化触媒を用いて異性化
処理を施した後に使用することが、付加反応をよ
り有利に行なえることから好ましい。 式〔〕で示される化合物は、式〔〕で示さ
れる化合物を得た後、これを縮重合せしめて、引
続き、残留する酸無水物基を一価アルコールで処
理して得られるものであるが、縮重合反応は、上
記した不飽和炭化水素基を有するヒドロキシアリ
ール化合物と、α,β−不飽和二塩基酸との付加
反応に続いて、又は、付加反応と同時に縮重合反
応を行ない、次いで一価アルコールで酸無水物基
を処理するものであつても良い。 上記反応において使用される不飽和炭化水素基
を有するヒドロキシアリール化合物としては、例
えば、カルダノール、ギンゴール等の一価ヒドロ
キシアリール化合物;ウルシオール、ビラワノー
ル、ラツコール、チチオール等の二価ヒドロキシ
アリール化合物;フエノール、クレゾール、キシ
レノール及びカテコール等のヒドロキシアリール
化合物とオレイルアルコール、アマニ油アルコー
ル等の不飽和二重結合を有する高級アルコール化
合物との縮重合物などが挙げられ、単独でも、混
合して使用してもよい。中でも一価ヒドロキシア
リール化合物であり二重結合を1〜3個有し、
α,β−不飽和二塩基酸化合物との反応性が高い
カルダノールが望ましい。 α,β−不飽和二塩基酸及びその酸無水物とし
ては、例えば、無水マレイン酸、マレイン酸、フ
マル酸及びそ等の誘導体等が挙げられる。これ等
は単独で使用しても良く、混合して使用しても良
いが、付加及び縮重合に於ける反応性が高いこと
から無水マレイン酸が好ましい。 上記付加反応に際しては、不飽和炭化水素基を
有するヒドロキシアリール化合物に対するα,β
不飽和二塩基酸及び酸無水物の使用量は、モル比
で1.0〜3.0であることが好ましい。モル比が1.0未
満であると未反応物が残留し易く、結果として十
分な性能を有する硬化物が得られない。一方、
3.0を超えると付加反応に時間を要し、しかも分
枝した構造となり易く分子量の制御も困難になる
と共に、粘度が上昇し、流動性が低下して十分な
性能が得られない。 又、不飽和二重結合を含む不飽和炭化水素基を
有するヒドロキシアリール化合物に置換して使用
される不飽和二重結合を有する不飽和炭化水素化
合物としては、例えば、テルペン、ロジン、低分
子量ポリブタジエン及び不飽和脂肪酸等が挙げら
れる。更に置換して使用されるヒドロキシアリー
ル化合物としては、例えば、フエノール、クレゾ
ール及びキシレノール等の一価ヒドロキシアリー
ル化合物、カテコール、レゾルシン及びヒドロキ
ノン等の二価ヒドロキシアリール化合物;及びP
−オキシ安息香酸、サリチル酸、ビスフエノール
A、ビスフエノールF、アルキルフエノール樹脂
等が挙げられる。 付加縮重合反応において使用される上記不飽和
炭化水素化合物及びヒドロキシアリール化合物の
使用量の総量は、不飽和炭化水素基を有するヒド
ロキシアリール化合物に対しモル比で0.5を超え
ない範囲が好ましい。0.5を超えると未反応物と
して残留したり、分子量が低下する結果、硬化物
の十分な性能が出ない。 以下において実施例及び実験例を掲げ、本発明
を更に詳しく説明する。 実施例 1 撹拌装置、温度計、窒素導入管及び還流冷却器
を取り付けた1の四ツ口フラスコに、カシユー
殼油600g及び110℃で3時間乾燥した活性白土
(ガレオンアースH、商品名;水沢化学(株))12
gを入れ、220℃で1時間撹拌した後、120℃に冷
却し、熱時ロ過して550gの白土処理カシユー殼
油を得た。 上記白土処理カシユー殼油300g及び無水マレ
イン酸196gを前記容器に入れ、撹拌下、200℃で
16時間反応させた後、125℃に冷却した。この反
応液にイソブチルアルコール148gを加え、撹拌
下、同温度で更に1時間反応させたところ、不揮
発分90%及び50℃における粘度が100ポイズ(数
平均分子量Mn:約1600)である樹脂溶液を得
た。 次いで、この樹脂溶液644g及びナトリウムメ
トキシド4gの混合物をオートクレーブ中に仕込
み、この混合物にエチレンオキシド145gを、130
℃で、圧力が3〜5Kg/cm2に維持される速度で加
え、最終圧力が1Kg/cm2以下になるまで同温度で
更に5時間反応させた。次いで、80℃に冷却し、
85%リン酸8.5gを加えてナトリウムメトキシド
を中和した後、減圧下で溶剤を留去した。この反
応混合物に酢酸ブチル180gを加えて溶解した後、
加圧ロ過したところ、不揮発分80%及び20℃にお
ける粘度が20ポイズ(Mn:約1650)の透明樹脂
溶液が得られた。 実施例 2 実施例1と同様の装置を用い、カシユー殼油を
予め減圧蒸留して得た蒸留カシユー殼油300g、
ロジン75g及び無水マレイン酸220gを、撹拌下、
200℃で16時間反応させた。反応液を125℃に冷却
した後、イソブチルアルコール167gを加えて、
撹拌下、同温度で更に1時間反応させたところ、
不揮発分80%及び50℃における粘度が120ポイズ
(Mn:約1800)を有する樹脂溶液を得た。 次いで、この樹脂溶液762g、プロピレンオキ
シド203g及びナトリウムオレエート9.5gの混合
物をオートクレーブ中に仕込み、135℃で7時間
反応させた。圧力が1Kg/cm2以下となつた時点で
反応混合物を80℃に冷却し、85%リン酸3.6gを
加えて中和した。次いで減圧下で溶剤を留去した
後、酢酸ブチル215gを加えて溶解し、加圧ロ過
したところ、不揮発分80%及び20℃における粘度
が23ポイズ(Mn:約2000)の透明樹脂溶液が得
られた。 実施例 3 実施例1と同様の装置を用い、カシユー殼油を
減圧蒸留して得た蒸留カシユー殼油300g、ビス
フエノールA57g及び無水マレイン酸196gを、
撹拌下、200℃で16時間反応させた。反応液を125
℃に冷却した後、イソブチルアルコール148gを
加えて、撹拌下、同温度で更に1時間反応させた
ところ、不揮発分87%及び50℃における粘度が
110ポイズ(Mn:約1650)を有する樹脂溶液を
得た。 次いで、この樹脂溶液701g、プロピレンオキ
シド188g及びナトリウムオレエート9.0gの混合
物をオートクレーブ中に仕込み、135℃で6時間
反応させた。圧力が1Kg/cm2以下となつた時点で
反応混合物を80℃に冷却し、85%リン酸3.4gを
加えて中和した。次いで、減圧下で溶剤を留去し
た後、酢酸ブチル200gを加えて溶解し、加圧ロ
過したところ、不揮発分80%及び20℃における粘
度が19ポイズ(Mn:約1800)の透明樹脂溶液が
得られた。 実施例 4 実施例1と同様の装置を用い、カシユー殼油を
減圧蒸留して得た蒸留カシユー殼油300g及び無
水マレイン酸172gを、撹拌下、200℃で14時間反
応させた。次いで、フエノール樹脂(ニカノール
HP210;商品名、三菱ガス化学(株)製)110gを反
応混合液に加え、200℃で更に2時間、撹拌下に
反応を行なつた。この反応混合物を80℃に冷却
し、イソプロピルアルコール105gを加えて、撹
拌下、同温度で更に3時間反応させたところ、不
揮発分90%及び50℃における粘度が120ポイズ
(Mn:約1700)を有する樹脂溶液を得た。 次いで、この樹脂溶液687g、エチレンカーボ
ネート290g及び無水炭酸カリウム4.5gの混合物
を実施例1と同様の反応容器に仕込み、150℃で
5時間反応させた。この反応混合物を80℃に冷却
し、濃硫酸3.2gを加えて中和した。次いで、減
圧下で溶剤及び低沸点物質を留去した後、メチル
イソブチルケトン190gを加えて溶解し、加圧ロ
過したところ、不揮発分80%及び20℃における粘
度が30ポイズ(Mn:1850)の透明樹脂溶液が得
られた。 実験例 1 実施例1〜4で得られたそれぞれの樹脂溶液を
使用して、これらに下記第1表に記載した配合量
でポリイソシアネート樹脂(タケネートD102、
商品名;NC0%、約12.5%、武田薬品工業(株)
製)を加え樹脂組成物を得た。 これらの樹脂組成物を硬化させ、得られた硬化
塗膜について、鉛筆硬度、テイポン式衝撃試験機
による衝撃性、エリクセン値、ゴバン目密着性、
耐溶剤性等を試験した。それらの結果を第1表に
併記した。 同時に、比較例として、本発明の合成樹脂の代
わりに短油長アルキツト型ポリオールを使用した
他はすべて同一のものを用いて作成した組成物に
ついて、上記と同一の試験を行なつた。 その結果も第1表に併記した。
【表】
【表】 以上の結果より明らかなように、本発明の合成
樹脂は、その硬化塗膜が密着性、耐溶剤性、硬度
等の優れた物理的及び化学的性能を有するもので
あることが確認された。又、本発明の合成樹脂の
製造方法は、優れた性能を有する合成樹脂を簡易
な工程で製造することを可能にするものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式〔〕: (式中、 はカシユー殼油、 白土処理カシユー殼油又は蒸留カシユー殼油に
    基づく不飽和脂肪族置換フエノール残基であつ
    て、R1及びR2は、夫々同一でも異なつていても
    よく、又、繰返し単位毎に同一でも異なつていて
    もよく、水素原子、炭素数1〜5個の飽和炭化水
    素基又は水酸基を有する炭素数2〜3個のアルコ
    キシ基を表わし、R3は1〜3個の不飽和二重結
    合を有する炭素数15〜20個の炭化水素基を表わ
    し、R4は炭素数1〜5個の飽和炭化水素基又は
    水酸基を有する炭素数2〜3個の飽和炭化水素基
    を表わし、R5は水酸基を有する炭素数2〜3個
    の飽和炭化水素基を表わし、mは0〜2の整数で
    あり、nは2〜10の整数である。) で示される主鎖を有することを特徴とする合成樹
    脂。 2 (a) カシユー殼油、白土処理カシユー殼油又
    は蒸留カシユー殼油に、 (b) マレイン酸、無水マレイン酸又はフマル酸を
    付加せしめ、 (c) 更にその化合物を縮重合し、 (d) 残留する酸無水物基を一価飽和アルコールで
    ハーフエステル化して成る式〔〕: (式中、R1及びR2は、夫々同一でも異なつ
    ていてもよく、又、繰返し単位毎に同一でも異
    なつていてもよく、水素原子、水酸基又は炭素
    数1〜5個の飽和炭化水素基を表わし、R3
    1〜3個の不飽和二重結合を有する炭素数15〜
    20個の炭化水素基を表わし、R6は水素原子又
    は炭素数1〜5個の飽和炭化水素基を表わし、
    mは0〜2の整数であり、nは2〜10の整数で
    ある。) で示される化合物に (e) オキシド化合物及び/又はカーボネート化合
    物を反応させることを特徴とする式〔〕: (式中、 はカシユー殼油、 白土処理、カシユー殼油又は蒸留カシユー殼
    油に基づく不飽和脂肪族置換フエノール残基で
    あつて、R1,R2,R3,m及びnは前記と同じ
    同意義であり、R4は炭素数1〜5個の飽和炭
    化水素基又は水酸基を有する炭素数2〜3個の
    飽和炭化水素基を表わし、R5は水酸基を有す
    る炭素数2〜3個の飽和炭化水素基を表わす。) で示される主鎖を有する合成樹脂の製造方法。 3 式〔〕で示される化合物が、式〔〕: (式中、R1,R2,R3及びmは前記と同じ同意
    義であり、Aは【式】又は 【式】 (式中、R6は前記と同意義である。) で示される基を表わす。ただし、複数個のAは同
    一でも異なつていてもよい。) で示される化合物を縮重合せしめることにより、
    又は更に炭素数1〜5個の一価アルコールで酸無
    水物基をハーフエステル化することにより製造さ
    れるものである特許請求の範囲第2項記載の合成
    樹脂の製造方法。 4 式〔〕で示さる化合物が、1〜3個の不飽
    和二重結合を有する炭素数15〜20個の炭化水素基
    を有するヒドロキシアリール化合物と、α,β−
    不飽和二塩基酸及び/又はその酸無水物とを付加
    反応せしめ、又は更に炭素数1〜5個を有する一
    価飽和アルコールで酸無水物基をハーフエステル
    化することにより製造さるものである特許請求の
    範囲第3項記載の合成樹脂の製造方法。
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JPS56152835A (en) * 1980-04-30 1981-11-26 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The Preparation of air-drying unsaturated polyester resin

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