JPH041039Y2 - - Google Patents

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JPH041039Y2
JPH041039Y2 JP18686486U JP18686486U JPH041039Y2 JP H041039 Y2 JPH041039 Y2 JP H041039Y2 JP 18686486 U JP18686486 U JP 18686486U JP 18686486 U JP18686486 U JP 18686486U JP H041039 Y2 JPH041039 Y2 JP H041039Y2
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water
barge
tank
ballast
drainage
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はバージの吃水調整装置に係り、特に意
図的にバージを傾斜(トリム)させたり、浮沈
(ヒール)させるようにしたバージの吃水調整装
置に関する。
[従来の技術] 貨物運搬用のバージや海上クレーンが設置され
たバージにあつては、片方の舷側から大重量の貨
物を積み卸しする際や、バージからその外方へ張
り出した海上クレーンで荷役作業を行なう際に、
バージが荷重作用側に傾斜することを考慮して、
バージ内に配設したバラストタンクに注・排水し
て傾斜量に相当する分だけ予めバージをその荷重
作用側と反対側に傾斜させるように、バラスト調
整するようにしている。そして、このようなバラ
スト調整を行なうことによりバージを傾斜させる
場合には、各バラストタンクに専用のバラストポ
ンプでバラスト配管上のバルブの操作により一度
に数タンクづつ給排水作業を行なうようにしてい
た。また他の場合には、ポータブル式の給排水装
置で各バラストタンク個々に注・排水するように
していた。
[考案が解決しようとする問題点] ところで、各バラストタンクに専用のバラスト
ポンプを個々に設置することは、その設備個数等
からコストアツプを招くという問題があつた。ま
た、バージのバラスト調整時間はポンプ能力によ
るため、小容量のバラストポンプでは調整作業に
長時間を要し、他方大容量のバラストポンプを採
用する場合には、更にコストアツプになるという
問題があつた。
他方、ポータブル式の給排水装置を使用する場
合には、設備コストは安価となり好ましいが、各
バラストタンクを順次巡つて注・排水作業を行な
う必要があり、調整作業に極めて長時間を要する
という問題があつた。また、多数のポータブル式
の給排水装置を使用する場合には、多数の作業員
が必要となるという問題があつた。
そこで、安価且つ簡単な構成で短時間にバラス
ト調整できる装置の案出が望まれている。
[問題点を解決するための手段] 本考案は、バージ内に区画形成したバラストタ
ンクに注・排水してバージを浮沈傾斜させるため
のバージの吃水調整装置において、バージの周側
部に放射状に配列され、且つ深さ方向に沿つて上
下に区画形成された上・下タンクと、没水される
下タンクに設けられ水圧力で注水する注水系と、
浮上される上タンクに設けられ重力で排水する排
水系と、上タンクへ強制注水するための給水系
と、バージを浮沈傾斜させるために、注水された
これら上・下タンクの中、低く傾斜すべき側の注
水系及びこれと反対側の排水系を開放制御する制
御手段とを備えて構成される。
[作用] 本考案の作用について述べると、バージの周側
部に放射状に配設し上下に区画形成した上・下タ
ンクの中、制御手段により荷役等による荷重作用
側と反対側の下タンクに注水系を介して水圧力で
自然に注水させると共に、荷重作用側の上タンク
から排水系を介して重力で自然に排水させること
により、バラストポンプを使用せずにバージを浮
沈傾斜させるようになつている。
尚、この浮沈傾斜作業に先立つ上タンクへのバ
ラストの注水、並びに傾斜状態から復原させる際
の上タンクへのバラストの注水に関しては、給水
系を使用して強制的に注水するようになつてい
る。
[実施例] 以下に本考案の好適一実施例を添付図面に従つ
て詳述する。
第1図及び第2図に示すように、バージ1に
は、その周側部に放射状に配列させて、且つバー
ジ1の深さ方向に沿つて上下に区画して上タンク
2と下タンク3とが形成される。図示例にあつて
はバージ1は直方体状に形成されており、上・下
タンク2,3は、バージ1の周側部となる四隅に
放射状に配列されている。殊に、上タンク2と下
タンク3とは、バージ1の最大吃水d1並びに最小
吃水d2を考慮して、いずれの吃水状態d1,d2にあ
つても上タンク2が過度に没水されない深さ位置
で上下に区画されるようになつている。
尚、これら上・下タンク2,3以外の区画4
は、バージ1の通常の吃水深さを確保するための
バラストタンクや、燃料タンク、ボイドスペー
ス、カーゴホールド等として使用され得る。
このようにしてバージ1内に区画された上・下
タンク2,3の中、吃水d2下に位置され没水され
る下タンク3夫々には、これら下タンク3内に水
圧力で自然に注水するための注水系5が設けられ
る。例えばこの注水系5は、バージ1の船側部に
開口された注水口6と、これを開閉したり開度を
絞り調節する注水弁7とにより簡単な構造で構成
される。また殊にこの注水系5は、最小吃水状態
d2や傾斜状態であつても、没水されて注水が可能
な高さ位置に設けられる。
他方、下タンク3の上部に形成され浮上される
上タンク2夫々には、これら上タンク2から重力
で自然に排水させるための排水系8が設けられ
る。例えばこの排水系8は、バージ1の船側部に
開口された排水口9と、これを開閉したり開度を
絞り調節する排水弁10とにより簡単な構造で構
成される。また殊にこの排水系8は、最大吃水状
態d1や傾斜状態であつても、水面から露出されて
排水が可能な高さ位置に設けられる。
更に上タンク2夫々には、これが水面上に位置
されることから、これより排水すべきバラストを
強制的に注水するための給水系11が設けられ
る。図示例にあつては給水系11は上タンク2と
下タンク3との間に設けられ、注水系5を介して
下タンク3に注水されたバラストを上タンク2に
給水するようになつている。また給水系11は、
これらタンク2,3間を接続する給水管12と、
この給水管12に介設された給水ポンプ13とか
ら構成される。
またこれら給水系11の給水ポンプ13、注水
系5の注水弁7並びに排水系8の排水弁10に
は、これらに取り付けられ得るフローメータや、
バージ1の傾き量を検出する傾斜検出手段を備え
て、これらポンプ13並びに弁7,10の制御を
行なう制御手段14が接続される。そして、この
制御手段14は、バージ1を浮沈傾斜させる際、
予め注水しておいたこれら上・下タンク2,3の
中、荷役等により荷重が作用する側と反対側の低
く傾斜させるべき側の注水系5と、これと反対側
の荷重作用側の排水系8とを開放制御するように
なつている。またこの制御手段14は、バージ1
の復原時又はバージ1に必要吃水を与えるために
これら上・下タンク2,3を利用すべく注水する
際にも、フローメータや傾斜検出手段の検出信号
等を制御量としつつ機能するようになつている。
尚、15は上・下タンク2,3に夫々設けられ
た空気抜き管、また16は上・下タンク2,3に
夫々設けられ、ポータブル式給排水装置等を利用
してこれらタンク2,3に直接給・排水する際に
供用されるハツチである。
次に実施例の作用について述べる。
大重量の貨物を積み卸しする際や海上クレーン
で荷役作業を行なうに際しては第3図に示すよう
に、海上に浮上されるバージ1に必要吃水を与え
るために事前に所定の区画4にバラストを注・排
水すると共に、全ての上・下タンク2,3に注水
しておく。この注水作業は、下タンク3の注水系
5を開放して下タンク3に注水すると共に、給水
系11により下タンク3から上タンク2には注水
する。この場合にあつては、なるべく下タンク3
のバラスト量を少なくし、上タンク2のバラスト
量を多くしておくことが好ましい。これは後に、
バージ1を傾斜させる場合に、下タンク3に注水
し、上タンク2から排水させるためである。また
この作業は、バージ1に必要吃水を与える作業で
あるため、浮沈傾斜作業と異なり、ゆつくり行な
つても構わない。そこでこの作業に関してはプー
タブル式の給排水装置を利用して、バージ1外方
からハツチ16を介して注水するようにしても良
い。
次いで、貨物の積み卸しや荷役作業を開始する
前に、作用する荷重に対してバージ1の平衡状態
を確保すべく予めバージ1を浮沈傾斜させるに際
しては第4図に示すように、荷重作用側と反対側
の下タンク3に注水すべく注水系5を開放すると
共に、注水される下タンク3と反対側の荷重作用
側の上タンク2から排水すべく排水系8を開放す
る。このような作業により、注水系5からは水圧
力で、また排水系8からは重力に自然にバラスト
が注・排水されることとなり、バージ1はウエイ
トバランスが崩されて荷重作用側が高くなるよう
に傾斜されることになる。
他方、バージ1を傾斜状態から復帰させる場合
には第5図に示すように、荷重作用側と反対側の
低く傾斜された側の下タンク3から排水すると共
に、荷重作用側の高く傾斜された下タンク3に注
水する。これに際し、下タンク3からの排水につ
いては、一旦給水系11を介して上タンク2に給
水し、この上タンク2の排水系8から排水するこ
とになる。
これら一連の作業は制御手段14の制御の下に
行なわれる。これに際し、制御手段は傾斜検出手
段で傾斜量を確認し、またフローメータで注・排
水量を積算し確認するように構成されており、バ
ージ1復原後等にあつては、バージ1を初期の吃
水状態に復帰させ得るようになつている。
ところで、注・排水を上・下タンク2,3で行
なうように構成したので、単にバージ1両舷側の
下タンク3のみで注・排水する場合に比べて、バ
ージ1を傾斜させるバラスト量を両舷側間で大き
く異ならせることができ、短時間で傾斜させるこ
とができると共に、傾斜量を大きく確保すること
ができる。
尚、注・排水系5,8に関しては、注・排水口
6,9の口径を大きくしたり、数を増やすことに
より、更にバラスト調整作業時間を短縮できる。
また第5図に示すバージ1の復原作業に際して
は、ハツチ16からポータブル式の給排水装置等
を下タンク3に挿入して、これにより排水するよ
うにしても良い。
[考案の効果] 以上要するに本考案によれば次のような優れた
効果を発揮する。
バージの周側部に放射状に配設され上下に区画
形成された上・下タンクと、これらタンクに設け
られ制御手段で制御される注・排水系と、上タン
クに強制給水する給水系とにより、大口径のバラ
ストポンプを多数設置したり、ポータブル式給排
水装置等を使用することなく、簡単且つ安価な構
成で短時間にバージを浮沈傾斜させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の好適一実施例を示す正面図、
第2図はその平面図、第3図〜第5図は順次バー
ジの傾斜復原状態を示す作業工程図である。 図中、1はバージ、2は上タンク、3は下タン
ク、5は注水系、8は排水系、11は給水系、1
4は制御手段である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. バージ内に区画形成したバラストタンクに注・
    排水して該バージを浮沈傾斜させるためのバージ
    の吃水調整装置において、上記バージの周側部に
    放射状に配列され、且つ深さ方向に沿つて上下に
    区画形成された上・下タンクと、没水される上記
    下タンクに設けられ水圧力で注水する注水系と、
    浮上される上記上タンクに設けられ重力で排水す
    る排水系と、上タンクへ強制注水するための給水
    系と、上記バージを浮沈傾斜させるために、注水
    されたこれら上・下タンクの中、低く傾斜すべき
    側の注水系及びこれと反対側の排水系を開放制御
    する制御手段とを備えたことを特徴とするバージ
    の吃水調整装置。
JP18686486U 1986-12-05 1986-12-05 Expired JPH041039Y2 (ja)

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KR101368674B1 (ko) * 2011-07-01 2014-03-06 삼성중공업 주식회사 선박용 밸러스트 탱크의 자유표면 조절장치
JP5248706B1 (ja) * 2012-11-13 2013-07-31 株式会社宇津木計器 移水制御システム
WO2016139700A1 (ja) * 2015-03-04 2016-09-09 芝海株式会社

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