JPH0410397Y2 - - Google Patents

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JPH0410397Y2
JPH0410397Y2 JP1986027094U JP2709486U JPH0410397Y2 JP H0410397 Y2 JPH0410397 Y2 JP H0410397Y2 JP 1986027094 U JP1986027094 U JP 1986027094U JP 2709486 U JP2709486 U JP 2709486U JP H0410397 Y2 JPH0410397 Y2 JP H0410397Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は密閉型スクロール圧縮機の改良に関す
る。
〔従来の技術〕
第2図は従来の密閉型スクロール圧縮機の構成
図であつて、ハウジング1内には、圧縮要素とし
て固定スクロール2と旋回スクロール3とが嵌合
してハウジング1内の上部に配置されている。固
定スクロール2は、端板4とこの端板4に渦巻状
に形成された突状部5とから成り、端板4には吐
出ポート6が形成されるとともに吐出弁7が設け
られ、さらにこの吐出弁7の設けられた側に吐出
キヤビテイ8が形成されている。また、旋回スク
ロール3は端板9とこの端板9に渦巻状に形成さ
れた突状部10とから成る。そして、突状部10
の形成された端板9の逆側には旋回スクロール3
を駆動するためのボス11が形成されている。と
ころで、固定スクロール2と旋回スクロール3と
が嵌合することにより密閉空間12が形成され、
旋回スクロール3が旋回することによりこの密閉
空間12の容積が減少するものとなつている。な
お、13は吸入通路であり、14は吸入室であ
る。また、前記固定スクロール2は、フレーム1
5により支持されており、このフレーム15と前
記旋回スクロール3とによつてフレーム室16が
形成されている。また、このフレーム15には排
油孔17が形成されている。
一方、ハウジング1内の下部には電動モータ1
8が設けられ、この電動モータ18と前記旋回ス
クロール3とがシヤフト19により連結されてい
る。そして、このシヤフト19は上部軸受20と
下部軸受21とにより支持されている。なお、前
記旋回スクロール3は旋回軸受22により支持さ
れるとともにその軸方向がスラスト軸受23によ
り支持されている。また、24は自転防止部材で
あつて、これは旋回スクロール3の公転を許しか
つ自転を禁止するためのものである。なお、25
はシヤフト19に係止されているバランスウエイ
トである。
また、シヤフト19の下部には遠心式ポンプ2
6が設けられているとともに、その内部の偏心位
置に給油孔27が形成されている。そして、ハウ
ジング1の下部には潤滑油28が貯えられてい
る。
このように構成されたスクロール圧縮機におけ
る冷媒ガスの流れを説明すると、冷凍・空調・ユ
ニツト(不図示)から圧縮機に戻される低温・低
圧の冷媒ガスは、吸入管29からハウジング1内
に導入されて電動モータ18を冷却する。そし
て、冷媒ガスはフレーム15の外周の一部を通つ
て固定スクロール2に設けられた吸入通路13か
ら吸入室14内に導入される。このとき、電動モ
ータ18は駆動状態となつているので、旋回スク
ロール3は公転を行つている。これにより、密閉
空間12は次第にその容積が減少してスクロール
中央部に至る。従つて、密閉空間12の容積が減
少するに伴つて冷媒ガスの圧力が高くなるととも
に温度が上昇する。このため、冷媒ガスは吐出ポ
ート6から吐出キヤビテイ8に吐出され、この吐
出キヤビテイ8に吐き出された高温・高圧となつ
た冷媒ガスは吐出管30を通つて外部に送出され
る。
一方、これと同時に潤滑油28が遠心式ポンプ
26により吸い上げられて給油孔27を通つて上
昇する。これにより、潤滑油28が下部軸受21
に送られ、さらにシヤフト19の偏心ピストン部
(不図示)を介して旋回軸受22、スラスト軸受
23、自転防止部材24等に送られて給油を行う
ことになる。そうして、潤滑油はフレーム室16
に送られて上部軸受20を給油し、さらに排油孔
17からハウジング1の下部に排出される。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら上記圧縮機では吐出キヤビテイ8
が固定スクロール2の背面に形成され、この吐出
キヤビテイ8に吐出管30を設けた構造となつて
いるので、吐出キヤビテイ8の容積を大きくする
ことができないため、圧縮された冷媒ガスの吐出
脈動により騒音振動が発生する場合があつた。ま
た、吐出キヤビテイ8は、固定スクロール1に一
体的に設けられた容積部にカバー8aをボルト8
bで固定して構成しており、この吐出キヤビテイ
14の外周は固定スクロール1の圧縮側を除いて
総て低温・低圧の吸入ガスで満されるようになつ
ているため高温の吐出弁キヤビテイ14内の吐出
ガスの熱がカバー8a及び固定スクロール1の壁
に伝達されて、低温の吸入ガスを加熱し、この結
果、圧縮機の効率を低下させる問題があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
上部開口を上部ハウジングで閉塞してなる密閉
ハウジング内に固定スクロールと旋回スクロール
とを嵌合して成るスクロール圧縮要素を設け、前
記ハウジング内に吸入された冷媒ガスを前記スク
ロール圧縮要素により圧縮して吐出する密閉型ス
クロール圧縮機において、前記固定スクロールの
端板背面に設けられた外周ボス部に半径方向へ延
在するカバーを固定し、同カバーと前記密閉ハウ
ジング及び上部ハウジングを外部から全周溶接で
接合して密閉ハウジング内を低圧側と高圧側とに
仕切り前記固定スクロールの背面と前記カバー及
び前記上部ハウジングとにより形成された高圧側
空間を吐出室としてなることを特徴とするもので
ある。
〔作用〕
このような構成としたことにより、吐出キヤビ
テイの容積を大きくすることができると共に高温
の吐出ガスの有する熱が上部ハウジングを介して
外部へ放熱され、吸入ガスと接触する吐出キヤビ
テイの面積を少なくできるので、吸入ガスの加熱
を低減することができる。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例について図面を参照し
て説明する。
第1図は密閉型スクロール圧縮機の構成図であ
る。なお、第1図は本考案に係わる部分の構成の
みを示してあり、密閉型スクロール圧縮機の全体
構成は第2図に示す如くである。但し、第1図に
示す以外の部分は第2図に示す部分と同一であ
る。従つて、第1図において第2図と同一部分に
は同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
さて、固定スクロール2の背面つまり渦巻状の突
状部5の形成された側と反対側には、中央部が開
口され、周辺部にフランジを形成したカバー40
が固定スクロール2のボス部に対してボルト41
等で固定接続されている。そして、このカバー4
0の外周がハウジング1に溶接42により接合さ
れ、ハウジング1を密閉している。また、このカ
バー40の上部には湾曲状に形成された上部ハウ
ジング44が溶接43により接合されており、こ
の上部ハウジング44、カバー40及び固定スク
ロール2の背面により吐出キヤビテイ45を形成
している。なお、上部ハウジング44には吐出管
46が設けられている。
次に上記の如く構成された圧縮機の作用につい
て第1図に示す全体構成図をも参照して説明す
る。冷凍・空調ユニツト(不図示)から圧縮機に
戻される低温・低圧の冷媒ガスが吸入管29から
ハウジング1内に導入されると、この冷媒ガスは
電動モータ18を冷却しフレーム15の外周の一
部を通つて固定スクロール2に設けられた吸入通
路13から吸入室14内に送られる。このとき、
電動モータ18は駆動状態となつているので、旋
回スクロール3は公転を行つて密閉空間12の容
積を減少させて冷媒ガスの圧力を高くするととも
に温度を上昇させる。かくして、冷媒ガスは吐出
弁7を押して吐出ポート6から吐出キヤビテイ4
5に吐出される。そして、この吐出キヤビテイ4
5に入つた冷媒は、ここで脈動が減じられて吐出
管46を通つて外部に送出される。
なお、これと同時に潤滑油28が遠心式ポンプ
26により吸い上げられて給油孔27を通つて上
昇し、これにより、潤滑油28が下部軸受21に
送られ、さらにシヤフト19の偏心ピン部(不図
示)を介して旋回軸受22、スラスト軸受23、
自転防止部材24等に送られて給油を行うことに
なる。そうして、潤滑油はフレーム室16に送ら
れて上部軸受20を給油し、さらに排油孔17か
らハウジング1の下部に排出される。
このように上記実施例においては、固定スクロ
ール2および旋回スクロールの圧縮により吐出さ
れる冷媒ガスは大きな容積の吐出キヤビテイに吐
出され、ここで充分圧力脈動を減少して圧縮機の
外部へ送出することができると共に吐出キヤビテ
イは、ハウジング1内に吸入された吸入ガスとの
接触面積が小さくなるように形成されており、し
かも吐出ガスの熱は上部ハウジング44から外部
へ放熱されることになるため、吸入ガスが吐出ガ
スにより加熱される度合が従来のものにくらべ大
幅に低減される。
〔考案の効果〕
以上に説明したように、本考案による従来通り
のスペースで大きな容積を吐出キヤビテイを形成
することができるため大巾な吐出圧力脈動の低減
ができ、圧力脈動のため生じる騒音振動問題を解
消することができる。また、高温・高圧の吐出冷
媒ガスで充満する吐出キヤビテイの外壁の一部は
上部ハウジングであるため、高温の吐出ガスの熱
は上部ハウジングを伝達し、圧縮機外部へ放熱さ
れると共に従来構造に比べ、吐出キヤビテイが低
温の吸入冷媒ガスにさられる部分(面積)が大巾
に低下しているため圧縮機内で吐出ガスの高温の
熱による低温の吸入ガスの加熱を大巾に低減でき
るので、圧縮機の効率を向上させることができ
る。
さらに、カバーと密閉ハウジング及び上部ハウ
ジングを外部から全周溶接で接合しているため、
吐出室から外部あるいは密閉ハウジング内の低圧
側へ冷媒ガスが洩れることが高く、高い信頼性が
同時に得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す要部の縦断面
図、第2図は従来のものの一例を示す縦断面図で
ある。 1……ハウジング、2……固定スクロール、3
……旋回スクロール、40……カバー、41……
ボルト、42,43……溶接、44……上部ハウ
ジング、45……吐出キヤビテイ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 上部開口を上部ハウジングで閉塞してなる密閉
    ハウジング内に固定スクロールと旋回スクロール
    とを嵌合して成るスクロール圧縮要素を設け、前
    記ハウジング内に吸入された冷媒ガスを前記スク
    ロール圧縮要素により圧縮して吐出する密閉型ス
    クロール圧縮機において、前記固定スクロールの
    端板背面に設けられた外周ボス部に半径方向へ延
    在するカバーを固定し、同カバーと前記密閉ハウ
    ジング及び上部ハウジングを外部から全周溶接で
    接合して密閉ハウジング内を低圧側と高圧側とに
    仕切り前記固定スクロールの背面と前記カバー及
    び前記上部ハウジングとにより形成された高圧側
    空間を吐出室としてなることを特徴とする密閉型
    スクロール圧縮機。
JP1986027094U 1986-02-26 1986-02-26 Expired JPH0410397Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986027094U JPH0410397Y2 (ja) 1986-02-26 1986-02-26

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JP1986027094U JPH0410397Y2 (ja) 1986-02-26 1986-02-26

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JPS62138886U JPS62138886U (ja) 1987-09-01
JPH0410397Y2 true JPH0410397Y2 (ja) 1992-03-13

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ID=30828801

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Families Citing this family (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ZA873747B (en) * 1986-05-30 1987-11-23 Alcan International Limited Prelubricated finstock
JPH0710075Y2 (ja) * 1986-11-05 1995-03-08 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5960098A (ja) * 1982-09-30 1984-04-05 Toshiba Corp スクロ−ル・コンプレツサ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6065394U (ja) * 1983-10-13 1985-05-09 松下冷機株式会社 ロ−タリ−圧縮機

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JPS62138886U (ja) 1987-09-01

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